Surface 2 に対する世間の関心空間

20131126_surface2 関心空間に登録した Surface 2 への反応を同日に登録したモバイルバッテリーと比較したのが右。

 この数字が世間を代表しているとは思わない。というより、関心空間ユーザには偏りがある。Lineやソシャゲにくらべると平均年齢は高く社会人比率も高いだろうが、70歳以上はほとんどいないだろうし20歳以下も少ないだろう。そういう意味で日本国民全体の関心を表してはいない。また、スマートフォンアプリもないので、PCブラウザがメインのアクセスだろう。このため、ユーザはPCとブロードバンドアクセスを使っていることが予想される。カテゴリーにコンピュータが独立していることからもユーザがデジタル関係に親和性の高い層であることが分かる。

 この偏った母集団こそが Surface 2 のメインターゲットだろう。そこでのアクセス数がモバイルバッテリー以下というところが悲惨だ。

TIMBUK2 Catapult Sling M 2013/11/1 790
Surface 2 2013/10/12 922
cheero Palette 2013/10/12 2618
cheero Power Plus DANBOARD 2013/10/12 7908
TrueCrypt ストレージ暗号化ソフト 2013/10/9 936
備中国分寺 2013/10/8 877
鬼ノ城 2013/10/7 920
ユニクロ カシミヤブレンドフルジップジャケット 2013/9/23 2111

通勤電車でタイピング対決!>どれも端の席でないと難しい・・・

20131028_stand キックスタンドについて懐疑的な理由は右の図のとおりだ。

 fig1.1:iPad + Logicool ultrathin keyboard :重心が、iPad とキーボードの交点付近にあるので、キーボードの後端が膝からはみ出ていても構わない。キーボード上にタブレットが乗るので、安定が良い。キーボードにパームレストがないので、意識的に手をキーボードの上に置かないと安定が悪く、角度の変更ができない。

fig1.2:ノートPC:手前にパームレストがある機種が主流なので、手のひらをそこにあてることで自然に本体を安定させることができる。任意の位置で止められるヒンジが使われているので、液晶の角度が自由。最低でもヒンジが膝にかかっていないと危険。液晶がヒンジより奥にあるので、膝と液晶の角度によって前後に不安定になる。

 iPad 用の Bridge という iPad 用キーボードはこのタイプに属するが、iPad とバランスさせるために Ultrathin keyboard よりかなり重い。
 fig1.3:Surface シリーズ+キーボード:キックスタンドが接地(この場合膝)する位置より前に置く必要がある。キーボードが体のすぐそばになるのでタイピングが困難。電車等では肘が左右に広がってしまうので両側に人が座っている状態ではキーボードは使えない。キーボードとタブレットがヒンジ部でつながっているだけなので安定が悪い。また、タブレットを立てるためにキーボードの後端からキックスタンドの設置部分までが平坦でなければ安定しない。

 ただしこれは短足な場合(自分)で、足が長い人は Fig 2.1 ~ 2.3 のようになる。股関節から膝頭までの距離が十分にあればキックスタンドでもあまり持て余すことはないのかもしれない。短足人には切ない結果になったが、足の長い人は腕も長いことが多いので、通勤電車でのタイピングは周囲の迷惑になりかねない。

結論:Surface のデザインはアメリカ人の視点からデザインされていて、通勤電車の中で使うようなことは想定されていない。そのような使い方をするには Ultrathin keyboard のような構造のキーボードがベストと思われるが、Microsoft自らがキーボードを充実させている事もあり、サードパーティの参入は見られない。

「PCを買うかタブレットを買うか迷っている人には最適」 – 日本MS樋口社長がWindows 8.1採用タブ「Surface 2」「Surface Pro 2」

 ついに、社長自ら Surface が Windows PC の代替となると宣言した。最初からこのスタンスで望んでいたら Surface RT を不良在庫にしなくても済んだかもしれない。「藤本氏は、『(初代の)Surface RTは皆さんが思っているよりもはるかに売れている』」言ったらしいが、「みなさんが思っている」がどの程度なのか藤本氏はどうやって知ったんだろうww。藤本氏が思っている、「みなさんが思っている」よりははるかに多く売れたかもしれないが、現存を900億円も出さなければならない、最終的に 1万5千円も値引きしなければならない程度には売れてないのは公開情報から分かる。失敗を失敗と認めないことからは何も産まない。本社は何回も Surface RT は失敗だったと認めているんだから負け惜しみは見苦しい。

 iPad と比較してくさすようなことを言わなかったのも正解だ。64 bit 化されて 500g を切った iPad と比較するのは嘲笑を招くだけだ。ATOM プロセッサを搭載した 5 万円未満の Windows 8 PC こそがターゲットだ。

