ファミマが個人情報漏洩

 後を絶たない個人情報の流出。今度はファミリーマート。どの例にも共通だが、人間の問題だ。クラッキングによる流出なんてほとんどない。これは、住基台帳だって同じはずだ。しかも、問題なのは、流出した情報は元には戻らないということ。犯人を見つけて罰そうが、商品券を配ろうが、18万人の情報はコピーされ、スパムの標的となる。その内何人かが詐欺に引っかかって・・・

 クレジットカード番号とかと一緒に漏れていて、身に覚えのない請求が来たときに、情報を漏らした奴に請求できるんだろうか。それ以前に、自分が使ったのではないことを証明することができるのか不安になる。

エンタープライズ:ファミリーマート、ネット会員18万人分の個人情報が流出

 データはネットショッピング子会社のファミマ・ドット・コムが作成して同社内に保管。メール配信業務は社外に委託していた。このため流出経路は(1)ファミマ・ドット・コムの従業員、(2)委託した会社の従業員が有力という。

IT Pro ニュース : ファミマが個人情報漏洩で釈明、流出経路は特定できず

 今回の処分として、ファミリーマートは上田社長と田辺充夫会長を3カ月間、10%減給にすると発表した。個人情報が漏洩した18万人に対しては詫び状とともに1000円相当のクオカードを送る。誤って架空請求に応じた会員への補償は今後検討する。また、セキュリティ対策強化の一環として、個人情報にアクセス可能な人数の削減や、指紋認証システムの導入を進める。

IT教育:足りないのはハードじゃない。

学校に中古PC贈る「ICT教育推進プログラム協議会」:Mainichi INTERACTIVE コンピューティング

 マイクロソフトなど民間企業や教育関係の公益法人19団体は18日、教育現場における情報コミュニケーション技術の向上を目的に、小中高校へ中古パソコンを寄贈する団体「ICT教育推進プログラム協議会」を発足させた。

 このこと自体はいいことなんだけど、足りないのはハードじゃない。

 今朝、娘が体調を崩して休ませた。この連絡の電話のタイミングが難しい。本人が電話したのでは、サボり抑止にならないから、受け付けてくれないだろう。かといって、俺が家を出る時間には学校には誰もいない。かといって、会社に着いてからでは授業が始まっている。

 こういうときのためにいつでも受け付けられる連絡フォームを用意しておいてくれれば、いつでも連絡できるし、内容も詳細なものを連絡できる。できれば、他の担任との連絡もそういうものを活用したらいいのにと思う。

 学校は常時接続回線がつながっていて、LANもある。サイトも持っている。足りないのは、使いこなすための知識と意欲だ。人材も・・・・

Blogの増殖で変わる世界について考えるについて考える

Blogの増殖で変わる世界について考える:CNET Japan – 梅田望夫・英語で読むITトレンド

様々な職業について、独自の情報ソースと解釈スキームを持ち、一線で仕事をしているそういう連中が、「俺もやってみるか」とカジュアルに情報を発信し始めれば、それは面白いに決まっているのである。

まぁ、全体として、英語圏のBlogというのは、そんな雰囲気になっている。

 独自の情報ソースを持っている人がその情報を発信するのなら面白くなるだろう。日本のblog(ウェブ日記)で発信される独自情報の大半は私小説的な日常であって、「情報発信」とはいいがたい(それでも、ポータル風サイトよりはるかに面白いが)というのが日本の現状だろう。
 しかし、オリジナルの情報ソースを持っているからといって、それを発信できるのか疑問だ。日本で、そういうサイトとしてPOBoxの作者のサイトや自分でジェットエンジンを作ってしまったバイク屋さんのサイトがあったけど・・・

スター誕生ってほどのことではないが、在野の「writing talent」がBlogによって発掘される話。アメリカ人好みの話だが、ジャーナリズムの業界構造そのものが変化するのではなく、その業界で働くためのパスが多様化しているというのが記事の

