立場による違い(情報流出)

 加入者情報の漏洩に対するユーザー意識の調査があって面白い結果が出ていた。

ソフトバンクの顧客情報漏えい,調査で見えたユーザーの“本音” : IT Pro 記者の眼

あなたがYahoo! BBユーザーだったとしたら,今回の情報漏えいを機に解約しますか」と問いかけた。全回答者(Yahoo! BBユーザー,他のADSLサービスのユーザー,ADSLを利用していない回答者,を含む)の意見をまとめると,「解約する」が28.1%に上った。「解約しない」という答えも同程度の24.5%だった

 一方,Yahoo! BBユーザーの回答に絞って見ると,結果は大きく変わってくる(図2)。「解約する」は図1(全回答)の4分の1程度の7.2%となる。逆に「解約しない」は,図1よりも大幅に多い46.9%になった。Yahoo! BBのユーザーは,個人情報漏えいをそれほど深刻に受け止めていないのだろうか。

 この質問の母集団に注意が必要。上の問いにはY!BBユーザーも含まれている。ということは、下の問いの割合から考え、非Y!BBユーザーはもっと多くが「解約する」を選んでいるということだろう。非ユーザーは元々Y!BBを選ばなかった(選ばれなかった)人たちで、否定的な意見を持っていると思われる。が、同時に、自分がユーザーでないからこそ「そんなとこやめちまえ」と答えられるのだとも読める。それは、全体で「そう簡単に解約できない」が最も多いからだ。ADSLが固定電話と同じような性格を持っていることが改めて分かる。Y!BBがただのISPだったらもっと多くのY!BB加入者が解約したに違いない。

 今回の調査結果には納得できる点が多い。俺もやめないし、プライバシーの漏出については、諦めが大きい。今、ISPや回線業者を代えたって、スパムがとまるわけではないし、コストもかかる。だったら、今のままでもいいやという感じだ。IDを変えたいというのも実感がこもっている。

 珍しく、アンケートについて肯定的なエントリになった。前にも書いたが、Y!BBの有料会員が300万回線に届いおらず、今でも必死な加入者獲得キャンペーンをやっている理由がここからも読み取れる。「加入させてしまえばこっちのもの」と思っているんだろう。

MovableTypeの限界とwiki

 しつこく、A5502Kの感想を書き散らしていて、MovableTypeではマニュアルのようなものは難しいなあと感じた。最初から項目を決めておいて、最終出力として一つのサイトを構築するか、ポストイットをブレーンストーミングのように使うようにエントリを書き込んでいくのに使うかどちらかがいいようだ。エントリを構造を持たせて見せる方法がないので、これをアウトラインプロセッサーには使いにくいということが判明。

 しかし、個人が感想を書くときに、何日も下書きして草稿をまとめた後でサイトを作るというのは苦痛だし楽しくない。俺には絶対無理。書きながら考え、コメントをもらい、それについてまた考えて書くのが楽しいから。 

 この一月、けっこう楽しかった。しかし、今になって振り替えると、あんまり参考にならないエントリー群になってしまった感がある。そして、「wikiにしときゃよかったかも」と思った。今からA5502Kネタをwikiにまとめるのはしんどい。wiki自体に対する理解も十分ではないので、設置ができるのかどうかすら定かではないが・・・

QRコードは来るん?

 注目度アップ(俺の中でだけかもしれないが)のQRコード。Adobeまでもが正式にサポート。

 セミナー等の申込と受付なんかには応用が利きそうだ。AcrobatReaderがQRコードを生成できれば、新しいソフトをユーザーにインストールさせたり使い方を教えたりしなくてもいいことも大きい。印入りの申込書が必要な場合にも、Acrobatで作るプリントフォームの片隅にQRコードを印刷させれば、既存の紙提出を残したまま、デジタルで受け取ることができる。

 個人での使い道はあまり思いつかないなあ・・・・

N@N: 今後はAdobeのPDFとQRコード(二次元コード)の最強タッグでいけそう

今年ブライク間違いないっ!!のQRコードこと二次元コード。この利便性をAdobeのAcrobatと融合するシステムが事務処理の新境地を開くかもしれません。先方より用意されたフォームに入力すると自動的に入力された内容をQRコードで発行され、それを先方に渡すだけ。QRコードを印刷して持参すれば、データベースへの手打ちでの登録作業の手間やメール送信中のセキュリティの問題も回避できそうですね。

 とにかく、「来る」といわれ続けながら、いくら待っても来ない青歯さんのようにならないようにがんばってもらいたい。

TOEIC750への道69:

