Android市場にバルミューダが挑戦・・「アタイ、嫌いじゃないよ」

 iPhone の新製品が出てもエントリを起こさなくなって久しいが、Android 端末の新製品で書きたくなった。そういう意味では魅力的なのかもしれない。

 日本では珍しいスタートアップ、バルミューダの新製品。熾烈な Android 市場で生き残れるか見守りたい。

 提灯記事ではしきりに「オリジナルのアプリがいい」とか書いてあるが、デジヲタとしては「よけいなことすんな」だ。Android のアップデートについていけるのか。脆弱性へのパッチを当て続けられるのか。

 Apple がそれをできるのはハードウェアを自社でコントロールしているからだ。ハードウェアとOS(ファームウェア)の組み合わせが正確に分かる(それでも、大きなアップデートのあとで旧モデルの挙動がおかしくなったり電池の消耗が速くなったりは珍しくないが、それは別の話)。

 Android の場合はそれをやるのはベンダーだ(この場合バルミューダ。メーカーは京セラ)。Google が勝手に書き換えたOSが自社のハードで動くか検証し、必要があれば対応しなければならない。今のOSはガイドラインに従ったものであれば比較的アップデートの負担は少ないはず(詳しくは知らんけど)だが、改造したOSを載せている場合は新しいバージョンの改造版を作る必要がある。

 アイコンを書き換えているとかくらいならいいが、機能を追加していたりすると難易度は上がり時間もかかる。バルミューダにはその能力はないだろうから、京セラにやってもらう必要がある。当然費用がかかる。それを、売った後の端末(収入につながらない)のためにできるのか。その覚悟があるのかが問題だ。これまでバルミューダが売ってきた家電品とは違う。

 提灯記事で必ず取り上げられている電卓の億・万単位表示。経理経験者からいうと「いらんことすな」だ。3桁ごとのカンマ(国によっては点)があればいい。というより、3桁ごとにカンマの入った資料を見ながら計算するときにオリジナルの表示をされても入力ミスにつながるだけだ。ま、実際には切り替えられるとは思うけど、提灯持ちが持ち上げようと必死なので突っ込んでおく。

 後、気になるのが価格パフォーマンスレシオだ。この程度のスペックの端末に10万円は高い。メモリカード非対応なのに 128GB しかストレージがないのも気になる。

 端末に10万円以上出していいと感じるようなヲタクは128GBでは足りないのではないか。また、128GBで満足できるような一般人に10万円は高いのではないのか。

 2年後の答え合わせが楽しみだなぁ。

「記録更新中」または「希望的観測は当たらないもの」

 ワクチン接種は予想以上の速度で進んでいる。自分が7月中に2回目まで終わるとは思っていなかった。この点について、日本の政府と行政、医療関係者は素晴らしい働きをしたと思う。

 下のツイートは7月17日。2週間経っても緊急事態宣言の効果は現れていないどころか感染者の増加率が上がっている。8月5日に入って最高数を更新し続けていて、WRやORが出るオリンピックと歩調を合わせるようだ。予想ではないが、これまでのパターンが崩されていないことを期待する希望的観測は完全に外れた。

見える人には見えていた

5月25日に書かれた記事。信州大学真壁氏。
5月25日に書かれた記事。信州大学真壁氏。
5月25日に書かれた記事。信州大学真壁氏。[/caption] エコノミストは予測を外しまくりと書いたが、読めていた人もいた。そしてこの記事を読んで慎重に振る舞った投資家は大怪我せずに済んだだろう(現実にそんな人がいたかどうかは知らないが)。

 ただ、ホントにこれからバブル崩壊レベルの停滞に陥るのかどうかはまだ分からないし、この人は「いつ」ということを言っていないので、この人がこれから行うであろう経済予測に基いて経済活動を行うべきかどうかは分からない。ただ、野村證券の木下氏さんよりは信用ができるww

 ここで真似して自分も予言しよう「日本株は25,000円を超える」「長期金利は上昇する」「アメリカは利上げを行う」。期限を切らなければ必ず当たるだろう。全くわからないのは、日本で行っている金融緩和やゼロ金利政策を解除する時にどんなことになるかだ。円が暴騰したり不景気で株価が数年前レベルまで落ち込むのか、無事切り抜けられるのか全く分からない。無事切り抜けられたらアベノミクスを高評価しなければならないだろうが、その時点では首相が変わっているだろう。

