見ずに打てるキーボード Fleksy (Android, iOS)

 技術的には日本語入力でお馴染みの予測変換の延長上だろう。予測変換の場合には間違えたら間違えた入力をそのまま反映させるが、このキーボードは「入力されたデータが間違っている可能性がある」ことを前提に絞込みを行うらしい。Google の「もしかしてこれ」と似たようなものか。

 辞書を使った入力アシストキーボードは前にも見てきた。

 このIMの面白いのは入力されたキーや候補の単語を読み上げてくれることだ。専用の点字タイプライターを使用しなくてもいい。読み上げソフトと併用すれば、目が不自由でもスマートフォンを使ってコミュニケーションできる。

 ただし、辞書データが前提となるので、このまま日本語の入力には使えない。

 キー入力のインターフェースを辞書データを使ってアシストすることは日本語の辞書でも可能だろう。小さくて使っている人は少ない50音キーボードもこのアシストを使えばかなり快適になるのでは無いだろうか。文法解析を応用すれば、助詞や助動詞や活用語尾などで使われる文字を大きくできるはずだ。助詞や活用語尾で使われる文字は決まっている。「は」「が」「へ」「に」といったしょっちゅう使う文字が他の文字と同じ大きさである必要はない。統計的処理を加えれば、「この文字のあとはこの文字」というのがかなりの精度で予測できるはずだ。

 iPhone 4S にFleksyを入れてみたが、iOS の制限でIMの代替としては使えないので、「英語入力はこちらで」ということにも使えない。英語の文章を多量にかく人で Android 端末を使っている人なら選択肢の一つとして入れておいてもいいかもしれない。 

見ずに打てるキーボード Fleksy が Android版ベータ開始、透明モードも追加 – Engadget Japanese

画面を見ずに打てるキーボード Fleksy が Android版のベータテストを開始しました。リンク先の Google+ Fleksy コミュニティに参加後、Google Play からベータ版をダウンロードできます。

iOS版が無料アプリとして先行リリースされた Fleksy は、読み上げと高度な予測・訂正エンジンにより、画面を見なくても打てる欧文ソフトウェアキーボード。
続きを読む 見ずに打てるキーボード Fleksy (Android, iOS)

iPad で Surface のタッチカバーが使いたい人に>logicool FabricSkin Keyboard Folio

xfolio.jpg.pagespeed.ic.kSER0yi7F9 Surface のタッチカバーを思わせる(^^;

 重い。これを付けて持ち運ぶくらいなら MacBook Air のほうが軽いし、きっと快適。それに、円安もあるから日本では15,000円を切ることは難しいだろう。

 次の iPad は函体の形状が変わるだろうから、iPad 5 が出たら即買いするような iPad フリークな方はこのケースに手を出さないほうがいいだろう。今は iOS デバイスへの新規投資は控える時だ。もちろん、「最新機種である必要はない。それより割安で買えることのほうが嬉しい」というバーゲンハンターは、新機種発表前の値下がり期を逃さずに買うべきだ。このキーボードは iPad 5 との非互換性を確認して値崩れするのを待つ方がいい。自分が iPhone 4S で愛用している moncarbon のカーボンカバーは半額セールしている。函体が変わるとケースや液晶保護シートは投げ売りされる。

Logitechから布や革張りの撥水 iPad キーボードカバー FabricSkin Keyboard Folio – Engadget Japanese

Logitech が iPad 用 Bluetooth キーボードカバー の新製品 FabricSkin Keyboard Folio を海外向けに発表しました。持ち運び時には iPad の背面と画面を覆うカバーとして、開いたときは iPad を斜めに固定して、Bluetooth 接続の薄型フルキーボードで入力できます。

特徴は色の組み合わせと素材が異なる4モデルが用意されること。いかにも周辺機器然とした無難な色だけではなく、色と素材の選択でユーザーの審美眼をアピールし個性を引き立たせる系のややプレミアムな製品です。

