windows XP インストールは理不尽さとの戦い

 朝起きたら、地球外生命体が勝手に直してくれているかと思っていたが、洗濯機やふろがまの時と同じく、来てくれてはいなかった。ニューヨークじゃないから仕方が無い。ということで、気を取り直して windowsXP の再インストールをしてみた。が、SP3 のインストールは途中で止まった。windowsXP のインストールとSP2適用、アップデートだけで1時間以上かかるので、もう限界。

 どうせ iMac のWindows環境は息子のゲームと自分の SUUNTO と GARMIN のログ管理用プログラム。その他、win でしか使えないようなフリーソフト(JOE とか)を動かすためにしか使わないので、SP3 を入れずに済ますことに決定。セキュリティ対策はそれ用のフリーソフトでカバーすることにした。

 で、最後の再インストールをして、環境を構築した。これに時間がかかる。セキュリティ系のアップデートが山のように入り、途中で再起動がかかったりするので席を離れられない。しかも、リストを見ていたら IE 6 のアップデートとかまで含まれている。「今時そんなもん要らんちゅうねん」と思っていたらIE8のインストーラーが起動した。「だったら、最初からIE6のアップデータなんか入れるなよ」と思いながら IE8 が入るようにボタンを連打した。しかし、最終的にアップデート(76本)が終わって再起動したらIEは6のままだった・・・その後も、何度かアップデータを入れろと催促されてほとんどそのたびごとに最起動しなければならなかった。アップデートは一回にまとめられないものなんかな?

 次に、ウィルスアーマーの導入だ。これは最初からMicrosoft Security Essentials で行くつもりだった。無料だし、マイクロソフトならアップデートもwindows updateでやってくれるのではと考えたからだ。しかし、SP3 のインストールができていないせいか、他にも必要なアップデートが入っていないのか、インストーラが動かなかった。そこには、必要となるソフトが示されていてリンクもあった。「これを入れたらええんやな。親切やん。」と思ってのもつかの間、そのサイトのファイルをダウンロードして起動しようとしたら「言語環境が違うので自分の環境にあったものを使ってね」と出た。日本語のサイトから飛ばされてきたのに?「どないせいっちゅうねん」と切れて、フリーのソフトに切り替えた。こちらは、途中で何回も有料のアプリや期間限定の試用版を入れるよう仕掛けられたトラップに引っかかりそうにながら(一回は間違えてノートン試用場を入れてしまった)無事インストールできた。

 ここまでできて、次は Mac パーテーションのリストアに戻った。DVDから Lion をクリーンインストールして、外付けHDDから環境を引き継ぐ設定をして自転車に乗りに出かけた。気が急くのでいつもより短めの時間で切り上げて帰ったらちょうど残時間が30分くらいだった。再起動したら新規インストールしたとは思えないような見慣れた画面(昨日も見たけど)。

 次に、Bluetooth keyboard と magic mouse をWindows環境でも使えるように試行錯誤を繰り返した。あまりこの件で苦労している人はいないのか、参考になる情報は少なかった。Bluetooth keyboard と magic mouse をwindows 環境で使うためにはドライバがいるらしいことは分かった。しかし、Apple のダウンロードサイトでは見つからなかった。海外のダウンロードサイトで見つかったが途中で止まってしまう。アップルのサイトはリンク切れや検索しても見つからなかったりして使えなかった。

 Bootcamp の最新バージョンが気になって調べたら3.0だった。Bootcamp のバージョンを調べたら3.1が最新版らしかった。Lion のインストーラーには3.1 が入っていたのかもしれないが、Lion の Bootcamp には windows 7 ディスクを入れろと言われたので使わかなったのだった。windows7を要求してくる3.1が XP で動くのかどうか不安だったが、失敗しても時間さえかければ失うものはないまっさらなシステムなので、ダメ元で適用してみた。

 Bootcamp は Mac のソフトウェア・アップデートでやるのかと思っていたが違った。Windows の Apple software update (やったかな)でやるのだった。ここは盲点だった。だから、サポートのダウンロードページに単体のアップデータが無かったのだ。それはいいが、ページを消すんじゃなくて、「Bluetooth のドライバは 3.1に入れといたから Apple Software update を使って入れてね」と書いといてくれれば1時間半を浪費せずに済んだのに・・・