 娘の機嫌が悪い。理由は学校なんだろうが、そんなものを家に帰って家族にぶちまけても仕方がない。

 眠たくて、20分ほどしかできない。何とか、3枚目ディスクの200まできたが青息吐息ってかんじだ・・・

 目が痒くてのどがヒリヒリ頭も少し痛い。これって例の?久しぶりに春の暖かさを楽しめるかもと思ったのが甘かったか。片道8キロ(30分~45分)も、排気ガスに晒されたりあぜ道を走ったりしてるんだから、刺激物には事欠かないからなあ。SRXさえ壊れていなければ、15分間でしかもフルフェースをかぶって過ごすところで運動するんだから呼吸器系はたまんないよ。やれやれ・・・

A5502K メール関係:追記

 基本的な機能は、J-D06とは比べ物にならないくらい充実しているので、快適そのものだ。いくつか不満点はあるが、これまで使ってきたものの中では圧倒的に使いやすく、機能も豊富だ。J-D06には戻りたくない。その上で、次機種に向けての改善点を指摘したい(関係者は見ちゃいないだろうがな)。

 なお、俺はメールのヘビーユーザーではない事を断っておく。これまでは、ネタやアイデアを思いついたときに、PCのメールアドレス宛に送ることが多かったが、A5502Kではメモ帳に書くようになったので、送信回数はさらに減った。受信についても、vodaの頃のメルマガとステーションを受信していた頃とは比較にならないくらい減った。これも勘案の上読んで欲しい。誤認している点があったら指摘して欲しい。

1.フォント
 メール作成画面のフォントがでかすぎる。フォントの不満点については別のとこでも書いた。入力しているときに、変換候補に4行も取られてしまうので、肝心の文章が4行しか表示できない。また、大きなフォントと大きな液晶のおかげで、電車の中ではメールを書く気になれない。問題なのは、受信画面で設定できるフォントが使えないという仕様だ。

2.アドレス帳
 アドレスの電話番号とメールアドレスが2件ずつしか入力できない。付加情報を入れるところにばかり力を入れて、肝心の連絡先データが少ないというのは本末転倒だと思う。写真を入れる余裕があるんだったら、電話番号やメールアドレスなんて余裕で入るはずだ。
 以前使っていたPowerZaurusMI610にも、顔写真つきアドレスがあったが、一件も写真を使ったことはなかった。こんなものを活用していたのは、出会い仲介業者くらいのものだ(これを使って登録女性を管理し見込み顧客に写真を見せていた奴が捕まった事件があって、「ハイテク犯罪」とか書かれていて失笑したが)。
 一覧でも一画面に4件しか表示できないのは仕様設計上のミスとしか思えない。写真表示できるのはいい。空いたスペースにステータスを表示するのも構わない。しかし、そういうものを表示しない名前と電話番号を多量に表示するモードを基本にすべきだろう。アドレス帳で最も重要なのは探しているアドレスにたどり着くことだ。写真やステータスなんてオプションで構わないはずだ。
 だいたい、アドレス帳の一覧で、個々のアドレスに何が登録されているか表示しても全く意味がないだろう。そんなスペースにドットをさくなら、電話番号なりメールアドレスなり、デフォルトの連絡方法を表示しておいてくれるほうがマシだ。携帯を住所録として使う場合もあるから、携帯を見ながら電話をかけるようなときには便利なはずだ。

3.送受信画面
 送受信時の画面表示時間が長い。実際の送受信はアニメーションとは無関係なので、こんなに長時間表示しておく必要はないと思う。
 vodafoneのPDCは電波出力が大きいのか、通信時にPCやテレビの近くに置いているとノイズが入る。そのときの様子をみていると、端末は反応せずにノイズが入り(実際にデータをやり取りしている)、ノイズが終わってから端末が着信音を発するようになっている。A5502Kはノイズが入らないのではっきり分からないが、送受信している間、正直に受信アニメを表示しているんではないだろうか。受信のときはいいが、送信のときは次の操作に入りたいことが多いんだから、実際の送信は後回しにして、画面を解放したらいいのにと思う。

4.受信メール表示
 リストの表示方法は選べるが、極端すぎる。3件か発信者名のみか件名のみ。これだけのピクセルがあるんだから、発信者名と件名を2行表示するとか。J-SH04のように、発信者名リストにしているときは、フォーカスしているメールの標題をステータスラインに横スクロールで表示するとか。いくらでも方法はあるだろう。
 また、受信したメールはSD受信ボックスにも保存できる。こちらには1000件まで保存できるが、SD受信ボックスに保存したメールについては表題も送信者名も表示されないので、一々開かないと内容の確認ができない。

