3連休で100km waze の走行エリアは 1016平方キロメートル

 21日:休みだったが、寒くて雪がちらついたりしてほとんど活動できなかった。

20140322 22日:久しぶりに淡河・吉川ルートを走った。あんまり RX3 で走りたくない道だが、三田の西のほうを Waze の編集可能域に入れるためには仕方がなかった。しかし、走り出したら意外に快調でそれほど辛くなく、走り切れた。からだが RX3 に馴染んできたのか。

 しかし、メガネで行ったのは失敗だった。気温は10度以上あったが、涙が出て困った。暖かかったので、帰ってから RX3 のリアブレーキシューを交換し、チェーンには給油、タイヤには空気を入れた。タイヤの空気入れはパンク修理以来だ。寒いと全てが億劫になる寒がり屋なのだ。

20140323 23日: Waze の編集可能範囲を北に広げるために青野ダムに行った。今年初のオーバータイツ無し、ウィンドブレーカーを無しでだ。

 昨日メンテしたのが功を奏したのか、プラシーボ効果か知らないが、自転車が軽くなってよく進んだ。ルートが厳しくないのでよけいにそう感じたのかもあしれないが。

 これまでは、全体の位置関係はつかめないまま、大体の方角だけ掴んで走っていた。Waze で地図を見る機会が増えたおかげで、知らない道でも「ここはあそこ(知っている道)に出る」ということが分かるようになった。自動車でもそうだが、実際に道路を走っている時に見える範囲は狭い。道路が山の中を走っていると、山が連なっている中を走っている気になる。しかし、実際には小山一つ越えた先は住宅地だったりゴルフ場だったりする。これはこれで面白いし、その新鮮さを失いたくないから地図を見ながら自転車に乗るつもりはないが、地図を現地で確かめたり、「地図上のあれは、これか」というのも別の楽しみとして続けたい。

Waze いろいろと

waze turn こういうのを見ると萎える。

 Waze の道路情報は初期状態では走行方向(一方通行か双方向可能か)や右左折の情報が一切入っていない。走行した情報がアップロードされると端末を載せた車の走行方向や右左折の実績を元に道路情報を更新する。この仕組はホントに面白いが、田舎でユーザが少ない地方ではいつまで経っても荒野のままだ。

 困るのは、履歴のない道路を車が一方向ばかりに通ると一方通行として判断されることだ。本当の一方通行なのか、逆向きのログがないだけなのかは分からない。

 Google map は一方通行の情報を持っているのだからその情報をコンバートすればいいのにと思う。

google map error これは泣ける。衛星写真自体が食い違っている。巧妙にぼかしてあって分かりにくい。道路や大きな建物がなければ分からない。Google の衛星写真はかなり古いものが使われている。数年前にできた施設の場所が更地だったり道路が無かったりする。

 どちらが正しいかわからないしどちらも間違っているかもしれない。確実なのは両方正しいことはないということだけ・・・生活圏の近くなら自分で走ってみて近い方を採用することができるが、離れている所は難しい。帰省した時にドライブして確認したい。こんな時に GPS のログファイルを取り込む機能があれば、以前にとったログを読み込んで修正することができるのに。

 もっと困るのは雲がかかっている場所だ。現場を通った経験があっても雲で隠れているとどうしようもない。日本では国土地理院の 2万5千分の1地図が全国を網羅していて公開されているのだからカシミールみたいに取り込んでくれたら衛星写真に惑わされることはないだろうに。

Waze 編集方針とさらなる疑問

ガイドライン

Menu-Ninja@2x michieruさんと”wazeで交通情報を投稿するも恩賜にあったことがない”さんのコメントでいくつか疑問が氷解した。が、先達もまだ統一見解に至っていない問題も多いようだ(waze のフォーラム)。とりあえず、現状での自分なりのガイドラインをまとめてみた。