名称と色・素材の組み合わせは、たとえば「カーボンブラック」がマットな革外装とホワイトのキーボード面、「エレクトリックブルー」ならば真っ青な綿素材の外装に空色のキーボード面、白いキートップなど。各色の英語名と素材は以下のとおりですが、販売地域によって用意される色されない色があります。

Carbon Black : Matt leather
Mars Red Orange : Strong, durable fabric
Electric Blue : Fine weave high quality cotton
Urban Grey : Two tone woven fabric
Sunflower Yellow : Fine weave high quality cotton
Mystic Blue : Matt leather

外装とキーボード面のファブリックには撥水加工が施され、各キーと接合されているため、汚れを拭き取りやすくなっています。タイピング時には、iPad は布の下のマグネットで固定される仕組み。

キーボードの内蔵バッテリー駆動時間は、一日2時間のタイピングで最大3か月。本体重量は565g。

FabricSkin Keyboard Folio for iPad は5月から米国と欧州で販売予定。米国価格は149.99ドル。日本のロジクールからはまだ発表されていません。

またLogitechでは、Bluetoothキーボード一体型ではない保護カバー兼スタンドの Logitech Folio も同時に発表しています。こちらもカラフルな色と素材が用意されており、iPad 版と iPad mini 版があります。価格は iPad版が 69.99ドル、iPad mini 版はやや安い59.99ドル。

新ソフトキーボードのMinuumがIndiegogoで資金集め

 タブレットやスマートフォンが普及するにつれ、キーボードに対するチャレンジが増えてきた。物理的キーボードと違ってアイデアを実現する際のコストが小さくなったことが大きいのだろう。これは、作る側にとってもハードルが低いことを意味するが、使う側にとっても試すコストが下がったことを意味する。物理的キーボードをとっかえひっかえ試すことは金銭的に難しいが、ソフトウェアキーボードなら簡単だし、無料で試用出来るものも多い。

 これは興味深いアプローチだ。押されたものが間違っていることを前提にアシストするという考え方のようだ。ある意味、Apple のソフトキーボードをさらに推し進めた感じだ。ただ、この場合辞書に入っていない文字列を入力する際に少し面倒かもしれない。また、日本語版が開発されるにはかなり時間がかかるだろう。

 一つ残念なのは、キーの配列がQWERTYの変形であることだ。ここまでやったのなら、この入力方法に最適な配列を統計的に作って欲しかった。新しいキーボードについて歯がゆいのは常にこの点だ。「これまでのキーボードは昔のタイプライター時代の遺物で、現代のキーボード(物理、ソフトを問ない)では不要なものだ。我々はこれを一から見直し新しい入力方法を開発した」といいながら、QWERTY風の配列を見せられるとがっかりする。

 この点では日本語のひらがなの規則に即しながら小さな領域での入力を可能にしたフリック入力は画期的だと思う。(ローマ字の場合は子音と母音がセットになって一音を表現しないのでフリックにしても直感的に入力することが難しいために普及しないのだろう。)

 とりあえず、Android 版が出たら XOOM にインストールして試してみたい。

新ソフトキーボードのMinuumがIndiegogoで資金集め―モバイルからウェアラブル・デバイスまで省スペースで高速入力を狙う | TechCrunch Japan

カナダのトロントに本拠を置くスタートアップ、Whirlscapeは現在のキーボードは古い機械式タイプライターの遺産であり、デザインをそのままで単にデジタル化しただけでは不十分だと信じている。そこでトロント大学の教員と研究者はMinuumというまったく新しいソフトキーボードを開発し、企業化のための資金をIndiegogoで調達しようとしている。

Minuumは文字を3段に配置し、その下にスペースキーを置くという従来QWERTYキーボードのデザインを一新した。 Minuumのキーボードでは文字は間隔を詰めて一列に配置され、予測アルゴリズムによって正確な入力を可能にすると同時にモバイルデバイスの貴重なスクリーン・スペースを大幅に節約する。同時に使い慣れたQWERTYキーボードのユーザー体験も維持される。3段分の文字が狭いスペースに圧縮されているが、誤った文字の入力の割合が高くても強力なアルゴリズムによって自動的に訂正される。Fleksyに似たコンセプトだが、アプローチはまったく異なる。