 最初からこう説明していたら良かった。今は windows 8.1 を搭載した 5 万円未満の端末が出てきている。PC のアプリ資産を重視するならそちらの方がいいし、可搬性を重視するならタブレット(iPad か Android OS 機)を選ぶ方がいい。

 それとは別に、25日より日本市場で発売というので昼休みに近所のEDIONに行ってみたが、Surface 売り場はいつもどおり閑古鳥がうるさいほどに鳴いていた(誰一人おらず立ち止まる人もいなかった)。Surface 2 も Surface pro 2 も展示されておらず、「豊富な周辺機器」はどこにも見当たらない。という以前に、そんなものがあったとしても展示するスペースは端末2台がギリギリ置けるという程度しかない。

「PCを買うかタブレットを買うか迷っている人には最適」 – 日本MS樋口社長がWindows 8.1採用タブ「Surface 2」「Surface Pro 2」をアピール (マイナビニュース) – Yahoo!ニュース
●新型タブレットの仕様をチェック
日本マイクロソフトは10月24日、OSにWindows 8.1を採用したタブレット端末「Surface 2」「Surface Pro 2」を25日から発売すると発表した。同日、東京・表参道ヒルズで開催された発表会で、樋口泰行社長は両製品を「タブレットとPCの機能を両方備えた製品」と表現し、「PCを買うかタブレットを買うか迷っている人には最適」とアピールした。価格はSurface 2が44,800円から、Surface Pro 2が99,800円からとなっている。
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今から行列だwww|速報:マイクロソフト Surface 2 / Surface Pro 2 10月25日国内発売

 愛すべき Surface RT は RT を取って販売継続らしい。とっくに作るのをやめてるのに販売が続くのは、売れ続けるものを作り続けて売るのとは全然違う。作ってしまった端末にかかった費用は減ることはないからだ(減損して減らしたが)。

 ただ、このタイミングで発売することで、年末商戦出場のためのチケットは買ったとはいえるだろう。

 しかし、Surface 2 の液晶の解像度 1920×1080 が”フルHD”としか書いてない。数字で比較すると見劣りするからだろうか。後、価格はすべてキーボード抜きの価格であることも注意が必要だ。どの写真でもキーボード付きだが、別売で 1 万円程度だ。

 後、iPad Air が 500g を切った事で、10 インチクラスのタブレットの標準重量は 500g 台となった。これまでも Android 陣営では 500g 台のタブレットがあった。しかし、iPad 4 が 650g もあったので、Surface RT が同等でも見劣りしているようには見えなかった。ところが、昨日の発表で評価は変る。iPad Air を見た途端、「iPad 4 は重くて使いにくかった」という意見を書く提灯持ちが出た。これがガリバー型寡占市場だ。ルールが変わるのだ。気の毒なことに(アメリカでの発売はもっと早かったので今回の発表の影響は被らなかった)、発売前日にルールが変わった。

 ただ、幸いなのは iPad Air の価格が高かったことだ。32GB の Surface 2 にキーボードを付けても iPad Air の 32GB とほぼ同水準だ。

 年末商戦の成績と12月決算の発表が楽しみだ(毎年書いてるなぁ・・・)。

速報:マイクロソフト Surface 2 / Surface Pro 2 国内発表、10月25日発売 – Engadget Japanese
日本マイクロソフトがタブレットPC 『Surface 2』と『Surface Pro 2』の国内販売を発表しました。発売日は10月25日(金)。価格はSurface 2 が4万4800円から、Surface Pro 2は9万9800円から。
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日本でも「Surface 2」が発売に

