タブレット市場が熱い。iPadがこじ開けた市場に群がるハイエナのようだ(以前から windows タブレットを作ってきたメーカーにとっては「apple こそハイエナだろ」ということかもしれないが)。1ラウンドでは iPad を短期間で更新するという Apple の奇策に煮え湯を飲まされた Android メーカーも態勢を立て直してきた。
次々に発売される新機種を見るのは純粋に楽しい。数か月後には順位が確定するだろう。そして、来年の今頃まで残っていられる機種がどれかも。
自分はiPad3を使っているはずだが、au が XOOM のアップデートをしてくれて、ICS が iOS5 並になって、Android Market が iTunes 並みになって、タブレット対応アプリがまともになったら XOOM を使い続けているかもしれない。可能性はゼロに近いだろうな(´・_・`)
ハードメーカー
■中国、台湾、韓国勢(Acer, ASUS, HTC, Samsung)
ここでは代表としてASUSを挙げたが、他からも同じような製品は出る。最新のチップやギミックでハードウェアオタクの心をくすぐる。人柱上等な人たち向けの端末だ。
- 動画:Tegra 3 タブレット Transformer Prime で Android 4.0 ICS デモ — Engadget Japanese:スペ厨におすすめの Tegra 3。ゲームだけでなく画面の切り替えや OS の動作もサックサクだ。さらに、この機種は純正キーボードとセットでPCのようにも使える。
- サムスン 5.3インチ高解像度 ペン入力 LTE通信対応ハイスペックスマートフォン「Galaxy Note」欧州にて10月17日発売 | Google Pad:2コア+Gingerbread でlenovo よりは実用性は高いか。Androidのスマートフォンは大型化が進み4インチ台の機種もある。5インチをタブレットというのは難しいんじゃないかな。小型テザリング可能ケータイ+5インチWi-Fiタブレットというのは実用的な気がするが、そんなことを考えるのはヲタだけだろう。
■Lenovo
レノボは潤沢な資産とIBMのブランドを引き継ぐイメージ戦略でトヨタのような戦い方だ。廉価版 7 インチで kindle fire を迎え撃つだけでなく、10 インチで iPad と戦い、さらに 5 インチという新しいフォームファクターを提案してきた。スマートフォンとの住み分けが難しそうだが大丈夫か?
- レノボ 低価格 7インチ Android 2.3 タブレット「IdeaPad Tablet A1」発表、日本国内で2011年11月9日(水)より発売 | Google Pad:Gingerbread+シングルコアの7インチ低価格モデル。価格で kindle fire と対抗できるところがスゴイが、CPUはiPad初期型と同時期のシングルコア。スマートフォンでも2コアがメインとなりつつある2011/11にこの仕様で戦えるか?
- Lenovoが5インチのAndroidタブレットを開発中:lenovo の5インチは価格を武器に戦う。2011/11 にシングルコアのタブレットは価格が、安いとはいえ、厳しいものがあるだろう。Tegra 2 の XOOM ですら iPad 2 の軽快感にはほど遠いのに。
- Lenovo、Android4.0搭載のハイスペックなAndroidタブレットを発表!?:さすがに中国メーカーらしいハイスペック端末も用意している。
■その他
日本製の端末もと思ったが、販売前から終わっているような物ばかりなのでやめた。年内に発売される日本ブランドのタブレットで来年の今頃まで残っている物はない!「誰が買うんだこんなもん」と言われながら電器屋に並んでいたガラパゴスのような状態を「残っている」と言わないのならだが。
と思ったら一つだけ面白いものがあった。やってくれるぜ SONY。CLIE UX-50 を愛用していた身としては応援したいところだが、提灯マスゴミ以外にこんなスプリット液晶を喜ぶ奴らはいないだろwww
- 価格.com – SONY Sony Tablet Pシリーズ 3G+Wi-Fiモデル 4GB SGPT211JP/S 価格比較:スペック的には見るべきものはない。2枚構成のモニタだけが特徴でそれが全てだ。このギミックのためだけに44,800円(ミドリ電化)出す人はほとんどいないだろう。先日会長が「apple に追いつくための準備を進めてきて、整った」とか言っていたが、これがその弾だとしたら、相変わらず見えていないとしか言いようがない。
- 価格.com – SONY Sony Tablet Sシリーズ Wi-Fiモデル 16GB SGPT111JP/S スペック・仕様:2コア+Honeycombの標準的10インチタブレット。可もなく不可もないが、52,800ではダメ。android 陣営の中でも存在感を示すことはできないだろう。
- 速報:アマゾンのタブレットは Kindle Fire、199ドル — Engadget Japanese:この冬商戦の最注目商品。amazon の単独商品の売り上げ記録を塗り替えるか?(そんな記録取ってるかどうかも知らんがw)
- アマゾン、10インチ版の Kindle Fire は ” Stay Tuned ” — Engadget Japanese:Amazonは10インチやスマートフォンも出すようだが、kindle fire のコアコンピタンスを否定することにならないか?それに、kindle fire を買ったユーザーは10インチを買わないだろう。
- アマゾン Kindle Fire タブレットに1クリック root 取得ガイド — Engadget Japanese:kindle fire の可能性と危険性を示唆する動きもあった。kindle fire を安い Android タブレットとして活用することが可能になるが、ほぼ同価格で ideapad が売られているのであまりメリットを感じない。(Honeycombもすでに root 化は可能になっている。ICSも時間の問題だろう。)
- B&N Nook Tablet 発表、コミックや絵本の読み聞かせ録音にも対応。Nook は99ドルに — Engadget Japanese:ハードウェアとしてもそれなりのものを提供しようという姿勢か。
コンテンツサプライヤー
コンテンツ流通業者の対決も見逃せない。一足先に発売された台風の目。物は一世代前のハードとOSに独自アプリを載せただけのチープなものだ。武器はコンテンツサプライヤーのサービスとの親和性と価格。これが、どこまで市場に受け入れられるか。
■amazon
11月発売でのスタートダッシュを決めたらしい kidle fire。マスコミのレビューでは叩かれているようだが、それは会社の経費で買った iPad 2 を常用しているようなビジネスパースン視点によるもので、年末のお買いもの予算からねん出して初めてタブレットを買おうとしている消費者の視点とはずれている。どれくらいずれいているかは年末までの売上でわかるだろう。
■B&N
というのは日本では紀伊國屋のようなチェーン店か。通販ではなくリアル店舗チェーン店のようだが、それがこんなハードを出してくるところに市場の違いを思い知らされる。日本にはこんなことのできる企業はない。しようとする企業もない。amazon のやり方に反対して邪魔するだけ。