音楽貧乏性

 実生活でも、貧乏な上に貧乏性という二重苦にあえいでいる俺だが、iPod shuffle を手に入れてつくづく「貧乏性だな」と感じた。

 shuffleに任せきって音楽を楽しむことなんて全然できない。それどころか、「次どんな曲かな」が気になって仕方がない。また、「昨日入れた曲がなかなかかからんなあ」とか考えてしまう。好きな曲がかかっているのに、次の曲が知りたくてスキップしたりして。全てがお気に入りの曲なので、ランダム再生でも全然問題はないはずなんだが、聴きたい曲が次々思い浮かんでスキップしてしまう。まったく、本末転倒な音楽ライフといってもいいだろう。

 貧しい人間がお金を手にしたときに、使い方が分からずにベンツを買ったり高級ブランド品を買いあさったり、挙句に生活を乱して不幸になってしまうのに似てる。スケールは全然違うがな。

 今入っているのは160曲くらいだから、シーケンシャル再生をしても、俺の再生時間では、全曲を聴くことはむずかしい。diGOのときはTwinVQでもアルバム2枚が限界だったし、入れ換えの手間が大変で一月以上行き帰りに同じ曲を聴いていた。それでも結構満足していた音楽貧乏なので、舞い上がっているのかもしれない。

 一つ言えるのは、MD(もちろんカセットでも)ではこうはならないだろうということ。iTuneのライブラリ感覚はHDDレコーダーのようなものかもしれない。テープでだってやろうと思えばライブラリ化はできた。実際にしていた人もいるだろう。しかし、それは普通の生活人では無理(でしょ?)。一つにシリーズを録り溜めることすら難しかったはずだ。HDDレコーダーの基本的な機能はテープと大差はなかった。しかし、全く違うテレビの楽しみ方を提供してくれた。それと同じことがiTune+iPodにいえる。

 他のプレーヤーが高機能なMDや小型化したラジカセというヴィジョンしか示せなかったのを覆したのがAppleだろう。それは、ウォークマンが音楽の楽しみ方を変えたのと同じくらいのインパクトだ(MDはメディアを変えただけで新た提案にはなっていなかった)。

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iPodについて書いたエントリもよかったらどうぞ。
iPod shuffle についての感想をwikiでまとめたりもしています。

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