  • ランドマーク:admin が置いた点のようなものを見つけたら広げておく。大きな施設で建物と駐車場が独立しているようなケースでは別にして道路からの出入り口に「駐車場」の道路を描く。学校やショッピングセンタークラスの施設の場合にはできるだけ入り口に道路から「駐車場」道路を付ける。
  • 私有地内の道路:ナビの用途を考えれば不要と思われる。勝手に入っていいところではないから。adminが道路を描いている場合には種類を「駐車場」にし、必要最小限の長さにする。
  • 歩道については、明確に知っている所の歩行者専用道は消している。問題は実際にナビを使ったときにどのような画面表示なるかだ。はっきりと自動車が走る場所ではないとわかる表現がされているなら、地図上に歩行者専用道が表示されるほうが情報が多くていいと思うが、車道と勘違いするような表示だと「二つ目の角を右」というときにカウントしてしまいかねない。
  • 絶対に自動車が通れない(歩行者が通れるかどうかすら怪しい)山道も描いてあるが、今のところは放置。おそらく国土地理院の2万5千分の1地図からとっているのだろう。が、あそこに描かれている山道の多くは廃道で通れない。また、私有地を通っていて通行禁止のところも多い。少なくともカーナビには要らないだろう。
  • 道路種別については、自分の感覚の「生活道路」を「走行非推奨(路地/私道)」にすることで自分の中では解決を見た。国道や都道府県道はどんなに細くても「国道」「都道府県道」。住宅地などの通りぬけに適さない道は「走行非推奨(路地/私道)」。それ以外は「生活道路」にした。住宅地を通っていても、住宅地から外部へのアクセス道路やセンターラインがあるような道は「生活道路」にして、生活道路を通れば国道や県道に自然に出られるように、国道や都道府県道からつながるように設定する。観光地や公共施設などなど人が集まりやすいところに行くルートはできるだけ複数の主要道(国道や都道府県道)から生活道路だけで行けるようにする(そのような大型の施設は自然にそうなっている)。

道路種別

 道路の種別については、公式のフォーラムでも結論は出ておらず、見なおす必要が出るかもしれない。

 ナビの種別がルートを作る際の優先順位をつけるためなら、実先の走り易さを尺度にした方がいい。田舎では県道ですらない道路が新たにできて、国道並みの走り易さだったりする。が、国道や都道府県道は表示や標識が充実していてリアルでの情報が充実している。ナビが不調でも国道X号線にいるなら電話で説明する時も簡単だ。

 道路の種類とは別に、優先順位をアシストするような付加情報があるといいのだが。ただ、基準が編集者によって異なると困るから難しい(自分はナビを使わないからどうでもいいけど)。

 議論を遡って、「生活道路」の感覚が違うことを感じた。自分は生活道路というと、子供が遊び場にしたり、おばさんが立ち話をしているような場所で、通過車両に入ってきて欲しくない所だ。なので、上のガイドラインとなった。

ランドマーク

 自分はナビでは使わないので分からないが、ランドマークの表示は敷地がいいのか建物など目印になるものがいいのか分からない。車で走っていて、目につくのは背の高い建物だが、敷地の境界線の壁などがあれば「この塀が切れる所に道があるから・・」といった判断が可能だろう。また、広い敷地の場合には建物が見えないケースも有る。敷地をランドマークとし、建物は重ねて描いてはどうだろう。

 また、橋はよい目印になる。「歩道橋をくぐった先」というのは分かり易い。なので、橋というランドマークは入れるようにしている。高速道路の出入口などは複雑で重なることも多いが、何重にもなっても構わないのか。また、橋には階層という概念がないので、道路自身が通っている橋なのか、道路の上を通っているのかを表現できないが問題はないのか分からない。

地名

 道路には地名とい属性を持てるが、何をどこまで入れるのか分からない。地域道路なら市名で都会なら区まで入れるのか。しかし、国道や高速道路は複数の自治体をまたがっており境界を超える場合にどうするのか。

