iMac トラブル発生

 iMac が先週から不調。

現象

iMac の画面上ではドットが降って表示されている。
iMac の画面上ではドットが降って表示されている。
 朝、iMac を起動したらログイン画面に変なドット・・・斜め向きのストライプ状にランダムにカラフルなドットが表示された。「12月だから雪のイメージでも降らしてるんかな?しかし、去年はこんなものみんかったで」と思いながら自分のアカウントで起動。

 上のデータをfinderのプレビュー機能で表示した所を iPhone で録画。上のデータには存在しないドットが表示されている。しかも、ウィンドウを動かすとウィンドウと一緒に動くものとチラチラと場所が固定されて明滅するものとが分かる・・・かな?最後の画面はローンチパッドだが、ここは本来無地だ。

 Twitter のウィンドウではテキスト部分は普通に描画されるが、インラインで表示される画像データにはドットが表示された。バックグランドに表示された部分(他のアプリやデスクトップ領域)にランダムに図形や線が表示される。 

 画像を扱っていると、特にプレビュー(標準のビュワーアプリ)で画像を表示すると頻繁にアプリが落ちたり、「グラフィックスに異常が発生しました。Apple にレポートしますか」というダイアログが表示される。

 更に、そのまま作業をしていると突然ログアウトしてしまうことも数回あった。作業中のアプリがあって、普段なら確認ダイアログが表示される状態であっても一瞬でログイン画面になる。

Chrome の画面。テキストデータが崩れている。
Chrome の画面。テキストデータが崩れている。

 右はChromeの画面。テキストが崩れている。スクロールするとこの状態のままスクロールされる。

 以上から分かることは、パネルには問題がないこと。アプリケーションにより影響を受けたり受けなかったりすること。影響をうけるのは画像を扱う場所だけということ。

 最初、OS のトラブルかと思ったが、Bootcamp でインストールした windows 8.1 でも同じではないが似たような現象が起こった。

 これらによって GPU のハードウェア周辺のトラブルと判断し、OS の再インストールはせず修理の依頼をした。システムもアプリも普通に使えるのは不幸中の幸いで Timemachine でバックアップできたし、修理に出すまで使えた。

その他

 後、これは全然思い当たるところがないが EPSON のプリンタに印刷できなくなった。最初、プリンタのネットワークトラブルかと思ってWi-Fiの設定をやり直したが改善せず、LANケーブル経由でLANに接続してもダメだった。試しに娘の Macbook pro で印刷したら普通に印刷できた。

 GPU と関係するのかしないのか全然分からない。

引取

 金曜日の午後、半日有給を使って家に帰り、Apple からの電話を待った。

 症状を説明するとすぐに引き取り修理になった。アップルケアに入っていたのでスムーズそのもの。翌日(土曜日)の18時以降の引取を手配してもらった。

 こんなに早く引き取りに来れると思っていなかったので驚いた。

 当日はクロネコヤマトが来た。専用の通い箱のような箱に iMac を固定して去っていった。ここもスムーズ。

iPhone 6 ,Apple watch

要素技術

 iPhone のハードウェアスペックが Android のそれと比較してショボイと批判する人は物事の一面しか見ていない。iPhone は iOS を動かせる唯一のハードウェアプラットフォームということを忘れている。iPhone を選ぶときには iPhone のラインナップの中からしか選べない。これは Mac と一緒だ。

 A8 プロセッサが 20nm プロセスルールになった。短期間に大量の製品が必要となる iPhone の場合プロセスルールを更新するのは難しい。これが、ハイエンド機種の出荷台数が少ない Qualcomm や Samsung のプロセッサに遅れをとりがちな理由だろう。A7 プロセッサに対して 50% の性能向上というのは体感的には大きな差はないだろう。

 自分はiPhone 5s が長寿機種になると考えている。64bit アーキテクチャのチップが境目になるとかんがえるから。iPhone 5c は 5s より先に脱落するはずだ。

サイズ

iPhone 6 simulator
iPhone 6 simulator
  明治の板チョコの大きさがほぼ iPhone 6 と同じ(plus は ガーナチョコに近い)らしいので、試してみたのが右。片手では上部付近のボタン操作は不可能に近い。

