podcast watch |WoodStreamのデジタル生活 (マイクロソフト系Podcast) 第187回

第187回 正式名称Windows 8.1とSkyDriveアップデート(2013/5/19配信) | WoodStreamのデジタル生活 (マイクロソフト系Podcast)

 小ネタに細かく突っ込みたい。

 サポートが終了するXPについて危惧さてていた。医者のカルテシステムをどうするのかと言われていたが、ネットワークに繋がない専用ローカルシステムならXPのサポートが終わっても何も困らないだろう。こういう時に弱をかき集めて何とか出来る IBM 互換機は強い。まだ数年は大丈夫だ。ただし、安心していいという意味ではなく、数年内には移行することを視野に入れておくことが前提だ。少なくとも、来年までに全てのXPマシンを入れ替える必要はない。

 「半年もすれば慣れて苦情はなくなるから心配しなくてもいい」という友人のコメントをあげられていたが、それは解決されるという意味ではない。単に諦めただけ。リボンは場所を取ることと手数が増えるという致命的欠点がある。

 うるさいエンドユーザが黙ればOKというのはシステム部門の視野狭窄でしか無い。UIの変更が原因でトータルの生産性を下げるのでは本末転倒だし、マイクロソフトが目指したものではないはずだ。

パパパソコンマルチモニタコンプリート

20130512-002445.jpg土日通じて天気が悪いというので、父のパソコンを持って実家に来た。ソニーの液晶テレビを外部モニタにして、マルチディスプレイ化した。

苦労するかと思っていたアプリのインストールがほとんどなく、プリンタとデジカメのサポートソフトを入れるだけだった。データは外付けHDDを使ってコピー。ついでに、Windows7の自動バックアップツールの設定もしておいた。システム環境もバックアップしてくれるらしい。 Time Machine には及ばないが、手でコピペするよりははるかにいい。

これまで使っていたマシンにはOfficeが入っていたが、今度のものには当然入っていない(それだけで、2万くらい違ってくるから)。しかし、時々使うというので Open office をダウンロードした。マクロを作ったりアドインを使ってるデータを集計したりということは全くないので、これで充分。

年賀状ソフトは老人には必須だが、NECのプリインストールソフトを使っていたらしく、インストールCDがなくインストールできなかった。とりあえず、データをエクスポートして保存だけしておいた。冬になってソフト・画像データ付きのムック本が出たらインストールしてインポートする。

GUI の罠(リボンメニューの限界)

 散々リボンについて批判してきたが、これは GUI の持つ本質的な弱点でもある。これを、人間の「手抜き能力」の視点から考えてみたい。

 自分が会社に入ったのが 1987 年だった。自分は汎用機のプログラムをすることになった。当時の汎用機は、スクリーン・キャラクターディスプレイだった。まあ、「古いコンピュータ」といったときにイメージするファミコンレベルの固定文字が表示されるものだ。「スクリーン」というのは、処理の単位がスクリーン(一画面)であることを示している。なので、スクロールという概念が存在しなかった。

 プログラムを実行するには、入力エリアにコマンドを叩いて JCL(dos の batファイルみたいなもの)を呼び出す。もちろん、エンドユーザにはそんなことを頼めないので、「1:月次更新、2:入力・・・」といったメニューを作り数字を入力することでプログラムが起動されるようにしていた。

 最初は、「日次のデータ入力だから日次の画面にして、XX入力を選んで」と、一々画面のメニューを読んで理解した上で番号を選んで入力しなければならない。画面のテキストを読み・理解し・判断し・番号に置き換える作業が必要だ。これについては、リボンと同様かもしれない。

 しかし、慣れればメニューなど読む必要はなくなる。「3[enter],2[enter],1[enter]」と覚えてしまうからだ。更に、自分の場合は、「3,2,1[enter]」で目的のプログラムを起動していた。毎日使っているプログラムなら3階層程度なら誰でも覚えられる。コンテキスなど要らない。階層の下にいても簡単99でルートに戻るので「99,2,1,4[enter]」でどの枝にあっても一発で起動できる。

 こういう手抜きができないのが GUI の弱点だ。そして、あまり Mac を使い込んだことのない人は知らないだろうが、このへんの手抜き技は Mac OS のほうが Windows より多い。例えば、Mac で コマンド+z,x,c,v,q,w,p,s」の動作はその機能を持ったソフトなら同一だ。Windows でもz,x,c,v はほぼ統一されたが、ウィンドウを閉じるとかアプリケーションを終了させるとかはアプリケーションによってまちまちだ。

