eoのIP電話アダプター アップデートのお知らせ

 eoからVOIPアダプタのアップデートのお知らせがメールで来た。これは嬉しい。これまでも、i-oデータやNTTのデータでもアップデータは提供されていたがお知らせが来たのは初めてだ。買ったままのBIOSをアップデートすることもなく使っている(アップデータが提供されていても気付かない)ユーザーが大半であることを考えると、このサービスは素晴らしい。

 大半の機器をユーザー登録するときにメールアドレスを入れるのに、来るのは宣伝メールばかりだ。eoはこの調子でがんばって欲しい。この調子で、ISPサービスの見直しも頼む。

 しかし、パーフェクトではなかった。メールには「『設定更新』ランプが点灯していたら…」ということだったが、点灯していなかった。しかも、メールには、「点灯していたら」ということしか記述がなく、「点灯していなければ何もする必要はない」という情報が記載されていない。

 このメールからでは、俺がファームウェアアップデートをしなくもていいのか、点灯してなくてもボタンを押すべきなのか分からないし、説明もない。惜しい。

輝け太陽:アシモフ

 アシモフの科学エッセー。輝け太陽

 アシモフについては、wikipedia-jで十分だろう。この本のことは載っていないが。著作自体が200冊以上ある多作家なので当然といえば当然だろう。全てが邦訳されたわけではなく、邦訳されたものも大半が絶版になっているようだし。この本は、絶版になったもののひとつ。出版していた社会思想社が倒産したので、再販の可能性もほとんどない。ちなみに、同社の現代教養文庫は小栗虫太郎、久生十蘭、夢野久作の本が入手困難なときにも継続していた。久生十蘭の「昆虫図」という短編集は、久生十蘭のおいしい部分を凝縮した作品群で一番好きな文庫本だ。

 出版が古いので、その後の発見でわかったことも多い。そういう意味では古い百科事典を読むような感じかもしれないが、基本的なことや、それ以前のことについては得ることが多い。

 そういえば、子供の頃はブラックホールが存在するかどうかが話題だった。しかし、今ではブラックホールは珍しいものではなく、この銀河系の中心にもあるということになってしまった。というか、その後の観測技術の進歩で観測されるようになった(間接的にだが)。

 アシモフが今の科学を解説したらと思う。科学者や数学者にしか見えない、それどころかイメージすら及ばない世界を、噛み砕いて(それでも俺には困難だったりするが)記述してくれる。こういう、サイエンス・テラーはその後いない。科学者が語ってくれることは興味深いが、楽しく料理するのには別の才能も必要だ。

 それと、あと一つ必要なのは読者だ。ひょっとしたら、どこかの研究者はこのような文章をかけるかもしれないが、需要が見えないという理由で出版する機会がないのかもしれない。ブルーバックスも最近書棚を縮小しているし。そんな研究者はblogなりメルマガなりを発行して欲しいところだ。一銭の儲けにもならないが・・・

 Amazonアソシエイトに参加したら簡単に写真を利用できるかと思っていたが、俺が紹介してるもので写真が載っていたのはほとんど無い・・・

 とにかく、アシモフ(アジモフ)の作品を古本屋で見つけたら必ず買うべし。アシモフ著作リスト-科学エッセイに科学エッセーのリストがあるが、ほとんどが絶版だ。

3Gケータイに関する消費動向分析記事

ITmedia Survey:3G携帯は値上げでユーザーが減りやすい?京大助教授の研究

携帯電話の料金が上がると、ユーザーはどう行動するのか。そんな問題に、京都大学の助教授が最新の「離散選択モデル」を用いて取り組んだ。

 調査は行わず、総務省の公開資料を流用したらしい。なので、調査時の意図的バイアスはほとんど無いだろう(全面的に信用はできないが)。しかし、auの2Gってなんだ?

