参考:キーボードサイズ比較


はじめに

iPhone3GS はiOS4にアップデートすることでbluetoothキーボードが使えるようになる。そこで、ネットで話題の(ホンマか?)bluetoothキーボードを買ってみた。

機種は Micro Inovations MP-0118。ネット上で500円程度で買って使い物にならなかったという報告があるものは赤外線通信のもの(iPhone でも iPad でも使えない)。もし、店頭で叩き売られていても赤外線のものは、赤外線通信キーボード対応端末を使っていない限り、買ってはいけない。

筆者は香港の業者から通販で購入。US$55(送料込)なので今なら約4,950円だ国内の通販会社から買うよりも安い。6月26日に発注し7月2日には届いた。

この機種にするためにネット上で情報収集をした。従来からあるbluetoothキーボードは特に問題なくつながるようだった。選択肢となったものをまとめたのが下の表だ。

ここで、用途をまとめておきたい。用途や使用条件、好みにより評価が大きく分かれると思われるからだ。自分の用途や好みと異なる人が書いたレビューを読んでレビューの評価を鵜呑みにしないようにして欲しい。

  • 用途:テキスト書き(メモ、twitter、メール)
  • 使用場所:会社のデスク、図書館
  • その他:自宅のiMacではHHK(US)キーボード使用。US配列が好き。手は日本人の平均的男性より少し小さめ(グローブサイズはS)。最も使用頻度が高い会社の配給PCは東芝のサブノートでJIS配列。
    PDA歴は長く、Power Zaurus MI610、Visor Delux、Visor Prism、Sony CLIE UX-50、(NOKIA N73)を使ってきた。小さめのキーボードが好き。特に、JIS配列のキーボードではreturn(enter)までの距離が離れているのでフルサイズのキーボードでは大きすぎるように感じる。

unbox

開梱動画

  • 箱の外にメーカー名が全然書いてない・・・
  • DRIVERと書かれた8cmCDにはマニュアルが入っていた。iPhoneの3.1でもJBをすれば使えるらしい。

ペアリング

ペアリング動画

  1. 電池スペースの奥にある小さなボタンを押すか、cmd+find(右上)を長押でペアリングモードに入る。
  2. デバイス(iPhoneやPC等)をペアリングモードにする。iOS4 では、一般>bluetooth>使用するボタンを押す
  3. iOS4 接続ボタンの下にある「接続されていません」というボタンを押す。4桁の数字と説明が表示される。
  4. キーボード上の数字キーでコードを入力(MP-0118では数字を入れるためには赤いNumlockキーを押してから入力する必要がある。)しEnterキーを押す。

操作体系

  • 日本語、英語の切り替えはcmd+space(通常のmacと同様)
  • 通常のキーボードの数字段のキーがなくなり、そこに配置されていた数字と記号がその下の段に配されたイメージで、数字を入れるときはNumlock、記号を入れるときはPunctを押して入力する。
  • ことえり(macOSの仮名漢字変換ソフト)では予測変換候補を選ぶためにはtabキーを押すが、iOS4+MP-0118ではスペースバーを押す。iPhoneの漢字変換ではtabキーを使うことはない。
  • shift+矢印キーで文字列選択可能
  • alt+z,x,sによる文字種変換はできない
  • cmd+Z,X,C,V,aは通常通り使える
  • iPhoneがスリープしていても、キーボードを起動すると(開く)スリープが解除される。それも、メニューボタンを押した時のように「ロック解除」が表示されるのではなくアプリケーションの画面から始まる。これが地味にいい。iOS4がキーボード操作できるようなUIを導入してくれればもっと便利になるんだが。
    • finderやエクスプローラーのように矢印キーでアイコンを選択しenterやcmd+oでアプリケーションを起動
    • アプリケーションを閉じる操作(メニューボタンの一回押し)をcmd+q
    • その他に、マルチタスクで起動中のアプリの移動をalt+tab(これが出来ると画期的に便利になるんだがなぁ)

第一印象

first impression動画

  • ローマ字キーはほぼストレスなく打てる。
  • 意外にストロークは長い。特に、QWERTY段はキーの形状のせいかそう感じる。絶対的な移動量はノートPCのキーボードより少ないと思われるが、キーが小さいので相対的な感覚で長く感じるのだろう。
  • USキーボードの配置には慣れているのでキーの場所を探すことはないが、数字を入れるためだけにモディファイアキーを押す習慣がないので手が止まる。逆に、記号は通常のキーボードでもshiftと同時に押す習慣があるのでそれほど戸惑わない。一番不便なのは「−」キー。使う頻度が多い上にホームポジションからの相対位置が違うのでなかなか慣れない。
  • cmd,Numlock,Punctが小さいのでタッチタイプは難しい。が、フリック入力モードで数字を入れるためにキー入力モードを変えることを考えると短時間でできる。
  • スペースバーが押しづらい。手前からルーズに押しただけでは反応しないことが多い。ノートPCのようにパームレストに手のひらを置いている場合は自然に下に押し込める。HHKは手のひらが低くてもスペースバーの手前が露出していていい加減に押しても反応するのでスペースバーを「押す」意識をすることはないが、MP-0118は押し込む意識を持って押さないと反応しない。
  • iPhoneで入力中にキーボードを開くとソフウェアキーボードが閉じて、編集エリアが広くなって文章の入力・編集が楽になる。
  • これまでほとんど使わなくてiOS4にしてすぐにロックした横表示だが、このキーボードを使うときは横置きのほうが一行あたりの表示文字数が増えて読み書きしやすいので、ロックを外した。
  • キーボードの背面がアルミ製であることが貢献しているのか、安価なプラスチック製デバイスにありがちなフニャフニャ感はない。
  • 折り畳みジョイントにはロック機能がないので平面の上に置く必要がある。スタンドをずらすことで固定はできるがストレスがかかるとスタンドのジョイント部分が割れそうだ。
  • 付属のスタンドはギミック的にはよく考えられているが、質感は良くない。また、当然ながらiPhoneに最適化されているわけではないので安定が悪い。
  • 付属のスタンドは取り外して単独で使うこともできる。その場合にはiPhoneは縦で使うしかない。
  • キーボードの折り畳み部分がHとJ、YとUの間にあるため、HとYが押しにくい。特に、Hはピッチを揃えるために幅が狭くなりJは大きくなっているので押しにくく感じる。折り畳み構造でありながらキーの配列を通常に近づけようとしたために生まれた副作用だろうが、代案は思いつかない。
  • 一番右下にdelがあるのは馴染みにくい。右矢印と見分けがつきにくい。このキーボードで入力するdelはbackspaceと一緒なので、delキーは要らないと思う。
  • 右shiftキーは押しっぱなしにしても二文字目からは小文字が入力される。左shiftは押している間ずっと大文字が入る。

