XOOM #20 眠らない奴

 XOOM は今のところ自宅のネット端末として絶賛活躍中だ。しかし、平日は1時間も使わない事が多い。ところが、1時間しか使っていなくても3日目には電池切れを起こして起動しなくなることがある。こんなことは iPad 2 ではなかった。もちろん、10時間使えるからといって1時間を10回に分けて使えたという事ではない。しかし、1回1時間程度の使用なら4〜5日は使えた。XOOMは絶対無理。

 XOOM はスリープ状態での電池の消耗が大きいようだ。フル充電した状態でスリープにして朝みたら80%になっている。この機種は電話回線のないWi-Fi専用機だ。だから、スリープ中に何らかの着信や基地局との交信があって電池を消耗するということはない。なのにこの消耗・・・

XOOM AC-adopter iPad のように普通のUSBポートで充電できるならそれほど困らないが、かさばる専用ACアダプタでないと充電できないから余計に鬱陶しく感じる。話はそれるが、このACアダプタ。本体部分はそれほど大きくないが、ACアダプタとコンセントを繋ぐためのケーブルが太くて重いうえに硬くて収まりが悪い(写真の上のほうにまとめてある分)。30cmくらいのケーブルがACアダプタからXOOMまでの1m以上ありそうなケーブルよりかさばるとは・・・ACアダプタから XOOM へのケーブルも長すぎて邪魔。ACアダプタに繋いだ上で使うということを想定して長くしたのかもしれないが、手前のど真ん中に華奢なコネクタが刺さるようになっていて非常に邪魔。

 これをデザインした人間はACアダプタに繋いだまま使うことを考えていなかったのだろう。なのに、実際には電池のもちが悪くてACアダプタなしでの運用は難しかった。そこで、「ACアダプタのケーブルを長くしといたらええやん」と考えたとしか思えない。話は変わるが、ヘッドフォンのジャックは横持ちした時の上のど真ん中で、あんなところに挿したらケーブルが邪魔になって仕方がない。iPad と違うことをしなければと思ったんだろうか。だったら電源コネクタを横にしたらよかったのに・・・

 久しぶりにamazonを見たら33,700円に値上がりしていた。市場はこのマシンを最評価したかwww

Android3.0搭載タブレット型端末Android3.0搭載タブレット型端末

XOOM #19 iWnn vs Simeji 入力

 iWnn と Simeji で同じ文章を入れてみた。学習の差が出るとまずいので実行前に学習記録は消した。さらに、入力ミスのリカバリで差がつくのも比較として問題があると思い、比較的にスムーズに入力できた時のものを採用した。実際には Simeji のフルキーボードでの入力は悲惨で、入力ミスをしやすい上にリカバーするためのバックスペースの位置にPキーがあるので大きくタイムロスすることが多かった。ビデオにはそういう回は残していない。

 後、予測変換の候補も使っていない。本来は使い込んだ辞書で予測変換を使うべきだが、それではメインに使っている IM ではなく入力者の習熟度合いのテストになってしまうからだ。また、顔とデバイスの間にカメラを置いて録画したので、本来の速度は出ていない。特に、おまけの iPhone での入力は本来より遅いと思う。

 入力した文字列は「子供の頃にだけあって、大人にない、たとえば忘れられてしまった古い習慣のように、過去の奥深いところにある感情。」。久生十蘭の文章。青空文庫にあるから一読をお勧めします。

XOOM IM 入力比較動画(Youtube)

 最後にiPhoneでもやってみたがやはりどれよりも速かった。物理的な指の移動距離が少ないのだから当然だろう。また、iWnn のフルキーボードはストレスは少なく、使い込めばもう少し速くなりそうな手応えはある。ついでに、気づいた改善ポイントを列記しておくので iWnn の開発関係の方が見る機会があったら考慮して欲しい。

  • テンキーを常時表示できるモードを増やして欲しい。短辺が800ピクセルもあるタブレットなら一列増やしても本文の見通しは悪くならない。
  • 予測変換候補をキー(スペースまたはタブ)で選べるようにして欲しい。「へん」と入力したときに候補として「変換」が出ていても「変換」をキーで選ぶことができない。候補列は一番上のホームから遠いところにあるので押すのが面倒。さらに、候補を押し間違える可能性がある。キーの連打なら
  • 指が動かないので押し間違いはない。また、変換キーは最下段のホームから手のひらを動かさなくてもいい場所にある。

  • 「ん」の取り扱いをPCと同様にして欲しい。PCだと「変換」と入力したいときに「henkan」と入力した時点(表示は「へんかn」)で変換キーを押せば「変換」に変換される。このくせが染み付いているので、「へんかn」と確定されてイラッとすることが何回もあった。(IM の設定で変えられるのかもしれないが見つけられていない)

ちなみに、同じ文字列をiMac+HHKBで打ったら30秒かからなかった。

XOOM #18 IM

 android の iOS より魅力的な点として IM のように他のアプリケーションと連携して動くアプリがサードパーティに開放されていることがある。iOS にも ATOK が出ているが、専用のメモアプリ上でしか使えない。せっかく android を使うのなら IM を好みのものにして楽しまない手はない。
ここでは、XOOM にインストールした IM によって、android の IM とタブレットの UI を考えてみたい。

前提

  • XOOM Android3.1 で試用。タブレットとスマートフォンとでは物理的なユーザーインターフェースが異なるので、ソフトのUIに対する評価も影響を受けると思われる。スマートフォンユーザにはあまり参考にならない。
  • 筆者は Android デバイスを使うのは初めて。
  • iMac、iPhone 4S、ideos U8150-D を使用している。
  • 過去には、Zaurus、visor prism(palm3)、UX-50(palm5)を使用してきた。
  • どのIMも縦画面でも横画面でもフリックとフルキーボードの両入力方式が選べるが横画面でフリックは全く考えられないし、縦画面でのフルキーボードも日本語入力ではメリットを感じないので、縦画面ではフリックを横画面ではフルキーボードを使うことを前提とした。

iWnn

概要

UNIX畑で生まれ育ったwnnというIMを商業化したもの。携帯電話やPDAに採用されるモバイルwnnなども開発してきた。ATOKほど知名度は高くないが実績のあるソフトだ。