Minuumのセールスポイントはスマートフォンやタブレット以外のウェララブル・コンピュータなどこれから登場してくるデバイスにも適しているだという点だ。WhirlscapeではAndroidアプリとiOS向けのSDKをデベロッパー向けに提供しようと準備している。しかしMinuumはデバイスを選ばずあらゆる狭いスペースで利用可能だ。デモビデオで見られるとおり、MicrosoftKinectやGoogle Glassのようなビデオ録画機能のあるアプリで使うにも好適だ。なにしろ、紙片や実験者の腕にペンで文字列を書き込むだけでそれがキーボードとして使えるのだ。また筋肉の微細な動きを読み取って多様な命令を入力しようとするMYOアームバンドのようなデバイスとも相性が良いだろう。

Whirlscapeの共同ファウンダー、CEOのWill Walmsleyは私の取材に対してこう答えた。「現在さまざまな入力のテクノロジーが開発されているが、みな基本的にタッチスクリーンをターゲットとしている。ソフトキーボードにしてもどれもスワイプが使われている。しかし私は小型デバイスの入力はタッチスクリーンには限られないと考えている。デバイスのスマートさはどんどん向上している。タッチスクリーンの先を考えることは理にかなっているはずだ」

WhirlscapeではまずiOSとAndroidアプリのプロトタイプ版を2014年初めに(公開ベータは今年後半に)出荷する予定だ。他のハードウェア向けSDKがそれに続くことになる。Whirlscapeはトロント大学の初期アクセラレータ・プログラムであるUTESTとMaRS Innovationから少額のシード資金の提供を受けている。しかし同社ではクラウド・ファンディングにより資金を調達することが、製品の公開に先立って注目を集めるためにも効果的であると考えた。Walmsleyは「Indiegogoはユーザーと直接の関係を得るのにも適している。また非公開ベータテストに協力してくれるアーリーアダプターを探すにも良い」と語った。

Walmsleyによれば、当面の目標はデバイス・メーカーにMinuumをプレインストール入力方法として採用してもらうことだという。デモで見られるような効率性とクロスプラットフォーム対応が製品版でも実現するならそれは十分可能だろう。

米Lifehacker読者の選ぶ「iPad用キーボード」で圧勝の Logicool Ultrathin keyboard cover が値下げ!

 自分が使っているから言うわけではないが、順当な結果だと思う。今は白モデルも発売されているので、iPhone と iPad を白でまとめているようなオサレな女性でも安心。

 今調べたら、Logicool Ultrathin keyboard cover という名前ではなく、LOGICOOL ウルトラスリム キーボードカバー という名前に変わっていた。そして、なんと、Amazon 価格が6980 円になっていた。自分は 9800 円で買ったが、それでも十分なコストパフォーマンスだったと満足している。iPad 2,3,4 を使っている人でテキスト入力をしたい人にはオススメしたい。スターバックスでノマドワーカーを気取る時に、リンゴマークが横になっているのが目を引くこと間違いなしwww

 ウルトラスリム キーボードカバー 白(TK710WH)はこちらロジクール ロジクール ウルトラスリム キーボードカバー 黒(TK710)はこちらから。

130129-ipad-keyboards-poll-thumb-300x393
米Lifehacker読者の選ぶ「iPad用キーボード」ベスト5 : ライフハッカー[日本版]

iPadは最高のタブレットですが、生産性ツールとしては物足りないと言う人もいます。当たらずも遠からず。とはいえ、iPadはビジネスユースにも使えますし、外付けのキーボードがあればさらに使い勝手がよくなります。今回は、米Lifehacker読者が選ぶiPad用キーボードのベスト5を紹介します。