 これは、俺がそうなるという意味ではなく、ありそうな気がする。原稿用紙を用意して投稿用の文章を書くことは敷居が高くても、blogツールならば書き始める時の「初めの一歩」がやりやすくなるから。ピラミッドの底辺が広がれば上位は高くなる可能性がある。既に日本でも、ウェブ日記出身の作家は現れた。エロ関係に限定されるのが日本の現状と限界ではあるが(単に俺が見落としているだけかもしれないが)・・・
 ただ、雑誌や新聞で散見するひどい文章を書く「記者」なんかより、まともな文章を書ける人が幾らでもいることは有名どころのblogサイトを読めば一目瞭然。新聞社・雑誌社に就職した有名大学出身の受験勝者みたいな人間全てがまともな文章を書けるという保証はない。むしろ、大半がダメといっても構わない。こういった、適性の必要な職業へのパスとしてblogが使われれば、マスコミの文章もましになると思われるし、そうなって欲しい。マスコミ志望の人間が自分のblogの質でアピールできるようになればいいのにと思う。

さて最後に、そういうふうに質の高いBlogが増殖している(と同時に関心のないBlogもその1000倍、1万倍くらい多く増殖している)、また質の高いBlogの中でも自分に関心のないテーマの書き込みのほうが大半、という現象を前にして、これからどんなふうにうまく時間を使って、自分にとって面白いもの、意味あるものを抽出して読むことができるのか、という悩みに行き着くのである。

 これは大きな問題だ。MyBlogJapanが出来たときに、タイトルを表示してくれるので効率的になった。しかし、それは一時的だった。一日あたりの登録リストは数百になっているので、全部の内容を読むのはもちろん、タイトルを読むことも難しくなった。タイトルから中身を類推して「当たり」に巡り会う確率も大きく減ってしまった。
 これに拍車を掛けるようになったのが、blog版spamともいうべきblog型広告だ(例:ひかりTOKUX2情報局)。「エロスパム分析でもしているのかな?」と思ってクリックしたら、単なるエロ広告をblogのエントリにしているだけの業者だった。困るのは、実際にそんな切り口で面白いサイトもあるということだ。
 このサイトのような純粋なノイズ以外にも、タイトルで中身が分からないものや、タイトルをつけていないエントリも「当たり」を見つける確率を下げてしまう(仮にそのエントリが高品質であっても、タイトルだけで素通りしてしまう可能性が高くなった)。日記才人(旧日記エンジン)が、カテゴリ分けを行ったのと同じように、カテゴリ別新規登録リストを作るしかないかもしれない。
 さらに難しいのが、誰にとって「高品質か」だ。俺がお気に入りのサイトが全ての人にとって素晴らしいという保証はない。むしろ、その人のブックマークやリンクリストは個性に溢れていると思う。評価も当然違うし、そうあるべきだ。
 ただ、これは本や雑誌、テレビ、ラジオ・・・ウェブサイト、全ての情報メディアにあてはまる問題かもしれない。「どこかのサイトのリンクリストからたどったページが面白かったのにURLを忘れて見あたらない」というのはよくある。本や雑誌は、特定の出版者や作家をに絞ってウォッチしているのが現実だろうからね。
 blogもウェブサイトや日記サイトと同じ道を歩むような気がしてきた。それは一言「玉石混交」。いい情報に出会うこともあるが極めて希。しかし、必ずそこにあると信じて読み続けない限り出会うことは出来ないということだ。

「古の武術」に学ぶ 面白い

人間講座:水曜日:「古の武術」に学ぶ

 を偶然観た。今回は、「古武術の技2 居合、抜刀術〜無理な状況を克服する」というものだった。不利な状況や長剣を抜くのが困難な状態で剣を抜き一発逆転するというサバイバルテクニックだ。

 その、精神的バックグランドは深いかもしれないが、実用性は低いと思う。もちろん、今の世の中という意味ではない。幕末の混乱期であってもという意味だ。

 確かに、このおっさんの抜き手は早い。あれだけの重量物を鞘から抜いて身構えることは難しい。それを、刀の移動量を極小にし、体を入れ替えることで素早く抜いているように、素人の俺には、見えた。