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 こちらは、28日のメールボックス。日経は影響なしとしダイヤモンドは恐れがあると書いている。覚えておきたい。

大塚家具に学ぶ「災い転じて福となす」方法だと?

d9231-12-948379-0 マーケティングというのか・・・もちろん、親子喧嘩を演出していたとしたら話は別だが。

 家具を買う機会はほとんど無いし興味もない自分のような人間からしたら、大塚家具なんて地方のシャッター書店街みたいなものだ。興味もないし期待もしない。家具を買いたいからと思ったとしても選択肢として全くイメージ出来ない。消費行動自体が変わった。それに大塚家具は対応できなかったから業績が悪化したのだ。その流れを変えることができない限り、回復は一時的だろう。

 「お詫びセール」とやらが売上を回復させたのは、「10%以上の値引き」だろう。「多くの消費者はその姿勢を評価し、来場者の数は同社の予想を超えた」のではなく、安かったから来たのだろう。期間限定の値引き販売は期間終了後の需要の先取り効果がある。なので、値戻しをした後も含めて評価する必要がある。値引き販売をするともとに戻すと割高に見える。値引き後の価格が魅力的であればあるほど、値戻し後の割高感は大きい。災いが転じて福になったかどうかは来季の決算(2017年3月決算)を見なければわからないだろう。

 事の発端は社内の権力争いだが、その元となった売上の低下傾向だろう。大塚家具が提供するものが消費者の望むものと乖離してしまったために発生した売上の低下傾向を食い止められない限り、「災い転じて福となす」ことができたとは言えない。災いの火元は断ててないのだから。むしろ、「大塚家具」という看板が邪魔なのではないだろうか。高級家具とかいうものがライフスタイルと合わなくなってしまったのだ。実質所得の低下傾向の中で、新婚家庭や新築だからといって大きな家具を買い揃えるようなことはできなくなった。

 自分には大塚家具は寂れたシャッター商店街にある仏壇屋のイメージだ。無くなっても困らないし、閉店後に通りかかっても「ここ何が入っとったかな?」という程度の存在感でしかない。

大塚家具に学ぶ「災い転じて福となす」方法
 足元の同社業績が持ち直している。お家騒動の後、実施した「お詫びセール」が好調だったこともあり、今年5月の売り上げは昨年の1.7倍に上った。それに伴い、今年6月の中間期の見通しを1億2600万円の赤字から、3億5900万円の黒字に上方修正した。

 業績回復の背景には、久美子社長の“親しみやすい店作り”の経営方針が一般消費者に受け入れられたことがある。それに加えて、反省の趣旨で行った、「お詫びセール」のイメージが消費者心理にアピールした面が大きい。
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Samsung、Galaxy S5の販売が目標を40%下回ったことでトップ人事を含む改革を検討か

GALAXYS5 ハイエンド市場は飽和状態に達したということだろ。iPhone だけは台数を増やしてきたが、これは取り扱い国が増えたことが大きい。中国の富裕層へ行き渡ったら売上の伸びはなくなる。端末の完成度が上がりハードウェアの機能強化も一段落ついた今、買い替えサイクルは長期化必至だろう。

 但し、チープスマホについても近い将来パイの拡大傾向の終焉がくる。スマートフォンのコモディティ化が完了する時だ。そうなる前に、Apple は少額決済や健康管理分野といった非デバイス部門の売上を増やしたいのだろう。

 スマートフォンビジネスのパイの拡大が終わった時にもう一度業界に冬が訪れる。生き残りをかけたビジネスモデル闘争が始まる。そのチャンスをものにする企業がその後10年くらい覇権を握る可能性がある。順位のシャフルも起こりうる。日本企業が浮かび上がれるか・・・今のままでは無理だろう。

Samsung、Galaxy S5の販売が目標を40%下回ったことでトップ人事を含む改革を検討か – TechCrunch
Wall Street Journalの記事によれば、SamsungはGalaxy S5の販売成績が予測を40%も下回る不振となったことを受け、トップ人事の刷新も視野に入れた対策を検討しているという。今年のSamsungのフラグシップ・モデルの販売台数は1200万台に留まっている。これに対してGalaxy S4は1600万台だった。
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「次世代の自動車エンジンは『円弧動エンジン』で間違いない」ことはない