Surface campaign 今晩(日本時間では明日未明)に新型 iPad が発表され、今月中にも発売が開始される可能性が高いというのに、Surface 2 日本発売の発表するって。度胸があるのか分かってないのか全く分からない。Surface 2 のスペックはもう分かっている。日本市場投入も時間の問題と誰もが思っていたが、待っている人はほとんどいない。目新しいことなんか何にもないし注目もされていない端末の発表会をしても Microsoftの腰巾着マスコミとかブログくらいしか注目しないだろう。

 右の写真のキャンペーンで一体どれくらい Surface RT の不良在庫がはけたんだろう。一部のIT系マスコミでちょっと取り上げられただけで、iPad ユーザが押し寄せて Surface RT が売り切れたとか一切聞かなかったし、ネット上でもこれに応募して Surface RT を買ったというのを見たことがない。

 ただ、今から書いておくが、iPad 5 と iPad mini 2 がどのような仕様で発表されても、明日の朝はガッカリという声が出るだろう。が、だからといってその翌日に Surface 2 がネット上の話題をかっさらうということは絶対にない。

日本でも「Surface 2」が発売に – PC Watch

日本マイクロソフト株式会社は22日、10月24日に「Surface」新製品に関する記者発表会を開催することを明らかにした。

 発表会案内の文面では「Surface新製品」とのみ記載されているが、「Surface 2」のロゴが添えられており、現行世代ではなく新世代のSurfaceが日本でも発売されるのは確実。Surface Pro 2とは記載されていないが、こちらも含まれているとみて間違いないだろう。

 Surfaceは第1世代の発表時、海外と日本とで数カ月の時差があったが、今回は1カ月遅れでの発表となるようだ。

Microsoft が消費者を混乱させたことを認める(Surface RT)

microsoft-office-2013 名称は大きいだろうが、それだけじゃない。その理由は散々ここに書いたからもうええやろ。

 「消費者がその意味を理解しなかった」のではなく、Microsoft の出すメッセージが矛盾していたのだ。消費者は理解しようにもできなかったし、別の意味で正しく理解したのだ。「Surface RT を買うくらいなら、iPad 4 か Kindle HD、GALAXY tab 10 を買った方がいい」と。これは正解だった。

マイクロソフト:Surface RTの名称が消費者を混乱させたことを認める | TechCrunch Japan
イブリッド・タブレットの新世代発売にあたり、MicrosoftはARMベースのローエンドSurfaceの呼称をSurface 2へと変更した。Surface Proのブランディングはそのままだ。なぜ元の’Surface RT’の名前を捨てたのか? ご想像の通り、消費者がその意味を理解しなかったからだ。
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podcast: WoodStreamのデジタル生活 207

第207回 Surface 2 / Surface Pro 2発表(2013/9/28配信)を聴いた。Surface 2、Surface pro 2についての回だった。

 春に Surface RT を買ったものが半年くらいで 17,000 円も値下がりしたことについて納得出来ない心情を正直に語っていた。

 木沢さんはこの半年、Surface RT をネタにすることで相当数のリスナーを獲得したのでまだましだ。この半年間便利便利と使い倒したのだろうし、機会がある度に自慢もできたのだから。普通の新しもの好きはちょっとだけブログのアクセス数が増えておしまいだっただろう。

 Surface から”RT”という文字が無くなったことについては語られなかった。Microsoft にとって Surface RT が忘れたい黒歴史であることを示しているという事実を認めたくなかったのかもしれない。

MicrosoftがSurface 2(RT)とSurface Pro 2を発表・・・微妙

2013-09-23_07h25_01 Surface 2 が静かに発表された。しかし、前途多難を思わされる魅力のなさだ。CPU の世代交代くらいで、大きな改善点は見当たらない。

Surface 2

 Surface RT 2 とはしたくなかったのだろうが、RTの改良版だ。要素技術の世代交代とキックスタンドが改良点だがまだ高い。別売のキーボードが $100 以上するのだから本体は $400 を切らないと火はつかないだろう。

 さようなら。

Surface pro 2

 こちらは、Haswell 搭載で大幅に電池持続時間を伸ばした。要素技術の世代交代でしかないが、持続時間が伸びるのは UX 上大きな進歩となる。pro の最大の弱点と言われたのが電池消耗だったから。iPad をけなすような広告を作る金があるのなら Windows 8 搭載ノートPC に対するアドバンテージを訴求したほうが効果的だろう。