 アップデータが動いている最中に windows がBluetooth デバイスドライバを認識してアラートを出した。そして、再起動後、コントロールパネルのBluetoothを開いて、何度も「追加」したり削除したりを繰り返した後で安定してつながるようになった。このへんの不安定さの理由は全くわからない。(しかし、Apple のドライバでつながっても、magic mouse のジェスチャーは使えないし、スクロールの向きも通常のマウスと一緒だ。同じマウスなのに動作が逆なので使いにくい)。

 今日のところはここまで。Suunto と GARMIN はサポートソフトを探すことからはじめなきゃならない。その後、カシミール3Dの環境設定だ。こちらはゆっくりでいいや・・・疲れた。しかし、原因が全くわからないアップデータの失敗やSP3の壊れたファイルなど、Microsoft のXPに対するやる気のなさが現れているような気がする。今時XPをクリーンインストールして SP3 を適用しようなんて奴は多くないだろう。今でもXP SP2を使っているような人はSP3なんて知りもしないだろうし、SP3が必要だと感じているような人は XP を使っていないだろう。

惜しい>ジャスト「ATOK Pad for iOS」

 残念ながら iOS の制限で本来の力を発揮できないままの ATOK だが、着々と改良を進めてきている。素晴らしい。多くのFEPがシステム標準のIMの無料の魅力に負けて消えていった中、唯一有料の日本語変換ソフトとして生き残っているだけのことはある。まあ、自分は VJE 派だったので、VJE が Mac OS X に対応しなくなったとき(もっと前やったかな)から有料のFEPを使うことは無くなったが。

 iPad のフローティングパレットのようなフリップ入力キーボードが素晴らしい。「大きな画面だから大きなキーボードにできて使いやすい」という安直な発想は前から批判してきたXOOM のキーボードでも iPhone のフリックキーボードより速くは打てないというのも身をもって知った。だからこそ、このフリックキーボードをパレットのようにしたことを高く評価する。

 ただし、iPad は縁の部分が広いので iPhone と同じ大きさや配置ではダメだ。同じ配列を流用したのは惜しい。片手でデバイスを持って操作するということはありえないんだから、モディファイアキーやモードキーを文字入力キーと逆の端に置けるようにしたらと思うがどうだろう。

 ジャストシステムは2月3日、同社製iOS対応メモアプリ「ATOK Pad for iPhone」をiPadに対応、名称を「ATOK Pad for iOS」と変更し公開を開始した。価格は1200円(税込み)で、従来ユーザーは無償でアップデート可能となっている。

今回のバージョンでは新たにiPadの画面サイズに最適化したユーザーインタフェースを搭載。テンキーボードもiPad向けに最適化されており、任意の位置にフロート配置することが可能となった。そのほかの新機能として、メモごとにタグ付け/管理が可能となったほか、iOS5で標準搭載された「辞書引き機能」をATOK側から呼び出すことができる。対応OSはiOS5。

引用元: ジャスト、iPad対応のメモアプリ「ATOK Pad for iOS」を公開 – ITmedia +D PC USER

誕生日プレゼント2:apple bluetooth keyboard

Apple bluetooth keyboard 家族3人の誕生日が並んでいるという珍しい家庭なので12月は慌ただしい。最初は娘だが、ここに書くような内容の物ではないので欠番になっているww

 子供たちが誕生日に iMac 用のキーボードを買ってくれた。というか、「誕生日のプレゼントは何がいい?」と聞かれたので「Apple のキーボードにしてくれ」と言ったのだった。

 iMacについていたキーボードは有線でテンキーの付いた大きなものだった。ペチペチというタッチだが意外に打ちやすかった。しかし、テンキーが邪魔で使いたくなかった。テンキーが付いていることでマウスまでの距離が遠くなるのが嫌なのだ。また、幅の広いキーボードを狭い机の上に置く場合にセンターに置けないのも難点だった。