 日本から独創的な発想の内燃機関が発表された。特許をとったからの発表なのかはこの記事からはわからない。ここに書かれている能書きをすべて実現化したら大変な発明になるだろう。・・・色々と無理がありそうなので、これに投資するくらいなら競馬に賭けたほうがマシだろう。

これは、変形ピストンを中間の円形の構造物でつないだものだ。四つの燃焼室が一つのピストン複合物を往復運動させ、それを二次軸のクランクで円運動にして出力する用になっている。記事では「一回転の間に2回爆発」とあるが、何を持って「一回転」としているのかは謎だ。中心の構造物は回転しない。クランクを回すのは中心の出力軸とクランク軸とに付けられたギヤであり、このギア比によってクランク軸の回転数は決まる。この絵では出力軸とクランク軸のギア比が2:1なだけだ。

 現実的な問題が山積している。素人が考えても克服困難な構造的な問題と思われるが・・・

  1. ピストンの冷却と潤滑:両面が燃焼室として熱にさらされることになる。2ストロークエンジンのように燃料に潤滑油を混ぜて送り込むか?
  2. ピストンが直線でなく弧を描いて往復するが、ピストンの最高移動速度は円弧の外周が限界となる。
  3. 燃焼ガスの膨張がピストンを斜めから押す事になるが、無駄は生じないか。
  4. 内側と外側で燃焼状態が異なることで熱分布が不均一になって、膨張率が変わると不均一変形になり機械的な負担が大きくなる。(これがロータリーエンジンの宿命的な弱点)
  5. ピストンをつなぐ構造物の根本には相当大きな力が加わるが機械的な強度は十分か。十分にするためには相当大きな物が必要ではないか。
  6. 連結構造物はかなり大きい。これは通常の往復バンケル機関のピストンの一部だ。ここは往復運動をする。円弧の中心に近いとはいえこの質量はピストンの質量の一部だ。この部分の慣性モーメントはバカにならないくらい大きいはず。ゆっくりならいいが、300馬力も出力するためにはかなりの回転数に上げなければならない。これに耐えられるか。
  7. ピストンと燃焼室は断面が円ではない。ロータリーエンジンでも克服困難だったのがこの燃焼室の断面形状だったはず。それより複雑なこんな形の機械が高負荷状態でまともに機能するとは思えない。
  8. ピストンと中心の連結構造物は往復運動しかしないが、バランサーがないのにどうやってスムーズな回転運動にできるんだろう。

 また、「円弧動エンジンは、排気量1080ccで本体重量13.9kgが可能であり、その能力は排気量3000ccクラスのエンジンに相当する出力244psを実現可能であります。また、エンジンの軽量化・車体の軽量化・エンジンの高効率化・エンジンの低回転化により、燃費を1/3以下に低減することができるということです。」と美味しいことがいっぱい書いてあるが、何の根拠も示されていない。

 1,080cc で 244ps を何回転で出力するのか分からない。NA なら出力は爆発の回数に比例すると言える。3,000 cc と同じ出力を 1,080cc で出力するには単純に考えて3倍の爆発回数が要るだろう。更に、燃費を 1/3 にできるというのも根拠がない。そもそも、「エンジンの高効率化」がどこからもたらされるのか理解できない。

次世代の自動車エンジンは「円弧動エンジン」で間違いない : ギズモード・ジャパン

完成すれば究極の自動車用エンジンになるかも。

日本ソフトウエアアプローチは、次世代の自動車エンジンとなるかもしれない「円弧動エンジン」の共同開発者の募集を行っています。

この円弧動エンジンは、一般的で多くに搭載されているレシプロエンジン(往復ピストン運動型)と軽量コンパクトながら高出力を発生するロータリーエンジン(回転動機構型)のいいところを合わせたタイプになっております。機構としては、ドーナツ状のシリンダー内に内輪のようなヘッドがついており、圧縮や燃焼を円弧状に動くことでエンジンを回転させます。