カバー

 発表時には絶賛されたキーボードだったが結局は贔屓の引き倒しだったようだ。改良版が出た途端「前モデルは糞だった」と言い始めているwww。

 パワーカバーはいいかもしれないが、価格と重量によってはドザーの皆様にしか売れないものになるだろう。

速報:MicrosoftがSurface 2とSurface Pro 2を発表―2は全面改良、Proはバッテリー駆動時間中心 | TechCrunch Japan

今日(米国時間9/23)、Microsoftはタブレットの新製品2種類、Surface 2とSurface Pro 2、それに付属する新しいアクセサリー多数を発表した。なにしろ大量の情報なので順次紹介していきたい。

私は先週ワシントン州レッドモンドのMicrosoft本社でSurface開発チームから新しいハードウェアについて説明を受けることができた。 Surface担当副社長のPanosPanay、プロダクト・ゼネラル・マネージャーのBrian Hallにインタビューすることもできたので別記事で報告したい。

Surface 2

Surface 2はSurface RTの第2世代で、基本的に初代の特徴をそのまま受け継いでいる。ARMベースのタブレットで、分離可能なキーボードが付属し、依然として専用OSのWindows 8.1が搭載されている。

ハードウェアは全面的に改良された。バッテリー駆動時間は25%アップ。CPUはNVIDIA Tegra 4で速度、画像処理ともパフォーマンスが向上した。裏面のキックスタンドに浅い角度で固定できる第2のノッチが加わり、膝の上に置いて使用するのが大いに楽になった。筐体は銀色のマグネシウム合金となり頑丈で指紋がつきにくい。その他、フロントカメラの感度がアップしたのは暗い場所でSkypeのビデオチャットをするユーザーには便利だろう。価格は449ドルからとRTの499ドルから下がった。2013-09-23_07h25_01

日常の用途にはOfficeとWindows Storeにあるアプリだけで足りると考えるユーザーには非常にお買い得なデバイスだろう。ARMベースのWindows 8.1が今回のハードウェア・スペックのアップグレードに見合ったパフォーマンスを発揮できるかどうかに注目だ。
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禁手を繰り出したか|日本マイクロソフト、Surface RT/Proを本日より法人向けに発売 ~XP機からの乗り換えマシンとしても訴求

nihu そこまで在庫は積み上がっていたか・・・Microsoft は Surface が Windows PC の需要を侵蝕することはないと力説してきたが、ここに来て Windows PC の安価な代替品であることをアピールし始めた。「XP機からの乗り換えマシン」として Surface を訴求するというのは、従来の「Surface は Windows PC を置き換えるものではない」という主張を完全に否定するものだ。まあ、背に腹は代えられないということだろうが、最初からそう言っていればこんな状態にはならかっただろう。

 一番迷惑なのは、Windows PC の販売台数が前年割れしている PC メーカーだろう。Windows 8 への買い替え需要は、Microsoftの宣伝にもかかわらず、期待はずれに終わった。XP のサポート終了を機に不安を煽って買い替え需要を発掘するという保険商法で一儲けを企んでいる所に、垂直統合の強敵であるMicrosoftが殴りこみだ。気の毒としかいいようがない。

 低価格の Windows 8 を作っているメーカーは PC 市場を活性化しようという気が失われるのではないだろうか。Windows や Office を買わなければならない Windows PC を捨てて Android タブレットに注力するメーカーが現れても不思議はない。

 一方で、企業の情報システムにとって Surface pro は魅力的だろう。Office のライセンスを買わなくてもいいのは金額的に大きいし、社内の既存システムとの相性もいい(社内開発のプログラムが Windows に依存している企業が大半だろう)。

05 SI 企業にとっては単に新しいプラットフォームの PC が出るだけでメリットもデメリットもないのではないだろう。システム受託の提示金額を下げられるかも知れないが、競合他社も同じようにするだろうからアドバンテージにならないからだ。ただ、iPad や Android のように慣れない OS を扱うより従来の開発経験がそのまま使える(だから pro だけなのだ)という点で SI 企業にとってはいいかもしれないという程度だ。

 とうとう禁手をうった Microsoft。最初からこれをやっていたら、ブームは無理としても、減損をしなければならないような状態に追い込まれるような事にはならなかっただろう。これから、Surface が本領を発揮することで、タブレット市場や Windows PC 市場がどのような勢力図になるのか楽しみだ。

