8インチの iPad に未来はあるのか?

 調査によると、話題に乗り遅れたら読む価値がなくなるらしいので、急いでエントリwww <元々ないやん!

 7インチはA4をpdf化したものを表示するには小さすぎることは経験上分かった。また、Xoom のようなワイド画面は10インチあっても短辺が短いため、A4 書類を表示するときに 9.7 インチの iPad より小さくしか表示できない。また、アプベクト比が紙と違うので左右が欠けるか上下が余るかしてしまう。

 この点で、8インチはどうだろう。軽くなっても書類が見辛くなるのでは持つ意味がない。A4という業務上のフォーマットを快適に表示できないのであれば中華タブのほうがコストパフォーマンスが高い。また、8インチというプラットフォームを増やすことで10インチに最適化されたiPadアプリを使うことに支障をきたすのではないだろうか。

 業務上の使用を前提に考えたが、kidle fire に対抗するためのブックリーダーとしてだと評価は変わるかもしれない(それは電子ブックの流通が存在するアメリカ市場だけであって、日本では何のメリットもないが)。8インチ化することで液晶の電池消費の現象が電池の容量低下を上回れば電池の持ちは良くなるし、軽くもなるだろう(400g程度まで行ければ素晴らしい)。機能的には最低でも現状の iPad 2 と同程度はあるだろうし。

 また、個人的には8インチの読書端末は大きすぎるのではないだろうか。iPad 2 を100g軽くすることは技術的には大きいかもしれないが、手で持ったまま1時間近く立っているのには辛い。電車で読書するときには文庫本の大きさがベストだろう。クパチーノに住んでいる開発者や Apple の経営陣には到底理解出来ないだろうが・・・

 同時に、Android のタブレットのような混乱を来たすと困るので、iOS デバイスの物理的な大きさ(解像度ではない)はスマートフォンとタブレットの2種類に固定して欲しい。iPhone も今以上に大きくすることにメリットはないと思う(個人的には今のものでも大きすぎるが、世界的には自分の手のサイズがイレギュラーなので諦めるしか無いだろう)。

アップルと部品業者、8インチ程度の画面のタブレットをテスト=関係筋 – WSJ日本版 – jp.WSJ.com.

【台北】米アップルはアジアの部品供給業者と、現行のタブレット型コンピューターよりも小型の画面を搭載した新たなデバイスのテストに取り組んでいる。関係筋が明らかにした。

 競争が激化するなか、アップルは製品パイプラインを拡大し、支配的な市場シェアの維持を狙っている。

 部品メーカーの関係者によると、アップルは8インチ程度の画面を搭載した新たなデバイスの画面設計を各社に提示しており、納入元を絞り込む作業を行っている。現在の最新タブレット「iPad 2(アイパッド2)」の画面は9.7インチ。

 ある関係者によると、新型タブレットの画面解像度はアイパッド2と同じ。アップルは台湾の友達光電(AUO)や韓国のLGディスプレイなどの企業にテスト画面を納入させている。

 アップルは常時、新たな設計を部品業者とテストしている。このデバイスについても商品化しないという選択をする可能性がある。アップル本社の広報担当者はコメントを拒否した。

 関係筋によると、アップルは3月初めにアイパッドの新製品を発表する準備をしている。画面解像度はアイパッド2より高いが、画面サイズは変わらないとみられている。

 画面のより小さいタブレットを販売することでアップルの製品群は充実する。また、韓国のサムスン電子や米アマゾン・ドット・コムなどのライバル企業との競争の手助けにもなる。

 市場調査会社IDCによると、2011年第3四半期の世界のタブレット出荷にアイパッドが占めた割合は61.5%。前期の68.3%から低下した。

 サムスンは7インチ、8.9インチ、10.1インチの3種類の画面のタブレットを販売している。また、アマゾンの7インチ画面のタブレット「キンドル・ファイア」の価格は199ドルと、アイパッドの最低価格499ドルを大きく下回る。

 関係筋によると、アップルはタブレットについて異なる設計を長期間検討してきた。一方、同社は現行のサイズに固執する姿勢をみせている。

 アップル共同創業者の故スティーブ・ジョブズ氏は2010年、小型のタブレットを批判し、アイパッドの9.7インチ画面は「素晴らしいタブレット・アプリケーションを制作する上で、最小限のサイズだ」と語った。

lifetouch その後あるいは「Android 市場は昔の高架下に似て」

 NECは3万円後半で売りたいと思っていたようだが、既に市場価格は3万円を切っている。iconia や xoom が3万円台前半なのだから 7 インチ、しかもタブレットでありながらスマートフォン用の Gigerbread (2.3)搭載のタブレットなんて・・・さようならとしか言いようがない。

 それに対して、中国のベンチャー達の攻撃的な姿勢には恐れ入る。このエネルギーは数十年前の神戸の高架下商店街のようだ。下手をすると訳のわからないパッチモンを掴まされるかもしれないが、掘り出し物が信じられないような安値で転がっているかもしれない。どこの国か分からない言語が飛び交っていたりする刺激的な市場だ。AINOL NOVO7 Paladin はそんな中の一台。NEC のlifetouch B とハードウェアの仕様はほとんど同じで、なんと、ICSプリインストールで9,380円(税込)。聞いたことがないプロセッサで 512KB なのは不安な気もするが実際に動いているらしい。800×480 で7インチだから、UIはかなり間延びし文字はギザギザだろうが、スマートフォン用のUIを流用するには都合がいいかもしれない(lifetouch B も同じだ)。XOOM を持っていなかったらネタに一台欲しいくらいだ。少なくとも、枯れた構成のマシンに中途半端なカスタマイズを加えて高い値札を付けた日本メーカーの端末より楽しそうだ。

 自社のコンテンツや付加価値を持たないメーカーが Android タブレットを売るためにはこういうものと対決する覚悟でなくてはならない。今の日本メーカーのモデルを見ていると、そういう本気さが感じられない。

 ちなにみ、こういうマシンも一台とカウントされるから Android のシェアが大きくなるのは当然だ。そして、この流れは更に加速するだろう。そんな中でも、プラットフォームオーナーやサービスプロバイダは痛くも痒くもない。8万円もする REGZA タブレットからだろうが、ここに並んでいる端末からだろうが、Google や Facebook などの広告収入には無関係だ。Google が強くフラグメント解消を求めないのは、こういう端末の出現を抑制することで Android OS のシェアが落ちることを恐れているからかもしれない。