Waze にお願いしたいこと

Menu-Ninja@2x 端末(アプリ)からGPS情報を収集し自動的に道路を修正というのは魅力的なアイデアだ。完成した地図ではなく白地図を端末から収集する情報によって完成させるという新しいアプローチが素晴らしい。Googleが得意とするビッグデータの活用例になる。GoogleがWazeを買収した理由が分かる。

 Wazeの地図はGoogleの持っている情報と親和性が高い。ドライバーへの情報提供という名の広告機会も増やせる。自動運転技術とその車に搭載されるカーナビの先行技術ともいえるだろう。Googleの自動運転車にはiOSのナビは載らないだろうから。

 もし自分がカーナビを使うとしても、地図データを数年に一回買わなければいけないようなものより、こちらのほうがいいと思う。日本中の最新情報など実際には要らない。生活圏内で新しく道ができたときにその情報を自分で描ければ十分だ。新興住宅地や再開発の最中でもなければ道路の改廃は多くない。しかも、このシステムなら、誰かが地図に道路を描き、周辺の人がその道路を好んで使うようになるだけでナビがそちらの優先度を上げられる。(通信機能を持ったナビなら同じことは可能だろうが、「地図をユーザが編集できる」ようにした例は知らない(カーナビに興味がないので知らないだけかもしれないが))。

 前置きが長くなったが、Waze に提案がある。GPSのログをアップロードできるようにして欲しい。道路編集画面でgpxやkmlのファイルをアップロードして地図上に表示できれば、航空写真のオフセットに惑わされることは無くなる。

 また、同じ機能はGoogle mapにもあるのだから、Googlemapで保存した自分の経路データをWaze上に読み込めるようにすることも可能だろう。というか、WazeアカウントをGoogleのアカウントに統合して、反映されるようにすればいい。Wazeの編集画面のインポートの選択先にログファイル(ファイルダイアログが開く)とGoogle mapを選ぶようにすればいいだろう。

 なぜ、GPSデータにこだわるかというと、今の方法ではアップロードしても結果がダイレクトに表示されないから。昨日は帰りにxoomとiPhoneでWazeを動かしてログを取り両方でアップロードしたが、ドライブ軌跡に表示されるのはどちらか一方の、それも一部だけだった。GPSログファイルを直接アップロードすれば、結果的にGPSが暴れているかもしれないが、結果がわかる。また、iPhoneとGARMINの両方でアップロードすれば比較して検討できる(まあ、圧倒的にGARMINの信頼性が高いが・・・)。

 現在は、端末の情報は丸一日以上の経過しないと表示されない。これでは、現地を走った記憶を地図に描くときに不便だ。また、楽しくない。自分は自転車で走ったログをGPSでとっているが、家に着いてログをカシミールやGooglemapに読み込み、「あの道はここやったんか」と確認するのが楽しい。Wazeならさらにその情報を地図上にマッピングできるのだ。19日現在、当日分が「ドライブ軌跡」に表示されるようになった。しかし、全てではなく一部だったりするのはなんでだろう・・・

Waze に関する疑問点。

Menu-geek@2x Waze の使い方はwaze.com 公式サイトや Youtube 、2014-03-14 – m6uの私的なまとめとはっけん私はWazeっていうサービスに熱中した – m6uの私的なまとめとはっけんをご覧いただくほうが早い。