特筆すべき特徴は、やはり軽量でコンパクトにも関わらず、高出力で低燃費なところです。現行の自動車用のエンジンは4回の工程を経て1サイクルとし、回転しております。つまり、エネルギーを発生させるにはこの4工程が必須なのです。多くのタイプであるレシプロエンジンは、エンジンを2回転させて1回のエネルギーしかとれません。また、ロータリーエンジンは1回転で1回分のエネルギーがとれるので高出力が得られるのですが、効率が悪いのが難点でした。この2つの利点を合わせた円弧動エンジンは、エンジンが1回転するのに2回もエネルギーが得られ、且つ効率が最高に良いのです。

円弧動エンジンは、排気量1080ccで本体重量13.9kgが可能であり、その能力は排気量3000ccクラスのエンジンに相当する出力244psを実現可能であります。また、エンジンの軽量化・車体の軽量化・エンジンの高効率化・エンジンの低回転化により、燃費を1/3以下に低減することができるということです。

円弧動エンジンの動作試験機は、埼玉県産業振興公社に展示してあります。

日本ソフトウェアアプローチでは、2017年3月までにこの次世代エンジンの開発を目指しております。

このエンジンと電気モーターとを組み合わせたハイブリット自動車は、言わずもがな最高な自動車となるでしょう。

画竜点睛を欠く:日本企業の負けパターン EPSON Pulsense

フィットネス・トラッカーは Jawbone Up3 に決まった。フィットネス・トラッカーについて調べている際に日本企業の負けパターンに遭遇したので書き留めておく。

 企業は EPSON。EPSON が心拍を記録できるフィットネス・トラッカー(Pulsense)を発売するという情報をTLで知って調べた。しかし、サイトには EPSON のそれが iOS のヘルスケアと同期できるかどうかわからなかった。

 そこで、問い合せ先を調べたがなかなか見当たらなかった(減点10)。製品別の問い合わせ先には電話とメールという選択肢があったが、メールの問い合わせをするには製品登録しなければならない仕様だった。発売されいない製品を登録しているはずがないのにだ(減点10)。自分はたまたま EPSON のプリンタを使っているので、アカウントを持っていたから良かったが、そうでなければこの時点で諦めてしまう人も多いだろう。

 Pulsense のお問い合わせページの「ホームページからのお問い合わせ」ボタンをクリックして表示されたフォームにアカウント情報を入れて現れたフォームはプリンタ用のものだった。フィットネス・トラッカーのページから入っているのにプリンタ用の選択肢が入力必須だ。製品別になっている意味が無い(減点10)。仕方なく、持っているプリンタと使用環境を入力し、質問の内容を問い合わせ内容に入力して送信した。

 すぐに受付メールが返信され翌日には正式の返事が届いた。ここはちゃんとしている。さすがEPSON(加点10)。

 答えは、「お問い合わせいただきました、iOS 8のヘルスケアとの連携の件につきましては、誠に恐縮ではございますが、現在のところ、予定がございません。」(減点50)

 結果 ハードウェア(90点) – 80 + 10 = 20 点 不合格

講評

 
 問題点は二つ。せっかく興味を持って来た見込み顧客に対して期待に添えないサイトとハードだけ作って終わりという姿勢。

 まず、 サイトから。発売前後の商品に対しては質問が集中するし、購入前なのだから EPSON のユーザアカウントを持っていない可能性が高い。そういうユーザこそが見込顧客なのだ。なのに、それを受け入れる用意がない。新商品への質問はその後の製品の改良につながる重要な情報だ。メーカーが思っているのと違う用途の提案があるかもしれないし、競合他社の情報を仕入れられる可能性もある。

 次が致命的だが、自社の持つノウハウや製造技術を活用することだけ考えて、作ったらそれっきりという発想。「いいものを作れば売れる」というのは競合他社がいないような市場だけだ。フィットネス・トラッカー市場はライバルが次々参入している。来年には iWatch が発売される。いいものを作ったからといって満足して止まっていたら置いて行かれる。他社は走っている。心拍を取れるフィットネス・トラッカーは珍しかったが Jawbone が発表してしまった。しかも、Jawbone は iOS 市場で実績がありヘルスケアにも対応済だ。