 更に決定的に違うのがシステムのメニューバーの存在だ。Mac は必ず一番モニタの上部にメニューバーが配置される。今どこにマウスポインタがあっても大きくマウスを動かせば勝手にメニュー操作ができるのだ(DVD再生やゲームのように全画面になるものは除く)。Windows 8 がスタートボタンを廃止して不評を買ったのはこの点だろう。Windowsユーザにとって、スタートメニューは Mac OS のメニューバーのような存在なのだろう。「とりあえずここにポインタを持っていけば」という無意識に操作出来るホームポジション。それがスタートメニューだったのだろう。

 Mac のメニューバーは一番上にあるので、各々のウィンドウがメニューを持たなくてもいいのもメリットだった(過去形に注意)。Windowsはアプリケーション毎にメニューバーを持つので複数のウィンドウを広げて作業しているとデッドスペースが多いし、画面上に複数の同じメニュータイトルがあって、常にどのアプリのメニューかを意識しなければならない。印刷しようとしてファイルメニューから印刷を選ぼうと思って非アクティブなウィンドウ上のファイルメニューをクリックしたことはあるだろう。常に、今使っているウィンドウのメニューがどれかを意識しなければならないのがWindowsの GUI だ。これが、目や脳の疲れを誘発するのだ。

 ただ、過去形で書いたように、モニタの大画面化によって事情は変わったがこれは別の文脈になる。

飽和に達しそうなアプリストア, 新人はわずかに全体の2〜3%

 前に書いたアキバのメイドカフェの閉店についての考察と同じ基本的な誤りを犯している。2~3%という数字だけを見て「少なそうだから、その理由を考えてみた」というものでしかない。「2%」というのが多いのか少ないのかはそれだけでは分からない。予防接種の副作用による死亡率が 2% だとしたらすぐにその予防接種は止めなければならないくらい「高い」と考えるべきだし、社内セミナーで居眠りする人間の割合が 2% なら「低い」と考えそのセミナーは続けるべきだろう。これは、前提となる(期待されるあるいは予想される)数字と比較しているからだ。

 「予防接種の副作用による死亡率」や「社内セミナーで居眠りする人の割合」などの期待値は議論しなくてもほぼ同じような数値を共有しているだろう。前者なら 0.001% 以下であることが期待されているだろうし後者なら10%くらいは珍しくないだろう(20人の会議室で2~3人が寝ている姿は日常茶飯事だろう)。つまり、「新人の割合が 2%」というのが高いのか低いのかはこの調査では全くわからないのだ。Windows や Mac OS などの商用アプリの開発者の新人の割合がこれより高いのか低いのかと比較して初めて、開発者がどのプラットフォームに投資するのがいいかの参考になるのだろう。

 iTunes store も Google play も数が大きくなったということでしかないだろう。古くからの開発者は既存ユーザという資産を持っているし知名度も高い。累積した結果での順位付けなら既存開発者が上に並ぶのは当然だ。それが分かっているから、新しいプラットフォームができたらユーザー数が少なくて投資の回収ができないことが分かっていても参入する開発者がいるのだ。プラットフォームが育てば、その中で先行利益を得て後で回収するという戦略だ。今、上位に並んでいる企業は iOS や android から資金を回収できるかどうかわからない頃から資源を投下し、OS のアップデートやハードの進化に合わせてアプリをアップデートしてきた企業だ。後発者が厳しいのは当然だ。

 「iOS のアプリも Android のアプリも、プラットフォームとしての規模が大きくなり新規参入が難しくなった」ということでしかないのではないか。アプリの数がわずかしかなかった頃はそれぞれのカテゴリで上位に入ることが簡単だったが、数が増えたので難しくなったというのは、ユーザにとってプラットフォームの熟成とカスを掴まされる危険性の低下を意味することだろう。

 一方、新しいアイデアを持った挑戦者が評価されるチャンスを失う可能性が増えているというのも事実でこれは別の課題だろう。

飽和に達しそうなアプリストア, 新人はわずかに全体の2〜3%

アプリストアの分析サービスを提供しているDistimoが今日発表したレポートによると、iPhone App Storeの最上位250社のパブリッシャー(デベロッパ企業)のうち、“新人”はわずかに2%にすぎない。AndroidのストアであるGoogle Playでは、3%だ。今日のモバイルアプリストアでヒット作を生むことがいかに難しいかを、これらの数字は物語っている。