 メニューボタンを2回タップすると画面上部が下がってくるというUIを披露していたが、アホかと言いたい。そんなことをする前に上の端に操作用のボタンを配置しないユーザインタフェースガイドラインを作るべきだ。今の iOS の UI は3.5インチ液晶を前提に設計されている。それに手を加えずに、小手先で対応を済ませようという発想に問題がある。Twitee という Twitter クライアントはこれに対するひとつの回答だ。

 Android は画面下に三つのボタンが配置されている。戻るボタンとメニューボタンがここにある。このため画面遷移の操作で上部のボタンを押す頻度が少ない(元々大きすぎて片手で操作できないから気にもならないかもしれないが、それは別問題)。これに対して、iOS のアプリは戻る(キャンセル)や完了ボタンが上端に配置される。フルスクリーンの画面遷移を伴う操作ボタンは押し間違えないように上部に配置するというガイドラインがあるのあろう。それは分かりやすいが、iPhone 6 のサイズには向いていない。

 何度も書いているように、「物理的なサイズが変われば最適なUIも変わる」ということだ。

 iPhone 6 が 5s と同じ液晶サイズを踏襲していたらすぐに予約していただろう。

カメラ

 iPhone の画素数が上がらなかったことは自分的には高評価だ。画素数競争はとっくの昔に終わっていると思うから。iPhone のカメラの画素数が Android のそれより少ないことを根拠に、iPhone のカメラの画質が悪いと言っていた人の iPhone 6 のカメラの評価はどうなんだろう。

 個人的には、モード切り替えでマニュアル操作(焦点と露出を別に設定できる)可能なUIを用意して欲しい。後、どうせ出っ張るようになったなら光学ズームも。

Apple pay

 「NFCなんて Android には前から入っていたよ」というのも浅い。Apple が追随することで NFC プラットフォームが決済システムとして「使える」フェーズに入るかもしれないと、NFC関係者が期待しているのだ。現状では Android の NFC を使って決済してる人なんかほとんどいないし、Apple の Passbook も使ったことはないが。

 個人的には電子小額決済は、現時点では使いたくない。Apple の NFC を使ったシステムが普及してJRの定期としても使えるようになれば考えるが。ferica と NFC の互換性が解決されないと読み取り機レベルで無理だろうし、これまで Ferica 規格に投資してきた日本のインフラ企業にとって一朝一夕には受け入れがたいだろう。

Apple watch

 これについて、Woodstream の木沢さんと意見が一致した。木沢さんは高級腕時計を結婚時に奥さんからプレゼントされて使っているらしい。だから、これ以外の腕時計を付けるつもりはないと仰っていた。同じことは前にも書いたとおりだ。

 「今、腕時計をする週間のない人が増えているから売れない」というのは分析が甘い。今、腕時計をしていない層がターゲットだ。

 じゃあ、今腕時計をしていない自分が Apple watch を買うかと問われると可能性は低い。今、自分が SUUNTO T6 を持っていなければ、心拍計を買うつもりで Apple watch が選択肢に入るかもしれないが。

 Apple pay の支払インフラが完成しJRの定期としても、コンビニ決済端末としても使えるようになれば欲しくなるかもしれない。

米アップル4-6月期は予想下回る6%増収、中国販売は好調

 全体についてはほぼ予想通り。売上増の大半は中国市場での販売開始効果で、日米欧の既存市場は低調だ。iPhone 4S 以降毎年10月に新機種を発売していたから買い替え2年縛りの更新時期が秋になっていることと、iPhone 6 待ちだろう。ただ、それを織り込んだアナリストの予想を下回ったのが Galaxy 5S が苦戦しているのと同じ理由だとしたら先行きに不安を感じるのも当然だ。

 それより、問題なのは iPad ではないか。四半期で 1330万台という売上台数は他社を大きく上回ってはいるだろうが、前年同期比 9% 減というのは大きいのではないだろうか。

