iPhone 4S の電池の持ち

 iPhone の新 OS が出るたびに話題になる。ついこの間まで「スマートフォンってなに?」といったレベルの一般マスコミの話題にもなるほどだ。モバイルデバイスは電池の「持ち」が重要なのは iPhone に限らないが、iPhone が切実なのは「電池が交換できない」ことが大きい。android 端末の多くは携帯電話のように電池パックが交換できるものが多いから、実際には iPhone より電池が切れやすい端末でも問題にならないのだろう。機種によっては新規契約時に電池パックが二つついてくるものもあるらしい。製品の完成度としてどうかとは思うが、現実的な解だろう。

 同時に、端末に対する依存度の高さが iPhone のほうが高いような気がする。ガラケーから android 端末に切り替えたような人は、全画面液晶になった携帯電話として使っているだけの人が多いのではないだろうか(偏見)。なので、電池が切れた時の恐怖が iPhone ユーザーのほうが強く結果として電池切れに対するパニックが増幅されるのではないだろうか。

 約2年使用してきた iPhone 3GS から iPhone 4S に機種変更した自分の場合は、全く困っていない。もちろん、不要なサービスは全部落とすしWi-Fiが使えないところでは無線LANをオフにするのが習慣となっているので、初めて持つスマートフォンが iPhone 4S の人たちとは感覚が違うだろうが。

 あと、ideos と併用するようになって、3G 回線を切ると iPhone 4S の電池の持ちが大きく伸びることが確認された。当然といえば当然かもしれないが、Wi-Fiは普段と違って常時オンなので、電波状態のいいWi-Fiのほうが電気使用量が少ないということだろうか。ただ、厳密に条件をそろえているわけではないので、ideos に SIM を入れているときには ideos を使う機会が多かったのかもしれない。少なくとも、回線を使う合計は減っていない。

speedtest 異種格闘技編 android vs iPhone

 Speedtest という回線速度判定アプリがあり、これは iOS 版と andoroid 版の両方が出ている。プラットフォームが違うので、何らかの誤差はありうるが、違うアプリを使うよりは誤差は少ないだろう。iOS と android とのテキスト版の単位が違う 1 Mbps(iOS) = 1024kpbs(android) = 1.024 Mb/s (キャプチャ)。

 テスト場所は自宅。Wi-Fiルーター(802.11g)のすぐそばでテスト。回線はoe光100Mbps。

iPhone 4S

speedtest-iphone4S

  • Test Date: 11月 9, 2011 6:44
  • Connection Type: Wifi
  • Server: Tokyo
  • Download: 19.84 Mbps
  • Upload: 20.59 Mbps
  • Ping: 22 ms

 流石に速い。レッドゾーンを振り切りそうだ。理論値と比べると足りない気がするかもしれないが、PCを使っても大差はないと思われる。

iPhone 3GS

speedtest-iphone3GS

  • Test Date: 11月 9, 2011 6:48
  • Connection Type: Wifi
  • Server: Tokyo
  • Download: 11.02 Mbps
  • Upload: 13.26 Mbps
  • Ping: 35 ms

 2年半も前に発売された機種としては、よく健闘していると思う。この爆発的に伸びている市場であることを考え合わせると驚異的ともいえる。

XOOM

speedtest-xoom

  • Test Date: 11月 9, 2011 7:03:47 AM
  • Connection Type: Wifi
  • Server: Tokyo
  • Download: 18134 kbps
  • Upload: 17743 kbps
  • Ping: 20 ms

 こちらも速い。これもレッドゾーン入りだ。ハードウェアスペック的には最速になっても不思議はないが、4S と大差はない。一回だけのテストなので、この程度の差は誤差の範囲だろう。

IDEOS U8150-D

speedtest-ideos

  • Test Date: 11月 9, 2011 7:01:13 午前
  • Connection Type: Wifi
  • Server: Tokyo
  • Download: 11337 kbps
  • Upload: 3229 kbps
  • Ping: 235 ms