価格

 無料

デザイン・UI

    iWnn_flick

  • 縦画面・フリック
    • iOSのものと違い、どの文字が入るかがボタン上ではなく離れた場所に表示されるのは違和感がある。指で隠れるがiOSのもののほうが使い易いと思う。
    • 感度調節で。指を沢山動かさなくてもいいようにできる。しかし、ボタン間の距離が短くなる訳ではないので、指の移動距離は長く、スマートフォンでのように快適ではない。スマートフォンでのほうが入力速度は速いだろう。

    iWnn_full_KB

  • 横画面・フルキーボード
    • ENTERや削除キーがパソコンと似た配置なので隠れていても自然に押さえられる。
    • モード切り替えボタンが動くのは鬱陶しい。スペースがあまってるんだから、同じ場所に置けばいいのに。
    • 文字の配列はパソコンなどのフルキーボードと同じだが、記号は専用のパネルを表示する。これが分かりにくい。
    • ローマ字入力モード時にキートップに表示される文字が入力のモードに合わせて小文字と大文字が切り替わるのは直観的でいい。
    • 英単語を入れると前後にスペースをいれてくれるのはメリットだが、パスワードやメールアドレスを入れるときに勝手にスペースが入ってしまいエラーが出て原因追究に時間がかかったりした。

感想

  • 3つのモードをボタンでローテーションしなければならないのは面倒。
  • デザインがシンプルで Honeycomb と親和性が高い。
  • フルキーボードが一番使い易い。
  • 変換の精度は十分だと思う。PCのキーボードのように長い複文節の文章を入れてから変換することはあまりない。というより、できない。タイプミスの頻度が多いので、多くの文字を入れて途中にミスが混じっていた時にペナルティが大きいことと予測変換候補から選んだほうが速いのとで短い文字列入力で変換する癖がつく。

simeji

価格

 無料

デザイン・UI

  • 縦画面・フリック
  • ismeji_flick

    • 数字列の表示が可能
    • フリックのガイド(どの方向に指をずらしたらどの文字が入るかを示すポップアップ)は iOS と同様でわかりやすい。設定も可能。


  • 横画面・フルキーボード
  • simeji_FK

    • ENTERキーが最下段というのはXOOMの場合非常に不便。 バックスペースの位置も馴染めない。
    • ボタンを大きくするための配慮なのかもしれないが、表計算のセル状にキーが並んでいる。 キートップの文字が小さい。
    • モードを切り替えた時に分かりやすい。
    • フルキーボード表示にしたときのZ段の配列が受け入れ難い。 Bが通常のMの位置になる。大半のユーザーはPCとモバイルデバイスを使い分けるはずだ。デバイスによってキーの位置が違うのは困る。フリックくらい違うと切り替えが効いて困らない。似ているからこまるのだ。自分はUS配列のHKKを家で使い会社では東芝のノートPCを使っているが、月曜の朝はタイプミスでイライラする。JIS配列との違いとノートPCの根本的なダメさのせいで、馴染むのに時間がかかるからだ(逆は大丈夫)。一見QWERTYっぽい配列なのにそうなっていないのがミスにつながる

感想

  • 上段に数字列が表示されるのは便利。モードを切り替える必要がないので、打鍵数を減らすことが可能だ。
  • フリーのIMでありながら十分な変換精度には驚かされる(wnnの成果も使っているらしい)。時々ひっかかるような動作をすることがあるが、android のせいか Simeji のせいかは分からない。XOOMのシステムとの互換性の問題か、設定でフリーズしたように止まってしまうことがあった。
  • キーボードの背景を入れ替えて楽しめる。さまざまなスキンがダウンロード可能。これも、iOS では考えられない。

ATOK

概要

 DOS時代から引き継がれてきた老舗のIM。商用として唯一生き残ったFEPといえる。日本語入力にはこれがないとというファンは多い。iOS版もあるが、iOS 版は Appleの課す制限のために本来の IM としては使えない。

価格

 有料(1,500円税込)試用期間15日:常時使う入力環境を改善するのに1500円は安いと思うが、標準のIMやフリーのIMの性能が上がっている今、文字入力への依存度合いによって評価は分かれるようだ。

 xoomでt大量に文字を入れるなら、縦画面でatokのローマ字入力というのがベストかもしれない。自分は、このマシンはiPad3が出るまでのつなぎなのでATOKを買ってまで環境を整えるつもりはないが。

デザイン・UI

  • 縦画面・フリック
    • 高機能:スライドだけで濁音や促音、半濁音まで入力可能なインターフェースは独特。使いこなせば快適と思うが、他のプラットフォームでの入力の際に不便に感じるようになっては困るので、使い込んでいない。
    • シンプルモードも選択可能。一般的なフリック入力と同様のインターフェースになる。専らこちらで試用した。
  • 横画面・フルキーボード
    • simejiと同様enterキーの配置が悪い。
    • 数字列表示が可能なのは便利。数字を入れるためだけにモードを切り替えなくてもいいのは大きい。
    • simeji同様モードが全く分からない。
    • キーサイズが設定できる

