面白い|オンライン家計簿の「Zaim」が銀行口座アグリゲーション機能 1146の金融機関に対応

 家計簿ソフトは iBear Money シリーズ(有料版)を使っていた。アイコンをカスタマイズしてレシート入力を行って、月間数千円の誤差があるものの我が家のキャッシュ・フローの管理を行えていた。しかし、バージョンアップの際にアプリケーションが2ヶ月近く使えなくなった。このため、口座データ全てを修正・更新する必要に迫られてから使わなくなった。どんぶり勘定で2年近く経過してしまった。

 Zaim の存在は知っていたが、iBear Money ほどの機能がなかったので、使わなかった。家計簿ソフトはゲームと違いちょっと試してみることが難しい。口座の残高や手持ち現金などのデータをセットしないと始められないし、レシートなどの入力をして使っていかないと機能の評価ができないからだ。複数のアプリを試すためには並行的に同じ入力をしなければならない。業務の移行期間ならともかく、財布の管理のためにはやってられない。

 このアプリを知ったのは、みんなの企画会議 Blabo! というサイトだった。ここでアイデアを募集していたのを見ていた。が、このサイト自体に興味を失ってフォローしていなかった。この記事を見て初めて、「こんなに成長してたんや」と驚いた。早速アカウントを作ってみた。

 iOS や Android アプリだけでなくウェブでの管理も可能だ。これは大きい。サイトを観た瞬間に iBear Money を捨てる決心をした。出先での入出金を忘れないうちに入力できるのはモバイルのメリットだが、科目(カテゴリ)の設定といったメンテナンス作業を iPhone でやるのは不便だった。入力はモバイルでやって管理をウェブでやるというのは非常に効率がいい。

 Zaurus のころから家計簿アプリを使っては、環境の変化によって挫折を繰り返してきた家計簿ヲタとしてレビューしてみたい。

オンライン家計簿の「Zaim」が銀行口座アグリゲーション機能リリース、1146の金融機関に対応 | TechCrunch Japan
オンライン家計簿の「Zaim」(ザイム)が今日、銀行口座の入出金記録やクレジットカードの利用履歴を自動取得するアカウントアグリゲーションサービスを開始した。家賃や光熱費などの銀行引き落としを利用する支払い項目やクレジットカードによる支払いを自動で家計簿に反映させたり、複数口座を合わせた残高金額を一目で確認できるようになる。

大手銀行、都市銀行、農協、信用金庫、クレジットカードなど1146の金融機関などに対応済みで、カテゴリの自動判定を行うほか、通常カタカナ表記となってしまう取引先情報を日本語変換する工夫なども加えているという。サービスの利用は無料。iOSとWebから利用できる。Androidも順次対応予定という。口座へのログイン情報をZaimに入力する必要があるが、現金の引き出しや他口座への振り込み時に必要となる暗証番号などの認証情報は不要で、この辺は先行するアグリゲーションサービス同様だ。
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アカウントアグリゲーションは、マネーフォワードやマネーツリーなどが先行サービスがある。

今回のアカウントアグリゲーションへの対応はZaimに寄せられた3万件を超えるユーザーからの要望の中から実現した機能だそうだ。Zaim創業者で代表取締役社長の閑歳孝子氏は、この機能を追加することに大きな迷いがあったという。「セキュリティをどう担保し、運用し続けていくのか。仕組みを知らない人には理解されづらい仕組みなので、そこをどう誤解がないように伝えていくのか」。課題は数多くあったものの、最終的には「どんなご利用者でも便利に、楽しく自分の家計を管理できるようにするには、サービスとしての懐の深さが必要だ」という判断で機能追加を決断したという。これまでサービスを運営してくる中で、提供側が想定しなかったような使い方をするユーザーがいたことなどから、「使い手自身が(サービスの使い方を)解釈して、自分が気持ちの良いように使いこなせる」ような懐の深いサービスを目指すのだという。

今のところZaimは実験的に広告配信を始めているものの、マネタイズよりもサービスの普及・改善に注力しているという。中長期的に見れば、家計簿サービスに限らず、モバイル決済やスマートデバイスによるレジソリューション、さらにはアドテクまで含めて、消費者の購買行動や決済データのマーケティング活用というのが大きな市場になりそうだが、こうした点についても閑歳氏は、「データのマーケティング利用についてはよく聞かれますし、お話もいただきますが、ユーザーに誤解や不安を与えるような方法は取りたくないため非常に慎重に考えています」と、あくまでもユーザー視点で慎重な姿勢を取っている。プライバシー懸念を考えれば慎重になるのも当然とは思うけど、POSデータ争奪戦は始まっているのだと思うね。

面白い|オンライン家計簿の「Zaim」が銀行口座アグリゲーション機能 1146の金融機関に対応
Zaim は金脈を掘り当てたか・・・家計簿SNS
Zaim は金鉱を掘り当てたか(2)
家計簿入力ってめんどくさいよね(Zaim)

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