 発売後1年未満のそこそこ新しい端末にしては寂しい結果だが、価格が違うのでそのまま比べるのは酷だろう。

まとめ

 理論回線速度やハードウエアスペックの意味ついて考え直す機会になりそうだ。ハードウェアスペック的にはXOOM > iPhone 4S >>>> iPhone 3GS = ideos U8150 だが遅いグループと速いグループとでは倍にもならない。まして、もっと条件のバラツキの大きい携帯回線の理論値でLTEやWimaxといってもその差は驚くほど少ないだろう。ユーザーとしてはカタログ値に惑わされずに、実際の使用条件を反映したテスト結果を共有するほうがいい。

 3G回線を使ったテストを行いたいが、家の近所でやっても誰得だからなあwww

iPhone 4S 液晶保護シート

 現時点ではケースに入れる気はないので、最後の砦として液晶保護シートだけは貼っておきたいと思っていた。ガラスなので小さな傷はつきにくいかもしれないが、念のために。

 3GS の時は100円ショップのとか香港製の150円くらいのものを使っていたが、これらは貼るのが非常に難しく、失敗して捨てたものも多かった。貼り終わってもモアレが出るようなものもあった。

 先日娘が iPhone 4S にしたときに買ってきていたエレコムのもの(ELECOM iPhone 4/4S 対応 液晶保護フィルム マット MPA-P10FL)は貼りやすくキレイに貼れた。これでもよかったが、両面に貼るのにマットはちょっと抵抗を感じた。

 そこで選んだのがマイクロソリューションの高防汚低反射光沢 PRO GUARD ARSH HD Professional Anti-Reflection Super Hydrophobic・プロガード ARSH / PGARSH-IPH4

 キットには、保護シート2枚と大きなクリーニングクロス1枚。ホコリ取り用のシール2枚が入っていた。このホコリ取りシールが秀逸。液晶面に貼っても保護シートに貼っても強くつきすぎない。これまでは、最終段階でホコリを見つけたときにはセロハンテープで取っていたが、剥がしにくくなって大変だった。保護シートには適度なコシがありべったりをひっつくような感じがなく貼りやすかった。ホコリも気泡もなし。数分で貼り終わってしまった。

 わずかに紫っぽい反射があるが、コーティングの色かもしれない。カメラやメガネのマルチコーティングレンズの反射と似た光だ。ただ、わずかにモアレのような模様がある。ただし、こんなことはブログに書くために近距離で眺めたからわかったことでしかない。何も言わなければ保護シートが貼ってあるか分からないだろう。

 気に入った。これはおすすめ。

iPhone 4S/4 高防汚低反射光沢 PRO GUARD ARSH HD Professional Anti-Reflection Super Hydrophobic・プロガード ARSH / PGARSH-IPH4iPhone 4S/4 高防汚低反射光沢 PRO GUARD ARSH HD Professional Anti-Reflection Super Hydrophobic・プロガード ARSH / PGARSH-IPH4

iPhone 4S #002 第一印象

3GS&4S 最初に感じたのが、液晶の違い。蛍光灯と白熱灯との違いだ。慣れれば気にならなくなるかもしれないが、これまでのiPhone 3GS が青っぽいっくらいに色温度が高かったから余計に落差を感じる。ideos 8150よりも xoom よりも白熱電灯っぽい。バキッと白いモニタが好きなのでこれは少し残念な気がした。

 同じ事は娘の 4S や兄の Galaxy S II でも感じたから、最近の高解像度液晶の性格なのかもしれない。

 輝度の問題かと思ったが設定は全く一緒だ。


 3GS 16GB の使用状態。ほとんどがアプリで半分くらいしか使っていない。追加できないと思うと怖くて音楽データを入れることが出来なかったのだ。貧乏性だから。というか、貧乏なんだけどね・・・


6畳敷きの和式便所に座らされたような心細さ。最初、「まだアプリ転送されてないんかな?」と思ったww

iPhone 4S #001 アクティベーション

 11/3には届いてた iPhone 4S だが、眠ったままになっていた。ideos 8150 が面白かったのと iPhone 4S になっても新しくできることはほとんどないことは分かっていたから。