感想

  • 設定項目は一番多い。ATOK文化になじんでいる人には必要なのかもしれないが、知らないと何がどうなるのか分からない。
  • エンジンと辞書は定評通り。メインで使うPCでATOKを使っている人には一択だろう。
  • 「使い方」というメニューでマニュアルが用意されていて、この出来が素晴らしい。こういったところは、商用のアプリ販売時から引き継がれた人材やノウハウが活かされているのだろう。
  • キーボードの種類を設定画面ではなく入力時に切り替えられるのは便利。
  • 縦画面でのqwertyキーボードには数字列が有るというメリットもある。

androdi のIM共通の話題

  • カーソルキーは便利。特に、一文字を削除したりするときに特定の位置に指でインサーションポインタを置くのは難しい。
  • マッシュルームと呼ばれるプラグインのような機能があるのも android のメリット。IMから呼び出して住所やメールアドレス、定型文などをタップで入力できる。
  • モードが分かりにくい。一文字入れてみたらわかるが、期待したものと違った場合に削除してモードを切り替えなければならない。日本語モードになった時点で変換候補が表示されるといい。
  • 予測候補を変換キーで選べない。目的の文字列を入力中に、始めの数文字を入れた時点で目的の文字列が二番目以降の候補として上がることがある。そのとき、iOSなら「次候補」をタップする事で、順番に候補を選ぶ事ができる(PCのIMもそうだ)。 しかし、今回試したものは全て違う。一番目に表示された候補を選択したことになってしまう。例:「変換候補」と打ちたい場合に、「へん」まで入力すると「変換」も「変換候補」も表示される。候補文字列を直接タップすればそれが入力されるが、スペース(変換)をタップすると「へん」が選択状態になり候補としては「変」や「編」などが並ぶ。
  • iOSのキーボードで必須のテクニックは、英語キーボードでの、数字、シフトの一時的使用だ。今回試用した三つのIMに関してはどれもサポートされていなかった。 これが使えると、モードの切り替えが減って快適なのでぜひ採用してほしい。
  • 設定の分かりにくさについては別のエントリで詳しく書きたいが、どのIMも設定の結果がどうなるかが設定画面では全く分からない。いちいち、アプリに戻って文字入力して確認しなければならないのは不便だった。今回試したIMはUIを詳細に設定できるだけに試行錯誤が大変だった。
  • z列がPCのものより右にずれているレイアウトが多い。 片手入力のときには気にならないが、横画面でタッチタイプ的に使おうとするとまともに打てない。

タブレットの問題

  • タブレットの場合はスペースが十分あるのだから全てのモードで数字キー列を表示できるようにしてほしい。数字を文書の中で使う機会は非常に多い。固有名詞や時間などはメールやTwitterでも多用するはずだ。この時にモードを切り替えなくてもいいのは大きなメリットとなる。
  • 手触りでホームポジションが分からないので、左右のGとHの間を少し開けるとか、キーの色を変えるとかすればいいと思う。
  • 変換候補が沢山表示できるのはタブレットのメリットだが、タブレットの場合にはキーボードの上に表示される変換候補をタップするときのペナルティが大きい。
  • ローマ字文字列の学習機能の功罪。難しいスペルの単語を入力するような場合には有効だが、辞書にない単語を入れるのが面倒になるシチュエーションがある(自動修正にしていると勝手に辞書に存在する単語に置き換えられてしまう)。
  • キーボードと入力ポインタの位置が物理的に遠い。文字入力と変換に意識が集中してしまい文章の推敲が疎かになりやすい。キーパンチャーやタイピストではないのだから、快適に文章を作成するという本来の目的を見失うのでは意味がない。タブレットなら、CPUパワーの余裕もあるのだから、PCと同じようなインライン変換を採用するのがいいと思う。
  • 横画面だとかなり近づくが一行あたりの文字数が多すぎて読みにくい。これはIMとは別問題なので、別に考えたい。

雑感

タブレットの文字入力については改善の余地が大きい。単にスマートフォンの表示を拡大しただけでは駄目なのだ。appleはiOS5 で英語版については一つの回答を示した(スプリットキーボード)。これは apple が開発しものではなく、android には前からあったし、物理的キーボードの時代からあった発想に基づいたものでしかないが前進ではある。しかし、日本語に関しては変更なしだ。スプリットキーボードでローマ字の入力効率は多少上がったかもしれないが、変換や候補の選択といった日本語入力に付随する煩雑な操作までを軽減するものではないだろう。

後、android でIMを試して少し残念だったのは、IMとキーボードが一体化されていて、キーボードを入れ替えることができないこと。wnn は変換エンジンとインターフェースを独立させて入れ替えられるはずなので、キーボードのユーザーインターフェースのみを他社のキーボードと入れ替えて使えるようにしてほしい。例えば、海外のスプリットキーボードをユーザーインターフェースとして使い変換は iWnn で行うといった使い方だ。bluetooth キーボードの代わりにソフトウェアキーボードを使うというイメージで考えれば困難ではないと思うが。

タブレットにはタブレットに最適なインターフェースがあるはずだ。QWERTYキーボードをソフトウェアで再現するなんて間抜けとしか言いようがない。出てこい apple spirit!見せろ google mind!

IDEOS U8150 #08 UIについて

ideosU8150

 初めて使うプラットフォームは何であれ刺激があって楽しい。ユーザーインターフェースヲタだから。めんどくさいから以下 UI と書く。ついでに、言葉の整理をしておきたい。ここまでもいい加減に書いてきたので自分でも混乱しそうだから。まず、アイコン等が並ぶアプリ起動前の画面すべてを「ホーム画面」とする。そして、電源投入時に表示される画面を「トップ画面」とする。つまり、「トップ画面」は「起動時に表示されるホーム画面」のことになる。以下、このブログではこう表記する。

 iOS との相違点を中心に見ていきたい。なお、この機種特有のものもあるし、バージョン固有のものもあるので、全 android との比較ではないことをお断りしておく。

ステータスバー

 標準的な内容で迷うことはない。iOS5 が取り入れた通知もここから引き出す。

ホーム

  最初から5面のホーム画面があり、トップ画面は真ん中。この構成は XOOM とも一緒だった。アプリの数が増えて5枚で足りなくなったときにどうするのかは分からない。ideos 8150 では一画面当たり16個のアイコンが置けるが複数のセルを使うウィジェットを置くとアプリを置くスペースは当然減る。

 iOS では2面目以降はつくならい限りできない。また、トップは左から二番目に位置し、左端には検索画面が固定されている。つまり、2画面目以降は右に追加していくことになる。電源を入れたら左にスワイプすれば必ず目的のアプリに到達する。android の場合にはどちらか知っていなければ、行ったり来たりしなければならない。

 ホーム画面に、アプリケーションとブラウザのショートカットアイコンの他にウィジェットが置ける所やアイコンを自由な位置に置けるのは android の特徴だ。スマートフォンの画面では特にメリットは感じないが、XOOM ではアイコンを任意の位置に置けるのは便利だ。