 こういうデバイス、スマートフォンとの連携を前提としたデバイスは、デバイスのエコシステムに食い込むことが何より重要だ。ハードが同等の場合、サポートするアプリが多いということはそれだけ価値が高いということだ。これは Dropbox が未だにプラットフォームオーナーのサービスと互角に戦えていることからわかる。Dropbox は iCloud、OneDrive、GoogleDrive より先に iOS エコシステムに食い込み、他社のアプリとの連携を可能にした。その基盤を基にOS間をまたぐオンラインストレージになった。だから、巨大な Apple、Google、Microsoft に対して優位に立てているのだ。Dropbox の成功直後に雨後の筍のように現れたストレージサービスの多くが消えたのはこの差だ。

 2014/10。Apple がヘルスケアにより、iOS での健康管理サービスを再定義した。これまで、様々なヘルス管理アプリはバラバラで閉じられていた。これからは、違う。フィットネス・トラッカーを他社の製品にしても、ログはヘルスケア上で引き継がれる。ヘルスケアとの互換性は必要条件だ。この点で EPSON はヘルスケアのエコシステムへの参加を降りたのと同じだ。

 なぜヘルスケアにこだわるのかというと、iPhone ユーザという市場がフィットネス・トラッカーの市場として相関が強いと考えられるからだ(Apple が掘る次の鉱脈はヘルスケアか?)。フィットネス・トラッカーを使っているユーザで iPhone を使っていない人は多くないのではないか。しかも、iPhone は最新バージョンの OS への移行が圧倒的に速い。iPhone 4S のような古い端末からアップデートを可能にしていることもあり、市場に出回っている iOS デバイスの大半が最新 OS にアップデートされる。Android の端末の大半が最新 OS にアップデートされずに終わるのと正反対だ。Android OS シェアは iOS よりはるかに大きいかもしれないが、大半はチープ端末で Bluetooth 4 に対応していない物も多い。OS も古いバージョンを搭載した機種が新機種として売られている。これが収束することはない。だから、iOS 8.1 のヘルスケアは見込顧客の数が圧倒的に多い市場なのだ。

 一番問題なのは、この状況を EPSON が把握していないように見えることだ。自分が担当者なら、すぐにでも開発に HealthKit への対応を進めるように依頼すると同時に、サイトのアプリ紹介ページに「現在のアプリはヘルスケアに対応していませんが、アップデートで対応する予定」と明記する。その姿勢を見せることで iPhone ユーザは安心して EPSON を買うことが出来る。アップデートに時間がかかるようだと批判を浴びるかもしれないが、EPSON の開発陣が HealthKit 対応にそれほど手間取るとは思えない(まあ、開発は外注先かも知れないが・・・)。

 心拍をとれるフィットネス・トラッカーは未だ多くない。Jawbone Up3 もまだ発売されていない。今がチャンスだ。頑張れ EPSON。Jawbone Up3 が日本で予約開始される前にヘルスケア対応へのアナウンスがあれば EPSON の[エプソン パルセンス]EPSON PULSENSE 腕時計 脈拍計測機能付活動量計 PS-100を買うから。

12.2 インチ iPad は Surface Pro 3対抗たるや?<否

 ならない。Macbook air や Macbook pro ですら Windows PC の代替物たり得ていないのに、iPad がでかくなったからといって、オプションでキーボードが発売されたからといって、Windows PC の代わりにはなるはずがない。これは、Windows の動くタブレットを作れば iPad の対抗になると考えて Surface RT を作った Microsoft の誤りと全く同じ誤りだ。まさか Apple がそんなことを考えているとは思わないが・・・

 しつこいようだが、Windows PC に求められるのは Windwos ネイティブで Office が使えることだ。それ以上でも以下でもない。Windows をネイティブで動かせる Macbook ですら Windows PC として受けいられれないのに、Office が動かない iPad が Windows PC たる Surface Pro 3 の代替になるはずがない。

 iPad 12.2 が本当に出て売れたとしても、Surface Pro 3 の売れ行きには影響しないだろう。Surface Pro 3 の販売に影響するのは他の Windows PC ベンダーの動きだ。

大型iPadの新情報。12.2インチでSurface Pro 3対抗に? : ギズモード・ジャパン
Surface Pro 3の強力な対抗馬となる?

