Kickstarter に見る消費者心理

kickstarter pebbleで pebble 2 に出資した。

 今回の案件で Pebble は複数の枠で出資を募っていて、早く応募すればするほど安い。一番早いのは Early bird と呼ばれる枠で数も少ない。Pebble 2 の場合 $99(予定価格$129)で 10,000口、Time 2 は $169(予定価格$199) で 10,000口、core は $69($99) で 5,000口だった。Time 2 はあっという間に Early bird を終了し次の $179 の枠も埋まって更に $179 枠が追加された。

20160607-kickstarter Core は Ealy bird が終わると失速するという現象を呈している。5,000口は数日で終わったのに、その後10日以上経っているのに 1,300件くらいしか応募が入っていない(Pebble 2 と Time 2 とのセット販売もあるので core が全く売れていないという意味ではないが)。現在取りうるベストな選択は次の価格($79)に応募することだが、Early bird に乗り遅れたことによる割高感が邪魔をして、損をしていないのに損をした気分になってしまうのだろう。普通に販売されてから買ったらもっと高くなることが分かっていても応募する気が起きないのは良く分かる。

 これは値引き販売後に通常価格に戻したら売上が激減したり、オークションで市場価格より高い値段で買ってしまう心理などと似ていて面白い。

 Kickstarter で損益分岐点を超える個数の販売を確保した上で投資できるというのは資産を持たないベンチャーにとっては有効だ。販売できる個数が事前に読めていたら生産規模を最適化し在庫を持たずに済む。一方で、Early bird での価格が市場で明らかになっていることで、標準小売価格で売る際の心理的な障壁が出来る。このバランスをどう設定するかは難しいところだろう。

 ちなみに、自分が Pebble 2 単体を買ったのは Core が日本の SIM で使えるかどうか分からなかったから。アメリカなら「3G対応」とあれば特に断りがなくても 3G 回線用の SIM を用意すればいいということになるのかもしれないが、日本は違う。例の「技適」が障壁となっている。「技適」マークの付いていない(表示できない)デバイスを日本で使うと爆発するという噂がささやかれているからだ(ww)。

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