5.Cメールとeメールの区別
 Cメールとeメールは全然違った扱いになっていて、フォルダへの自動振り分けもできない。auユーザーだからといって必ずCメールで送ってくるとは限らない。同じ人からのメールを別々のフォルダに置いておかなければならないのは不便だ。vodaでは、voda同士のスカイメールもeメールも差別無く扱うことができた。アドレスには、電話番号もeメールアドレスも入っているのだから、アドレスを参照して振り分けたらいいのにと思う。
 ユーザーにとっては、どんな経路を通ろうが、回線交換だろうがパケットだろうが、メールはメールでしかない。どこを通ってきたかは見分けだけ付けば十分。課金やなんかはキャリアの都合でしかない。
 vodaのスカイメールもそうだが、こういうキャリアローカルなメールシステムは、eメールとの互換性がない代わりに、信頼性やスピードという点でeメールを凌ぐ。これを使いこなさないのはもったいないはずだ。

追記:2004/3/11
6. メモ参照
 メール作成画面で、メモを参照できる。これまでの機種にはメモもメモの参照もなかったので、メモりたい事があったときはメールを作成し送信メール保存とするか自分のPCのメールアドレス宛に送っていた。
 常時持ち歩くケータイだから、メモが取れるのは便利だし、それを一次記憶として後で活用できるのは便利だ。会社でなら紙のメモもPDAも身近にあるが、プライベートでは持ち歩かないからね。

7.自動モード変更
 今更気付いたことだが、受信メールを開いてスクロールすると、自動的にコピーモードになる。これは、地味に便利。

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GEEK: A5502K エントリ一覧

MyBlogList新着リスト雑感

mybloglist 自分でリストを作るのは面倒なので、巡回には人が作ったアンテナを使い、それ以外はMyBlogJapanのRSSリーダーを愛用するという手抜きな俺だ。だが、最近MyBlogJapanにリストされるサイトに違和感を感じるときがある。あくまで、個人の感想であり、十分なサンプルを取っての分析に基づくものではないことを断っておきます。

1.更新していないのに、何度も新着リストに載るもの。

 ただ、このサイトもその筋で著名なパムアンにリストされていて(いつもお世話になっております)、更新していないにもかかわらず、最近の更新に上がり心苦しく思っている。これは、コメントやトラックバックによりトップページが更新されたことをエントリの更新として把握されるからだと思う。mtを触って何等かの更新情報を別に出力できればいいんだろうが、調べる時間がない・・・
 mtの場合は、「BLOGの設定」 で設定したping先へは、エントリの新規publishのときしかpingは飛ばない。だから、MyBlogJapanの新着リストには新規発行したときしかリストされないはずだ。俺は、追記したり変更したときにだけ、手でpingURLを追加している。他のツール、サービスではコメントやトラックバックを受けたときにもpingしているのかもしれない。アンテナはリストの位置が変わるだけだが、MyBlogJapanのようなサイトでは、pingを打つたびに新しくデータが追加され、古いものから削除されていく。

2.RSSリーダーで見る限り全く同じ内容なのに、URLが違うものが複数並ぶもの。
 これは完全に謎。MyBlogListの下に表示されるURL以外は全く同一で、クリックして表示されるペーも全く同一。右のがその例。なお、このサイトを批判しているのでは有りません。他にも例は簡単に見つかります。
 この例は、DiaryNoteというサービスだが、ココログでも同じような減少が発生しているのを目撃したあいまいな記憶がある。

3.DiaryNoteというサービス。
 ユーザーの設定なのか仕様なのかは分からないが、コメントもトラックバックもない。サービス内に閉じていて、リンクも全て(本文ではなくサイドバーの)diary.note.ne.jp内だ。そのこと自体は全然構わない。日記系のサービスならそれで構わない。だったらMyBlogJapanにpingを飛ばさないで欲しいと思う。

4.「言及のないトラックバックに怒る」エントリを二日連続で見た。
 ある種の地雷のようになってしまっているのが残念だ。トラックバックされていやならできなくすればいいのにと思う。それと、分からないのが「相手のサイトが自分からのリンクでカウントアップするのが気に食わない」という感情。他人のサイトがカウントアップしたら腹が立ちますか?
 俺の場合は、トラックバックするときにリンクだけでも載せている。理由は簡単。自分がトラックバックした相手を覚えていられないから。編集画面からping履歴をたどればいいんだがめんどくさい。だから、リンクすることが多い。だいたい、他のサイトがここからのアクセスでカウントがあがっても気にならないし、こんな貧弱サイトにトラックバックしたって、アクセスなんか増えないからね。