使い込み後

SimpleText?.wsをiPhoneで使えば、ファイルとか送信とかコピーとかいったことから完全に解放される。同期すら不要で楽しい(当たり前だが)。

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  • ソフトキーボード
    ソフトキーボードに画面を取られて使い物にならない。

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  • 横置き
    本文の文字の大きさは悪くないが、メニューやウィンドウタイトルがが大きくなり肝心の入力エリアが小さくなってしまう。
    このまま改行していけばスクロールするので実テキストエリアは増えるが、気持ちが悪い。

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  • 縦置き。
    ちょうどいい。一画面あたりの表示可能文字も一番多いので。原稿用紙2枚程度くらいのテキストならこれだけで十分と思われる。
  • 追記:iMacとつないで使うことができたが、不具合が見つかった。記号を入力する際に押すpunctキーを押すとa(モードによっては「あ」)が入力されてしまう。カッコを入れると あ) と入力されてあを消さなければならなくなる。まあ、iMacには快適なキーボードが二つもつながっているのでMP-0118を使う必要はないのだが。winマシンでどうなるかは分からない。bluetooth機能を持ったwinマシンを持っていないので検証できない。検証できる方がこれを読んだら結果を教えて欲しい。

互換性不十分ソフト

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キーボード入力を想定していないソフトは編集モードになってソフトキーボードの表示が消えたときに表示が右のようになってしまう。これはOperaの例だが、かなり多くのソフトで同じ現象が発生する。
OPERA
BB2C
Twittbird
Twitter(公式)
Twittrlator
ItemShelf

サイズ写真

mp-0118.jpg
  • ホームポジションの幅(a〜;):165mm
  • ホームポジションからenterキーまでの間隔(;キーの右端からenterキーの左端):23mm
  • キーピッチ:16.5mm
  • 左下のモディファイアキーのピッチ:13mm
    左下には、左からctrl, punct, cmd, numlock, alt と5個のキーが狭い間隔で並んでいる。しかも、これらのキーは使用頻度が高いこととも相まってトータルの入力効率を下げている。通常のキーボードではNumlockを使う機会は多くないが、このキーボードでは数字を入力する目には必ず押す必要があり使用頻度が高い。また、ショートカットや入力モード切替で多用するcmdキーもここにある。punctというキーは普通のキーボードにないが、通常でも修飾キーなしには入力できない記号類を入れるときにしか使わないので意外と違和感は少ない。
  • ホームポジションとenterキーとの間隔は非常に短い。このことは、仮名漢字変換の確定でenterを多用する日本語入力の場合大きなアドバンテージになる。これは、キーの間隔が短いだけでなくUS配列なのでホームポジション右手小指「;」とenterキーとの間に1つしかキーがないということも大きい。

モバイルキーボード比較一覧表

mode
maker
重量折畳
スタンド
価格電池memo
mp-0118
micro inovations
22cm160g
電池・スタンド含
YES$54.99単4x1コンパクト、スタンド付属
RBK-200btII
リュウド
約28cm180g
電池含まず・スタンド含
YES8,442単4x2コンパクト、スタンド付属
純正
Apple
約28cm約300gNO6,491単3x1デザイン最高。切り替え面倒。
mobile keyboard6000
MS
35cm434g
電池含む
NO6,619単4x2別にテンキーも付属
超薄型、エルゴデザイン
Arc Keyboard
MS
31cm363g
電池含まず
NO4,180単4x2エルゴデザイン
TK-FBP013
エレコム
22cm250g
電池含まず
NO4,863単4x2機器を9台まで登録でき、ファンクションキーで切り替え可能。JIS配列のみ。
SKB-BT11
SANWA SUPPLY
22cm260g
電池含まず
NO7,579単4x2JIS配列のみ。
CPKB/BT
I/O
約15cm170g
電池+カバー含
No14,190単4x2コンパクト、キーボードカバー、スタンド付属
ユーザーblog

※注意:iPhoneでは外部のキーボードとして汎用のJISキーボードを接続する設定が入っておらず、純正のキーボード以外ではキートップの表記とことなる記号が入力される。キーの配列はUSキーボードの配列として解釈されるためで、例えば@を入れるには「shift+2」を押さなければならない(JISキーボード上ではダブルクォーテーション)。US配列キーボードに慣れていてタッチタイプできるような人なら問題はないが、JIS配列に馴染んでいたりキートップを見ないと入力できないような人には問題だろう。そういう人は純正のキーボードを選ぶしかない。
※価格は、Amazonで取り扱っているものはAmazon価格。それ以外はサイトの標準価格。(2010/6時点)


添付ファイル: filemp-0118.jpg 985件 [詳細]

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Last-modified: 2010-08-03 (火) 19:43:28