 しかし、この技術はガンファイターの早撃ちと同じ性格の技術のようだ。実際の喧嘩が映画やテレビのようにきれいなものではないのと同じように、拳銃の打ち合いだって早撃ちで勝負が決まるなんてことは万に一つもなかっただろう。剣だってそうだ。実際の鉄砲以前の戦争でも、剣での一対一の斬り合いなんてなかったはずだ。

 このおっさんの抜刀術も、「この状況で相手がこう来たら」という限定した状況でしか使えないものばかりだった。こっちの都合に合わせて相手が斬りこんでくることに対する対策を練っても意味がないだろう。「ふすまを開けたときに、こう切り込んできたときに」って、ふすまを開けるときに必ず長刀を持っているのか?それに、室内で待ち伏せしている相手が上段から切りかかってくるとは思えない。普通、突くでしょ。それも、襖を開ける前に襖越しで。

 そんな危険な状況なら、普通に襖を開けずに、刀を抜いて襖だけ横から開けるべきだろう。「そんなコトしてられるか」という指摘は当たらない。だって、「襖を開けたら、敵が突然切りかかってくる」可能性が有ると言っているんだから。襖の奥から切りかかられるっていうのは相当危険な状態ですよ。しかも、普通ならリラックスしていてしかるべき状況で切りかかって来るということは、戦場や敵のいそうな建物ではないだろう。自宅ではないにしても、飲食店とか公共の場所なはずだ。そんな場所にまで敵が事前に入り込んで待ち伏せしていられる(だって、敵は前もって入っていたんだから)ほど、追い詰められた状況なんだから。今の世の中なら、SWATのように拳銃の安全装置を解除して、両手持ちにしてドアの横から突然ドアを開けて部屋に入り込むようにすべきところだ。当然、防弾ベストは必須だろうね。

 きっと、仲間や使用人の中に、敵に情報を漏らしているヤツがいるにちがいない。ひょっとすると、旅先で知り合って結ばれた妻かもしれない。そういえば、妻の出生はハッキリしない。貧農の娘とは言っているが、栄養不良で重労働を繰り返して育ってきたような体つきをしていない・・・・なんてね。

ワールドカップの経済効果

 ワールドカップの経済効果が何千億円もあって景気回復の足がかりになると抜かしたどこぞの経済研究所があった。経済効果についてはしつこく書いているので繰り返さない。

 経済効果を見積もる経済研究所は多いが、誰もその後の検算をしない。それが、こんな形で、嘘だったということが当然のように語られている。この人が経済効果の予測をしたわけではないし、この記事は経済記事ではないが、去年がワールドカップ不況だったということが周知の事実として書かれているから、引用させてもらった。

大河原克行の「パソコン業界、東奔西走」

 前年同期は、サッカーワールドカップ開催の影響もあって、パソコンのみならず消費全体が低迷したというのは記憶に新しい。

 どこかの経済研究所はどう考えているだろう。今年も、「阪神優勝で3000億円の経済効果で景気浮揚」とかほざいていたが・・・

不正な儲けとは?(ワイセツ・コピー)

 ソースはテレビニュース。大阪の業者が逮捕されていた。一回の押収量が記録を破ったとアナウンサーははしゃいでいた。そこで引っ掛かったフレーズ。

 「X千万円の不正な利益をえていた疑いで・・・」

 エロビデオを売った金は不正なのか。わいせつビデオをわいせつビデオとして広告し、契約条件を守って売ったのなら、経済的には不正はない。わいせつビデオを扱ったことが法に抵触しているだけなのだ。「法的に不正な商品を売ることで利益を上げていた」というべきだろう。あるいは「不正な商品を売るという、違法行為を通じて利益を上げてた」だろ(いっしょか)。

 「不正な利益」とは、わいせつビデオとして広告したのに、風景写真を送っていたり、商品を送らずにいた場合の利益のことだ。議員が拘置所にいる間、何等の議員としての責任を果たさずにいたのにもらう給料とか。経営が破綻して国から金を投入してもらいながら、中小企業にしわ寄せをして、自分の経営責任を問われないように、(接待あるいは賄賂の授受で)顔なじみの官僚や議員に働きかけて法律の改正を防ごうとして、法律が変わる前に天下りしようとしている寄生虫の退職金のことだ。

