「古の武術」に学ぶ 面白い

人間講座:水曜日:「古の武術」に学ぶ

 を偶然観た。今回は、「古武術の技2 居合、抜刀術〜無理な状況を克服する」というものだった。不利な状況や長剣を抜くのが困難な状態で剣を抜き一発逆転するというサバイバルテクニックだ。

 その、精神的バックグランドは深いかもしれないが、実用性は低いと思う。もちろん、今の世の中という意味ではない。幕末の混乱期であってもという意味だ。

 確かに、このおっさんの抜き手は早い。あれだけの重量物を鞘から抜いて身構えることは難しい。それを、刀の移動量を極小にし、体を入れ替えることで素早く抜いているように、素人の俺には、見えた。

 しかし、この技術はガンファイターの早撃ちと同じ性格の技術のようだ。実際の喧嘩が映画やテレビのようにきれいなものではないのと同じように、拳銃の打ち合いだって早撃ちで勝負が決まるなんてことは万に一つもなかっただろう。剣だってそうだ。実際の鉄砲以前の戦争でも、剣での一対一の斬り合いなんてなかったはずだ。

 このおっさんの抜刀術も、「この状況で相手がこう来たら」という限定した状況でしか使えないものばかりだった。こっちの都合に合わせて相手が斬りこんでくることに対する対策を練っても意味がないだろう。「ふすまを開けたときに、こう切り込んできたときに」って、ふすまを開けるときに必ず長刀を持っているのか?それに、室内で待ち伏せしている相手が上段から切りかかってくるとは思えない。普通、突くでしょ。それも、襖を開ける前に襖越しで。

 そんな危険な状況なら、普通に襖を開けずに、刀を抜いて襖だけ横から開けるべきだろう。「そんなコトしてられるか」という指摘は当たらない。だって、「襖を開けたら、敵が突然切りかかってくる」可能性が有ると言っているんだから。襖の奥から切りかかられるっていうのは相当危険な状態ですよ。しかも、普通ならリラックスしていてしかるべき状況で切りかかって来るということは、戦場や敵のいそうな建物ではないだろう。自宅ではないにしても、飲食店とか公共の場所なはずだ。そんな場所にまで敵が事前に入り込んで待ち伏せしていられる(だって、敵は前もって入っていたんだから)ほど、追い詰められた状況なんだから。今の世の中なら、SWATのように拳銃の安全装置を解除して、両手持ちにしてドアの横から突然ドアを開けて部屋に入り込むようにすべきところだ。当然、防弾ベストは必須だろうね。

 きっと、仲間や使用人の中に、敵に情報を漏らしているヤツがいるにちがいない。ひょっとすると、旅先で知り合って結ばれた妻かもしれない。そういえば、妻の出生はハッキリしない。貧農の娘とは言っているが、栄養不良で重労働を繰り返して育ってきたような体つきをしていない・・・・なんてね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です