 そこで、これまでは HHK lite(US配列) という、使っていて楽しいキーボードを使っていた。SE/30 と同時に買った(当時のMacはキーボードが別売だった)Apple ADB keyboard のような形でテンキーもファンクションキーもないシンプルなキーボードだ。タッチが現行のAppleのキーボードとは正反対のオーソドックスなもので、速く打てるし使っていても疲れにくかった。

 しかし、息子がWindowsでゲームをするときに不便らしく、iMacについていたキーボードを使うので、iMacの周りが(特にケーブルが)雑然として困っていた。

 そこで、純正のワイヤレスキーボードにすればUSBケーブルが一本減るし、使わないときに邪魔にならないところに置ける。キーボード自体もコンパクトになるということでワイヤレスキーボードにしたのだった。さらに、bluetooth なので、iMac がふさがっているときに XOOM や iPhone でテキスト入力するときに使うことも可能だ(持ち運びを考えないのなら XOOM や iPhone もこのキーボードのほうがはるかに快適)。

 HHK と「delete」と「\」の配列が逆なので、削除しようとして「\\\」と入れてしまうことがある。後、caps lock がshiftの上にあるのも少し残念だが、それ以外は満足。

Apple Wireless Keyboard (US) MC184LL/A

pomera

pomera

 先日発売されたストレートタイプの新型に折り畳みの息の根を止められたか。

 テキストを書くという目的に特化した面白いデバイスだった。テキストを快適に書きたいという需要に支えられバージョンアップを繰り返しラインナップを増やしていた。

 ヲタの勘違いかもしれないが、iOS 4 が bluetooth HID をサポートしたときに流れは変わったと思う。自分の中で少しはあった「ポメラを買ってみようか」という気持ちは完全に消えた。bluetooth キーボードがあれば iPhone で同じことができる。しかも、iPhone に入力するということは、つながるすべてのデバイスで直接使えるデジタルデータになるということだ(方法多すぎるくらいなので省略するが)。この点で pomera はPCを介さないと何も出来ないという歯がゆさがあった。実際に MP-0118 を買ってみて、「pomera は死んだ」と確信した。

 さらに、これに拍車をかけたのはiPadではないだろうか。iPadならキーボードをつなぐことでPCと同等の広さの画面でテキストを書くことが可能だ。pomera についてまわる無理矢理感はほとんどない。ネットで物を調べることやデータのやり取りも可能だ。これらは iPhone でも可能だが、物理的な画面の狭さはどうしようもない。まとまった文章を書きたいときに、一段落文のテキストすら一画面に表示できないのでは困るからだ。

 そこで、最新型のDM100はキーボードの打鍵感を全面に押し出し、単体で使うだけでなく、bluetooth キーボードとしての使い方をサポートした。キーボードとしては高価だしせっかくの ATOK の辞書も使えないのでメリットは少ないが、直接 Twitter やメールにテキストを投げたいときには便利だろう。なにより、pomera を窮地に追い込んだ bluetooth 機能を取り込むという姿勢は素晴らしい。これまでは、「折り畳みでも打鍵感には問題がない」と言っていたがストレートを出したことで、痩せ我慢しなくて良くなったww(MP-0118 は折り畳みでストレートタイプに比べて打鍵感ははっきりと悪い)

 pomera には未来はないと思う。折り畳みの引き篭もり型は自らが否定したとおりだし、最新機種も、DM100 の仕様を見る限り競争力は全くないと言わざるを得ないからだ。7インチのタブレットにキーボードを追加したほうがはるかに便利に使える。しかも、価格は大幅に高い。情弱エグゼクティブリーマンを対象にしているのかもしれないが、そんなエライさんはデジタル土方的な仕事はしないのだ。タブレットもノートPCも3万円以下の勝負になっている。価格競争から離れたところにいる iPad のシェアが多いからそう感じないかもしれないが、「iPad じゃない iPad みたいな奴」とか「小さくて安くて軽いノートPC」の価格競争は熾烈だ。pomera が売れたのは ネットブックより安かったからだろう。今なら直接の対決相手は7インチタブレット+キーボードだろう。そう考えると、pomera DM100 が市場で競争力を持つためには 25000 円程度が妥当だろう。