出るか出ないか、未だに謎の存在である12インチの大型iPad。そんな中Macお宝鑑定団Blogが、大型iPadは12.2インチのディスプレイを搭載しSurface Pro 3の対抗モデルになるそうと伝えています。

以前には、同端末には12.9インチのディスプレイが搭載されると報道されていました。ちなみにSurface Pro 3に搭載されている液晶ディスプレイは12インチ。もし報道が事実なら、バッチリ対抗することになりそうです。

幅や高さはSurface Pro 3に近く、厚みはiPhone 6とiPhone 6 Plusの中間くらい。iPad AirとiPad Air 2の中間ぐらい。ということは厚さは7mmくらいになるのかな? デザインはiPad Air 2風で、スピーカーとマイクが2つ搭載されステレオ再生が可能なようです。Surface Pro 3はすでにステレオ対応しているので、サウンド面でも大型iPadは強化されそうです。

また、本体のエッジ部分はiPadシリーズでお馴染みのダイヤモンドカット(周囲に向かって落ちる形状)ではなく、MacBook Airのように出っ張っているそうです。iPadはあのダイアモンドカットが高級感があってかっこいいと思うんですけどね。

こちらは予測ですが、大型iPadの登場次期は2015年の第3四半期(7月~9月)になるかもしれないとのこと。意外と遅いですね。次世代iPad(iPad Air 3やiPad mini 4)と同時に発売されることになるんでしょうか。はやく見てみたいな。

土管屋の反撃か:au Firefox OS搭載端末を12月に発売

逆効果としか思えないが・・・
逆効果としか思えないが・・・
 Tizen みたいに、日本では発売されずに終わるかと思っていたが。au は Firefox のコンセプトと正反対の端末を出すらしい。

 コモディティ化により淘汰が始まったスマートフォン市場で、レイトマジョリティではなく、ギークに向けた端末をこの時期に出すというチャレンジ精神は応援したい。A5502K や Infobar といった名機(自分調べ)を出した au らしい、記憶に残る端末を出して欲しい。

 iPhone からキャリアとメーカーの力関係は逆転した。競争力のある世界モデルの端末をキャリアが独占できる時代は終わった。競争のルールは変わった。キャリア同士が春モデルとか夏モデルとかいう新製品で戦う時代は完全に終わった。iPhone や NEXUS は日本市場とは無関係に発売されキャリアは販売代理店でしかない(その代わり広告もしなくていいが)。

 iPhone や SIM ロックフリー端末はキャリアに縛り付けるための商材ではない。Apple はキャリアの売上に貢献するが、Apple にとってすべてのキャリアは一部でしかない。同じことは Samsung や Google に対しても言える。今は少ししか入ってきていないが、$100 を下回る廉価版 Android 端末もキャリアとは無関係なビジネスを狙っている。

 土管屋は土管の品質で勝負しろというのは前から書いている。キャリアが端末を作る時代は終わった。Firefox が線香花火の最後の輝きとなるかどうか。

Firefox Phone発売時に「ちょっと変なことをやる」……KDDI田中社長 質疑応答Vol.2
――来年度中にと決めている理由は。
 もう開発しているので、いつ発売するかだけ。Tizenで検討されているドコモさんとはスタンスが違うと思う。Android、iOS、Firefoxのラインナップになるが、Firefox OS特有の差別化要素を活かしながら、レイトマジョリティーではなくギーク層を狙う。

 こちらは Engadget の記事。HyperCard のような開発環境があるなら使ってみたいが、そうなる可能性は限りなくゼロだろう。

auのFirefox OS スマートフォンはXmasに発売。社長動画にモザイクで新端末披露(更新) – Engadget Japanese

KDDIでは、Firefox OS搭載スマートフォンを象徴的な存在として、Webを通じてモノがつながっていく「WoT」(Web of Things)の世界に乗り出していく計画。その世界がどうなるかはわかりませんが、トークセッションではKDDI側も「よくわからない」とコメントしており、担当者は「販売数はあまりと思うが、あまり出ないと次がないのでここにいる人には買って欲しい」と素直すぎるコメント。市場性を考えずにまず製品を送り出してみる、という田中社長のスタンスが見え隠れするプロジェクトになりそうです。

覚えておこう:「ハイレゾ音源」に復活託すソニー

ハイレゾに賭けるSONY
ハイレゾに賭けるSONY

 狂ったか?