 こんな奴らに比べて、約束したものを約束通りの対価で渡したエロビデオ屋のほうが、罪がない。だいたい、エロビデオ屋なんて、国籍が変われば罪の重さも変わる。しかし、腐敗政治家や官僚・政治家と結託して国民に負担をかけている寄生虫に関しては、どこの国に行っても罪だからだ。

 「不正な利益」でおもいだした。毎日新聞に会った記事。大阪市の鶴橋商店街にブランドコピー商品を置いている店が何点もあり、繁盛しているらしいこと。店も客もコピーであることを知っていてるので、店と顧客の間での売買に不正なことはない。不正なのは、ブランド会社に機会期待損失を負わせているということだけだ。

 これは、CDコピーにも通じる現代的な問題だ。数年前まではCDやHDDにやをコピーすることはメリットがなかった。CD-Rは高価だったし、HDDもビット単価が高くてHDDに音楽ファイルを置きっぱなしにするなんて誰も考えなかった。しかし、今は違う。

 同じことがブランド商品でも起こっている。今の、製造業者の技術水準なら、ブランド品と同等の品質のも5分の1の値段で売っても儲かる程度のコストで作れるのだ(数年前に、精巧なコピー品を見極めるためにフランス本国から技術者を呼んだという事件があった。そのときは低下の5分の1以下で「不正な利益を上げていた」)。しかも、ブランドコピー品を作っているような町工場のおっさんの技術レベルで十分なのだ。大手のかばんメーカーにかかればそんなものは朝飯前なのだ。

 今、日本のかばん屋で売っているものの大半は、ブランド品と同レベル以上の品質を持っていると思っても差し支えない。にもかかわらず、「高くてもいいものはいい」とブランド品を持っている頭の不自由な人間が多い。

 こんな、頭の不自由な人間に幻想を振りまいて暴利をむさぼっているメーカーと、正直な値段で同じ品質のものを売っているコピー屋とどっちが不正なんだろう。

 話しはそれるが、おれがブランドの仕入れ担当者なら、5分の1で売っていた町工場を日本工場として日本向け商品を作らせる。ちゃんとしたルートで材料を供給したら、そのおっさんなら本国の職人よりいい仕事を安い値段に仕上げられるに違いない。コピー商品もなくせて利益も品質も上がるのだ。

タイトル/ファイル名に悩む

 先日、業務改善の企画をしているときに、複数のフローを作った。最初、自分の業務フローとして作ったものを細工した(去年異動)ので、そのときの名前のまま、「XXXマニュアルのコピー.sss」にした。当然、元のファイルは保管する必要あるので、最初に「save as..」でこうするのは問題がない。この時点では、後につながるような大きなものになるとは思っていなかったことも、適当に名前をつけた原因だ。

 で、似たような業務をまとめた方が、説明が楽かと思い、すこしまとめる。この時点で、名前を見直し業務種類1.sss、・・・・。次に、業務種類ごとに改善案のフローを作成。それぞれの業務種類から改善策を作ったのでファイル数は倍。名前は業務種類1改善.sss・・・

 ここにきて、個々の現状把握と改善策が見えてきたので、これをまとめようとした。しかし、まとまらない。ばらばらな企画を複数並行に書かなくてはならなる。それぞれが単独で独立しているものならいいが、ひとつだけを変えてもメリットはまったくない。というより、似たようなことを複数の部署でやらなければなり、効率が悪くなる。この時点で煮詰まって、通常業務が繁忙期に入ったりもしたので、2週間ほど放置した。

 再開したときに、全部のフローを打ち出し(この時点で初めて紙にした)、業務ごとにまとめて並べてみた。そして、その紙でまとめたのと同じように、改善策を2つの段階まとめてプロジェクト名をつけ、フローの名前も付け直した(プロジェクト名1-1.sss、プロジェクト名1-2・・・、プロジェクト名2-1.sss・・・)。すると、頭の中で、ジグソーのピースが納まるように全体像が見え始めた。そして、フローも現状と改善後を一枚にまとめた結果、フローは4枚になった。