 後、もう一つ、ideos 8150 や iPhone 3GS で使われている SIM と iPhone 4S に使われている SIM とでサイズ的な互換性がないので、4S の SIM をアクティベーションしてしまうと、そのままでは ideos が使えなくなってしまうという事情があってアクティベートできなかった。これを解決するのは簡単で、microSIM を ideos で使われいる SIM として使うためのアダプタがあればいい。これの到着を待っていたのだった。

 iPhone 4 からこのmicro SIM カードを採用していたためにアジアのヲタは3GSで使っていたカードで4を使うためにSIMをmicro SIMの大きさに切るカッターを作った。そして、そのSIMを他のSIMロックフリー端末でも使いまわせるようにとこのアダプタを開発した。実に簡単でストレートなデバイスだが、これがなければどんなハイテクSIMフリー端末でも文鎮になってしまう。

 ここまでは特殊事情だが、ここからは通販で4Sを買ったユーザなら全員が通った道。作業は殆どない。3GSのバックアップを取って、4SをアクティベートしiTunesで復元するだけだ。見慣れたホーム画面が表示されれば完了。バックアップと復元の時間が全てといっても過言ではない。

ideos-simslot 再起動し電話の開通と3G回線が生きているこをと確認して SIM を取り外す。ここからが最大の懸案事項だった。アクティベートされた 4S の SIM をアダプタに載せて ideos に入れて電源を入れるだけだが、アダプタの精度が低くて全く固定されないのでかなり焦った。ideos 8150 のSIMスロットが入れやすい形状だったので助かったが、iPhone に入れるのはためらわれる。そのためにステッカーが入っていたんかな・・・

2回入れなおして場所を調整したら正しく認識された(フゥ)。つながってしまえば後は全く変わらない。よく考えたら、この状態でなら iPhone 3GS も iPhone 4S も全く条件は変わらない。Wi-Fi接続した SIM カードのない端末だ。普通に使える。外に出ても使える。あれ?3GS も使えるやんwww

端末速度比較(Wi-Fi)

 手持ちの端末で速度比較をしてみた。

 WAN条件:eo光 100M 、802.11g、speedtest のサーバはTOKYO、BNRのテストは画像表示版。

android ideos vs xoom

 シングルコアの2.2対デュアルコア3.1の新旧モデル対決。

ideos u8150-D

ideos-speedtest
下り:8,038kbps
上り:2,854kbps

XOOM

xoom-speedtest
下り:15,091kbps
上り:12,936kbps


 回線の速度が速いので端末のパワー差がもろに出たということだろうか。

BNRの画像転送版ダウンロード

 プラットフォーム間対決。iPhone 3GS vs ideos 8150 vs xoom
speedtest-ideosideos 8150 :
最高:3.84Mbps
平均:2.74Mbps

speedtest-xoomxoom :
最高:11.04Mbps
平均:7.17Mbps


speedtest-iPhone3GSiPhone 3GS :
最高:10.17Mbps
平均:8.24Mbps


iPhone 4S :
最高:15.60Mbps
平均:12.63Mbps

 BNRの速度は端末の速度だけでなく、ネットワーク上の影響が大きいのでこの数字が全てではないが、一番古い端末である iPhone 3GS が意外に健闘している。しかし、体感的にはそれほどの差は感じない。XOOMの場合は必要となるデータが大きいので結局表示するのに時間がかかるのかもしれない。

「野望」と書いて「ゆめ」と読む

 デジタルヲタにとっての夢はWi-Fi 環境のない場所で iPhone の 3G 回線を使って XOOM [iPad, NDS, PSP] でネット接続する。ことだ。このエントリはそれ実現するために挑んでは倒れた記録だ。

plan1:iPhone を Jailbreak しテザリング可能にする

 結論:iPhone 3GS iOS 4.3.5 baseband はテザリングが実現されていない。baseband を iPad 用にすることで可能になるという報告もあったが、ファームウェアによっては GPS が使えなくなるらしいので怖くて試していない(ベースバンドをアップデートすると元に戻せなくなるらしい)。

 iPhone 4S のテザリングが可能になればこの案の採用は考える。

plan2:iPhone プロキシサーバにして他のデバイスから利用する

 キャリアの壁に挑むもの達・・・で書いた通り。

 アドホック接続のためにデバイスを持ち歩く必要があるのと、XOOM ではプロキシ経由での接続が不可能なので、自分は採用できなかった。

 Macbook や MBP と使うならこの方法は「あり」だと思う。ただし、サードパーティのアプリは iOS のアップデートで使えなくなる可能性があるのと、iProxy を使うためにはデベロッパ登録をしたうえで開発環境でアプリをビルドするという高いハードルがある。