 自宅周辺と会社の周り、実家のある市について編集しているが、時々手が止まる。下に、この数日で疑問に思ったことを列記してみる。

  • 航空写真はGoogleを使っているが、Googleの地図自体が矛盾しているケースが有る(建物が途中で10m近く食い違っている)。このようなケースで航空写真に合わせて編集すると、将来的に航空写真が修正されたらどちらかを全面的にやり直す必要が生じる。
  • 国道でない道路が国道になっている。日本語化されるまでに属性を設定した人が、区分を勘違いした名残ではないだろうか。これを治すのが結構めんどくさい。
  • 道路名称の不統一。「国道X号線」「X号線」「R176」「176」「県道50号線」「L50」「50」といった書き方がある。国道か都道府県道かは道路種類で分かるから「国道」とか「県道」とか書く必要はないと思われるが、道路のグレードとして使う場合には明示する必要がある(後述)。
  • 道の走りやすさの尺度として考えると、実際に県道でなくても国道にするとか、国道を県道にするほうがナビの道路選択が正確になるのではという意見もある。現状では、「都道府県道」の下がいきなり「生活道路」になってしまう。「生活道路」というと、住宅地の住宅の間のセンターラインもない道を思い浮かべる。が、都道府県道ではなくても、センターラインや歩道もあるような道路もある。これらを「生活道路」にしてしまうとナビの道路選択の優先順位が下がってしまうのではないだろうか。
  • 公式の wiki には「シンプルにしろ」とあるが、車を運転して知らない土地に行ってナビを使おうとしたら実際の道の本数と違ったら不安になるだろう・・・
  • 歩行者しか通れないところはどうする?オリジナルの地図は2万5千分の1の地図からとっているようで、実際には通れない道(廃道)だったり私有地に入る立入禁止の道もある。自動車のナビだけなら自動車が通れない道はノイズ。しかし、歩行者用の道路があることは、降りてからの行動を考えるには有効とも思える。
  • ランドマークをランドマークの敷地とすべきか建物とすべきか。点でも構わない?
  • ランドマークを敷地に合わせて描こうとすると、道路に吸着される。
  • オブジェクトのノードの数は減らしたほうがいいのか?
  • 一本道もデータでは別のオブジェクトになっているがつながっている道路はつなげるべき?
  • 立体交差は-1にしていいのか?地表で一方が陸橋とか
  • 地名を入れるのが面倒。
  • 新規に道路を入力すると一方通行になるが、一般道では両方通行の方が圧倒的に多いために不便。

 その他。

  • 中央分離帯のある道は一方通行の道が平行しているようにすることを推奨。
  • Foursquare の venue データを取り込めばいいのにと思う。ガソリンスタンドとコンビニ、郵便局、学校、公共施設(役所、消防、警察・・・)だけでもデータを含めたランドマークを配置してくれたらいいのにと思う。

次のおもちゃは Waze (地図編集)

2014317_waze Waze というナビアプリを知った。何年か前からあったらしいが、「ナビアプリ」は完全に守備範囲外で、そのジャンルというだけで全く見ないので、全然知らなかった。michier さんがツイートしているので知っていたが、ウェブで地図データを編集できるとは知らなかった。

 foursquare のほうは自分の生活圏で編集できるスポットについては、ピンの位置とメタデータ(住所、電話、営業時間等)を修正してしまいすることがなくなった。スーパーユーザーとして他のユーザが登録したスポットの変更案を承認したり修正したりもできるが、スーパーユーザーの数が増えたのか、案件自体がほとんど無い。

 そこで、Waze のアカウントを作ってみたが、地図の編集ができない。このサービースではアプリを起動して走った場所のログがある場所の周囲しか編集できないようになっている。自分が行ったことのない場所を面白半分にめちゃくちゃにしてしまうような人間がいたら困るのでそうしてあるのだろう。これは仕方がない。

 カブを借りて通勤した時に道場駅と自宅のログを取ってみた。すると、駅から自宅の周辺が編集可能になった。ツール自体はシンプルなドローツールのようなものだが、ブラウザベースなので限界は低い。特に不便なのは、iMac で使えるショートカットキーと使えないキーが有ること。Safari だと保存の場合に右上のFDアイコンをクリックしなければならない(ショートカットは control+S)。他にも使えないキーが多い。また、Firefox で使うとオブジェクトを選択するのが難しい。道路は線オブジェクトで表現されているので、マウスポインタをその上に置くと青くなりクリックすることで選択できるのだが、オブジェクトによってはなかなか青くならなかったり、なってもすぐに消えたりする。このために、10回以上線の上をポインタでなぞらなければならないことがある。この二つが解決されたら作業はかなり楽になるが・・・