 アプリケーションは別画面で管理されている。インストールされたすべてのアイコンが置かれているわけではない。ホーム画面上で削除してもアプリが残っていたり、アプリ画面から任意のホーム画面にアイコンを置く時に複数置けるのには戸惑った。android のホーム画面に置かれているのはアプリへのショートカットであると理解したら全ての謎が解けた。つまり、android のホーム画面に置かれたアイコンは只のポインタであって、アプリの管理とは別なのだろう。

3つのボタン

 iOS の最下行にあるバーをまねしたのかもしれないが、入れ替えられないので邪魔でしかない。この機種には物理的な電話機能呼び出しボタンがあり、アプリも存在するのだからあんなところに置く必要はない。ブラウザもそう。アプリボタンは特別だが、そんなにしょっちゅう使う機能でもないだろうから、メニューに入れておけば十分だ。そもそも、この機種では電話もブラウザもアプリの一つに過ぎない。特別扱いする必要を感じない。

シルクボタン

 なじめないのがこのシルクボタンだった。zaurus や palm を使っていた時には全く違和感なく使えていたが、iOS デバイスを使っているとフィードバックのないオブジェクトというものは見た目の問題だけでなく UI 上も誤りであることが分かる。フィードバックがあるボタンやスイッチはその物の動きや状態、触感によるフィードバックがある。非常にわかりやすい。しかし、シルク印刷のボタンには何もない。特に、ideos 8150 の場合は端末のレスポンスの悪さも手伝って、ボタンが認識されたのかどうか分からない。

 なぜバックボタンがハードになったらこんなに使いにくいのか考えた。android アプリは物理ボタンかシルクかに関わらず(機種による)バックボタンをOSにゆだねている。なので、アプリ内にバックボタンにあたるボタンやコントロール類を用意しない。他のアプリ内の画面遷移のトリガーは全て通常のコントロール(液晶画面に表示されるボタン等)で行えるのに、キャンセルとバックボタンだけはGUI画面の外側の物理ボタンやシルクボタンというのがUI上の問題なのだ。また、ほとんどのアプリはキャンセルボタンを用意せずにバックボタンに依存している。GUI画面内にダイヤログを表示してそのダイヤログの入力をキャンセルするのがダイヤログの外の更にアプリ画面の外のバックボタンというのは間違いだ。更に混乱に輪をかけるのが、アプリによっては画面内にコントロールを描く場合があるということだ。これだけでなく、アプリによっては横画面で使われるケースがあるモバイルデバイスでは持ち手に対する相対的位置が出鱈目になる。

 iOS の場合、アプリ内の画面遷移は全てアプリ画面内で完結される。だから、縦だろうが横だろうがコントロールはアプリによってコントロールされるので最適化される。メニューボタンは画面の外にあるが、アプリ内の遷移では使われないから違和感がないのだ。

 これについては、google も考えているのだろう。android 4 (ICS)では物理ボタンを廃するようUIのリファレンスモデルを変えた。アプリが追従するまでは当分この使いにくさは解消されないだろうし、ideos 8150 は4へのアップデートは無理だからこのままだ。

物理ボタン

 真ん中のボタンは物理的にも大きくて主張が強い割に出番がない。位置的に iOS のメニューボタンのようなもののように見えるが、そうではない。スリープを解除するときくらいしか使わない。実は他にも機能があり、他に windowsPC でブラウザを使うときのように、ターゲットをボタンの回りのリングで移動しボタンで enter を押すように使える。bluetooth でiOS デバイスを使っているときには切実に欲しい機能だが、この小さなデバイスでは使い道がない。

 左のボタンは電話機能へのホットボタン。自分的には全く要らないボタンだ。

 右のボタンはホームボタン。ほとんど使わない。

 結局、この小さなボディの1/4位を占める物理ボタン群が全く無駄といっていい残念なデザインだ。

横画面

 この端末で横画面で入力する機会はほとんどない。やはり、この端末の場合には横持ちすると左右対称ではないので、入力するのに違和感が大きい。横画面は横長のコンテンツ(Youtube 動画)を見るときにしか使えない。

 また、この端末は横画面で使おうとするきに、ボタンが右に来るように持たないといけない。ボタンを左にすると縦画面表示なってしまう。ハードの回転検出でそういう設定がされているんだろう。

 そもそも、シルク印刷されたボタンが縦持ちを強制しているので、2.3以前のバージョンの android 端末(2011/11現在で最新版も含む)では縦でも横でも同じように使えるというものは存在しないということだろう。

全体

 android 2.2 は標準では起動しているアプリを管理する方法がない。起動中の複数のアプリを切り替えていったり来たりができない。終わらせる方法もない。そもそも、他にどんなアプリが起動しているのか分からない。バックグラウンドで動いているアプリを終了させるアプリは多数でているが、OSでもサポートしてほしいところだ。(3と次バージョンの4では用意されている)。

 小さな画面に、種類の異なるコントロールが所狭しと並んでいる。コントロール類が多すぎる上に、重複した機能もある。

ずれ

 Simeji ほどの明らかなずれはないが、ブラウザなど画面上のオブジェクトとタップしたと思っている場所の認識がずれることが良くある。これは、この端末だけでなく XOOM でも感じることだ。android のタッチ認識のチューニングが自分と合っていないのか、iPhone のチューニングに慣れていてその差でずれるのかは分からない。しかし、iPhone を初めて触った時に、思ったところが反応するのに驚いた記憶があるので、iOS デバイスのチューニングレベルが高いのではないだろうか。ちなみに、iPhone の感覚でiPadを触っても全く違和感がないことも書き添えて置く。