同じレポートによると、小さな国では新人の比率がやや高くて、Google PlayもiPhone App Storeも共に6%だ。

最上位250社の全売上額の中で、新人たちのシェアはどれぐらいだとお思いか? iPhone App Storeでは、わずかに0.25%、Google Playでは1.2%だ。非常に厳しい市場である。

Google Playでは、新人が比較的好調なのは最初の一瞬だけだ。これらのことが暗示しているのは、ストアが、あるいは市場が、完全な飽和状態に達しているのかもしれない、ということだ。数の多さでいえば、やや先輩であるiOS Storeの方がGoogle Playより多いのだけれど。

【当然】Windows搭載に最適なノートPCはアップルの「MacBook Pro」

 自分は数年前から iMac 2007 に Windows XP を入れて Boot camp で使い分けている(SUUNTO Training manager と カシミール3D を使うため)。そして、そのレスポンスの良さを知っていた。だからこの調査結果には驚かない。

 自分の場合は Windows XP という古いマシン用の OS なので軽くて当然だと思っていた。また、Mac に Windows を入れるにはパッケージ版の Windows を購入して入れなければならない。このため、余計なメーカー製プリインストールソルトやサービスアプリが一切入っていない。これも体感速度アップや障害発生率の低下に寄与しているだろう。日本メーカーブランドのPCには山のようにプリインストールソフトが入っている。かんたんXXとかいうチュートリアルや回線業者のものは業者別に同じような機能のものが入っている。たちが悪いのはこれらがアプリケーションとしてインストールされていて中には常駐ジョブのものまである。

 日本メーカーブランドのPCはカタログスペックのインフレとコストダウンのためにバランスの悪い仕様で出荷されるものが多かった。一番がメモリ不足だ。Windows XP 搭載の Pentium 4 マシンのメモリが 256MB だったりした。これで、メーカー製の常駐アプリを入れ、TVチューナーで予約録画までやろうというのだから、CPU が本来の性能を全然発揮できなくて当然だった(Mac も OS9 までは日本語OSにメモリを専有されて不足で泣かされたが)。

 PC スペックの読み方を知らない人にとっては「1GB メモリ搭載」より「TVチューナー付きで予約や録画ができる」のほうがアピールするからだ。 実際、自分の両親が地元の関電量販店で自分が知らないうちに買っていたNECや日立のデスクトップ機には全てTVチューナーが付いていたが、メモリが不足してスワップしまくっていた。しかも、どれも操作が覚えられないので使わずにアンテナを繋いでいなかった(他にテレビを持っているのだから)ので、要らないアプリを全部削除しメモリも増設したのだった。

 後、下の記事では価格を考慮に入れていない。1位の Aplle MacBook Pro 13 と 2位のAcer Aspire E1-571 とは数万円の開きがあるはずだ。重量もモバイルで使う場合には重要な判断基準だが、ここには考慮されていない。

【衝撃】Windows搭載に最適なノートPCはアップルの「MacBook Pro」であることが判明 | ロケットニュース24

Windowsは世界中の様々なメーカーのパソコンに搭載されているが、そのWindowsが最高のパフォーマンスを発揮するパソコンはアップルの「MacBook Pro」であることがわかったという。

これはWindowsのシステム管理ツールをてがけるSoluto社の調査によるものだ。Soluto社は同社のサービスを利用し、かつWindows 7またはWindows 8を搭載しているPCについて「起動時間」、「クラッシュ回数」、「ハングアップ回数(アプリケーションが5秒以上動かなくなること)」、「バックグラウンド・プロセスの数」、「ブルースクリーンの表示回数」を調査した。

その結果、数あるPCメーカーをおさえ、最も良いパフォーマンスを発揮したのはアップル社の「MacBook Pro 13」だったという。余計なアプリケーションが同梱されていないというのも高評価のポイントだそうだ。

しかし、MacBook ProにはアップルのOS「Mac OS X」が搭載されている。Windowsを使う場合、Windowsを購入しなければならないし、別途設定も必要である。キーボードの配列も異なる。そのようなハンデにも関わらず、Soluto社はMacBook Pro 13がWindows搭載に最高のPCだと太鼓判を押しているのだ。