 おんなじことを感じている人がいたのでクリップ。

*mt::MRU: 【ブログ考察】「引用もなしにTBだけ打ってくるのかよ!(怒)」 (c)yukkie

 TBくらいで気を揉んでいては、あっという間にブログをつけるのが楽しくなくなってしまいそうである。笑いながらサクッと削除や何も言わずに同じようなTBを打ち返すくらいのほうがよさそうだ。

 「TrackBack ポリシー」が秀逸。こういう風にしてあったら互いに楽だね。と、トラックバックしたのに500で蹴られちゃったよ(^^;。ところで、このyukkieさんは、ここと同じダイナミックDNSサービスみたいだ。はじめてみるので嬉しい。

暖かい風

 帰りには手袋が要らないくらいの気温だった。しかし、風が向かい風で強かったので、めちゃくちゃ消耗した。時間もかかって、家に帰ってからコープに行きたかったのに間に合わなかった。

 娘は学校の生徒会でのトラブルがあったらしく落ち込んでいた。息子は、塾が10時まで。しかたがないので、ほか弁と灯油(2日前くらいにストックが切れてやばかった)を買いに出た。

 息子は10時半ごろになって帰ってきた。「お疲れさん」としか言いようがない。

 どちらも、適当にがんばれ。時々はサボれ。

 俺はもちょっとがんばれってね(^^; しかし、朝から犬の散歩、旗振り、仕事、自転車通勤、買い物、夕食の準備、洗濯・・・結構きつい。

ザ・ラスト・フラッグマン

 って、通学路の旗振りのこと。以前にも書いたことがあるが、今回が最後。息子が小学校を卒業するから。

 最初は負担でたまらなかったが、慣れてきた。今回は運良く暖かくて、天気もよかったので楽だったことも大きい。

 こうやって、一つ一つイベントをクリアしていく様はRPGのよう。今年は、小学校イベントが完了し、最後の中学校入学イベントが始まるところだ。2年後には娘の高校卒業・進路変更イベントがあり、次は息子の中学卒業・高校入学だ。その次に何が来るかは分からない・・・

 俺のほうは、転職イベントを盛り込みたい。もう少しレベルアップをして望みたいところだが、あまり遅いと次の職業の経験値が上がりきらない可能性もあるので、難しい。

 せめて、転職システムがドラクエのように、公平に能力が伸ばせ評価されるものならいいが・・・今の日本、しかも、労働市場が死んでいる関西では職に就けるだけで満足しなければならないのかもしれない。こんなのは、企業にとっても個人にとっても不幸な状態なんだが・・・

対応で変わる印象(情報もウィルスも)

 ジャパネットタカタから数十万人規模の顧客リスト流出が合ったらしい。今回は対岸の火事だから、文句を言う立場ではない。面白いと思ったのは、その対応とそれに対する様々な反応だ。

 ジャパネットタカタがテレビショッピング番組を停止したことに対して賛辞が多いような気がするが、情報インフラたるADSLと一緒にしてはいけないだろう。Y!BBがサービスをストップしたら一番困るのはユーザーだ。少なくとも俺は、サービスの停止という形での責任の取り方を望まない。しかし、企業の姿勢を示すという意味ではジャパネットタカタのフォローの方法は、実効はともかく、受けは良かった。そこの違いは大きい。

 その、極端な例が何度も書くが、浅田農場だ。実際は一次被害者だったのだ。大量死したときに隠滅を図らなかったら今とは全く違っていただろう。その判断を誤ったために、勘違いしたマスコミや世論に発生元扱いされてしまった。しつこいようだが、暴力団と懇意になって指名手配されている被疑者の饗応を受け逃がしてやった警察官。農産物の産地を偽って出荷している流通業者。権力者や身内は取り締まらない交通機動隊。政治家や暴力団と結託している検察。接待してくれるところにだけ甘い国税。こんな奴らとは罪の次元が違う。隠蔽を図った罪は逃れられない。交通事故でも事故現場から逃げた場合と一緒だ。しかし、罪の性質はこちらに近い。