plan3:携帯Wi-Fiルーターと回線契約を購入する

 簡単という意味ではこれが一番簡単かつ効果的だろう。しかし、自分は iPad 2 を今買うのは少し辛い(親に iPad 2 を回線付きでプレゼントしたので同じものをもう一台契約するのがためらわれている)。また、現在タブレットを持っているので、iPad が差し迫って必要とは感じていない。というか、XOOM を活用するという目的が達成できない。

 現在タブレット端末を持っていないのであれば、iPhone 4S と同時契約の割引を使うという選択肢はあると思う。端末の支払後も無料で100Mまで通信できる維持費無料の生きたフル機能の iPad 2 (SIMカード)が手に入るということだから。

plan4:iPhone をWi-Fiルーター機能付き端末に機種変更する

 大前提が iPhone を使うということなのでこの選択肢はあり得ない。iPhone にしかないアプリに依存しているのでなければこの選択肢もあるだろうが、自分には無理。

 また、テザリング機能付きの端末はテザリングで使ったパケットは通常のパケット定額ではなく、別の料金プランが適用されるケースが多い。現状(2011/11)では、Wimax 機能付きの au 端末でテザリングするのが最も安上がりだが、ソフトバンクのiPhone+パケット定額と比較すると2000円以上費用が掛かる。また、wimaxは地方在住者にとってはあまり使える回線ではない(自宅や通勤経路の多くは△だ)。

plan5:SIM ロックフリーな iPhone を購入する

 資金があるならこれが一番快適だろうが、回線割引が受けられない。

 ここまでが 2011/11/01。しかし、まだ諦めない。明日はどっちだ?

キャリアの壁に挑むもの達・・・

Jailbreak無しでテザリングができる!iPhone 4S iOS 5対応アプリ『PayUpPunk』 | Will feel Tips

 息子にこの情報を教えられた(このページではなく2chのまとめだったが)。以前からテザリング、テザリングとうなされていたことを知っていたから。

 iPhone 3GS Jailbreak 失敗に書いたように、iPhone 3GS はJailBreakをあきらめて iOS 5 にアップデートした。近々 4S に買い替える予定でもある。しかし、テザリングを完全に諦めたわけではなかった。それは、iProxy というアプリを使って iPhone をプロキシサーバにすることで、他のデバイスから間接的にネット接続するという方法があることを知っていたから。しかし、この方法には、Appleのデベロッパー登録という、8000円程度のお金とめんどくさい手続きが必要なうえに、開発環境を使ってソースからアプリをビルドしなければならないという高いハードルがあってためらっていた。というか、めんどくさくて放置していた。

 そこに降ってわいたのがこのアプリ。やることは、iProxy と同じだ。しかも、たったの85円。Appleはこのようなアプリを App sore から消してきた。このアプリもいつ消えるか分からないので即ダウンロード。上のエントリをgoogleで見つけて、設定をしてみた(感謝!)。設定は上のブログに書いてある通りやれば簡単に iMac から iPhone 経由でネットアクセスすることができた。以下に気付いたことを列記する。