 Apple が iPod を見切っているように、携帯音楽プレーヤーに未来はない。だって、専用の音楽プレーヤーが売れないのは音質に不満があるからではない。スマートフォンがあれば事足りるからだ。音楽を移動中に聴くような人間には高音質なんて全く無意味。外のノイズにかき消されて微細な音なんて聴けないのだから。

 自分の場合、静かな部屋で音楽を聴く機会はほとんど無い。こういうライフスタイルの人は多いのではないだろうか。

 SONYはテレビを残すという自分には理解できない方針を打ち出しているが、これもその一つだ。ハイレゾに賭けるというのもこの行列の後ろに並ぶのではないだろうか。ちなみに、VAIO を捨てたのにはびっくりしたが、Windows互換PCの組み立て業を切り捨てたのは正解だと思う。世界規模でシェアを取れない限り利益は得られない市場になってしまったからだ。それはモバイル端末市場(スマートフォン、タブレット)も同様だろう。

 iPhone 6 は発売後一週間で1000万台を売ったらしい。これはSONYが一年かけて売った台数より多いのではないか。この数が持つスケールメリットの大きさは圧倒的だ。綱渡りではあるが、これだけの数量を作ることができれば生産ラインの一台あたりのコストは極限まで下げられる。他メーカーでこの製造コストを実現できるのは上位数社だけだろう。

 とにかく、この記事はクリップしておきたい。本当にハイレゾ音源がSONY復活のきっかけになるのか、Qualia のように無かったことになるのか後で確認するために。

「ハイレゾ音源」に復活託すソニー スマホ不振…携帯音楽プレーヤーで攻勢 (SankeiBiz) – Yahoo!ニュース
 ソニーは25日、CDを上回る高音質の「ハイレゾリューション音源」に対応した世界最小の携帯音楽プレーヤーを11月8日に発売すると発表した。価格を抑え、手軽にハイレゾ音源が楽しめる普及モデルとして若者などに売り込む。ソニーにとって、トランジスタラジオやウォークマンに代表されるオーディオ(音響)機器は映像機器と並ぶ“祖業”の一つ。スマートフォンの販売不振で業績が悪化する中、ハイレゾに復活を託す。

 オーディオの開発部隊が常駐するソニーシティ大崎(東京都品川区)で開かれたこの日の発表会。スクリーンに、今から30年前の1984年、当時会長だった盛田昭夫氏が発表会で新開発の携帯型CDプレーヤーを紹介する様子が映し出された。ソニーはその2年前に家庭用を発売していたが、携帯型の投入でCDの普及に弾みがついた。

 「昨年はハイレゾ元年、今年は普及加速の年」。ソニーの高木一郎・ビデオ&サウンド事業本部長は発表会で強調した。作成したロゴマークも6月に日本オーディオ協会に譲渡した。

 普及の“起爆剤”と期待するのが携帯音楽プレーヤーの新製品「ウォークマンAシリーズ」。持ち歩きしやすいよう小型化し、想定価格(税別)を約2万5000円からに抑えた。昨年発売し、品切れする人気になった最上位機種「ZX1」のほぼ3分の1の価格。ハイレゾ音源を聞くには専用のヘッドホンが必要だが、CD音源をハイレゾ音源に近い音にする機能もある。

 ソニーは昨年からハイレゾ対応機器を本格展開し、現在、オーディオの国内売り上げの20%超。高木本部長は「(今年度下期中に)30%に上げ、近い将来、50%にしたい」と意気込む。利益率が高いうえ、価格下落も少なく、コンポなど他製品の販売も見込める。

 ソニーのオーディオ事業は黒字を確保しているとみられるが、スマホの普及などで市場は縮小傾向にある。このため、スマホでもハイレゾ対応モデルをそろえ、差別化を図る。ハイレゾを“救世主”と位置付けるのは他社も同様だ。パナソニックは4年ぶりにオーディオ機器の超高級ブランド「テクニクス」を復活させ、対応製品を投入する。

 もっとも、音楽配信サービス業者が提供するハイレゾ音源の曲数はまだ少ない。対応機器の購入者も国内の愛好家が目立つ。今後、スマホや米アップルの「iPod(アイポッド)」の利用者が多い欧米などでも支持を集められるかが課題になる。