XOOM #24 日本語フルキーボート For Tablet

full keyboard

 日本語フルキーボート For Tabletを XOOM に入れてみた。Androidタブレットをお持ちの方はAndroidタブレット タブレット用キーボードアプリ「日本語フルキーボート For Tablet」を「Eee Pad Transformer TF101」にインストールしました。!!|NIFの楽園に詳しいレビューがあるので、そちらをごらんいただきたい。ここでは機能の紹介はしない。

 JIS配列を採用しているのが残念USキーボードも選べるようにしてくれたらうれしい。JIS配列だとホームポジションから enter までに2つキーが入るし左に寄っているような違和感が付きまとうから。XOOM のワイド10インチモニタを横置きにしてもタッチタイプするには幅が狭いのも、無駄なキーが右 enter 周辺にあるからだ。日本語入力の場合には英語と比べてenter キーをたたく回数は圧倒的に多い。にもかかわらずホームポジションから遠いというのは貧困な発想によるものとしかいいようがない。何十年か前にJISキーボード配列を決めた人たちは、日常的にキーボードを叩くということをしたことがなかったのだろう。非常に残念だ。(まあ、それを言うなら今のローマ字の配列だって、タイプライター時代に決めた非合理的な配列を引きずっているわけだが。)

 使ってみて驚いたのはレスポンスの良さ。これまでの IM だと画面の書き換えにわずかにタイムラグがあって、快適さがスポイルされていた。これには全くない。予測変換候補は押しにくいのでほとんど使えないが、レスポンスの速さがそれを補っている。

 「日本語フルキーボート For Tablet」に物理キーボードを組み合わせたら快適度が大幅にアップするかと思ったが甘かった。日本語変換ができなかった。というか、日本語モードへ入るキーコンビネーションが分からない。[半/全]キーがないUS配列のキーボードに対応していないらしい。[半/全]キーを任意のキーに割り当てる設定があったので試してみても動かなかった(半角は入れられるので、キーボードが認識されていないわけではない)。ソフトキーボードが日本語モードになっていても関係がないのでお手上げ。<<今ここ

iPhone キーボード

 純正のメモがキーボード対応不完全だったことに気づいた。サードパーティ製のアプリだと今でもよく見る現象が起きる。WordPress や SimpleText、iMandalart といったメインアプリで発生しないので気付かなかった。

 しかし、Bluetooth HID プロファイルがサポートされた iOS4 のリリースから1年半も経ってるのに純正がこの状態とは情けない。

iPhone 4S + MP-0118 (bluetooth keyboard)

iOS 5 になってさらに快適に

 先日 XOOM とつないでみたキーボード(iPhone/MP-0118(bluetooth keyboard))を iPhone 4S につないでみた。本来このキーボードは iOS 4 がリリースされたとき、bluetooth キーボードがサポートされることを知り買ったものだから、iPhoneと使うのが標準のようなものだ。

 iPhone 3GS で実績があるので、iPhone 4S といってもトラブルはない。IM の辞書が賢くなったので快適さに磨きがかかった。MP-0118 固有の問題で H キーを速くタイピングすると、取りこぼしたりダブったりするので、HHK のように打つこと自体を楽しむような打ち方はできないが、XOOM と使う時よりははるかに快適かつ高速だ。

 iOS の場合にはモードの切替は Mac OS と同じで cmd + space。小さなキーなので押しにくいが、XOOM と使うときのキーコンビネーションよりはずっとやりやすい。失敗してもアプリが終わったりもしないし。

 キーボードが持ち運び重視な折りたたみなので本来のキーボード入力のパワーは出ていないが、入力重視のキーボードならパソコンでの入力と遜色の無い入力速度が出せると思う。タイピングの快適さと携帯性は両立しないので、自分の用途や頻度で決めるしかないだろう。