  • 意外に速かった。速度は単体のiPhone3GSと変わらないはずだが、画面の画像の表示は速く感じた。光接続と同等という意味ではもちろんないが、iPhone 3GS より表示は速く感じたのでマシンパワーによるレンダリングの差によって差がつくのかもしれない。
  • テザリングとはあるが、厳密には「アドホック通信でつながった相手に対するプロキシサーバ」だ。なので、基本的にhttpアクセスでつなげられるポートを使うアプリケーションしか使えない。ポートが限定されているので、全てのサービスが使えるわけではない。試した範囲では、youtubeやニコニコ動画は観れるが、ツイキャスとradikoは視聴できなかった。同様に、普通のメールクライアントを使ってのメール送受信やFTPも使えないだろう(gmailなどのウェブメールは問題なし)。twitterクライアントも通信的にはブラウザと一緒なので無問題。
  • 当然だが、3GSのブラウザでは Flash は表示出来ないが、iMac では Flash が動作した。
  • 接続を開始するには PC (多分 windows でも大丈夫)で接続を作らなければならないので、iPhone でこのアプリを起動したからといって、他のデバイスから iPhone にアクセスする形で接続を開始することはできない。
  • テザリング=Jailbreakではないので、アイコンを変えたり好きなアプリをインストールしたり、SIMロックを解除したりといったことはできるようにならない。
  • このアプリは前面に置いたままにしておかないといけない。他のアプリを使おうとすると接続が切れる。このアプリを起動している間はそれより快適なマシンでネット接続しているはずだから問題ないとはいえる。
  • iMac snowleoperd 上でだが、Firefox はつながらない。proxy を自動にしてもダメ。Safariは特に何もしなかったが無問題。Firefox がSOCKSに対応していないのか?
  • android にはプロキシ経由でのネットアクセスという概念がないらしく。SOCKS を使って iPhone につなぐことはできない。root でインストール・設定しなければならないアプリでできるらしいが「rootをとるということは iOS 界隈では「Jailbreak する」ということと同義の危険な行為だ。また、それ以前にアドホック通信が出来るかどうかというのも分からない。「android なら iOS で許されてないようなことが何でもできる」というのは幻想だったようだ。

 結果、ノートPCを持っていて、外出先でクラウドストレージに置いたファイルをメンテナンスするといった使い方に限定されるだろう。Macbook air やネットブックを持ちあるく人ならメリットを享受できるはずだ。うらやましい・・・

 なお、接続を開始するためにはPCが必要なのではなく、アドホックで通信を行えるWi-Fi機器があればいいらしく、PSP + iPhone + iPad で iProxy 接続が可能になったという事例が紹介されていた。同じようにすればこのアプリでもできるかもしれない。おそらくNDSでも可能と思われるが、iPhoneより大きなデバイスが増えるのでは本末転倒かな・・・

 実際問題タブレットもPCも持ち歩く必要には迫られていない。業務上の必要に迫られたら月額4000円は惜しくない。というか、会社負担でやれるようにするし、その時には簡単に誰でも使えるようなハードを導入する。Jailbreak も iProxy もメーカー(この場合はキャリアだが)課した制限を越えることに魅力を感じるのだろう。

 他にもいろいろと参考になるサイト「エクストリームオフライン」さんで「テザリング」を検索すると iProxy の設定等参考になるエントリが読める。

ソフトバンクの決算発表に思う

増収増益のソフトバンク iPhone対決で「むしろ我々の評価が高まる」と孫社長

 現在も予約分の出荷に精一杯で、新規の購入者に向けた在庫がない状態だ。KDDIへの流入は、「一部あります。ただしこれは他社もあること。覚悟していたあの量販店の星取り表、100万規模の解約はこなかった」。これまで、他社のiPhone参入が与える業績への影響は、同氏にとって「真っ黒い雨雲」のような懸念だったが、iPhone 4Sの出足を見てその悩みが解消されたと、孫氏は力説する。

 また、2社のiPhoneについて、「中身は全くの別物」とも話す。CDMA対応のKDDI版iPhoneでは、通話時にデータ通信ができないなど、ソフトバンク版にはない制約がある。また、FaceTimeやiMessageといった一部機能も利用できない。同氏はこうした違いが認知されることで、「むしろ我々の評価が高まる」と考えている。

 今、機種変需要でauへの移行を食い止められているのは、4発売直前に3GSを買ったユーザの機種変に対するキャンペーンのおかげだろう。自分を含めてそのようなユーザは縛りが終わるまで待とうと思っていた。その中には、次の機種変ではauにすると決めていた人も多いはずだ。しかし、直前になって打ち出したキャンペーンによって状況は一変。早く機種変する事に経済的合理性がうまれた。これによってソフトバンクからの流出が食い止められたといっても過言ではないはずだ。その点は孫社長の判断力の賜物かもしれないが、長期的な成長に繋がるものとは言いがたい。