 昨年の今頃は、2012 年秋に発売した iPad 4 と iPad mini、iPad 2 というラインナップだった。iPad mini は新製品だったが 4 はマイナーチェンジだし 2 は継続販売だった。今年は、iPad Air、iPad mini Retina、iPad mini、iPad 4(Retina) という昨年より豪華なラインナップなのに販売台数が減っているのだ。

 考えられるのは、低価格モデルの不在だ。Andriod のハードウェア性能は iPad シリーズと対等になった。Andriod OS の安定度も上がっているし、人気アプリの大半は両方で使えるようになった。この環境の変化が iPad シリーズの売上の減少につながっているとすると、根は深い。

 自分は iPad 3 を気に入って使っているしアプリ資産や iMac との親和性の高さから Android タブレットに乗り換えるつもりはないが、今、新規でタブレットを買うなら NEXUS 7 か Kindle Fire HDX も候補になるだろう。マカーの自分でもそうなのだから、電器屋でフル装備の ツースピンドルノートPCを買ってしまうような人間が高い iPad シリーズにしないのも当然だろう。

米アップル4─6月期は予想下回る6%増収、中国販売は好調 (ロイター) – Yahoo!ニュース

タブレット型端末「iPad(アイパッド)」の販売は1330万台と、市場予測の1400万台超を下回った。価格が相対的に安い他社のアンドロイド端末との競争が激しさを増した。

スマホ市場、初期参入一人勝ちフェーズは終了か

売上台数
売上台数
売上高
売上高

 「Apple、iPhone 4400万台、iPad 1600万台、Mac 400万台を販売(2014年Q4) | TechCrunch Japan」1~3月四半期の成績がだいぶ前に上がっていた。

 iPad は画面サイズ別になっていないので動向は分からないが、台数が減ったほどは金額が下がっていないことで、平均単価が上昇していることが分かる。円安による価格上昇は日本固有で、ドル建てでは上昇していないので、この上昇は高価格なモデルの比率が上昇したことを意味しているのだろう。これは iPad mini retina の販売と iPad 2 の販売終了によるのだろう。

 iPhone の販売数は堅調だが、中国市場の伸びと日本での docomo での販売開始という、市場拡大効果によると思われるので早晩、頭打ちするはずだ。また、iPhone 4S の頃から指摘しているが、液晶や通信方式といった性能向上に大きく寄与する要素技術が見当たらず、OSの安定も上がってきた現在、買い替えのサイクルは落ちる(自分は2年半 4S を使っているが機能的に困っていることはない)だろう。

 また、ユーザのスマートフォンに対する習熟も買い替えサイクルの長期化に寄与するはずだ。よくわからないままに買った一台目から得た知識を元に長く使える端末を選べるようになる。そして、中には、「一台目は周りの人に聴ける iPhone にしたけど、Twitter と instagram、Facebook 、Line が使えるんならもっと安いスマホでいいやん」と考える人間もでる。自分のように(自分は3GS から使ってるし周囲の人にスマホの使い方を教えてもらうことは一度もなかったし、その必要もなかったが)。

 そろそろ、Apple 一人勝ちのスマホ導入フェーズは終了だ。このトリガーを引くのが、日本でもやっと始まった MVNO の普及だ。回線と端末を完全に切り離したサービス。ここでは、iPhone シリーズの高価格が大きく足を引っ張るだろう。NEXUS 5 ですら5万円を切る時、割り切った端末が2万円を切ろうかという時代に8万円の iPhone に勝ち目があるのか?iPhone 6 の発表を待って判断したい。

ハイエンドスマホのあしたはどっちだ? Galaxy S5発表

 Android のハイエンド市場を牽引し続けてきた Galaxy の第5世代。ハイエンドスマートフォン市場の将来を占う端末となるだろう。しかし、この記事を読む限りでは、iOS 端末から Android への乗り換えを促進することも、Galaxy S4(S3) から残債を払ってまで機種変更することもない要素技術の正常進化だ。ハイエンド機に未開地はもうないのだろう。

 興味深いのは Galaxy S5 が失敗に終わった時に Apple がどう出るかだ。IT系サイトで話題になっているような 6 インチの端末は Apple を救わないだろう。一時的な成功を収めたとしても、iPhone シリーズはじり貧になり iOS のエコシステムは失速するだろう。

 

【速報】Galaxy S5発表きた! 指紋スキャナと心拍計搭載、メタルライクなデザインに : ギズモード・ジャパン
変わった!