 XOOM の時にも書いたが、iOS でもキーボードからスリープが解除できる。XOOM の時程効果は大きくないが、物理ボタンを押すよりははるかに作業感がすくなくていい。キーボードで使っているときにはスタンドに立てかけたりしていることが多い。この状態でメニューボタンを押すにはiPhone をつかむようにして支えてボタンを押さなければならない。前からボタンを押しただけではスタンドごと動いてしまうからだ。その点、キータッチだけでスリープが解除されるのは快適だ。

 iPhone でキーボードを使うと快適な点のうち大きなものはすべて XOOM の不満の逆だ。変換候補が入力ポインタの近くに出ること。変換候補をスペースバー連打で選べること。変換候補を選んだ状態で次の入力を始めれば自動的に確定されることだ。

 iPhoneでは元々画面が小さく、変換候補と入力ポインタの距離が遠すぎることはないので、画面の下の方に候補が並んでもそれほど不便には感じないが、タブレットは違う。慣れないうちは変換候補ばかりを見ながら入力になるし、慣れてきたら入力ポインタ付近しか見なくなるだろう。どちらにしても予測変換のメリットは全くない。タブレットこそこのインライン変換が重要だと思われるが、Androidではそうなっていない。他の二点については議論の余地はないだろう。

iphone_BTKB

 インライン変換の便利さが右の写真でわかるだろう。さらに、この状態は「へ」と入力して表示された変換候補から「変換」を選んでいるところだが、操作は「h,e,スペース,スペース」の4回のキー操作だけだ。そして、このまま次のキー入力を開始すれば「変換」が本文に入る。Androidだと「h,e,n,k,a,n,n,スペース,enter」と9回キー操作しないと同じことができない。文字列が短いとこの程度のさだが学習が進み長い漢字文字列が予測候補に上がるようになれば差は広がる一方なのがわかるだろう。同時に注目してほしいのは、Android の場合には同じキーを連続で打つことがないことだ。タイプの回数差以上の違いがあるのだ。


課題は残るよいつまでも

 iOS でのキーボードの使用を絶賛するような書き方をしてきたが、完璧というわけではない。iOS ではソフトキーボードに矢印キーが無いので物理キーボードの矢印キーの有難さが Android の時より大きい。2〜3文字戻る時や画面の端にポインタを置きたいときに矢印キーがあると大変便利だ。このことは、iOS で物理キーボードを使うことによる便利さが素晴らしいというより、iOS のソフトキーボードに矢印キーがないことの不便さの裏返しでしかない。

 さらに、iOS デバイスでキーボードを使っていて残念なのは、何回でも繰り返すが、ホーム画面での操作をキーボードから出来ないことだ。Android では、ホーム画面のアイコンをキーボードの矢印で順番に選び Enter キーでアプリを起動できる。これは Windows でもできるし iOS と双子の OS である Mac OS X でもサポートされていることだ。あまり知られていないと思うが、Mac は昔からキーボードショートカットが多くて、かなりのことがマウスに手を移すことなくできた。これも Mac マシンを使い込むと快適になることの要因だったと思う。にも関わらず、iOS ではポインタ恐怖症あるいは懐かしの Apple cool のお陰で不便を強いられている。これは残念なことだと思う。

 もちろん、自分たちが思いもつかないような方法でポインタ不在の不便さそのものを無くしてしまうようなインターフェースが開発されるのなら喜ばしいが、そうはなっていない。

XOOM #21 +MP-0118 bluetooth keyboard

XOOM with BTKB

 使ったのはMP-0118というほぼブランドなし商品(iPhone/MP-0118(bluetooth keyboard)参照)。

 ペアリングは簡単。Bluetoothの起動とペアリングの手順の説明に従えばいい。キーボードをペアリングモードにするのはキーボードによって異なるのでキーボードのマニュアルで確認する。

 キーボードとペアリングした状態で文字入力モードになるとソフトキーボードが消える。これで、キーボード入力モードになったことがわかる。物理キーボードがソフトウェアキーボードより入力しやすいのには議論はないと思う。ただし、ソフトキーボードの場合にはもっと上に表示される変換候補が画面の下の方に表示されるので入力している文字と変換候補列とを視線移動しなければならない。Androidの場合は予測変換候補を選ぶのに一手間かかるので、予測変換に頼らずにそのまま文字入力を続けて文節単位で変換をするほうがいいかもしれない(実際にこれを売っている時もそうしている)。物理キーボードは小細工をせずに打ち続けて変換した方がいいかもしれない。パソコンで予測変換を使わずに入力すると思えばたいした手間ではない。少なくともソフトウェアキーボードで打つよりは遥かに楽だし速い。