 この効果は長続きしない。3GS ユーザの機種変更が一段落する来年の春頃以降でどのような動きを見せるか楽しみだ。iPhone のキャリア間競争以外にも、iPhone vs Android や Android 内での新製品争い(これが一番厳しいかもしれないが)、docomo vs iPhone 。などいろんな切り口で楽しめる。

 3GSからのソフトバンク iPhone ユーザとしては、誰得でも書いたが、ソフトバンクは土管屋として土管の充実を最優先課題として、金のかかったアイドル広告やノベルティ、持ってるのを見たことがないような色の端末も全部やめてほしい。経営資源の無駄遣いにしか思えない。実際、犬のノベルティが欲しいからソフトバンクにしたという人の話を聞いたことがない。あと、別会社だから難しいかもしれないが、ソフトバンクショップへの統制を強くして社員教育を徹底させるべきだ。変な抱き合わせ販売の禁止も徹底してほしい。ソフトバンクが批判されている理由の大半が、回線品質とか店員教育といった地道で金のかかることを放置して上っ面だけdocomoやauと互角な金の使い方をしているように見えるからだ。

iPhoneの見直すべき点について見直すべき点

 techtarget に iPhone の改良について面白い記事があった。全面的には肯定できないが、常々感じていることも多い。

AppleはiPhoneのブラウザ、メール、カレンダーを改善すべし

賛成:

2. ロック解除画面をもっと便利な画面にする

iOS5 で通知が表示されたり、直接カメラに飛べるようになったり改善はされたがまだ余地は残っていると思う。

4. カレンダーを改良する

これは強く賛成。iPhoneはPIMが弱い。サードパーティから高機能なPIMソフトは出てきているが、Apple の課した制限のために palm や zaurus にあったレベルには達していない。

どっちでもいい:

3. Webブラウザを改良する
5. メールアプリを改良する

反対:

1. ウィジェットを配置できるようにする

iPhone の狭い画面にそんなものを置く必要を感じない。XOOM でもブックマーク以外は全部削除した(XOOMのブラウザはブラウザ内にブックマークがないので消せない)。

 因みに、自宅の iMac でも会社の windows7 機でもウィジェットは一切使っていないし必要と感じたことはない。

 こんなことのために貴重な電池や回線を浪費するなといいたいくらいだ。

AppleはiPhoneのキーボード、アプリスイッチャーを改善すべし

6. キーボードを改良する

iOS5でフリックは改善されたがまだ余地はある。記事に書かれたことはすべて当てはまる。そして、その中で一番盛り込んでほしいのが矢印キー(インサーションポインタ移動ボタン)。画面の端にポインタを移動させることは非常に難しい。因みに、Honeycombのソフトキーボードには矢印キーがあって便利だ。

7. アプリスイッチャーを改良する

 「バックグラウンドのアプリケーションを切り替えるための方法は、後のバージョンでiOSに追加されたものだ。そのため、この機能は付け足した感が強く、この上なく使いづらい設計になっている。」
という指摘には賛成。メニューボタンが故障する原因の多くはこの仕様によるものだろう(OS3 の時にはメニューボタンを二度押しすることはめったになったし、3GSまでの機種は二度押しを頻繁に使うことを考えて設計されていないはずだ)。しかし、記事に書かれたやり方は納得いかない。小さなサムネイルなど邪魔なだけだ。それより、メニューボタンWタップをiPadのようにジェスチャーにしたらどうか。「二本指で左右フリックすると次のアプリに切り替える」とか「3本指で縦にフリックしたら通知のような感じでアイコンリストが表示される」とかだ。

8. ファイルシステムを加える

全面的に賛成。共有できるファイルシステムがあれば、アプリごとに同じファイルを持つような間抜けなことはしなくてもいいはずだ。pdf ファイルを保存して、ある時は iBooks で読み、ある時は GoodReader でコメントを入れるといったことができる。これはAndroidなら普通にできることだ。

どっちでもいい:

9. Adobe Flash動画をサポートする

できればいいと思うが、特に困っていない。

10. Bluetoothのサポートを強化する

Bluetooth のサポートというか、キーボード操作に適した UI があればマウスは必要はないのではないだろうか。

 ユーザーの声を聞かないことが「できる経営者」ということが流行っている今、何を言っても無駄だろうがwww