 今のところ、android 端末は、ショップのデモ機以外では、海外モデルしか触ったことがないので、日本ブランドの端末でこのあたりがどれくらいの精度までチューニングされているかは分からない。ここらあたりは日本の技術者の意地を見せてほしいところだ。そして、そのことをもっとアピールすればいい。タッチスクリーン駆動型のデバイスではタッチのチューニングは全ての動作に影響を及ぼすのだから。(まあ、ちゃんとできてればの話だが・・・)

speedtest 異種格闘技編 android vs iPhone

 Speedtest という回線速度判定アプリがあり、これは iOS 版と andoroid 版の両方が出ている。プラットフォームが違うので、何らかの誤差はありうるが、違うアプリを使うよりは誤差は少ないだろう。iOS と android とのテキスト版の単位が違う 1 Mbps(iOS) = 1024kpbs(android) = 1.024 Mb/s (キャプチャ)。

 テスト場所は自宅。Wi-Fiルーター(802.11g)のすぐそばでテスト。回線はoe光100Mbps。

iPhone 4S

speedtest-iphone4S

  • Test Date: 11月 9, 2011 6:44
  • Connection Type: Wifi
  • Server: Tokyo
  • Download: 19.84 Mbps
  • Upload: 20.59 Mbps
  • Ping: 22 ms

 流石に速い。レッドゾーンを振り切りそうだ。理論値と比べると足りない気がするかもしれないが、PCを使っても大差はないと思われる。

iPhone 3GS

speedtest-iphone3GS

  • Test Date: 11月 9, 2011 6:48
  • Connection Type: Wifi
  • Server: Tokyo
  • Download: 11.02 Mbps
  • Upload: 13.26 Mbps
  • Ping: 35 ms

 2年半も前に発売された機種としては、よく健闘していると思う。この爆発的に伸びている市場であることを考え合わせると驚異的ともいえる。

XOOM

speedtest-xoom

  • Test Date: 11月 9, 2011 7:03:47 AM
  • Connection Type: Wifi
  • Server: Tokyo
  • Download: 18134 kbps
  • Upload: 17743 kbps
  • Ping: 20 ms

 こちらも速い。これもレッドゾーン入りだ。ハードウェアスペック的には最速になっても不思議はないが、4S と大差はない。一回だけのテストなので、この程度の差は誤差の範囲だろう。

IDEOS U8150-D

speedtest-ideos

  • Test Date: 11月 9, 2011 7:01:13 午前
  • Connection Type: Wifi
  • Server: Tokyo
  • Download: 11337 kbps
  • Upload: 3229 kbps
  • Ping: 235 ms

 発売後1年未満のそこそこ新しい端末にしては寂しい結果だが、価格が違うのでそのまま比べるのは酷だろう。

まとめ

 理論回線速度やハードウエアスペックの意味ついて考え直す機会になりそうだ。ハードウェアスペック的にはXOOM > iPhone 4S >>>> iPhone 3GS = ideos U8150 だが遅いグループと速いグループとでは倍にもならない。まして、もっと条件のバラツキの大きい携帯回線の理論値でLTEやWimaxといってもその差は驚くほど少ないだろう。ユーザーとしてはカタログ値に惑わされずに、実際の使用条件を反映したテスト結果を共有するほうがいい。

 3G回線を使ったテストを行いたいが、家の近所でやっても誰得だからなあwww

端末速度比較(Wi-Fi)

 手持ちの端末で速度比較をしてみた。

 WAN条件:eo光 100M 、802.11g、speedtest のサーバはTOKYO、BNRのテストは画像表示版。

android ideos vs xoom

 シングルコアの2.2対デュアルコア3.1の新旧モデル対決。

ideos u8150-D

ideos-speedtest
下り:8,038kbps
上り:2,854kbps

XOOM

xoom-speedtest
下り:15,091kbps
上り:12,936kbps


 回線の速度が速いので端末のパワー差がもろに出たということだろうか。

BNRの画像転送版ダウンロード

 プラットフォーム間対決。iPhone 3GS vs ideos 8150 vs xoom
speedtest-ideosideos 8150 :
最高:3.84Mbps
平均:2.74Mbps

speedtest-xoomxoom :
最高:11.04Mbps
平均:7.17Mbps


speedtest-iPhone3GSiPhone 3GS :
最高:10.17Mbps
平均:8.24Mbps


iPhone 4S :
最高:15.60Mbps
平均:12.63Mbps

 BNRの速度は端末の速度だけでなく、ネットワーク上の影響が大きいのでこの数字が全てではないが、一番古い端末である iPhone 3GS が意外に健闘している。しかし、体感的にはそれほどの差は感じない。XOOMの場合は必要となるデータが大きいので結局表示するのに時間がかかるのかもしれない。

XOOM2 発表

xoom 2XOOM 2 が正式に発表された。これまでリークしていたものそのものだが、全く話題になっていないので、リーク犯人探しは行われないww

 10インチの他に8インチが販売されるらしいが、iPad 2 と肩を並べたかもしれないが、上回ってはいない。8インチはレノボや kindle fire と対決しなければいけないはずなのに、全然目新しさがない。価格的なことが全く言及されていないが大丈夫か?公式サイト こっちのほうがわかりやすい。Motorola XOOM 2 and XOOM 2 Media Edition バックボタンの形状が3.1と違っているようだ。ICS のものとデザインを揃えたのか。XOOM の左への矢印だけより「戻る感」が出ていて分かりやすそうだ。

 こういうノリじゃないと思うんだよなぁ。Motorola のYoutubeチャンネルに並んでるのはこんな感じで、生活感のないイケメンとべっぴんさんがエロい感じに出てくるようなのばっかりだ。こんなんみて欲しくなるやついるんかね?apple もアメリカではこんなかんじなんかな?

