オッサンが「3人のエキスパートがXOOMをレビュー」を読んで

 キャンペーン限定の読み捨て記事を前提の提灯レビューだから、後になって突っ込むのはフェアじゃないかもしれないが、このキャンペーン期間に自分が書いたツイートでも指摘してたことをまとめておきたい。

1人目:松村太郎 氏

 ジャーナリスト・企画・選曲。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。
ブラウジングもメモ入力も快適に

 現在でこそ、アップルはiPadのアプリの数を引き合いに出して、Androidタブレットよりも進んでいる点を指摘するが、タブレットにこれから出会う我々にとって、アプリの数は実は大きな問題とは言えない。それは2010年4月にiPadに出会ったときに書いた拙著『タブレット革命』(アスキー・メディアワークス刊)の時に真っ先に指摘した点だが、「タブレットの最もキラーとなるアプリはブラウザである」と思うからだ。

 この人、Android 用のアプリが iOS アプリと同等の数字になった時に同じことを言うんだろうか?

 自分的にはiPadのアプリすら足りないと思う。スマートフォンとタブレットは違うUIが必要だ。PCと同じくらいのスペースを活かしながら、タッチコントロールに最適化したアプリこそがタブレット使用体験(apple風言い回しだ)を与えてくれる。今のところそのようなアプリはiPad用ですら少ない。まして、android 用はスマートフォン用のアプリをタブレットで表示出来るようにしただけで「対応」としているものが多い(実際にちゃんと動きはするが)。

 ひどいのは google 純正の android market で、横画面強制だ。縦でメールやtwitterクライアントを使っていて、リンクからAndroid market に飛んだら横画面に持ち直さなければならない。

 ブラウザが便利なのは分かる。しかし、汎用のブラウザを専用に設計されたアプリと同等にすることはできない。こんな立派な肩書きを持ったジャーナリストがレビューを頼まれた時に、対象のいい所だけをデフォルメして褒めそやすようなことをして恥ずかしくないのか? 

itmedia_keyboard

 タブレットの活用はブラウザでウェブ上の情報を見るだけでなく、メールやソーシャルメディアなどへのアクセスも重要。つまり文字入力がしやすいかどうかはブラウザの使い勝手の次に気になるポイントになってくる。XOOMにはオプションのBluetoothキーボードなどを接続することで、PCと同じような打ちやすいキーボード環境で文字入力も可能だが、画面に表示させるバーチャルキーボードでもなかなか使いやすかった。

 贔屓の引き倒しは続く。このキーボードがホントに使い易いかと問いつめたい(iPad のキーボードだって使い易いとは思わない)。タブレットにはタブレット用のキーボードが開発されるべきだと考える。「物理的に大きいからスマートフォンのキーより押し易いね」などというのは安易すぎる。

2人目:木暮祐一 氏

携帯電話研究家/博士(工学) 武蔵野学院大学 国際コミュニケーション学部 准教授

#読む必要ないからリンク無し。

 突っ込みどころが無いわ。全部、この人の好みでしかないから・・・なるほど。これなら批判されないわ。さすが携帯電電話研究家。

3人目:海老名久美 氏

 テクニカルライター/技術翻訳者
「私だけのXOOM」にしていく楽しみ

 まずは、外観から見ていこう。10.1インチTFT液晶の本体は、新書を広げた状態より一回り大きい程度で、大きすぎず小さすぎず、両手で持つのにちょうどいい。フレーム部分が少ないため、手のひらいっぱいに画面が広がる印象だ。

 そうかなぁ?はっきり、持ちにくいと思うけど。特に、枠が狭いため、片手で持つ時に力がいると思うけど。それに、画面の広さを活かしたアプリが少ないから、「こんなでかい必要ないよ」と感じることのほうが多いけど。

操作方法は直感的で、分かりやすい。「これはどうやるんだろう?」と思ったら、とりあえず、画面やアイコンの上を指先でタッチしたり、長く押してみたりすると、新たなメニューやアイコンが表示されるので、目的の操作方法を選択する。小一時間も触っていれば、すぐに慣れるだろう。

 嘘だろ。操作体系が統一されてなくて、アプリによってメニューの場所が違うようなUIのマシンを「すぐに慣れる」て・・・まあ、自分がボケかけのとっつあんだからか差し引いて考える必要があるかもしれないが。ちなみに、iPad2は何の説明も無くても電源の入れ方だけ教えたらすぐに使いこなせた子供もXOOMはすぐには使いこなせてないようだが。

 スピーカが背面にあるため、本体を机に置くか、スタンドなどを使用して壁の近くに立て掛けておくと、音が前面に出て高品質なサウンドを楽しめる。

さすが「主にCNET Japanで本や製品のレビューを執筆」されてるだけあって、iPadに無いステレオスピーカーについて言及を怠らない。しかし、苦しい。後ろにあるんやもんなあ。後ろから回ってくる違和感をなくす手段を提案している。しかし、音を良くするために壁の近くに置かなきゃ行けないようなスピーカーの配置ってどうよ。大迫力の画面で動画を見たりゲームしたりというこの機種で訴求されてる使い方を否定してるやんwww

 タブレット端末の楽しみは、自分の持っているファイルを外に持ち出して使えることにあるだろう。その点、XOOMは、Windowの場合PCを接続するだけで、外部デバイスとして認識されるため、特にソフトウェアをインストールしなくても、ファイルをドラッグ&ドロップでコピーできる。 Macの場合は、Android File Transferというソフトウェアをダウンロードしてインストールする必要があるが、いったんインストールしてしまえば、ファイルの転送はカンタンだ。

 USBのストレージデバイスとしてマウントされることはメリットだと思うが、「タブレット端末の楽しみは、自分の持っているファイルを外に持ち出して使えることにあるだろう」には納得がいかない。シチュエーションが理解出来ない。「自分の持ってるファイル」って、具体的に何だろう?テキストなんてiPhoneでも(当然、他のandroidスマートフォンでも)持ち出せるし、書きかけのブログなんて、ネットがあれば持ち運ぶのと変わらない。iPadでもPCにつないでiTunesでファイルをコピーすることはできる。仕事上のpdfファイルとかならそれで困らないだろう。

 ただし、ネットワークを持たない Wi-Fi モデル同士で比較した場合、iPad は出先でファイルのやり取りは全く不可能なので、そういう意味でアドバンテージがあることは否定しない。しかし、それが「タブレット端末の楽しみ」という表現には違和感が残る。

女性が持つにも使い勝手のよいサイズなので、ここは、ぜひとも女性向けの可愛いケースやアクセサリなどの発売を期待したい。

 「女性が持つにも使い勝手のよいサイズ」かなぁ?かなり大柄な人なのかな。178cmある息子ならそう苦労せずに扱えるようだが、160cmの娘はちょっと扱いづらそうにしているが・・・というより、このデバイスの弱点はバランスの悪さだ。重いのに枠が狭く、しかも短辺を持つように設計されているので、余計に重さを感じる。これを、重量に言及せずに「女性が持つにも使い勝手のよいサイズ」と言い切ってしまえるところがスゴい。

 2人目の木暮さんが、「男のデバイス」とかいっちゃってますけどね。それに、四半期で10万台(しかも大値下げしてやっと)しか売れなかったオワデバにアクセサリを新規で作る人はもういないと思う。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です