サムスンのGalaxy S5(以下S5)が発表されました。噂通り指紋スキャナ搭載で、デザインも一新されました。

まずデザインは、今までのGalaxyシリーズから大きく変わりました。背面はシルバーで細かいペブル調のパターンが入ってて、メタル風ですが実はプラスチック、です。
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今頃?|MWC2014で見えてくる業界の風景

 こんなことは何年も前から分かっていたことだ。PCと同じ構図になるとはここでも2年以上前から書いてきた。PC の時はシェアの大きなメーカーと OS メーカー、少数のアプリメーカ(wn PC の場合は OS とアプリが同一だったが)だけが潤った。問題はモバイルでは勝ち残って利益をあげられるのがどの企業になるかだ。

 日本企業が Windows でも Android でも淘汰される。Apple もシェアを下げるが、他の Android 製造メーカーよりは高い利益率を保ち続けるだろう。が、売上自体もそろそろ巡航状態だ。株価が暴落したときに経営陣が慌ててピンぼけな端末を出したらアウトだ。そして、その徴候はある。それは Apple が配当をしたり自社株を買ったりしたことだ。Cook CEO は市場での評価を気にして采配をとっている。ということは、株価が下がることによって追い詰められる可能性がある。

 もし、Apple がスマートフォン市場のトレンドに迎合するような大液晶スマートフォンや $199 端末を出すようになったら、残念ながら Apple の終焉が訪れるだろう。iOS デバイスで利益を上げられなくなった時に、スマートウォッチやセットトップボックスが代わりの柱になるとは思えない・・・

【笠原一輝のユビキタス情報局】MWC2014で見えてくる業界の風景 ~今後2年間で急成長する199ドル以下の低価格デバイス – PC Watch
 PCが減りタブレットが増えるというのが、PCユーザーには気になるところだと思うが、これは自然なことだ。というのも、PCでもフォームファクターの変化は常に起きており、古くはデスクトップPCからクラムシェル型へのノートPCへのシフトが2000年代の前半から後半へと起きた。これから起こるのは、クラムシェル型からタブレットへのシフトだ。
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HyperCard と ResEdit こそが Macintosh

 先日紹介したサイトを開いていたら、色々と蘇ってきた。特に嬉しかったのは HyperCard と ResEdit だ。これらのソフトでカスタマイズできる自由さが Mac の魅力だった。HyperCard についてはひとつのエントリでは書ききれないのでいつか特集的に書きたい。ここでは ResEdit についてのみ思い出を書き留めておく。

 ResEdit は Resource Editor の略。リソースは Mac OS の使いやすさを実現するためのキーとなる要素技術だ。当時の Dos にはそもそもアイコンなど存在しなかったし、ファイルはアプリケーションから開くことしかできなかった。それだけでなく、リソースを入れ替えることでアプリケーションで表示されるダイアログやメニューを差し替えることも簡単だった。今では考えられないことだが、ResEdit はシステムすら書き換えの対象に出来た。Finder のリソースを書き換えることで面白い UI を作ったりすることが流行った時期もあった。

 非採算的な遊びでしかないように思えるかもしれないが、これによってプログラムがどのように動いているかを体験することができた。「このソフトはメニューを押された時にここに定義された文字列を表示してるんだ」ということを感じ取ることができた。出来合いのアプリケーションやコンテンツを消費するだけでない接し方があった。

 そんな時代を思い起こさせてくれるのが ResEdit だ。

ResEdit_00 ResEdit アイコン


ResEdit_01 スタートアップスクリーン


ResEdit_02 アプリケーション※1を開いたところ。アプリケーションに含まれるリソースが丸見え!!