Brydge+ (iPad 用アルミキーボードカバー)が Amazon.jp で購入可能になってますよ。奥さん

Brydge Kickstarter で資金集めをしたところから見ていた(Brydge + iPad: Do more. by Brad Leong — Kickstarter)ので感慨深い。10月に発想開始予定だったのが遅れていたので、ベーパーウェアで終わるのかと、注文もしてないくせに、気になっていた。12月頃から配達が開始されていたらしく、なんと日本の Amazon での販売まで行われるようになっていた。(Brydge のサイトにはポリカーボネート製のものもある)

 Kickstarter での反応の良さを見たベンチャーキャピタルが出資して量産体制を築いたのだろうか。そう考えると初期の出荷が遅れたことの説明がつく。Kickstarter で受けた注文分を作るだけでなく、量産に向けた生産ラインを整備することに集中したのかもしれない。このスピードが素晴らしい。ヒンジの形状変更があったのも、ビジネスとしての量産をノウハウが有る人間の助言があったことを示唆している可能性もある。

 Logitech ultrathin keyboard cover が普及した今、このキーボードは微妙だ。価格が倍で重量が1.5倍(盲点:Brydge (keyboard cover for iPad)
)。iPad に 20,000 円のキーボードを付けたい人がいるのかどうか分からない。そこまでキーボードにこだわるのなら Macbook Air にしない理由が見当たらないからだ。

 お買い上げの場合は下のリンクからどうぞ。そして、ぜひレビューを書いていただきたい。

Logicool ultarathin keyboard cover for iPad についての感想はこちら。

Brydge+ (ブリッジプラス) Apple iPad用 高品質アルミニウムキーボード
Brydge+ (ブリッジプラス) Apple iPad用 高品質アルミニウムキーボード
Brydge LLC
売り上げランキング : 27748

Amazonで詳しく見る by G-Tools

2012年に買ったもの 当たり、外れ

20121222 なので、今年の買い物を振り返ってみる。まず、当たりから。

当たり

1. Logicool Bluetooth keyboard cover for iPad : 本体より先にくるのも本末転倒感があるが、これのおかげでiPadの「使いで」を拡張し別のデバイスにしてしまったという点で印象が強い。その前に買ったものが外れだったから印象が強いかもしれない。

2.iPad 3 (新しいiPad):自分としては唯一のCPUだったので、当然といえば当然のランク。2位にしたのは、価格と機能・性能とのバランスに意外性が少なかったから。初のRetina搭載iPadではあるが、仕様として初代iPadからiPad2のようなジャンプアップのない中二階のようなステップだったこともあり2位となった。

Retinaは美しいし、全体のUXも問題はない。特に、1のキーボードを買ってからは一体化しているかのように使っている。これもその組み合わせで使っている。他のサイトを参照したりコピペしたり写真データをアップロードしたりといったことをしなければこれだけでブログは十分だ。

コンテンツプレーヤーとしても優秀で、iMac の電源が切れている時や子供が使っている時などにパソコン待ちする必要は皆無になった。(iPhone を買ってからそういう用途は減っていたし、昨年 Motorola の XOOM を入手してからはほとんどなくなってはいたがww)。

3.logicool trackball これについては前に書いた。今でも出張にも持っていくくらいの必需品になっている。ただ、ボール型入力デバイスの弱点である、ゴミの付着による作動不良が頻発するようになって、毎日一回以上はボールを外してボールを支えている箇所の掃除をしなければならない。支持パーツの先端に直径1mm程度の金属球がありその回転の滑らかさによってセンサーボールの動きの滑らかさが決まる。その指示パーツのボールは小さいのですぐにゴミが溜まってしまう。

 最初、ここを掃除しなければならないと知らなくて放置していて、動きがおかしくなった時に初めて気づいたのだった。なので、その時点で小さな球の回転を司る部分がダメージを負ってしまったのかもしれない・・・

4.iPhone 5 :息子の端末なので印象が弱いというのもあるが、リーク情報の時点から「こうなるんだ」という感じで受け入れられていた。こちらも、2のiPad3と同様、意外性のない堅実な仕上がりで驚きが少なかったからかもしれない。