 依田氏は、表を見る限りユーザーは2G/3Gといった規格にこだわるというよりは、事業者にこだわる傾向があると指摘。例えばauの3Gをやめたユーザーは、ドコモの3Gよりはauの2Gを選ぶとした。

 はあ?これが結論?2Gと3Gの間よりキャリア間のハードルのほうが高いに決まっているだろ。「事業者にこだわる傾向がある」のではなく、キャリア変更に伴うコストが高いので使っているキャリアを使い続けているだけだ。

 なお、依田氏はこうした離散選択モデルは学術研究の場で「議論が収れんしていない」と断った上で、「理論と現実は違う。2005年以降に当てはまるかも分からず、経時的な調査が必要だ」と締めくくった。

 依田氏は調査・分析のケースワークとしてやってみただけらしい。こんなもん、記事にするようなものじゃないだろう。しかも、見出しに「京大助教授の研究」という権威を付けを行って見出しに信憑性を持たせようとするのは詐欺の手口だ。まあ、この記事では誰も損しないから被害者はないとはいえるが。

iPod shuffle ユーザーインターフェース

 ユーザーインターフェースは、シャフルの再生/ストップと音量上下、スキップ前後しかない。液晶もクリックホイールもないので、iPodの代名詞ともいえる秀逸な操作体系はここにはない。この、「ない」ことがshuffleのユーザーインターフェースの本質なんだろう。

 デジタルデバイスのメニューをひっくり返し、様々な設定を試すのが楽しみというデジタルヲタには物足りないかもしれないが、音楽再生にはこれで十分だ。iPodの操作体系が無駄だという意味ではない。HDDモデルのような全部入りで数千曲を管理するためには絶対に必要なものだが、200曲程度ではオーバースペックという意味だ。全部入っているからライブラリであり、だからこそ管理が必要なので、一部しか入らないことが前提ならその必要はない。

 これまでのシリコンオーディオは中途半端な容量なのに、HDDモデルと同じ機能を搭載することに必死になっていた。その結果、高価で中途半端な製品しか作れなかったのだろう(iPod shuffleが発表される前、128MBのシリコンオーディオは19,800円、256MBは25,000円程度した)。

 iPodのユーザーインターフェースを語るときに単体で判断してはいけない。iTuneの存在が前提となるからだ。iPodというハードをマウントして、一つのプレイリストのように扱うというやり方や、iPod がデスクトップにマウントされるというのもいつもの Apple cool なやり方だと思う(マカーと呼ばれるかもしれないが)。これはFDのときからそうだった。今では、win マシンでも、デバイスによってはできたりできなかったりするやり方だ。こういうことが矛盾なく実装されている(win では CDやFDはデバイスのアイコンが出たままなのに、PCカードなどはマウント/アンマウントによってアイコンが現れたり消えたりする)ことが使いやすさの源泉だろう。win マシンの場合は感じにくいだろうが、mac で使うと、他の標準的システムとおなじグラフィカルインターフェースなのでさらに統一感が強い。

 先日2chのshuffleスレで興味深いやり取りがあった。目の不自由なユーザーが操作方法を問う書き込みに対して、お節介2人(うち一人は俺だが)が説明をした。その後、「聴けた」という書き込みがあった。その後、shuffleは意外にバリアフリーな面があるのかもしれないとの考察を書いた住人もいた。

 それまで考えて見なかったのだが、グラフィカルなインタフェースに依存しない shuffle は目の不自由なユーザーにとってフレンドリーなのかもしれないと思った。iPod shuffle のユーザーインターフェースがグラフィカルメニューとクリックホイールの高度な連携によって達成されているために、目の見えない人にとってはかえって使いづらいものだったかもしれない。

 ただし、一つ困った点が残っている。それは、ステータスランプの色や点滅でしかフィードバックされない情報があることだ。これに音のフィードバックを入れれば、盲目の人にとってほぼ完璧な携帯音楽再生端末になりうるだろう。ステータス音は簡単でいいのだ。前にも書いたが、OS9ではファインダーの操作に対して効果音を付けることができた(しかもステレオで)。

 操作ロック入>ピピピ
 操作ロック解除>ブブブ
 操作ロック時の操作に対する反応>ピー
 バッテリステータス(緑)>ピッピッピッ
 バッテリステータス(橙)>プップップッ
 バッテリステータス(赤)>ピーピーピー