 発端は、全く罪のない浅田農場だったのに、対応を誤って、二次的な加害者になって、自社だけでは収拾が付かなくなってしまった。

 自社の不祥事(この時点で罪だ)から端を発し、対応を誤って顰蹙を買ったあげく、評判を下げてしまったYahooBB。

 YahooBBと同じ不祥事からスタートしたにもかかわらず、上手く立ち回ることで悪印象を残さなかった、ジャパネットタカタ。

 当事者には申し訳ないが、判断を下す際のケーススタディに使えるかもしれない。これは業態や組織に関わらずに、危機対応は考えていかなければならない。そして、こういう前例は無意識のうちに社会的な規範となる。これらの事件の当事者には返す返す失礼な書き方だが、他山の石として、今後の社会的な危機拡散を防ぐ参考資料として記憶にとどめておくべきだ。

 一つ気になるのは、その場合に重要なマスコミの評価だ。多くの個人はマスコミの評価に依存している。マスコミが、今回の浅田農場にしたような、近視眼的な「叩き」を繰り返しているのではダメだ。「何のどこが悪かったのか」「どうすべきだったのか」をコメントすべきだ。

 もちろん、一切のコメントや脚色をしないで報道に徹するという方向もあるが・・・それを受け入れられるほど日本の社会は熟していないだろう・・・

 ちなみに、こんな報道もあったのでクリップ。「300万回線で採算が取れる」といっていたのに、いつまでも新規獲得をやめなかったのは、実際には300万回線に届いていなかったからなのか。

 

ヤフーBB情報流出で見えてきたソフトバンクの素顔
http://www.zakzak.co.jp/top/top0309_1_20.html
ヤフーBB情報流出で見えてきたソフトバンクの素顔
「有料会員241万人」ヒット率低く

 厚いベールに包まれていたソフトバンクの実態が図らずも明らかになり、話題になっている。インターネット接続サービス「ヤフーBB」の契約者情報が流出した事件で、親会社ソフトバンク(孫正義社長)が流出したのは約451万人分と発表したのだ。加入者の実数が明らかになったのは今回が初めて。業界からは「得意の無料体験キャンペーンのヒット率が意外に低い」と驚きの声も聞かれる。

 同社によると、流出したのは、(1)加入者(2)加入手続中(3)無料体験キャンペーン申込み者(4)解約者-の計451万7039人分の情報。中身は住所、氏名、電話番号、メールアドレス、ヤフージャパンのID番号、申込日の6点で、人数の内訳は(1)240万3617人(2)9834人(3)147万3774人(4)62万9814人だった。

 「2カ月間無料です。もっていってください」。駅前や大型店の店頭で通行人に声をかけるヤフーBBの販促活動は、お馴染みとなっている。会員獲得のための無料キャンペーンで、この体験申込者のうち何割が加入を申し込んでいるのかを示すヒット率は厚いベールに包まれていた。

 今回、初めて公表された数字では、加入者と加入手続中の合計は全体の53.4%にあたる241万3451人。これは「5割強のヒット率とみることができる」(業界関係者)という。

 さらに、無料体験申込者が約3分の1(32.6%)に及び、解約者も1割強(13.9%)あったことになるという。

 この数字について、業界関係者は「加入者のヒット率が低く、無料体験中の人がこんなに多いとははっきりいって予想外」と驚きを隠さない。

 これまでソフトバンクは、課金対象となる加入者数を公表していなかった。公表してきたのは、接続回線数だった。

 その回線利用者数は今年1月末現在で381万7000人。3月末には400万人を達成できる見込みで、平成17年9月までに600万人突破の目標を掲げている。

 だが、これは収入源となる課金対象の有料会員ではない。無料で配布した「お試し会員」も含んだ数字である。そのため、「ヤフーBBの有料会員=収益になる会員」がどの程度いるのかはまったくのミステリーだったのだ。

 それが今回の事件で、「課金対象の会員は約241万人」と判明。回線利用者数の約381万人から(1)の約241万人を差し引いた約140万人は、公表された無料体験キャンペーン申込者約147万人とほぼ見合う数字だ。

 内実が表面化してきたことについて、市場では「出版界では発行部数は公表しても、実売部数は企業秘密として公開していない。回線利用者数と加入者数の関係も発行部数と実売部数と同じだが、上場企業の開示情報があまり乖離(かいり)しているのは好ましいことではない」(証券アナリスト)と、ソフトバンクの情報開示姿勢に疑問を投げかける。

 ADSLで圧倒的なシェアを誇るヤフーBB。事件を機に、業界トップとして加入者実数の公表に先鞭をつけたらどうだろうか。

ZAKZAK 2004/03/09