PVH ? 米大物アナリストがアップルの衰退を予想

 アップルの成長が止まるのは間違いない。それは Jobs が生きていても変わらない。これは、自分が50年後生きていないであろうことと同じくらい確かなことだ。

 iMac、iPod、Macbook、iPhone、iPad のような製品群は非常に完成度が高い。これらを陳腐化するような新しい「何か」が生まれる余地が無いと思えるほどだ。テレビという噂はあるが、個人的にはテレビには興味が無いので、どんな製品が出てもライフスタイルに影響を受けることはないと思っている。おそらく、このアナリストの貧困な想像力と同程度の想像力しか自分にはないのだろう。

 ただ、去年 Jobs が無くなってから、この記事も典型だが、Jobs を神格化するような論調の記事と、Jobs 亡き後の Apple を心配するような記事を多く目にすることについては違和感がある。Jobs がデザイン画を書いたわけでもないし、プログラムを作ったわけでもない。要素技術の大半は他社に依存している(Samsung がRetina を供給できなければ新しい iPad の魅力の多くは存在しない。これは、Jobs のカリスマとは別の話だ)。また、そのプレゼンテーションスキルについても、魅力的な製品があって初めて現実歪曲フィールドが発動するのであって、SONY tablet P ではダメなのだ。

 iPhone を買っているユーザの大半は Jobs のキーノートスピーチを聞いたことがないし、Jobs の名前も死亡記事の後追いで知ったという程度だろう。なのに、Jobs のようなキーノートスピーチをする後継者がいないから Apple の売上が落ちると思っていたらアホとしか言いようが無い。

 とはいうものの、10 年前に Apple が今のようになるなんて全く予想できなかった。というより、iPhone や iPad のよネット端末が実用になって自分の手元に来るなんて信じられなかった(当時はvisor prismを使っていた)。10年後に、このアナリストの予想が当たっているか、自分の予想「成長は微増にとどまり収益も下がるだろうが、無くてはならないブランドとして定着している。」が当たっているか、両社の予想をはるかに上回る成長を続けているか、エントリを消さずに置いておきたい。

CNN.co.jp:米大物アナリストがアップルの衰退を予想

※PVHはPage View Hunter の頭文字。ページビューを稼ぐために Apple や iPhone、iPad に否定的な見出しを好んで使うウェブマーケティング手法。

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