ResEdit_03 アイコンリソースを開いてみたところ。このアイコンを編集すれば Finder 上で表示されるアイコンを変えることができる。

※Disinfectant は Mac OS をターゲットにしたウィルスソフトが現れた時に Northwestern univ. の研究室が作ってフリーで配布したソフト。当時の Mac ユーザの必需品だった。感謝!

2012年記事を振り返る:iPhone販売 最新機が9割から7割に減少

 この記事については昨年も突っ込んでいた。影響は?>iPhone販売:最新機が9割から7割に減少。この時は旧機種が安いからといって利益率が悪化するかどうかはわからないという指摘をしていた。その後の報道でも特にこの傾向による iPhone 事業の利益率の低下は大きな問題にはならなかったと記憶しているので、旧機種を売り続けることとそれによって低価格志向な市場で利益を上げるという戦略は間違いではないと Apple が判断していることが伺われる。つまり、この記事はただの杞憂に終わったということだ。また、このことは今年 iPhone 5c を発売したことからも分かる。古いパーツを使えば安く売っても利益は出せるということだ。(未だに iPad 2 が販売されていることでも分かる。)

 今、この記事を読むとまた別の味わいがある。去年は単価の安い端末の販売割合が増えることを悪いこととしていたのに、今年は iPhone 5c(新機種だが事実上は iPhone 5 の継続販売版だ)の売れ行きが悪いことが Apple の落日のように扱われている。どっちはねんwww

 昨年も書いたことだが、iPhone の完成度は上がっている。日本では docomo という未開拓地が残っていたおかげで販売台数は当分減らないだろうが、必ず平衡状態になる。そして、製品の完成度が上がれば買い替えのサイクルは長くなる。Apple の敵は Apple 自身でもある。これが一番のリスクだ。

iPhone販売:最新機が9割から7割に減少 « WIRED.jp
iPhoneは間違いなく、市場で最も売れているスマートフォンのひとつだが、「iPhone 5」は過去のフラグシップ機ほど、iPhone全体の販売に占める割合が高くない。

Consumer Intelligence Research Partners(CIRP)の報告によると、iPhone 5は発売直後の1カ月、iPhoneの販売総数の68%しか占めなかった(iPhone 5の発売後1カ月に、米国のアップル製品購入者500人に対して行った調査)。アップルが販売する携帯電話全体の過半数を占めてはいるものの、「iPhone 4S」発売後最初の1カ月の90%という数字には程遠い。

ただしこれは、最新のiPhoneの売れ行きが悪いという話ではない。より価格が安いiPhoneの売れ行きがよいということだ。

「これまでiPhoneが買えなかった人々が、5でなく4や4Sを買っており、トータルでのiPhone売り上げが拡大していることを意味する」と、Forrester社のアナリスト、チャールズ・ゴルヴィンはWIREDに語った。
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使えるマカーはみんな Time Machine

2013125_TimeMachine 「タイムマシンが実現されるまでは Time Machine で凌ぐ」にも書いたが Mac OS X の Time Machine には何度も救われた。今では iMac 本体の HDD と同じくらい重要だ。というより、Time Machine バックアップがある前提で運用している。OS のバージョンアップや HDD のトラブルに遭っても焦らないでいられるのはこれのおかげだ。今回 iMac を 2013 に更新したときも威力を発揮してくれた。

 最初に電源を入れてから前のマシンと同じ環境にするまでに半日もかからなかった。しかも、その内 2 時間近くはプリインストールされていた OS のアップデートと新バージョンの OS のインストール作業だった(Mountain Lion のアップデートが不要だと気付いたのが開始してからだったのだ)。

 そんな Time Machine のメリットを新たに発見したのでこのエントリを起こした。Time machine を使い始めてから Mac 本体を代えたのは初めてだった。これまでも、iMac 環境を娘の MacBook pro に移植したことはあったが、iMac と Time Machine との関係は変わらなかった。

2013125_TimeMachine-dialog 今回は、Lion の iMac から Time Machine に保存した環境を Mavericks の iMac に移植した(右上図の 1 )。そして、新しく買った LaCie 3TB に LaCie 1TB のバックアップデータをコピー(3)しようとしたが、ダイアログ(右下)が出て実行できなかった。Time Machine バックアップファイルは見た目は普通のフォルダだがただのフォルダではないらしい。Appleの「Time Machine:既存のバックアップドライブから新しいバックアップドライブにバックアップを転送する方法」を見つけて対応した。

