不正な儲けとは?(ワイセツ・コピー)

 ソースはテレビニュース。大阪の業者が逮捕されていた。一回の押収量が記録を破ったとアナウンサーははしゃいでいた。そこで引っ掛かったフレーズ。

 「X千万円の不正な利益をえていた疑いで・・・」

 エロビデオを売った金は不正なのか。わいせつビデオをわいせつビデオとして広告し、契約条件を守って売ったのなら、経済的には不正はない。わいせつビデオを扱ったことが法に抵触しているだけなのだ。「法的に不正な商品を売ることで利益を上げていた」というべきだろう。あるいは「不正な商品を売るという、違法行為を通じて利益を上げてた」だろ(いっしょか)。

 「不正な利益」とは、わいせつビデオとして広告したのに、風景写真を送っていたり、商品を送らずにいた場合の利益のことだ。議員が拘置所にいる間、何等の議員としての責任を果たさずにいたのにもらう給料とか。経営が破綻して国から金を投入してもらいながら、中小企業にしわ寄せをして、自分の経営責任を問われないように、(接待あるいは賄賂の授受で)顔なじみの官僚や議員に働きかけて法律の改正を防ごうとして、法律が変わる前に天下りしようとしている寄生虫の退職金のことだ。

 こんな奴らに比べて、約束したものを約束通りの対価で渡したエロビデオ屋のほうが、罪がない。だいたい、エロビデオ屋なんて、国籍が変われば罪の重さも変わる。しかし、腐敗政治家や官僚・政治家と結託して国民に負担をかけている寄生虫に関しては、どこの国に行っても罪だからだ。

 「不正な利益」でおもいだした。毎日新聞に会った記事。大阪市の鶴橋商店街にブランドコピー商品を置いている店が何点もあり、繁盛しているらしいこと。店も客もコピーであることを知っていてるので、店と顧客の間での売買に不正なことはない。不正なのは、ブランド会社に機会期待損失を負わせているということだけだ。

 これは、CDコピーにも通じる現代的な問題だ。数年前まではCDやHDDにやをコピーすることはメリットがなかった。CD-Rは高価だったし、HDDもビット単価が高くてHDDに音楽ファイルを置きっぱなしにするなんて誰も考えなかった。しかし、今は違う。

 同じことがブランド商品でも起こっている。今の、製造業者の技術水準なら、ブランド品と同等の品質のも5分の1の値段で売っても儲かる程度のコストで作れるのだ(数年前に、精巧なコピー品を見極めるためにフランス本国から技術者を呼んだという事件があった。そのときは低下の5分の1以下で「不正な利益を上げていた」)。しかも、ブランドコピー品を作っているような町工場のおっさんの技術レベルで十分なのだ。大手のかばんメーカーにかかればそんなものは朝飯前なのだ。

 今、日本のかばん屋で売っているものの大半は、ブランド品と同レベル以上の品質を持っていると思っても差し支えない。にもかかわらず、「高くてもいいものはいい」とブランド品を持っている頭の不自由な人間が多い。

 こんな、頭の不自由な人間に幻想を振りまいて暴利をむさぼっているメーカーと、正直な値段で同じ品質のものを売っているコピー屋とどっちが不正なんだろう。

 話しはそれるが、おれがブランドの仕入れ担当者なら、5分の1で売っていた町工場を日本工場として日本向け商品を作らせる。ちゃんとしたルートで材料を供給したら、そのおっさんなら本国の職人よりいい仕事を安い値段に仕上げられるに違いない。コピー商品もなくせて利益も品質も上がるのだ。

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