なお同社は、Windows搭載に最適なノートPC・トップ10までを発表しているので、購入の際に参考にしてみてもいいかもしれない。6位にも「MacBook Pro 15 Retina」がランクインしているのにも注目だ。ちなみにこのランキングの2位は僅差でAcerの「Aspire E1-571」、3位はDellの「XPS 13」である。

【Windows搭載に最適なノートPCランキング】
1位:アップル「MacBook Pro 13, mid-2012」
2位:Acer「Aspire E1-571」
3位:Dell「XPS 13」
4位:Dell「Vostro 3560」
5位:Acer「Aspire V3-771」
6位:アップル「MacBook Pro 15 Retina」
7位:Dell「Inspiron 14z」
8位:Dell「Latitude E5530」
9位:Dell「Vostro 3460」
10位:レノボ「Thinkpad X1 Carbon」

ソース

使いこなし=慣れ=手抜き Office のリボンメニューが不評な理由

 dddで Microsoft のアプリで採用されているリボンメニューについて使いにくい理由を考えた。その時に思いついたことを書き加えたい。

 「脳はすすんでだまされたがる」「超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか」で学んだ通り、生物は最も少ないコストで目的を達成するように活動する(活動というのは物理的な活動だけではなく、知覚、認知、理解、記憶といった無意識の脳活動も含む)。

 工具などの取り扱いの基本は「使ったら元の場所に片付ける」だ。工具をその時々で置く場所が異なっていると、使う度に工具を探さなければならなくなり、工具を片付けるコストを上回ってしまうからだ。これは、実体験でもよく分かる。職人さんは自分の仕事場でまごつかずに多くの道具を使い分けるときもその場所を記憶していてほとんど無意識のうちに道具を使い分ける。UI でも同じ。UIの顕著な例がキーボード配列だろう。タッチタイプができると入力効率が上がるのはキーの位置を探さなくていいからだ。「キーの位置が変わらないから覚えられるし、覚えたら見なくても操作できるようになる」。

 つまり、「置く場所」を固定し記憶してしまえば、探す・見つける・判断するといった作業が不要になるのだ。そして、その状態に達したことを「使いこなせるようになった」とか「マスターした」という。

 このことは、GUIにもいえる。決められた場所に決められたメニューアイテムがあるということは、使用する際に一々画面上に表示されるオブジェクトやテキストを読む必要が無くなるということなのだ。自分は目が悪くて(近眼の上に最近は老眼まで入ってきた)細かい文字を読むのは得意ではない。しかし、他の人が「パソコン使っていると目が疲れる」ということがあまりない。これは、画面を見る時に目を凝らして読んでいないからだと思っている。

 使い慣れたアプリなら、キーボードショートカットや、「ポップアップメニューを出してD」とか「XXメニューの3行目」とかを覚えているからメニューを読む必要がないのだ。テキスト入力の時にはインサーションポインタと変換候補に集中していればいい(キーボードを見ないのは当然だ)。

 これらは全て脳の省エネ術になる。使い慣れた環境だと疲れないのは、一つ一つの操作の際に画面を眺めて何かを探したり読んで判断したりしなくてもいいからだ。リボンUIは今の状態を意識し、理解したうえで、意味を考えてタブを選び、機能を読んで、解釈し、選ぶときに効果的に作られているのだ。だから、手抜きができないのだ。アクティブにしている対象によって勝手にコロコロとメニューが変わってしまうので、一々リボンの状態を確認しなければならないのも、手抜きを許さない仕様といえる。

 リボンメニューがよく考えられていて、理論的に整然としているとか説明が書いてあって親切というのは業務で使っている人間にはあまり重要ではない。使う機能なんて限られている試行錯誤も仕事の内だ。そして、一度覚えてしまえば無意識のうちに使えるようになる。重要なのは「見て、読んで、考えて、判断する」という高いコストを強いるからだ。

 ここからは実用的な話になるが、リボンメニューには使わない機能が多い。使う機能だけ集めたら一つのメニューに並べることが十分にできる。例えば、グラフでも最初からグラフの種類を選ぶ必要はない。従来のように対象セルを選んでグラフ作成ボタンを出してから選択すれば充分。どうせ、オプションを触るんだからリボン状にグラフの種類別にボタンを並べる意味はほとんどない。スペース効率が悪いのだ。

 先のエントリで書いたように、大きなモニタであれば神経質にならなくてもいいかもしれないが、ワイド画面化の流れのために上下幅はのびなやんでいる。そんな時に固定的に密度の低いメニューを並べるというのが間違いだ。

iDisplay トラブルからの帰還(Windows編)