使ってみると、軽さと薄さに驚いた。液晶が大きくなることで片手操作の操作性が大きく悪化して大型化を突き進むAndroidのようになっているのかと危惧していたが、問題がなく驚いた。ソフトバンクの回線では使い物にならないだろうと思っていたLTEが意外に広範囲でサポートされていたのに驚いた。JR尼崎駅前で記録した28Mbpsという速度も意外だった。

5.Bluetooth keyboard case for iPad:Logicool のものを買う前に一ヶ月程度使っていたもの。もし Logicool のものと同じ価格(9800円)だったら間違いなくハズレランキング1位だったが、3000円という価格のために、「価格なり」という意味でこちらに入った。これも前に書いたので詳しくは述べない。ヤフオクで売ったので(1000円)、その後の展開もないし(^^;

ハズレ

1.息子と自分の一致した意見で選ばれたのが Elecom bluetooth headset サンワサプライ Bluetoothステレオヘッドセット(イヤホン型) MM-BTSH28 。これ以上のハズレは最近記憶にないくらいの外れだった。

 PCとペアリングしてPCを操作するようなときには使えるが、ワイヤレスヘッドセットを最も使いたいような、電車やウォーキングの時に使えない。本体(PC やスマホ、タブレットなど)とヘッドセットの間に障害物があるととたんに切れてしまう。デイパックに本体を入れて背中に負った途端に切れる。ショルダーバッグに入れても少し背中に回すとアウトだ。

 たまに、スピーカーで音声を出せない状況でiMacを使いたい時に使おうとすると充電が切れている・・・デスクトップ機でワイヤレスヘッドセットを使うとケーブルがキーボード周りを通らなくて便利で、このヘッドセットが使える数少ない状況なのに・・・

キーボード配列と Apple cool

 QWERTY 配列が、ホームポジションの使用頻度が低いという、非合理的極まりないということが一目瞭然でわかる面白いチャートだ。惜しいのは、shift と space、enter の統計がないこと。

記事にもある通り、日本語のローマ字入力だとまた違う結果になるだろうし見てみたい。その際に enter と space の打鍵割合が英語とどれだけ違うかもはっきりして欲しい。それによって、JIS 配列を作った文部省のアホさがよく分かるはずだ。日本語のキーボードでは英語よりはるかに enter キーの打鍵回数が多いはずだ。にも関わらずアホのJIS配列ではホームポジションとの間に 2 つキーを並べている。

Apple も Microsoft もこの問題に対して積極的な改善を提案していない。目先の混乱やコスト増を恐れて動こうとしない。こんな根源的な問題に改善策を提案できない企業が真に革新的ではない。最近の Apple は i デバイスの成功で高く評価されているが、企業エゴによりユーザに不便を強いていることを見過ごしてはいけない。やろうと思えばできることをやらないだけでなく、サードパーティがやろうとするのを邪魔しているという点では Apple のほうが Microsoft や Google よりたちが悪い。これは Jobs がいた頃からだ。

こんなキーボード使えねえ…ってアートですからね。 : ギズモード・ジャパン

キーボードの中で人気があるキーをインフォグラフィック風に表現しているアートなんだそうです。使われる頻度が高ければ高いほど、キーの背が高くなっているっていうわけです。 これだと「E」が一番人気みたいですね。ローマ字入力だとどうなんだろぉ?

キーボードの挑戦者は続く

 UI ヲタクにとって新しい入力インターフェースの開発を観るのは大好きだ。特に、文字入力のインターフェースはまだまだ改善の余地が大きい分野なので、注目度は高い。将来的には脳波での通信が可能になるかもしれないが、当分は無理だろう。音声入力は以前よりははるかに精度は上がったが、実生活上使いにくい(周りに人がいる段階で声を出して草稿の企画書を書く気になれないし、私用のメールなんて絶対に無理だろう)。

 Android は OS の API の開放度が高く IM を入れ替えることが可能であり、多くのチャレンジャーが新しい思いつきを試みる場となっているようだ。インストールベースも増えて開発者も可能性を見出しているのだろう。