 物理キーボードで楽になるのはキーボードショートカット。これは iOS デバイスでも感じることだが、コピー、カット、ペースとがキーボードショートカットでできるのは便利。しかし、なぜかアンドゥが(CNTL+z)だけはできない。あと、入力モードの変更がめんどくさい。このキーボード特有の問題かもしれない。このキーボードでは日本語とローマ字入力を切り替えるのは function + Esc だが、Esc キーはアプリによってはキャンセルとバッティングしていて、アプリが終了してしまったり予想外の動きをしたりすることがある。日本語とローマ字の切り替えはここのような題材を扱う場合には頻出する。意識せずに切り替えができないのは残念だ。

 iOS にできないホーム画面でのアイコン選択とアプリ起動が矢印キーと enter でできるのは便利だ。ホームボタン等のキーのあるキーボードならさらに便利だろうと思う。これは iOS にも取り入れてほしい機能だ(ポインタをなくすというiOSの基本理念に関わるところなので難しいかもしれないが)。

 後、あまり話題になってない気がするが、キーボーでスリープから復帰することができる。パソコンではおなじみ機能だが XOOM は入力中の画面のままスリープした状態でもキーボードを叩くと元の状態に復帰する(iOS デバイスでも可能)。XOOM はスリープ解除のために背面にあるボタンを押さなければならないので iOS でこの機能を知った時より便利に感じた。

 ただし、XOOM は、というより Android +iWnn では iOS でキーボードを使う時ほど快適にはならない。理由は、前にも書いたが、予測変換候補の選択がキーからできないことだ。これは根本的な課題で XOOM や MP-0118 の組み合わせの問題でもどちらかの問題でもない。 iOS の入力が使い込めば使い込むほど入力速度が上がるのに対して Android はそうなっていない。これは、物理キーボードを追加してタイピングが楽になったとしても変わらない。なぜなら、予測変換の候補を変換キー(スペースバー)で予測変換候補を選べることが出来ればキータッチの回数が純粋に減るからだ。同じ使い心地のキーボードであればキータッチの回数が少なければ少ないほど単位時間あたりの入力文字数は増える。そのほうが快適に決まっている。ATOKでこのような問題があったのかどうか強くは意識しなかったが同じ症状だったと思う(試用期間が終わったので試せない)。どなたか、タブレットでATOK と物理キーボードを使って試した結果を教えて欲しい。試し方は、「長い文字列を学習させ、最初の数文字を入れた時点でその文字列が変換候補の2番目以降に出たときに、スペースバー(あるいは機種によって変換キー)を押し、目的の候補を選べるかどうかを見る」。

 他にもちょっと?な動作がある。変換候補の二つ目をスペースバーで選んだときに、次の文字を入れればほとんどのパソコン用IMなら選ばれていた文字列を採用し確定した上で次の入力にはいる。iOSでもそうだ。この動作は染み付いている。これは、日本語JISキーボード搭載の社給パソコンでは必須だ。なぜなら、日本語JISキーボードではenterきーはホームポジションから離れているのでちょっとでも打つ回数を減らしたいからだ。癖になっている動作をデバイスによって変えなければならないのは面倒だ。

 とはいうものの、これだけの長文を打ってもそれほど苦にはなっていない。最後の問題も、MP-0118では物理的な距離が短いためにほとんど手を動かさずに小指を伸ばすだけで届くので普通のキーボードを使っているときほど苦痛にはならない。本気で文字を入力したいようなときには物理キーボードはおすすめできる。MP-0118は薦めないが。

XOOM #16 ソフトキーボードについて考える

キーボード

 XOOM vertical flick  タブレットは大きな QWERTY キーボードがあってスマートフォンより入力が楽。というのが広告や提灯記事の合言葉だが、ソファに座ったような持ち方で iPhone のフリックより速く打つことはできない(おそらく他の Android スマートフォンのフリックだってそうだろう)。XOOM は左右の幅が広く標準的に横持ちするので iPad より困難さが際立つ。キーボードが大きいと入力が楽になるというのは短絡的な発想だ。小さすぎるキーボードが打ちにくいからといって大きけりゃ打ちやすいというものではない。