 Windows編と書いたが、トラぶったのは Windows だけで、Mac版はそもともトラブルは一切なかったので、帰還する必要すらなかった。

 ブラウザで画面が書き換わらないというのは、元に戻せば普通に動くので iDisplay を使わなくなれば元に戻った。困ったのは FileMaker と Office。iDisplay でタブレットをつないでいるときにそのウィンドウの場所をソフトの環境変数に書き込んだらしく、外部モニタを使っていないときの挙動がおかしくなった。

 Office はアプリケーションは正常にPCのモニタで起動するが、ファイルダイアログの表示位置が外部モニタに行っているらしく、開くとか Save as を実行したときにフリーズしたようになってしまった。しかし、タスクマネージャから落とそうとすると「入力待ちになっているがいいのか」と確認してきた。つまり、フリーズではなく入力待ちでほかの操作を受け付けなかったのだ。

 FileMakerはもっと性質が悪く、ウィンドウがPCで表示できなくなった。画面上は何も起こらないが、アプリは起動した状態だった。こちらも、起動時のダイアログが仮想空間上で表示されて入力を待っていたのだ。画面に何も表示されないので手のつけようがなかった。

 まず、iDisplay をアンインストールしてみた。Office についてはこれで解消したように見えたが、何回かに一回はダイアログが出なくなりそのたびに再起動しなければならなくなった(再起動後は正常に動作することが多かった)。FMPについては全く状況は変わらなかった。

 そこで、システムの復元を試みた。しかし、残念ながら、復元ポイントは iDisplay をインストールした状態だった。そこで、発想を変えて iPad を会社に持ってきてiDisplay で接続した。その上で Office と FMP を動かした。すると、FMPの起動ダイアログが予想通り iPad に表示された。FMPの起動ダイアログとウィンドウをPCに移動し操作し、Office も同じ状態でファイルダイアログを操作してみた。その後、iDisplay を切断し各アプリを再起動してみた。

 すると、期待通りFMPは起動画面がPCで表示されるようになり、Office のファイルダイアログも正常に機能するようになった。念のためにシステムを再起動しても再現するかを確認したところ問題なく使えるようになった。

 iDisplay のモニタの拡張の方法には問題がある。こういうソフトを使って外部モニタを使う場合にはコントロールパネルの「画面の解像度」で認識されるかどうかを確認しておくほうがいい。ここで確認されるものはOSレベルで認識されているので、アプリは正常に動作すると期待できるから。実際に、玄人志向のUSBアダプタはここで確認でき、アプリとの互換性も全く問題はなかった。

 苦労したがほとんど得るところがなかった(最大の目的である社給PCの外付けとして使えなかったから)。Macとは問題にならず快適に使えるから余計に残念だ。Windows版のソフトが改善されたら試してみたい。それまではWindowsでは使えない。

Windows7 tips マウス操作を簡単に

win-tips Windows7 のコントロールパネルを見ていたら、「ウィンドウの管理を簡単にします」という設定項目があった(デフォルトでは両方共チェックが入っていない)。

ウィンドウが画面の端に移動されたとき自動的に整列されないようにします
XPからWindows7に移行した時にウィンドウを端っこに持って行くと勝手に画面の半分にはめられてイラッとした。自分の社給PCはモニタが狭いので、複数のウィンドウを表示ししたい時に出来るだけじゃまにならないように配置する必要がある。しかし、この機能のために端っこの微妙な位置に置くことができなくなっていた。これにチェックを入れるとXPと同様な配置が可能になる。
マウスポインターをウィンドウ上に合わせたた時ウィンドウを選択します
こちらがメイン。別のウィンドウを参照しながら作業している時、非アクティブなウィンドウをスクロールしたいことがある。Mac は非アクティブなウィンドウ上にマウスポインタを置いてスクロール操作をすると非アクティブなままスクロールできる。しかし、Windowsではこれはできない。スクロールするためだけに一々ウィンドウをアクティブにしスクロールし元のウィンドウに戻るためにまたクリックしなければならない。しかも、下手な位置をクリックすると反応して動作する(ブラウザのリンクが発動)こともあり、うっとうしかった。この設定をチェックしておくと、マウスポインタを持っていくだけでウィンドウがアクティブになるのでスクロール操作をするだけでいいし、戻ってくる時もマウスを元のウィンドウ上に移動するだけだ。Mac ほどではないが、確実に操作の手間が減る。