SwiftKey – Android's smarter keyboard that learns from you


 以前からある考え方のキーボードだ。FEP の誤入力修正アルゴリズムと予測変換辞書の組み合わせと考えれば分かりやすいか。aからスタートしてscvbnhgfdrtyuioijhgfdと指が動いた時に、android を導き出せばいい。

 興味深いインターフェースだが、辞書と予測変換の精度に依存するので、登録されていない単語の入力はタッチ入力に切り替えて入れるしか無いだろう。このアプリでは、個人の SNS のアカウントを入力することでその人が使う単語を辞書に登録するという点が新しい。Office 2010 の IM のように、任意の文章を読みこませることで学習させられると更に効率が上がるかもしれない。

 しかし、日本語は難しいだろう。日本語の入力をする場合には子音と母音の往復が煩雑になりそうだ。母音を無視して入力することも可能かもしれないが(確か、POBox palm 版はそれができた)、入力者が対応できるかどうか分からない。出来れば凄い高速日本語入力が可能になるかもしれないが(母音を打たなくて良ければ打鍵数が大幅に減る)。

 日本語の場合は50音キーボード上を滑らせると同じロジックが使えるかもしれないが、どこかで聞いた気もする。ただ、今、全く話題に上らないことを考えると、実用レベルに達しなかったのだろう(もし、自分の知らないところで愛用されていたらごめんなさい)。

ThickButtons: finger text input for touchsreen smartphones


 Apple が以前特許をとった技術を可視化したものと考えれば分かりやすいか。しかし、特許的には問題がないんだろうか。

iOS の可能性

 iOS では、Apple のポリシーにより、日本語入力をシステムに組み込むことができないので、どんな入力方法が出てきても代替候補にはならない。特定のアプリでしか使えないものに慣れたら不便になることは明らかだ。しかし、Android においても、キーボードと変換エンジンを別に持つことはできない。なので、ThickButtons などは、入力モードにかかわらずローマ字キーボード入力を行う場合には有効なはずだが、日本語入力には使えない。キーボードと入力インターフェースを分けるようなAPIが作られれば(IM から bluetooth キーボードのように見えるようになればさらに新しい展開が期待できるが、今は無理だ。

 自分は、XOOM では iWNN のQWERTY配列キーボードが打ちやすい。しかし、日本語変換では Google 日本語入力のほうを使いたい。こういうわがままに応えられるようになれば、Android はさらに iOS に対してアドバンテージを持つだろう。

盲点:Brydge (keyboard cover for iPad)

 以前、kickstarter で出資を募集していたBrydge。目標額を大幅に上回ってビジネスを開始したようだが、出荷は未だのようだ。初期の $150 の時に気づいていたら発注するところだった。

 その後、Ultarathin bluetooth keyboard cover for iPad を使って分かったのだが、ノートPCのような位置にiPadを立てるためにはキーボードにある程度の重量が必要になる。Ultarathin bluetooth keyboard cover for iPad は 300g 以上あるが、それでも奥に立てることはできずに1/3くらいの位置にスタンド用の溝が切られている。これがギリギリの位置なのだ。

 BrydgeはノートPCと同じ位置にあって、寝かしてもキーボードが浮いていない。ということはそれなりの重量があるということだ。そう思って調べてみたら、1.28ポンド(580g)もあった。キーボードとしては剛性もあり質感もよく申し分ないだろうが、この重さはiPadのコンセプトを台無しにする。iPad と Brydge キーボードを合わせると Macbook Air 11 インチより重いのだ(Ultarathin bluetooth keyboard cover for iPad + iPad だってかろうじて11インチより軽い程度だが)。

 kickstarter での受付は終わっているが、The Brydgeでは受け付けている(スピーカー無し $170、スピーカー有り $210)。10月には発送開始らしい。Apple の Almiun bluetooth keyboard と同じような質感と固定角度を自由にできることはこのキーボードの大きなメリットだ。スタバでドヤ顔をしたい向きには悪くないかも知れない(リンゴマークの向きが違う)。

