呉・広島 ポンコツ・ツーリング 1日目(2019/07/28)

2019年7月28日から29日にかけて息子とバイクでツーリングしてきた。

去年の鳥取ツーリングに続いて、ポンコツぶりを露呈してしまった。事故的な事案もあったので、全てが自分のポンコツに起因するとは思わないが、結果として被害が出たのは自分の方だった。

長くなるが時系列で記録しておく。

27日は土曜だったが二人とも出勤日だった。仕事の後で西宮の自宅で集合するつもりでいたが、台風の影響で雨が残って息子は来れなかった。自分も、6時くらいには出るつもりだったが、雨雲レーダーで雨雲が近づいてくるのが分かったので、やり過ごしてから出発した。上からの雨はほとんどなかったが、途中の道路は水たまりが残るくらいのヘビーウェットだった。

 息子は夜中のETC割引を使うということで朝4時前に出発し、5時半頃に自分が起きた時には朝食を作って食べていた。自分はその後二度寝し、6時半くらいに起きて、7時頃にスタートした。

ポンコツ1
 スタート直後に高速に入り、後は延々高速。9時頃に備前SAで休憩。バイクを降りてヘルメットを脱いだ時に一つ目のイベントが発生。AirPodsが外れ、グレーチングの下まで落ちてしまったのだ。グレーチングはボルトでガッチリと固定されていてビクともしない。手を入れる隙間もないし溝も深かった。

 「片方だけ買わなあかんかぁ」と思ったが、周囲の植栽に副え木がしてあるのが目に入った。トイレに入って自販機で水を買って飲んだ後、売店でガムを買った。ガムを噛んで副え木の先に付けてAirPodsを回収することができた。なので、これはセーフ案件。


 山陽道は連休に車で通った。その時は岡山市の手前で渋滞が有ったが今回はなかった。車の密度も連休のときほどではなくそこそこ快適に走ることができた。ただ、フルカウルのロードバイクとはいえ250ccで高速を巡航するのはきつい。SR400ほどではないが、息子のDucatiがトップギアに入るくらいの速度を維持するのは心理的に辛いものがある。

 山陽道のSAで息子の給油ランプが点いたので次のGSに止まろうと言っていたが、呉道路にはGSは一箇所もなく、降りてからもなかなかGSがなくて焦った。自分が盛んにツーリングしていた頃と違ってGSの数が減っているのを肌で感じる。止まることなくGSに入ることができたがDucatiの燃料残量は1リットルを切っていたようだ。給油ランプが点灯してから40kmくらいは走っていたので、給油ランプ点灯後も50kmくらいは大丈夫そうだ。

 大和ミュージアムの駐輪場に到着したのは10時頃だった。

大和ミュージアムの星型エンジン

 そこで今回の目的地大和ミュージアムをゆっくり回った。夏休みの日曜だけに沢山の人が来ていた。自分的には星型エンジンの実物が興味深かった。

 大和ミュージアムで撮った写真はこれだけwww


金曜カレー
 その後、近くで昼食をとり海上自衛隊呉史料館 (アイキャッチの写真)に移動した。自分はモトクロスブーツで靴ズレができて歩くのが辛くなったので座って休んでいた。身体が冷えて楽になったとき、ふとバイクのキーをどこに置いたかと不安になった。ポケットもタンクバッグにも見当たらない。

 「落とした?」

ポンコツ2
 焦って、駐輪場まで帰るまでにいろんなことを考えた。バイクのキーを使って盗まれてたらどうしようとか。施設内に落としたとしたら届いているかもしれない。届いていなければ、電車で広島まで行って、ホテルに泊まって新幹線と電車で社宅に戻りスペアキーを持って回収に来るしかないとか。駐輪場にバイクがあることは遠くから見えたので、キーを落としたために盗まれたりしてないことは確認できた。そして、近づいたらキーはエンジンスイッチに入ったままだった・・・ホッとした。施設に戻って息子に報告したら呆れられた。この時点で午後1時15分くらいだった。

 バイクに乗って、すぐ側のフェリー乗り場に行ったら、出航まで1時間近くあった。炎天下で待っているのは無しなので、潜水艦に戻った。息子は潜水艦の中に入っていたが、自分は時間がないというので諦めて戻っていたのだった。潜水艦の中を見た後、フェリー乗り場に移動(徒歩で)し待合室で水分を補給し休憩。今回のツーリングは時間や距離より熱暑との戦いとなった。

 フェリーに乗っている時間は30分くらいだが、涼しい客室でブーツを脱いで休めたのでかなり回復できた。早朝から高速や市街地を走り続けていたので目が疲れた。路上のペイントの照り返しで目を開けるのが苦痛なくらいだ。特に、呉道路のような片道一車線の自動車専用道路はドライバーが横にブレるのを防ぐために道路が狭く見えるよう左右にストロボラインのようなペイントをしている区間が多い。これが眩しい。自動車だと視界の下部は車の内装で遮られるが、バイクの場合は下からの照り返しがもろに視界に入る。サングラスやスモークシールドもあるが、それを使ってしまうとトンネルが怖い・・・


 江田島で降りて次の目的地、三高山砲台跡に向かう。ナビはYahoo!カーナビだが、アナウンスが微妙で苦労した。カーブがあると「右方向」というので、交差点を右なのかどうか分かりにくい。画面を見ていればいいのだろうが、自分は音声だけなので、何回も間違えた。左カーブの先に交差点があって右に行かなければならないのに、「前方左方向です」とだけ言う。で、交差点を左に曲がると当然方向が逆になって、Uターンするか回り込んでこなければならなくなる。

