Zaim は金鉱を掘り当てたか(2)

 「Zaim は金鉱を掘り当てたか・・・家計簿SNS」で家計簿アプリ(サイト)によって個人の購買行動を包括的かつ詳細に取るというビジネスを掘り当てたと書いた。

 が、開発者の言葉の通りまだ慎重な姿勢を崩していない。それは、この鉱脈が儲かるかどうかはユーザ数にかかっているからだ。これはウェブサービス全てに言えることだ。Facebook の一挙手一投足が話題になるのも、Google や Amazon の政策が注目をあびるのも全てユーザ数によるものだ。

 多くのユーザが集まりそのログを解析することがビジネスとして成り立つことに Google が気づいた。同じことを Facebook は目指している。SNS と検索エンジンは以前は競合ではなかったが、今は同じ広告業界のライバルだ。Twitter も昨年から広告業界に本格参戦してきた。Zaim がこれらの業界に参入するのかニッチなアプリ広告メディアとして終わるのかは一重にユーザ数をどこまで伸ばせるかにかかっている。

 Zaim の優位性はデータ一件あたりの情報量と正確さだ。SNS のクリックなどとは比較にならない、背景に経済行為を伴ったデータの入力だ。しかし、それを差し引いても、ネット上で他にない有益性を示すには 100 万ダウンロードでは少ない。家計簿アカウントの半分以上が継続せずに終わるだろうから。

 導入ハードルの高さ、市場の小ささ(一家庭で家計簿をつけるのは一人だろう。この点ゲームとは違う)、継続ハードルの高さという家計簿サービスの難しさを克服する事ができるかが Zaim の将来を左右する。

 機能を充実させればさせるほど入力が煩雑になるのは否定出来ない。金融機関連携はこの上なく便利だが、ネットでアクセスできるように銀行口座でアカウントを設定しておかなければならない(最初から付いている銀行も増えたが)。科目についても、初期状態は詳細すぎて使いにくく感じる人も多いだろう。SNS やバッジでモチベーションを保とうとしているようだが、自分は全く興味を持てない(というか、自分は充実した機能こそがサービスと思っているから、これを上回る利便性のあるサービス・アプリが出ない限り移行はしない。)

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Zaim は金脈を掘り当てたか・・・家計簿SNS
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