スペ厨が土俵をUIに移すことを画策か? SAMSUNG GALAXY SIII

 最先端の要素技術をどこより早く投入することで優位を保ってきた SAMSUNG だが、次の要素が見当たらなくなってきたのか。これは、「新しいiPad」のネーミングのときに語られたも事と合致するのかもしれない。現在考えうる最高の要素技術を盛り込んだ端末はまだないが時間の問題だろう。

 4 コア、Retina 級高精細ディスプレイ、LTE、NFC の全部入り端末が 2012 年中か来年初旬には出揃うだろうが、それ以後に実用化されそうな要素技術は見当たらない。これ以上の精細化は意味が無いだろうし、コアの数も無意味だろう。iMac や MacBook Air がそうであるように外観や仕様はほとんど変わらず、CPUの世代に合わせた改良を重ねていくことになるのかもしれない。

 ただ、Android という OS を採用している以上できることは限られているだろう。OSがどんなUIを用意しようと実行されるアプリは Android アプリだからだ。今でも、統一感のない、また、フラグメントの弊害を受けた統一感のない使いにくい UI のアプリが並ぶのだから(iOS アプリ群が完璧かというと決してそうではない。試行錯誤しなければ操作が分からないアプリも多いが、少なくとも、ハードのフラグメントが発生していないので、Android よりはマシ)。

スペックでなく、「ヒューマン」な要素で勝負するサムスンGalaxy S III – TechCrunch

サムスンの新製品発表は「スペック(で語ること)の終焉」を目指すものだったのかもしれない。かわりに登場してきた指針は「ヒューマンタッチ」だった。Glaxy S IIIの発表会にて、最初の30分はたったひとつのことを除いてスペックについては何も語られなかった。唯一の例外は画面サイズ(4.8インチでこれは相当に大きい)についてのことだった。

スペックを語らずに何を語ったのか。主にサムスンが実現した「直感的デザイン」についてだった。テック系バズワードを避け、「nature」、「organic」などの言葉を数多く用いたプレゼンテーションだった。Galaxy S IIIは「真に人間向けのデザインを実現している」(really designed for humans)というようなことを繰り返し述べていた。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です