XOOM horizontal input mode
 さらに、タッチパネルのソフトキーボードはPC用の単体キーボードやノートPCのビルトインキーボードとはまったく事情が異なる。キーボードとなる本体を手で持ったり支えたりすることが必要となる。10本の指でタッチタイプすることが前提の大きさや配置とは全く異なるアイデアでレイアウトすることが必要なのだ。自由に配置できるソフトウェアキーボードなのだから、従来の配置にこだわる必要はない。iOS5が搭載したスプリットキーボードはその一例(サードパーティからは以前からあったらしいが)。英語の入力にはこの方法は有効と思われる(まだ試していないのであいまいにしておく)が、日本語には違う方法があると思う。

 標準搭載の iWnn でフリック入力キーボードも使えるが、縦画面でもでかすぎて使いにくい。スマートフォンのUIをそのまま拡大して搭載するなんてアホとしか言いようがない。フリックをスプリット化して両手で本体を持った状態で親指入力できるよう小型化すれば面白いと思うが、Android タブレットの市場が今の状態では開発資源をつぎ込むことも難しいかもしれない。

 XOOMの場合の特殊事情だが、画面の枠の部分が狭いため、膝の上に本体を置いて両手でタイピングしようとすると手のひらが当たってしまうことが良くある。また、同じ理由で一番下に配置されるスペースバー(変換)が非常に押しにくくなってしまっている。PCでは左手の親指でスペースバーを押すことが習慣となっているが、ほぼ不可能だ。

 キーボードを入れ替えるアプリ(SwiftKey Tablet X Free)を入れてみた。iPad 用 iOS5 で採用されたスプリットキーボードのように使えるものだ。横長で横持ちすることが標準の XOOM では大変効果的に思ったが日本語入力ができなかった。キーボードとして実装されるのではなく、インプットメソッドの一種として組み込まれる。なので、このインターフェースを使って日本語変換することはできないのだ(日本語入力をできなくなる)。

 タッチパネルキーボードは入力を受けるインターフェースと変換エンジンが一体化している。bluetooth キーボードによる入力が可能であることを考えると、入力インターフェースと変換エンジン(キー入力を受けてアプリに結果を返す)を別にすることは可能だろうと思われるが、OSがそういうAPIを持っているのかどうかは分からない。iOS の場合には、標準と同じレベルで動作する変換エンジンは作れないのでそれよりはマシだが期待とは違った。これには正直がっかりした。

日本語変換

 インプットメソッドはオムロンソフトウェアの iWnn 。標準的な変換性能を持っている。PCでATOKを常用しているような人がどう感じるか知らない。これについては別のエントリで書きたい。

Android3.0搭載タブレット型端末 Android3.0搭載タブレット型端末

進歩しない技術:キーボード

macbookpro20060109 最近のAppleは以前ほどユーザーインターフェースの整合性にこだわることは少なくった。キーボードのホームポジションを示すポッチがD、KからF、Jに移ってしまったのは残念だった。しかし、ホームポジションの中心(GとHの間)がモニタの中心に来るレイアウトは残っている。

 大きな液晶パネルを使うために本体の横幅が増えても中心をずらしてはいけない。まして、横にナビゲーション用の専用キーを並べるのは最低だ(東芝の技術者良く聞け)。日本語のキーボードはJIS配列という頭の悪いやつが思いつきで作ったとしか思えないカスなレイアウトを使わなければならないというハンデがある。だからこそ、左右対称なスペースではなく、センター位置を合わせてオフセットするくらいじゃないとダメだ。多分、Appleのノートも日本語キーボードモデルは中心線が左にずれてしまうだろうが(JISキーボード搭載のノートmacを使った事がないので実際は不明)。

キーボードについては、3年前に書いたものが発掘できた。全然進歩してない。パソコンメーカーも俺も・・・orz