 まあ、自分なら Macbook Air 11 を買うところだろうが、すでに iPad 2 か iPad 2012 を持っているならためして欲しい。

エレコムからNFC接続のAndroid用三つ折りキーボード、内蔵電池で18か月駆動使い切り

NFCキーボード 新たなチャレンジャーが現われた。NFC にキーボードというプロファイルがあるのか、エレコムのアプリがローカルな処理でやっているのかは知らないが、こんな使い方ができるとは知らなかった。

 使い捨てという思い切った仕様が受け入れられるとは個人的には思えないがどうだろう。一日 8 時間で18ヶ月使えるというので、このキーボードの使用シーンから考えて(一日の平均使用時間は1時間にも満たないだろう。使わない日も多いはずだ)、未使用状態で放電しないのならば、2年くらいは使えるとは思う。

 問題は印象だ。iPhone の良くない点として電池交換できないという人は多い。自分もそう思っていた。が、実際に使ってみるとあまり問題とはならなかった。自分の使い方なら朝にフル充電してあれば夜まで余裕で使える。そして、その状態が2年以上も続く。交換可能電池搭載ガラケーを使っていた娘は2年の使用中に2回電池を交換しなければならなくなり、3個目の電池がフル充電で2時間くらいしか持たなくなってしまった(iPhone4S 待ちで電池を交換しなかった)。それでも、人は電池パックを交換できるデバイスを好むのだ。しかも、電池パックより割高とはいえど iPhone は電池交換が可能だ。それでも、嫌がる人がいるのにこのキーボードは本体ごと買い換えるしか無い。

 18,000 円という単体のキーボドとしては高価なデバイスが「使い捨て」という所に引っかかる人は多いだろう。今では安価なノートPCは4万円を切っている。そんな時に、用途の限られるデバイスを2万円近く出して買おうと思う人は一握りだろう。

 それとは別に、NFC が bluetooth より消費電力が大幅に小さいのであればNFCキーボードは有望かもしれない。問題は読み取り可能距離だが。このデバイスや改札のように読取装置とチップを接触させなくてはいけないのならタブレットのキーボードに使うことは難しいだろう。

 後、気になるのは、キーボード入力の扱い。Google日本語入力や ATOK などの IM で外部キーボードとして認識されるかどうかだ。専用のアプリを起動して使わなければならないのなら bluetooth キーボードに取って代わることはできない。

 とにかく、NFC 搭載 Android 端末を持っている方には是非とも買っていただきたい。レビューを楽しみにしているので、その場合にはトラックバックをよろしく(^^;

エレコムからNFC接続のAndroid用三つ折りキーボード、内蔵電池で18か月駆動使い切り – Engadget Japanese

エレコムがスマートフォンとNFC接続する折りたたみキーボード TK-FNS040BK を発表しました。ノルウェーのスタートアップ企業 One2TOUCH 社との共同企画・開発による製品で、NFC接続により対応Androidスマートフォンを載せるだけで入力できる点が特徴です。(ただし事前に専用アプリの導入が必要)。

NFCで簡単にペアリングしてBluetoothで通信する製品は見かけますが、TK-FNS040BK は本体中央部にスマートフォンを載せて直接NFCで接続するため、ペアリングそのものがありません。使用する周波数帯は13.56MHz帯、通信可能距離はスマートフォンの表面から約10mm。ユーザーは「ELECOM 日本語入力 powered by ATOK」を無償でダウンロードできます。

本体にコイン型二酸化マンガン・リチウム1次電池を内蔵しており、一日8時間の利用で約18か月のあいだ利用できます。ただしユーザーによる電池交換には非対応。電池が切れた場合は「ご使用いただけなくなります」という驚異の使い切り製品である点も特徴です。

シリコンタイプのキーボードには独自の左右分割45鍵配列を採用。キーピッチは15mm、ストローク1mm。三つ折りに畳んで付属の専用ケースに収納できます。重さは約114g。対応Androidスマートフォンは Android 2.3.4 ~ 2.3.7 または 4.0以上。発売は8月下旬、メーカー希望小売価格は1万8690円。