 これなら、2種類のビープだけで処理できる。完全に充電が切れている場合もこの組合せで判断できる(電源を入れてどれかのボタンを操作してフィードバック音がならなければ電池切れだ)。操作音のデフォルトはオン、iTuneの設定で消せるようにしておけばいい。

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mixi・ランキン族

 俺は「ランキン族」なのでmixiのコミュニティにも当然入っている。そこで今、ランキン・タクシーが出す2枚組トリビュート版の選曲をやっている。

 本人も混ざって意見交換は他のメディアでは不可能だろう。掲示板より少し囲われた、ファミレスのソファー席のようなゆるい感じがいいのかもしれない。本人がblogを持っていたら、コメントとトラックバックでやれたかもしれないが、収拾つかなくなるかも。

 このblpgの読者にはランキン族はほとんどいないので、これを書いてもあまり反応は期待できないが(普段からほとんど無いが)、ネットワークサービスの一つの利用法ということで紹介した。

音楽貧乏性

 実生活でも、貧乏な上に貧乏性という二重苦にあえいでいる俺だが、iPod shuffle を手に入れてつくづく「貧乏性だな」と感じた。

 shuffleに任せきって音楽を楽しむことなんて全然できない。それどころか、「次どんな曲かな」が気になって仕方がない。また、「昨日入れた曲がなかなかかからんなあ」とか考えてしまう。好きな曲がかかっているのに、次の曲が知りたくてスキップしたりして。全てがお気に入りの曲なので、ランダム再生でも全然問題はないはずなんだが、聴きたい曲が次々思い浮かんでスキップしてしまう。まったく、本末転倒な音楽ライフといってもいいだろう。

 貧しい人間がお金を手にしたときに、使い方が分からずにベンツを買ったり高級ブランド品を買いあさったり、挙句に生活を乱して不幸になってしまうのに似てる。スケールは全然違うがな。

 今入っているのは160曲くらいだから、シーケンシャル再生をしても、俺の再生時間では、全曲を聴くことはむずかしい。diGOのときはTwinVQでもアルバム2枚が限界だったし、入れ換えの手間が大変で一月以上行き帰りに同じ曲を聴いていた。それでも結構満足していた音楽貧乏なので、舞い上がっているのかもしれない。

 一つ言えるのは、MD(もちろんカセットでも)ではこうはならないだろうということ。iTuneのライブラリ感覚はHDDレコーダーのようなものかもしれない。テープでだってやろうと思えばライブラリ化はできた。実際にしていた人もいるだろう。しかし、それは普通の生活人では無理(でしょ?)。一つにシリーズを録り溜めることすら難しかったはずだ。HDDレコーダーの基本的な機能はテープと大差はなかった。しかし、全く違うテレビの楽しみ方を提供してくれた。それと同じことがiTune+iPodにいえる。

 他のプレーヤーが高機能なMDや小型化したラジカセというヴィジョンしか示せなかったのを覆したのがAppleだろう。それは、ウォークマンが音楽の楽しみ方を変えたのと同じくらいのインパクトだ(MDはメディアを変えただけで新た提案にはなっていなかった)。

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イナゴの大群とMS

マイクロソフト、MSNBC株式の売却をNBCと交渉中–米報道 – CNET Japan

ある報道によると、Microsoftが、ニュースを専門に扱うケーブルネットワーク事業のMSNBCからまもなく撤退する可能性があるという。

 その昔xoomという無料ウェブスペースサービスを愛用していた。当時はISPのウェブスペースは10MBとか20MBしかなかった。そこで、geocitiesの無料スペースを借りていたのだが、ある時期から強制的に広告バーナが入るようになってしまった。それが大嫌いで(ダイヤルアップ時代に本文より容量の大きな広告バナーを入れるという神経が許せなかった)、容量無制限でバナーが小さく安定の良い無料スペースとして使っていたのがxooomだった。

 ところが、MSがNBCグループを傘下にして作ったMSNBCがxoomを買収したのだ。1年くらいはそのまま使えたが、アカウントを切り換えないといけないという通知が来たときに諦めたのだった。今ではxoomを知っている人は少ない。