 windows 8.1 で操作すると少し改善した。が、今度は magic mouse と windows との相性が悪く使いにくい。Magic mouse は Mac OS X でも Google map を使うとポインタが飛んだり予想外にズームやパンしたりして使いにくい。ブラウザベースのソフトではシビアなハードのコントロールができないのかもしれない。しかたがないので、マウスを買ってきた。Logicool のワイヤレスマウス。bluetooth ではなく Logicool の USBレシーバを使うタイプの安いやつだが、安定していて使いやすい。

エリアマネージャーに昇格! Waze のやけどwww

2014-03-16 23.45.29 実際の会社ではマネージャーですらない 52 歳。いかがお過ごしでしょうか。

 それはともかく、エリアマネージャーに申し込んで承認された。Waze では、前に書いたように、走行履歴のある周囲Xマイル(Xはレベルによって変わる)しか編集できない。しかし、実家に行く予定はないし、Waze のためだけに車を走らせるのも無駄だ。なぜ実家のある市のエリアマネージャーになりたかったかというと、ほとんど手付かずだから。Foursquare もそうだが、田舎でユーザが少ないとオンライン上のデータも貧弱なままだ。そこで、都会は他の人に任せて、実家周辺の道路を攻めることにしたのだ。

 高校まで住んでいて、原付バイクで走り回っていたので道路には詳しいが、30年以上住んでいないので、新しい道で Google map でもケアできない箇所(道がつながっているかいないか、自動車が通れるかどうかわからない場所)は帰省した時に確認する必要がありそうだ。が、最近 Google のストリートビューで幹線道路は確認できるようになったので、困ることはないと思っている。

Google の背中が見えない(Apple):Google、バックパック式ストリートビュー・カメラを貸出

google trekker Apple は地図の改良を約束しているが、Apple の地図が iOS で使っていた Google map に追いつけなくてもがいているうちに、Google ははるか先に行ってしまっている。その差は縮まるどころか開く一方に見える。

 それとは別に、Google map は自分の知らない所の景色を楽しむのもいいが、知っている所を見るのも楽しい。まして、そのデータを自分が背負ったカメラで撮ったものだったらなおさらだろう。

Google、バックパック式ストリートビュー・カメラをNPO、公共機関、観光団体などに貸出へ | TechCrunch Japan

Googleはストリートビューを拡大しようとTrekkerプログラムを発表した。Trekkerは約18kgのバックパック式ストリートビュー・カメラ・システムだ。頭上に伸びる球形のフレームに設置されたカメラが360°のパノラマ撮影を自動的に行う。すでにグランドキャニオンの徒歩の一人称視点のストリートビューを見た読者も多いことだろう。GoogleはTrekkerシステムを利用して新たなストリートビューを撮影する協力者を募集している。

応募できるのは政府、自治体、大学、研究機関、観光協会、NPOなどだ。ここ数ヶ月かけて応募者が審査される。選定されたメンバーは Googleのパイロット・プログラムへの参加が認められる。

私は今年のGoogle I/OカンファレンスでTrekkerを実際に背負いながらプログラム・マネージャーのSteve Silvermanに話を聞く機会があった。Silvermanは「GoogleはTrekkerで世界を記録するために外部の協力者を求めることになるだろう」と話していた。最初のパートナーはハワイのHawaii Visitors and Convention Bureauだということだが、ストリートビューの拡張に際してその土地をもっともよく知っている公共的な組織に助力を求めるのは理にかなっている。

グーグル、ストリートビューカーの駐車場 : ギズモード・ジャパン

 地図のデータは買えば済むが、ストリートビューのデータはそうはいかない。そんなものを作ろうとした前例が無いからだ。Googleがやる前にはだれもそんなことが出来るとは思っていなかった。AppleがストリートビューでGoogleに追いつくことは当分無理だろう。