 とにかく、XOOM 2 は相当に安くしないとインパクトはないだろう。プロセッサ速度が2割増でストレージは半分。ゴリラガラスはいいけど、保護シート貼ったら一緒だし。どんなキレイな液晶パネルでも、というよりキレイなパネルだからこそ、キモオタバグ防止のための保護シートがいる。

 それと、なぜ今3.2で出したのかもわからない。年末商戦に間に合わせたいのはわかるが、同時期にサムスンから時期OS端末が出るのが分かっているのに。それとも、ICS はスマートフォンメインで、タブレット版は遅れるということだろうか。そういえば、iOS 4 も iPad 版は数カ月後にリリースされていた。google もサムスンもこの時期に新OSを出すことは譲れなかったから、突貫工事でスマートフォン版のICSを完成させ(現時点でも完成していないのかもしれない)、年末商戦で iPhone 4S を叩きたいということか。そういう意味では、大差のついたタブレットは後回しでもいいという考え方もできる。

価格は機能の一部

モトローラ・モビリティ、第3四半期は3200万ドルの損失

 Verizon Wirelessとともに最初の「Droid」スマートフォンを発表したMotorolaは、「Android」市場における初期の主要企業だった。Verizonでの成功のおかげで、Motorola はその後のハイエンド携帯電話でT&TとSprint Nextelにおいても存在感を高めることができた。しかしこの数カ月、Motorolaは製品の遅れや鳴り物入りで登場した「XOOM」タブレットに対する反応の低さなどの問題に直面してきた。それにより、サムスンや HTC などのライバルがスマートフォン市場でMotorolaからシェアを奪い、自らの立場を強固なものにしている。

Motorola、タブレット「XOOM」の7〜9月期の出荷台数は10万台

 米Motorola Mobilityは10月27日(現地時間)、第3四半期(7~9月期)の決算を発表した。この発表で、同社が2月に発売したAndroid搭載タブレット「XOOM」の同四半期中の出荷台数が、わずか10万台であったことが明らかになった。第2四半期の出荷台数は44万台だった。

 一方、米Appleの同四半期中のiPadの販売台数は1707万台だった。なお、カナダのReseach In Motion(RIM)のAndroid搭載タブレット「PlayBook」は6~8月期に約20万台出荷されている。

 iPad の PV でフィル・シラーが強調していた「iPad の特徴は買い易い値段」という言葉は示唆に富んでいる。XOOM を開発した時に、motorola の幹部にはその感覚がなかったのだろう。後出しじゃんけんをする時に相手と同じ手を出すという愚を犯してしまった。しかも、Appleがその時すでに手を換えていたことを知らずにだ。XOOM が実際に出荷されたときには iPad 2 が発表されルールは変わっていた。XOOM が販売されたときにはすでにデュアルコアはアドバンテージにはならなくなっていた。それどころか、iPad 2 は前モデルより大幅に薄くなり軽量化されていた。さらに価格まで下がっていたのだ。

 motorola は iPad より強力なハードウェアを iPad と同じ価格で出せば勝てると考えていたのだろう。まるで、SONY が netwalkman を発表し Apple が iPod nano を発表・出荷したときと同じだ。

 このマシンは 3万円なら十分なコストパフォーマンスといえる。メインPCとWi-Fiが自宅にある場合に限るが。

Android3.0搭載タブレット型端末Android3.0搭載タブレット型端末

 さらに、この半年でタブレット市場は大きく変わった。9~10インチは完全に iPad 2 が制圧したといえるだろう。XOOM をはじめとする android のタブレットを選ぶ合理的な理由が見つからないほどだ。これには、Honeycomb の完成度の低さや対応するアプリの少なさによるところも大きい。

 2011年の秋には android タブレットの主戦場は7インチにシフトしたように見える(どれくらいの市場規模なのかはわからないが)。iOS に踏み込まれることのない安全地帯のように思われたが、Amazon が $200 を切る価格で kindle fire を投入し、Lenovo がそれに対抗するかのように同価格帯で7インチを発売。一気にプレイヤーの絞り込みが始まった。$300 程度で7インチを開発していたメーカーは販売を取りやめるか、採算を悪化してでも出荷するかの判断を迫られている。

 そんななか、日本メーカーは相変わらずガラパゴス化によって価格を維持しようとしている。かれらも市場が全く見えていない。テレビとの連携ができる程度のことで iPad より高価な android タブレットが売れると思っているらしいが、そんなもののために数万円を上積みするほど日本の消費者の財布のひもは緩くない。まさに、ガラパゴス(シャープの電子ブックリーダー)の二の舞だろう。

オッサンが「3人のエキスパートがXOOMをレビュー」を読んで

 キャンペーン限定の読み捨て記事を前提の提灯レビューだから、後になって突っ込むのはフェアじゃないかもしれないが、このキャンペーン期間に自分が書いたツイートでも指摘してたことをまとめておきたい。

1人目:松村太郎 氏

 ジャーナリスト・企画・選曲。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。
ブラウジングもメモ入力も快適に

 現在でこそ、アップルはiPadのアプリの数を引き合いに出して、Androidタブレットよりも進んでいる点を指摘するが、タブレットにこれから出会う我々にとって、アプリの数は実は大きな問題とは言えない。それは2010年4月にiPadに出会ったときに書いた拙著『タブレット革命』(アスキー・メディアワークス刊)の時に真っ先に指摘した点だが、「タブレットの最もキラーとなるアプリはブラウザである」と思うからだ。

 この人、Android 用のアプリが iOS アプリと同等の数字になった時に同じことを言うんだろうか?

 自分的にはiPadのアプリすら足りないと思う。スマートフォンとタブレットは違うUIが必要だ。PCと同じくらいのスペースを活かしながら、タッチコントロールに最適化したアプリこそがタブレット使用体験(apple風言い回しだ)を与えてくれる。今のところそのようなアプリはiPad用ですら少ない。まして、android 用はスマートフォン用のアプリをタブレットで表示出来るようにしただけで「対応」としているものが多い(実際にちゃんと動きはするが)。

 ひどいのは google 純正の android market で、横画面強制だ。縦でメールやtwitterクライアントを使っていて、リンクからAndroid market に飛んだら横画面に持ち直さなければならない。

 ブラウザが便利なのは分かる。しかし、汎用のブラウザを専用に設計されたアプリと同等にすることはできない。こんな立派な肩書きを持ったジャーナリストがレビューを頼まれた時に、対象のいい所だけをデフォルメして褒めそやすようなことをして恥ずかしくないのか? 