 1TB上のバックアップファイルが iMac 2007 と紐付いているのが原因かと思い、1TB を Time Machine のターゲットとして Time Machine を実行した(2)。予想通り iMac 2013 のシステム関係のバックアップも含まれたようで 28GB ものバックアップが行われた。そのあとでやっと 1TB から 3TB へのバックアップファイルのコピー(3)が可能になった。新しいドライブは USB 3.0 だが 1TB のドライブは 2.0 なのでコピーの速度は 2.0 の転送速度で行われ、朝起きても終わっていなかった(この時点で 6 時間半経過)。帰宅後、1TB を外して 3GB をターゲットとして Time Machine を再開。晴れて新品の iMac に昨年までの記憶が植え付けられた(4)。これ、ほんとにスゴイ。

 なぜこれをしたいと思ったかというと、3TB に新規に Time Machine を作成しても過去に戻ることはできないからだ。 1TB には昨年の7月くらいからのデータがバックアップされている。使うかどうかは分からないが、これが心強い。先日の iTunes の仕様変更によるエピソードの大量消失から復帰出来たのもこのおかげだった。

20131205_timemachine-switch この途上右のようなダイアログが出た。1TB をつないだ状態で 3TB をターゲットとして Time Machine を開始しようとした時だ。「両方を使用」を選ぶと複数の外部ドライブをつないで交互にバックアップを取るらしい。本当に重要なデータをバックアップしなければならないようなケースではデータの冗長性を上げられる。しかも raid と違って専用のソフトも要らないし、高速のハードも要らない(速いに越したことはないが。効果を体感することはあまりない。というか体感したくない)。

 こんな機能があるとは全然知らなかった。たまたま複数のドライブをつないでバックアップの設定をしたから気づいただけだ。もっと Time Machine を押していこうよ。ホントに素晴らしい技術なんだから。

iPhone 5c の敵は iPhone 5。5s ではない。

ほぼ予想通りの内容だ。

 が、ひとつ見落としている点がある。旧モデル需要だ。こまでも iPhone シリーズはモデルチェンジをしても旧モデルが売れ続けた。そして、それが Apple の利益率の高さを支えていたと思われる。ところが、iPhone 5 の生産は困難らしく生産ラインが枯れても製造コストが下がらない。それを受けて iPhone 5 の要素技術をそのままに金のかかるボディをポリカーボネートにした 5c で需要を引き継ぐようにしたことだ。

 iPhone 5c は新製品ではなく iPhone 5 の継続販売なのだ。日本以外において未だに iPad 2 が売られて売れているのと同じように iPhone 5 の需要を iPhone 5c が引き継げば十分なのだ(ホントのことは Apple でないと分からないだろうが)。

 この記事が不十分なのは、5 や 4S の価格と 5c とを比較していないことだ。5 の価格と供給関係こそが 5c の需要に影響する。iPhone 5 が iPhone 5c より安く十分に供給されていれば iPhone 5c は売れないに違いない。5c が 5 より安くなるか 5 の供給が絶たれるまでは 5c の需要は盛り上がらないに違いない。

不人気のiPhone 5cを買い始めた中国の労働者たち
山田 泰司=EMSOne
 当コラムでは2回前の「iPhone 5cに圧勝した『土豪ゴールド』」で、中国でも廉価版として米Apple社が出したスマートフォン「iPhone 5c」(以下、同5c)の販売が低迷しているようだということを書いた。その後も、中国や台湾では同5cの不調を伝える情報が相次いでいる。

 中でも注目されたのは、EMS(電子機器受託生産)世界最大手の台湾Hon Hai Precision Industry社〔鴻海精密工業、通称:Foxconn(フォックスコン)〕が、同5cの生産を打ち切り、Apple社が同5cと同時に発売を始め品薄状態が続いている旗艦モデル「iPhone 5s」(以下、同5s)の生産に注力するというものだ。
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