ソフトバンクの決算発表に思う

増収増益のソフトバンク iPhone対決で「むしろ我々の評価が高まる」と孫社長

 現在も予約分の出荷に精一杯で、新規の購入者に向けた在庫がない状態だ。KDDIへの流入は、「一部あります。ただしこれは他社もあること。覚悟していたあの量販店の星取り表、100万規模の解約はこなかった」。これまで、他社のiPhone参入が与える業績への影響は、同氏にとって「真っ黒い雨雲」のような懸念だったが、iPhone 4Sの出足を見てその悩みが解消されたと、孫氏は力説する。

 また、2社のiPhoneについて、「中身は全くの別物」とも話す。CDMA対応のKDDI版iPhoneでは、通話時にデータ通信ができないなど、ソフトバンク版にはない制約がある。また、FaceTimeやiMessageといった一部機能も利用できない。同氏はこうした違いが認知されることで、「むしろ我々の評価が高まる」と考えている。

 今、機種変需要でauへの移行を食い止められているのは、4発売直前に3GSを買ったユーザの機種変に対するキャンペーンのおかげだろう。自分を含めてそのようなユーザは縛りが終わるまで待とうと思っていた。その中には、次の機種変ではauにすると決めていた人も多いはずだ。しかし、直前になって打ち出したキャンペーンによって状況は一変。早く機種変する事に経済的合理性がうまれた。これによってソフトバンクからの流出が食い止められたといっても過言ではないはずだ。その点は孫社長の判断力の賜物かもしれないが、長期的な成長に繋がるものとは言いがたい。

 この効果は長続きしない。3GS ユーザの機種変更が一段落する来年の春頃以降でどのような動きを見せるか楽しみだ。iPhone のキャリア間競争以外にも、iPhone vs Android や Android 内での新製品争い(これが一番厳しいかもしれないが)、docomo vs iPhone 。などいろんな切り口で楽しめる。

 3GSからのソフトバンク iPhone ユーザとしては、誰得でも書いたが、ソフトバンクは土管屋として土管の充実を最優先課題として、金のかかったアイドル広告やノベルティ、持ってるのを見たことがないような色の端末も全部やめてほしい。経営資源の無駄遣いにしか思えない。実際、犬のノベルティが欲しいからソフトバンクにしたという人の話を聞いたことがない。あと、別会社だから難しいかもしれないが、ソフトバンクショップへの統制を強くして社員教育を徹底させるべきだ。変な抱き合わせ販売の禁止も徹底してほしい。ソフトバンクが批判されている理由の大半が、回線品質とか店員教育といった地道で金のかかることを放置して上っ面だけdocomoやauと互角な金の使い方をしているように見えるからだ。

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