 会社で仕事をしていると、とんでもない名前をつけているファイルに出くわす。定期的に行われる行事に関するファイルなら、最初に行事名を入れその詳細がわかる名前年月という風に入れればその年度に行われた行事に関するファイルが並んで見られるのに、頭に「平成15年度XXX.doc」なんて入れるから探せなくなってしまうのだ(それ以前にフォルダで管理しろよとも思うが、フォルダに3つや4つのファイルしか入っていないようならフォルダを開くのが面倒だからケースバイケースだ)。

 ファイル名をちゃんとつけられない人間は、仕事の中身を十分理解していないのだろう。行き当たりばったりのやっつけ仕事を近視眼的に片付けてだけいるような人間が、何年にもわたって始めて意味を持つようなファイル名をつけられるはずがないから。

 概念やアイデアを理解するには言語が必要と思う。そして、それはblogのタイトルにもつながるのかもしれない。タイトルは中身を説明するだけでなく、書く側の態度を規定するのかもしれない。俺の場合は、この企画と同じように、適当に材料を元に書いていって、後からタイトルを考えることが多い。このエントリもそうだった。

ジャパネット タカタ

 夜中にジャパネットタカタの番組があった。胡散臭い訛りのあるおっさんが熱く語りかけるやつだ。

 たまたまデジカメを取り上げていたので、kakaku.comでも価格を調査してみた。サイト最低価格30500のサイバーショットをテレビでは49800で売ってる。

役人に金を使わせると・・・

文科省整備のパソコン、使用不適切3割超す 検査院調査asahi.com : 社会

 IT(情報技術)の普及を目指して文部科学省が地方自治体に整備した約11万台のパソコンのうち1万5000台について、会計検査院が調査したところ、適切に使われていないものが3分の1に上ることがわかった。段ボール箱に入ったままの例もあったという。不適切とされたパソコンの購入補助額は約7億5000万円となり、検査院の指摘を受け、同省は適正に管理して有効活用するよう自治体に通知した。

 昨日書いた、学校の授業もそうだが、自治体でもこんな調子だ。これなんかを見ても、住基ネットがやばいってわかりそうなものだ。ルールを決めて物をばら撒いても、まともに運用されていないものが1/3もあるのが今の自治体だ。

 娘が通っている学校でも、光ファイバーとLANでつながったパソコンを使っているのに、ネットワークを使ってやるのはyahoo検索だけらしい。今の授業は昨日書いたアプリケーションの局所的な使い方だけだ。

 そういえば、娘が通っていた中学校は地域で一番最初に光ファイバーが引かれた(Bフレッツ開始前でADSLすらなかった頃だ)のに、生徒は一度もネットとして使っていなかった。

「有栖川宮」名乗った結婚パーティー、詐欺で3人逮捕

「有栖川宮」名乗った結婚パーティー、詐欺で3人逮捕:YOMIURI ON-LINE / 社会

 芸名を名乗って結婚パーティーというショーをやったというのならとがめられないだろう。一緒に写真を撮って金をもらったり、芸をしてお祝儀をもらったりすることは詐欺とはいえない。テレビのインタビューや講演で金を要求するのも合法的な経済活動だ。

 自分達が成りすました人物としての立場(権力や社会的地位)を利用して金をくれた人間に何等かの対価を保証することの見返りに金を受け取ったのなら明らかに詐欺だ。

 これは巧妙で痛快な「事件」だ。日本人の意識下に潜在する皇族への憧れや、無意識な崇拝を浮き彫りにしたのだ。この意識は、あらゆる差別と同じ源だ。そして、それらはある時は人種差別や国籍差別、弱いものいじめへと昇華する。

 ただ、この意識は年齢の低下とともに薄くなり、そこに割り込む形でオカルティズムやカルトが勢力を伸ばしていると考えるのは俺だけか。オカルティズム信奉者が見せる、「他者」への無関心や残虐行為は、この結婚パーティーに集まった人間(そして大半の日本人)に遍在していると思う。

 権威や権力を盲信したり過適応してしまう人間の弱点をついた詐欺については種村季弘の作品が面白く分析している。この件についても種村季弘のコメントが読みたい。