 しかし、残念ながら下の「マウスポインターをウィンドウ上に合わせたた時ウィンドウを選択します」は愛用の Vista start menu によって無効化されてしまった・・・Vista start menu への依存度は高いので諦めた・・・

 ちなみに、Vista start menu も一連の「固定されたメニュー体系による手抜き効果」を重要視したウィンドウメニュー置きえ換えローンチャだ。一覧で大量のアイコンが表示されるが固定されているので、慣れていれば何も考えずにアプリやフォルダを開くことが可能だ。キーボードショートカットもあって、Windowsボタン・A・3[enter]でFirefox と覚えてしまえば通常のスタートボタンから階層メニューを掘っていくよりはるかに早い。

eBoostr 4.5 で速度向上

 以前使っていた東芝製 Windows XP 社給PC(以下、旧PC)は Pentium M 1GHz で5年間のリース期間の後半は CPU パワー不足と HDD の遅速のため、「Office をなんとか動かす事が出来る」という状態だった。Excel を起動したまま FMP でレイアウトをしようとするとグラフィックツールがまともに反応しなくて困ったものだった。

 その時に、藁をも掴む気持ちで導入したのが eBoostr だった(当時は ver 3)。旧PC のネックは HDD の転送速度とメモリ不足だったと思われた。省エネ型 50GB HDD は速度が遅くアプリやデータの読み込みに時間がかかるだけでなく、スワップ発生時に大きくレスポンスを悪化させてしまうのだった。

 そこで、手持ちの使っていないメモリカードを USB アダプタに挿して eBoostr を使ってみたのだった。体感出来るくらいの高速化ができた。それでも起動には5分以上かかったし、シャットダウンでも数分かかったが。また、起動時にはデスクトップが表示されてから操作できるようになるまでも時間がかかり、電源を入れてからロッカーに向かうのが朝の儀式だった(会社のセキュリティー・ポリシーによるログ採取ソフトが強制インストールされていて常駐ジョブとして大きく足をひっぱていたという特殊事情はある。アンチウイルスの常駐もあるという、本末転倒な状態であった)。

 2010 年に支給された PC は intel Corei5 2.5GHz 8GB メモリ。しかし、業務上必須なアプリが 64bit 対応していないために 32bit 版 windows7 が載せられており、5GB 以上が使われないというアホ仕様。SSD になったことで「要らない子」になるかと思われた eBoostr が再び脚光を浴びることになった。USB メモリではなく遊んでいるシステムメモリをキャッシュとして使えるからだ。さすがの SSD でもメインメモリに叶うはずがない。しかし、インストールしたときにはSSDと殆ど差がなかったので「SSDはメモリと大差ないくらいに速いから効果がないんかな」と諦めていた。

 親のXPマシンの速度が気になったので、余っているアダブタを使って eBoostr を入れてみるかとサイトをチェックしたら、最新版は 4.5 になっていて「4.0 を使っているユーザは無償アップデート可能」とあった。喜んでアップデートしたところ、下のキャプチャの通り大幅に改善された。この10倍というのがあくまでストレージアクセスだけの高速化なので、すべての操作が1/10の時間で出来るようになるわけではない。

4.0(左):ダイレクトアクセス 100MB/s キャッシュ使用時 101MB/s
4.5(右):ダイレクトアクセス 96MB/s キャッシュ使用時 929MB/s

 体感的に差が出たのは Office アプリ群や pdf リーダーといった大物アプリだった。そして、元々軽いテキストエディタなどは体感できない(0.2秒 が 0.1秒になっても分からない)。また、キャッシュなので、ストリーミングやデータの読み込みなどには効果はない(YouTubeやニコ動の読み込みが速くなったりはしない)。Webのブラウジングについても、ブラウザのキャッシュにヒットするようなものは超速で処理されるかもしれないが、比較にならないほど遅いネットからのデータを待っている時間のほうがはるかに長いので、ページが完成するまでの時間は大差がないので、期待し過ぎないでいただきたい。

 ただ、これまでは Office や Adobe reader は起動を待つのが嫌で書類を閉じてもアプリは立ち上げたままにしていたが、この速度で起動するならその必要はないと思い始めた(業務で使用する大物アプリは全て「優先アプリ」にしている)。

