iPad #04 重量「感」

 持った感じを XOOM と比較した。重量的には XOOM が 700g で iPad が 652g、iPad 2 が 601g なので、ほぼ等間隔に iPad 2 < iPad < XOOM だがとてもそんなふうに感じないほど XOOM を重く感じる。XOOMを重量以上に重く感じるという点については前に書いた。この物理的形状(手を置く枠が小さいこと)、ワイド画面、横持ちが標準であることの総合的な結果として重く感じるのだ。android の10インチクラスのタブレットがワイド画面・横持ち標準で行く限りこのズッシリ感を軽減するのは難しいだろう。同じ感覚にするためには100gくらい軽くしなくてはならないと思う。Retina クラスの高精細画面がハイエンドタブレットの標準となってしまった今、550g でこの画面と電池の持ちを実現することは非常に困難だと思うから。

iPad tate xoom tate

 XOOM もこうやって持つと重さは軽減される。左手と重心が近くなるからだろう。ただし、左右の枠が狭いので力を入れにくく持ちにくい。 iPad は自然に持てるし軽く感じる。

iPad yoko xoom yoko

 Honeycomb の標準の持ち方である横持ちだが、この持ち方が一番重さを感じる。ワイドなので余計に左手に負担がかかるのだ。

 UXに関わるのは質量ではなく「重量感」だ。iPad は縦持ちを標準とし広目の枠にすること(縦でも横でも同じ広さにすること)で重量感を減らすことに成功しているといえる。Android のタブレットはエンタメコンテンツとの親和性を優先し手に持って操作するという場合の UX を無視したのだろう(というより、仕事の文書を扱うという発想がないのかも)。

 ただし、iPad が軽く感じるというのは XOOM と比較しての話であって650gは決して軽くはない。電車の中で長時間立ったまま使えっていられるようなシロモノではない。

 なお、この感想はケースを付けない状態でのものなので、ケースをつければその分重くなる。と同時に、滑りにくかったり力を入れやすくなったりすることで重量感が軽減される可能性はある。重量は絶対的なものでも重量感は相対的なものだから。

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