 苦労しながら「ここから」と思えるところを見つけて登ろうとしたら「この先工事中。通り抜けできません」。「まあ、行けるとこまで行ったろか。砲台跡まで行ければその先が通れんでもええし」と思って入った。しかし、そこからの道はまともな状態ではなかった。土砂崩の落石が道いっぱいに散らばって走るのが困難な状態だった。オフロード好きの本能で乗り切ったが、Ducatiの息子は大苦戦したようだった。石に乗り上げた状態でアクセルを開けるとホイルスピンするのだ。ハンドルでかわせるようなステアリング設定ではない(ダンパーも付いてるし)。路面が普通なら楽しい(といっても、Ninja250ならだが)道で、綺麗な景色の場所もあったが、止まる余裕はなかった。オフロードバイクなら楽しかっただろう。

 途中、道路のど真ん中に動物の死骸があった。たぬきか猪かと思って近づいたら、頭が動いてこちらを見た。そして、バイクが近付いてくるのに気づいて、起き上がり去っていった。猪の子供が道のど真ん中で昼寝していたのだった(^^)。

 三高山砲台跡に着いたら、自分達の走った道が通り抜けできない区間だったことが分かった。砲台跡から逆方向の道が通行可能だったらしい。まあ、帰りにあの落石だらけの道を通らなくていい事が分かったので、息子にはかなりぼやかれたが、結果オーライ。

 三高山砲台跡はレンガ造りの防空壕のようなものだった。もっと見晴らしがいいのかと期待していたが、雑木が茂っていて見晴らしは全く効かなかった。砲台の周辺の草刈りはされているが、周囲の整備まではされていなかった。

 手垢の付いていない廃墟のような構築物から受ける感情を自分の文章力では表現できない。そこに砲塔があり、多くの兵士がいたことは想像も難しい。(下の写真をクリックすると大きく表示されます)

 砲台跡から宿のある広島まで戻る途中にある「歴史の見える丘」をナビの目的地に設定してスタート。しかし、途中で車一台がやっと通れるような路地裏のような道路で急な下り坂を案内された。砲台跡という史跡にアプローチするルートとは思えないようだった。自分はバックミラーを見る余裕もなく迷走に近い状態で道を降りた。少し幹線道路っぽい道に出て息子を待ったがなかなか来ない。息子のバイクの排気音は静かな所ならかなり離れていても聞こえる。それすら聞こえないので不安になって引き返した。しかし、引き返そうにも自分がどこを通ってきたのか分からなくなるような迷路で、自分も迷子になると思って幹線道路に戻った。

 とりあえず、自販機で喉を潤していたら、息子からライン。「はぐれたみたいやから、自力で呉に行くわ。」そこから、田舎道から国道に入り、道なりに呉に向かった。前に息子がいるのか後ろにいるのか分からないので無闇に飛ばすこともできない。呉市に入ったところで信号待ちしていたら、後ろから爆音を押し殺したような独特の排気音が近づいてきた。バックミラーを見たら息子のDucatiだった(^_^;

大和を作ったドック
そこから少し走ったら、目的地付近というアナウンス。しかし、それが見当たらない。住宅地をウロウロしたのち、止まって地図を確認したら小さな道端の緑地帯みたいなところが目的だった。かなり大回りしなければならなかったが、なんとか歴史の見える丘についた。歩道橋の上から大和を作ったドックがよく見えた。船の工場は作るものがでかいだけに壮大で迫力がある。

 そこから広島までは退屈な都会国道。途中のコンビニで給食と水分を補給し、なんとか乗り切ったが、正直きつかった。神経を使うしシフトの回数も増えるので左手と左足が痛い(モトクロスブーツはでかいので、シフトレバーを操作しにくいから)。

オリエンタルホテル広島
 ホテルはオリエンタルホテル広島。予想以上に立派なところで、驚いた。息子に「間違えてるんちゃうん?」と言われて、自分も不安になってじゃらんからのメールを確認した。もちろん、間違ってはいなくて無事チェックインできた。朝食付きで8900円という激安価格にしてはいい宿で快適だった。

 夕食にする前にジョギングに出た。広島の地理は全然知らなかったが、近くに平和祈念公園、原爆ドームがあることはホテルの場所を調べていた時に知っていたので、そちらに向かってみた。暑かったが、写真に収めたいような物がそこここにあって、止まっては写真に収めての繰り返しだったせいでオーバーヒートせずに走れた。シューズはテスラだったので、公園の固くて凸凹の土風味の舗装路面は足の裏に突起が食い込んでいたかったが。

 バッグを持ってきておらず、水を持てないためにのどが渇いた。更に、夕方おにぎりを食べただけなので空腹感も襲ってきた。そこから引き返したが、気づいたのが遅すぎたらしい。というか、昼から続いていた酷暑で脱水症状が進んでいたのだろう、走っている最中から頭痛が始まってしまった。

 なんとか無事にホテルについたら息子が爆睡。声をかけても目を覚まさないくらいだった。3時頃に起きて出てきていること、昼間の高温直射日光の下を走ったこと、Ducatiで細い道やガレキのある道や一般道を走ったことから消耗しきったのも無理はない。しかも息子は革ツナギを着ていたので、負担は自分以上だったかもしれない。自分も、真冬用の内綿入の革製ライダースだったので上半身の暑さでは革ツナギ以上ではあったが・・・

 9時ごろまで待ったら息子の眠りが少し浅くなったので、声をかけて起こした。自分がジョギングに行っている間に息子が調べたというお好み焼き屋で遅い夕食にした。ホテルに帰ったら二人ともすぐに爆睡。息子は夜に少し広島をウォーキングすると言っていたが、その余裕はなかった。

 ポンコツはあまりないようだったが、要所要所で「鍵」や「財布」を入れた場所を忘れて慌てるというのを繰り返していたのだったorz…


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