itmedia_keyboard

 タブレットの活用はブラウザでウェブ上の情報を見るだけでなく、メールやソーシャルメディアなどへのアクセスも重要。つまり文字入力がしやすいかどうかはブラウザの使い勝手の次に気になるポイントになってくる。XOOMにはオプションのBluetoothキーボードなどを接続することで、PCと同じような打ちやすいキーボード環境で文字入力も可能だが、画面に表示させるバーチャルキーボードでもなかなか使いやすかった。

 贔屓の引き倒しは続く。このキーボードがホントに使い易いかと問いつめたい(iPad のキーボードだって使い易いとは思わない)。タブレットにはタブレット用のキーボードが開発されるべきだと考える。「物理的に大きいからスマートフォンのキーより押し易いね」などというのは安易すぎる。

2人目:木暮祐一 氏

携帯電話研究家/博士(工学) 武蔵野学院大学 国際コミュニケーション学部 准教授

#読む必要ないからリンク無し。

 突っ込みどころが無いわ。全部、この人の好みでしかないから・・・なるほど。これなら批判されないわ。さすが携帯電電話研究家。

3人目:海老名久美 氏

 テクニカルライター/技術翻訳者
「私だけのXOOM」にしていく楽しみ

 まずは、外観から見ていこう。10.1インチTFT液晶の本体は、新書を広げた状態より一回り大きい程度で、大きすぎず小さすぎず、両手で持つのにちょうどいい。フレーム部分が少ないため、手のひらいっぱいに画面が広がる印象だ。

 そうかなぁ?はっきり、持ちにくいと思うけど。特に、枠が狭いため、片手で持つ時に力がいると思うけど。それに、画面の広さを活かしたアプリが少ないから、「こんなでかい必要ないよ」と感じることのほうが多いけど。

操作方法は直感的で、分かりやすい。「これはどうやるんだろう?」と思ったら、とりあえず、画面やアイコンの上を指先でタッチしたり、長く押してみたりすると、新たなメニューやアイコンが表示されるので、目的の操作方法を選択する。小一時間も触っていれば、すぐに慣れるだろう。

 嘘だろ。操作体系が統一されてなくて、アプリによってメニューの場所が違うようなUIのマシンを「すぐに慣れる」て・・・まあ、自分がボケかけのとっつあんだからか差し引いて考える必要があるかもしれないが。ちなみに、iPad2は何の説明も無くても電源の入れ方だけ教えたらすぐに使いこなせた子供もXOOMはすぐには使いこなせてないようだが。

 スピーカが背面にあるため、本体を机に置くか、スタンドなどを使用して壁の近くに立て掛けておくと、音が前面に出て高品質なサウンドを楽しめる。

さすが「主にCNET Japanで本や製品のレビューを執筆」されてるだけあって、iPadに無いステレオスピーカーについて言及を怠らない。しかし、苦しい。後ろにあるんやもんなあ。後ろから回ってくる違和感をなくす手段を提案している。しかし、音を良くするために壁の近くに置かなきゃ行けないようなスピーカーの配置ってどうよ。大迫力の画面で動画を見たりゲームしたりというこの機種で訴求されてる使い方を否定してるやんwww

 タブレット端末の楽しみは、自分の持っているファイルを外に持ち出して使えることにあるだろう。その点、XOOMは、Windowの場合PCを接続するだけで、外部デバイスとして認識されるため、特にソフトウェアをインストールしなくても、ファイルをドラッグ&ドロップでコピーできる。 Macの場合は、Android File Transferというソフトウェアをダウンロードしてインストールする必要があるが、いったんインストールしてしまえば、ファイルの転送はカンタンだ。

 USBのストレージデバイスとしてマウントされることはメリットだと思うが、「タブレット端末の楽しみは、自分の持っているファイルを外に持ち出して使えることにあるだろう」には納得がいかない。シチュエーションが理解出来ない。「自分の持ってるファイル」って、具体的に何だろう?テキストなんてiPhoneでも(当然、他のandroidスマートフォンでも)持ち出せるし、書きかけのブログなんて、ネットがあれば持ち運ぶのと変わらない。iPadでもPCにつないでiTunesでファイルをコピーすることはできる。仕事上のpdfファイルとかならそれで困らないだろう。

 ただし、ネットワークを持たない Wi-Fi モデル同士で比較した場合、iPad は出先でファイルのやり取りは全く不可能なので、そういう意味でアドバンテージがあることは否定しない。しかし、それが「タブレット端末の楽しみ」という表現には違和感が残る。

女性が持つにも使い勝手のよいサイズなので、ここは、ぜひとも女性向けの可愛いケースやアクセサリなどの発売を期待したい。

 「女性が持つにも使い勝手のよいサイズ」かなぁ?かなり大柄な人なのかな。178cmある息子ならそう苦労せずに扱えるようだが、160cmの娘はちょっと扱いづらそうにしているが・・・というより、このデバイスの弱点はバランスの悪さだ。重いのに枠が狭く、しかも短辺を持つように設計されているので、余計に重さを感じる。これを、重量に言及せずに「女性が持つにも使い勝手のよいサイズ」と言い切ってしまえるところがスゴい。

 2人目の木暮さんが、「男のデバイス」とかいっちゃってますけどね。それに、四半期で10万台(しかも大値下げしてやっと)しか売れなかったオワデバにアクセサリを新規で作る人はもういないと思う。

XOOM #17 アプリ:標準

 ブラウザ以外のアプリ群を見ていきたい。

1.カレンダー

XOOM calender image google カレンダーと同期してくれる。デバイスの初期設定時に既存の google アカウントを入れれば自動的に過去のメールも読むことができるのは新しい体験だ。それ以外に特記することはない。月間表示をPCのように表示できるが、それ以外のメリットは少ない。ウェブのgoogleカレンダーと比較して機能が少ないし、このマシンではウェブ版でも十分に使えるので、アプリを使う必要性はあまり感じない。

 このアプリも左下のメニューを使っていない(メニューは一番右上)。

 月間表示の時に月を送るのに左右スワイプができない。月間表示ではなぜか上下スクロールしかできない。ウェブ版の google カレンダーは月送りは左右ボタンによる月単位だ。にもかかわらずHoneycombでこのような仕様にした理由が全く分からない。