【.biz】日本マイクロソフト、Surface RT/Proを本日より法人向けに発売 ~XP機からの乗り換えマシンとしても訴求 – PC Watch

日本マイクロソフト株式会社は2日、Windows RT/8搭載のタブレット端末「Surface RT/Pro」を、認定リセラー6社を通じて法人向けに同日より発売すると発表した。

 ラインナップは、Windows RTがOffice 2013 RT/ストレージ32GB搭載モデルと、Office 2013 RT/ ストレージ64GB搭載モデルの2モデルで、Surface ProがOffice非搭載/ストレージ256GB。参考価格は順に、39,800円、47,800円、99,800円。

 Surfaceの法人向け販売については、同社の会計年度が変わる7月の経営方針説明会で代表執行役社長の樋口泰行氏が第1四半期中に実施すると明言しており、このたびその正式な日程が決まった。
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podcast : woodstream 199 iPad & Surface

iPad と Surface RT の比較表については同感。容量についての注意事項も正当だった。「iPad と Surface は別のカテゴリー」というのにも賛同だ。だからこそ、Microsoft のマーケティングが失敗だったと認めるべきだ。「iPad にない Office がついてる」とか「iPad にないキーボード」「iPad にないスタンド」といっても意味がなかったのだ。Surface はユーザーにとってポストネットブックでしかない。ネットブックとして考えれば良くできたハードだろう。木沢さんが推している「何かを作るためにはSurfaceのほうがいい」というのはこの視点だろう。

 Microsoft としては、Surface が Windows PC の需要を侵食するようなマーケティングはできなかった。廉価なノートPCを死に追いやるような製品を自ら売ることは Windows PC 組み立てメーカに対する敵対行為として取られかねないからだ。そのために、中途半端なマーケティングメッセージしか出せなかった(このことは、発売前から指摘されていた)。これが敗因だろう。木沢さんや木沢さん周辺の Microsoft な方々の「もうちょっとうまい売り方したら Surface がこんなことにならなかっただろうに」という感想はもっともだが、Surface がヒットして Windows PC の売上が大幅に減るのも困るだろう。

 今回のiPad乗り換えキャンペーンというのも、木沢さんは前向きに理解しようとされていたが、空回りだ。明らかに不良在庫でしかないのだから。在庫処分をすることはどこのメーカーがやっても在庫処分でしかない(Apple も昔はそれを繰り返していた。)それを、「これは、営業の方々が必死に考えた策(であって、自分の敬愛するMicrosoftの社員の人たちとは関係ない)」というのは贔屓の引き倒しだろう。Microsoft が公式に出しているメッセージなのだから。

 ただし、iPad 乗り換えキャンペーンについては、自分も悪くはないと思う。木沢さんが言っていたように iPad と Surface は別カテゴリと考えるからだ。Office ファイルを扱う必要がある人なら、Window PC ではなく Surface RT を買い増すのは悪くない選択肢だ。しかし、このチョイスは Windows PC の売上を減らすものであり、Microsoft の目指したものを完全に否定するでもある。

 最後に、「iPad はコンテンツプレーヤーで Surface はクリエイティブ作業向け」というのには反論したい。IM の完成度の低さと IM を入れ替えられないという点は未だに解決されない iOS の弱点だとは認めるが、それ以外には Surface が iPad より何かを作ることに向いているとは思えないからだ。6,000円程度の Logocool Ultrathin keyboard cover を買えば、キーボードとスタンドについては解決される。モバイル端末で最終の書類まで作る必要はないので、Officeは無くても困らない。Evernote や MobisleNotes、iMandalArt でテキスト入力し、PCに渡して最終出力すれば充分だ。Surface RT よりできるという意味ではなく、同等にできるという意味だ。いつでも取り出せて、電池の心配をしなくてもいいテキストエディタがあれば、文章作成系の作業は充分だろう。開発環境をインストールできれば評価は変わるかもしれない。iOS に開発環境が乗ることは、Apple のポリシー上ないと思われるからだ。

 自分が買ったお気に入りが失敗作だと知らされるのは辛いかもしれないが、Microsoft の販促や ASUS の製造中止といった事実は事実として受け入れたほうがいい。こんなことはマカーなら何回も経験していることだがwww