Google が凄いのは、誰でもが思いつくけど、「そんなこと実際に出来るわけないよね」と諦めてしまうようなことを実際にやってしまうところだ。結果として失敗の数も多いが、それをきっかけに世界中のユーザに使われるものに育つこともある。検索や gmail、google map はその典型だ。Android は他社から買ったものだし、そのアイデアの多くは iPhone の二番煎じなので、「凄いこと」には該当しないと思う。

 地図を作るというのは泥臭いアナログな作業だ。UNIX端末の前でプログラムをしているだけでは作ることはできない。それは、衛星のデータを使うようになった今でも変わらない。このストリートビュー・カメラカーはその典型だ。その昔は巻尺と望遠鏡みたいな装置(今でも工事現場とかで見かける三脚に乗った測定器具)でやっていたことと同じ事(厳密には別の作業だが、現場をくまなく走って情報を収集するという意味で同等だろう)をやっている。

 Apple の地図に対する取り組みにこれほどの必死さが感じられないのが残念だ。

グーグル、ストリートビューカーの駐車場 : ギズモード・ジャパン

こんだけあれば、そりゃぐんぐん進化しますわ。

ストリートビューは楽しい、そして日に日にどんどん向上していきます。水の中やホワイトハウスの中へと潜入する企画物も楽しみですが、やはりさらに多くの都市でより多くの道が追加されていくのが素晴らしいですよね。

グーグルのストリートビューカーの駐車場の様子がこの写真。ずらっと並ぶ車、そしてずらっと並ぶカメラ。力はいってるわ。

iOS map's error in Amagasaki
因みに、典型的なミスの例がこれ。「尼崎駅」と「Amagasaki(station)」が複数あり、「Amagasaki(station)」は場所がずれている。「位置がずれてる」という報道があった時に「測地系を間違えたか」と思ったのだが、このずれ方を見るとそうでもないらしい。測地系を間違えた場合には 300m くらいずれた記憶がある。

Apple cool の再来か「iOS 6マップは初の試み。われわれはまだ『始めたばかり』」

じゃあ、なんで「始めたばかり」でまともに使えないようなものを十分に機能して使われているものの代わりにしようとしたのか?それによる UX は大幅に悪化した。UX を良くすることを技術の採用より優先するとしてきた Apple らしくない。

 Android 憎しの気持ちが先走ってしまったのだろうか。残念だ。

Apple:iOS 6マップは初の試み。われわれはまだ「始めたばかり」AppleはついにiOS 6のマップに対する利用者の反応に沈黙を破った。件のマップはTumblrの投稿やニセTwitterアカウントを誘発し、多くの冷笑や混乱を巻き起こしていた。Appleの広報担当者、Trudy MillerからAllThingsDに宛てられた声明は要約すれば、これは初の試みであり、改善するために多くの仕事が残っていることをAppleは理解している、と言っている。

以下が声明の全文。

世界中のお客様がiOS 6にアップグレードしており、その200を越える新機能の中には弊社初の地図サービスであるApple Mapsも入っています。弊社はフライオーバーや曲がり角ごとの道案内、Siri統合などの革新的新機能とともにこのサービスを提供できることを喜んでおります。私たちはこの地図サービスが大掛かりな取り組みであり、まだ始まったばかりであることを理解した上で公開いたしました。マップはクラウドベースのソリューションであり、皆さんが使えば使うほどよいものになっていきます。お客様からのフィードバックに感謝し、さらにすばらしい顧客体験を作るべく全力を尽くしてまいります」

当然かもしれないが、これは問題を軽視し、焦点をAppleが注目して欲しいiOS 6マップの機能へと引き戻そうとしている。しかし、いらだったユーザーが単なる我慢のお願いで収まるわけがない、というのが現実だ。私はこれがこの問題についてクパチーノから聞く最後の声ではないと思っている。一夜にして解決するような話ではない。