2.住所録

 これも、googleの連絡先と同期される。googleの同期を使っている人には便利だろう。特にスマートフォンも Android なら最高だろう。iPhone でも、google の連絡先を同期するようにすれば自動的に iMac、iPhone、XOOMを一元的に管理できるだろう。

 自分は仕事のアドレスと個人のアドレスは分けたいし、iPhone は個人所有なので、仕事のアドレスを同期する必要性を感じないので、iOS標準の住所録だけ使っている(家族のみgoogleの連絡先に入れている)。

3.Youtube

 レビューでも絶賛されているが、特に便利でもなんでもない。興味のない動画のサムネイルが大量に表示されているだけだ。自分のアカウントをメンテナンスして管理しているような人なら好みの動画が並ぶのかもしれないが。

 検索結果は3X5のサムネールで表示される。一画面のフラットな表示で上のような画面にはならない。また、2画面目に移動することはできない。インターフェースを統一するなら横フリックで次画面が表示出来るようにすべきだろう。最低でも検索結果をもっと表示出来るようにすべきだ。関連動画は上下にスクロールするしもっと沢山が候補として上がってくるのだから。検索結果のほうがユーザが望んでいるものに近いはずなのだから。なぜ、検索の代名詞となっている google が検索結果を蔑ろにするのか分からない。

4.map

 機能的には google map を iPad で使うのと特に差は感じない。3G回線がないので、自分には使い道はない。

 オフラインで読める地図データとアプリを入れておけば回線に依存せず地図が使えるようになるという意味ではGPSレシーバーが入っているのはメリットだろう。3G回線に依存しないGPS地図というのは3G回線依存型地図アプリより場所によってはメリットが大きい。とはいえ、それが活かされるのは自動車で旅行するようなケースのみだろう。自動車で田舎を旅行する機会が多いような人なら便利かもしれない。

5.gMail、メール

 gMail 専用のアプリと汎用メールクライアントのメールの二つがインストールされている。プロバイダや会社のメールアカウントに pop3 や IMAP でアクセスしたいような場合には後者を使う。両方ほとんど使ってないので特に感想はない(メールはアカウントの設定すらしていない)。

 gMailは初期設定で既存のgoogleアカウントを使えば勝手に同期してくれる。

 「大きな画面で使い易い」という記事があったが、そうは思わない。 Gingerbread のメールアプリのレイアウトをタブレット用にしただけだろう。広い画面を活かしてPCと同様の操作ができればいいが、このメーラーではスパムの報告やフィルターのメンテナンスができない。

 因に、iPad 2 に自分のアカウントを入れたことは無い(親のものなので)ので、良くは分からないが、iPadのPVでアップルの役員が「一から作り直した」と言っていたわりにお粗末な出来だと感じた。

 まだ、タブレットを活かしたメーラーは標準的な解を探して模索しているようだ。

Todo

 シンプルなTodo。これもgoogleと同期できること以外何もないが、個人のTodoを書き留めておく程度なら十分でもある。自分は iPhone で PocketInformant + Toodledo pro という組み合わせで運用しているので使わない。

電卓

 iPad にはなぜか存在しない電卓アプリだが、Honeycomb には標準で搭載されていて嬉しい。

 しかし、10インチのフル画面で電卓を出されても使いにくい。何より不便なのは3ケタ区切りが表示されないこと。桁区切りがない電卓は仕事では使えない。スペース的にもマシンパワー的にも区切りのカンマを表示するのは簡単なはずなのでICSではぜひアップデートしてほしい(興味ないのかもしれないが)。

 フル画面ではなく、小さなパレットのようにして他のアプリで表示された数字を見ながら使えるようになれば、タブレットのアクセサリとして有効だろう。

 または、ウィジェットとしてホームに置いたらどうだろう(探していないが、サードパーティのウィジェットが出ているかもしれない)。

android market

 iOS デバイスでは iTunes が該当するのだろうが、iTunes のようにすべてのコンテンツにはアクセスできない。アプリを検索・ダウンロードするためのインターフェースでしかない。

 Honeycomb 専用アプリだけをブラウズするといったことはできない。また、アプリを選ばないとそのアプリが Honeycomb で動くかどうか分からない。探すのが苦痛になる。

 「アプリの数は無意味だ。ブラウザが動けばいい」といった無茶苦茶な提灯記事があったが、単なる負け惜しみにしか聞こえない。なぜなら、android market は iTunes と互角のアプリ環境を提供できていないからだ。android market が iTunes store 並みの使い易さを備え、十分な数のアプリが用意されたときにこの人は同じことを言うんだろうか?言うはずがない。(それ以前に、提灯記事ライターはとっくの昔にXOOMを使うのをやめて他機種を使っているか、タブレット自体使ってないんじゃないのか。)

メモ

 入っているべきなのに入っていない。テキストを書き留めるためのアプリは標準で入っているべきだろう。テキスト入力アプリを開発する際のリファレンスとなるものだ。サードパーティが高機能なものを開発することは予想されるが、だからといって蔑ろにしていいものではない。

 初めてデバイスを使う人が文字入力を試す際に使用するのが標準のメモアプリだろう。

office

 google の OS なのに、google docs は入っていない。market からダウンロードする必要がある。honeycomb をタブレット専用に開発したのなら、どうしてこういうアプリをプリインストールしなかったのか分からない。apple はオフィス用のアプリを別売しているだからプリインストールしなかったのは分かる(機能限定版でも入れておいて欲しかったが)が、google docs (Android アプリとしては「ドキュメント」という名前だが)は無料の純正ソフトだ。インストールベースを増やすためにもプリインストールすべきだろう。こういうちぐはぐさが至る所に見られるのがhoneycombだ(Gingerbread は知らないだけで存在するのかどうか知らない)。

 pdf リーダーとしては quick office の機能限定版がプリインストールされている(pdfを開こうとすると対応するアプリとして表示される)。しかし、このアプリはアプリメニューには存在しないので、単体で起動して文書を作成することはできない。