リボンの憂鬱:WoodStreamのデジタル生活 (マイクロソフト系Podcast) 第185回

第185回 わかってくれとは言わないが、そんなにリボンが悪いのか | WoodStreamのデジタル生活 (マイクロソフト系Podcast)

 技術ヲタと一般人との感覚の違いがよく分かる。木沢さんの気持ちもよく分かる。「なんで、この機能の良さが分からんねん」というのはよくある。

 しかし、Office は Mac OS とは比較にならないくらいの本数が出荷されている。しかも、そのユーザの大半は仕事でいやいや使い方を覚えた人たちだ。仕事で必要でなければ一生パソコンを触らずにいたであろう人も多い。ヲタには考えられないことだが、自宅にPCがない人やあっても触らない人もいるらしい。帰宅したら電灯を点けた次の動作でPCの電源を入れるようなヲタとは感覚が違うのだ。彼らは、ソフトの UI に込められた意味なんかに興味はない。

 木沢さんの説明は分かる。増えてきた機能をヴィジュアルにわかりやすくしようという試みも理解はできる。しかし、目的の機能を探すのに従来より必要なステップ数が増えている。コンテクストメニューに畳み込まれている機能を呼び出すためには2回以上クリックしなければならない。しかも、うっとうしいのはそのときに表示されているリボンの状態によって手数も押すべき場所も変わるということで、これが混乱の原因になっていると思う。

 Office 2003 でも、「よく使うメニューを上に持ってくる」とかいうおせっかい機能があって、まっさきにオフにしていた。メニューアイテムは同じ場所に有るほうが使い易いのだ。でないと、一々メニューを見てポインタ操作しなければならない。毎日使っていれば固定されていればほぼ無意識に選ぶことができるのにだ。階層メニューの階層を上げられるのならともかく、位置だけ変えられても迷惑なだけだ。このおせっかいの悪い方向への進化がリボンだと思う。

 もうひとつ、リボンは場所をとることについて言及されていなかったのはなぜだろう。リボンを設計した当時はパソコンのモニタは大型化されつつあった。ノートPCでもビジネスモデルは 1280×800 や 1400×1050 が主流になりそうな勢いがあった。しかし、その後ワイド化がすすみ 1366×768 のPCが標準となりつつ有る。XP登場時に主流だった 1024×768 と上下幅が一緒なのだ。2003 と比較するとリボンの面積が増えた分本来の作業エリアが1割近く減っている。これが実に腹立たしい。(自分は普段は折りたたんでおいて必要な時だけ cntl+F1 で表示しているが)。
ribon01 1366×768 でリボンを表示した場合:26行しか表示できない。フォントはメイリオ9ポイント(以下同様)。

ribon02  1366×768 でリボンを表示しない場合:30行。自分の通常作業モードはこれ。

ribon_1400-1050. 1400×1050 リボンを表示しても47行表示できる。これならリボンを出しっぱなしにしても問題を感じない。

 リボンのカスタマイズについても語られていた。自分もオリジナルのタブを作って殆どの作業はそのタブだけで完結できる。しかし、大半の人はそんなことができることを知らないない。また、自分の場合は必須のクイックアクセスツールバーのカスタマイズもしている人は、自分が勤めている会社では、いない。

 MyMenu というユーザー設定タブとクイックアクセスツールバー、キーボードショートカット、右クリックメニューで呼び出すダイアログで殆どの作業が完結する。チューニング不足でリボンとクイックアクセスツールバーとで重複しているのはご愛嬌。

 これらの根本的な原因は、Microsoft の考える Office とユーザの求める Office との食い違いだ。「マイクロソフトの使って欲しい便利機能」なんて、一般事務で使っている文書を作るときには全く必要とされていないのだ。だから、それらに簡単にアクセスするための UI なんて邪魔だけなのだ。ワープロや表計算に求められる機能なんて 2003 でほぼ完成していた(自分のようなヲタには 2010 の追加機能が便利なシーンもあるが他の人達が使っていることを見ることはない)。

 自分は 2010 について、Excel の使用出来るセルの数が大きく増えたことで2003では分けて処理しなければならなかった作業を一つのシートで出来るようになったことを高く評価している。xlsx のファイルサイズが xls より小さくなるのも嬉しい。Word については 2003 よりスタイルの管理が若干楽になったことくらいしかメリットを感じていないが。

 ちなみに、サーバーの管理費用を捻出するための過去ログ有償配信で一口購入した。こういう投げ銭システムで長く続けられるなら他の番組でも採用して欲しい。