 そんなMSNBCが今度は去っていくらしい。MSらしいやり方だ。金に物をいわせて買収し、思ったほどおいしくないと悟ると全て放棄してしまう。次は、タブレットPCの番かな・・・

iPod shuffle のヘッドフォン

 通勤電車にはKOSS the Plugしかない。繊細な音など聴こえないような騒音の中で使うことが前提だからだ。

 今日、はじめて家でヘッドフォンを替えて試してみたら、意外な結果がでた。これまでのプレーヤーでは、静かな所では、Sennheiser MX500のほうが繊細でいい音がした(ように感じた)。ところが、iPod shuffleの場合は違った。MX500だとインパクトがないというのか、メリハリのない音に感じた。これは、shuffleにイコライザがないことによる影響も大きいだろう。

 意外に思いながら、iPod shuffleについてきたヘッドフォンに付け替えたら蘇った。どうやら、ヘッドフォンが iPod shuffleの特性に最適化されているんだろう。繊細さとかパンチの効いた低音というのはないが、ポップスとかロック系の音楽にはちょうどいいのかも知れない。イコライザのついたプレーヤーなら素直なMX500に合わせた調整ができるし、そうした方が結果的にはいい音になるんだろうが、iPod shuffleの場合はそういう小細工ができない。

 ま、あくまで、俺の個人的感想(MX500の調子が悪いことすら考えられる)だが、shuffle には癖があって、それがshuffle に合っているほうがいいような気がする。原音に忠実なものは宝の持ち腐れじゃないのかな。少なくとも、ダイナミックレンジが要求されるクラシックを眉間にしわを寄せながら聴くためのものではない。まあ、所詮音質なんてつぼみたいなものだが。

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的外れ的または提灯記事:日経

 日経は単なる提灯持ちかと思わせる記事2本

ヘッドライン :ITビジネス&ニュース:NTTソルマーレなど、固定ブロードバンド利用で携帯からのデ

 NTT西日本子会社のNTTソルマーレ(大阪市、広瀬雄二郎社長)など3社は、携帯電話と家庭内の固定ブロードバンド(高速大容量)回線を赤外線通信でつなぎ、無料でデータ通信を利用できるサービスを4月中旬に始めると発表した。携帯パケット通信の従量制利用者で、動画やゲームなど大容量コンテンツ(情報の内容)を楽しみたいという層を狙い、初年度3万人の利用者獲得を目指す。

 これって、ケータイをPDAのように赤外線を使って固定回線のモデムにつなぐというだけだろ。これまでは、ケータイを回線として使うためのインターフェースはあったがこれを逆にしただけだ。

ヘッドライン :ITビジネス&ニュース:東芝、スマートメディアから撤退
<略>
 主要顧客であるカメラメーカーや流通店には生産終了の了解をすでに得ているという。在庫販売は継続する。一部で韓国メーカーなども生産しているとみられるが、東芝が生産の大半を担ってきた。販売終了後は利用者は、スマートメディアに記録したデータをパソコンなどに移してから再利用することになる。

 「販売終了後は利用者は、スマートメディアに記録したデータをパソコンなどに移してから再利用することになる。」というのはどうよ。「データをPCに移せば大丈夫」のような書き方だ。確かに、発売されなくなるからとって、今使っているカードが使えなくなるわけではない。しかし、問題はそんなことではない。カードがなくなったら、それを使っているハードが使えなくなるということだ。カードよりそちらのほうが高価なはずだ。東芝は、それらの機器に採用されることでカードを売ったのに、儲からないからとあっさり切って捨てるというのだ。

 ハードウェアは製造終了後6年(だったか)の保守部品保管義務があるはずだが、カードにはないのか。これでは、手持ちのカードがダメになったら、それを使っているハードまで使えなくなってしまう。まあ、東芝はdiGOのときから無責任な会社だという印象はあったが、diGOユーザーなんかよりはるかに多いスマートメディアユーザーまで簡単に切り捨てるとは。

 消費者団体は、メディアメーカーのエゴによって消費者が被る被害についてもサポートして欲しいものだ。そして、日経新聞社におかれましては、このような内容を、ユーザーがほとんど不利益を被る心配は無いという誤った印象を広めるような記事はやめていただきたいもんですなあ(麒麟の川島演じるリスの声で)。