覚えておこう:「ハイレゾ音源」に復活託すソニー

ハイレゾに賭けるSONY
ハイレゾに賭けるSONY

 狂ったか?

 Apple が iPod を見切っているように、携帯音楽プレーヤーに未来はない。だって、専用の音楽プレーヤーが売れないのは音質に不満があるからではない。スマートフォンがあれば事足りるからだ。音楽を移動中に聴くような人間には高音質なんて全く無意味。外のノイズにかき消されて微細な音なんて聴けないのだから。

 自分の場合、静かな部屋で音楽を聴く機会はほとんど無い。こういうライフスタイルの人は多いのではないだろうか。

 SONYはテレビを残すという自分には理解できない方針を打ち出しているが、これもその一つだ。ハイレゾに賭けるというのもこの行列の後ろに並ぶのではないだろうか。ちなみに、VAIO を捨てたのにはびっくりしたが、Windows互換PCの組み立て業を切り捨てたのは正解だと思う。世界規模でシェアを取れない限り利益は得られない市場になってしまったからだ。それはモバイル端末市場(スマートフォン、タブレット)も同様だろう。

 iPhone 6 は発売後一週間で1000万台を売ったらしい。これはSONYが一年かけて売った台数より多いのではないか。この数が持つスケールメリットの大きさは圧倒的だ。綱渡りではあるが、これだけの数量を作ることができれば生産ラインの一台あたりのコストは極限まで下げられる。他メーカーでこの製造コストを実現できるのは上位数社だけだろう。

 とにかく、この記事はクリップしておきたい。本当にハイレゾ音源がSONY復活のきっかけになるのか、Qualia のように無かったことになるのか後で確認するために。

「ハイレゾ音源」に復活託すソニー スマホ不振…携帯音楽プレーヤーで攻勢 (SankeiBiz) – Yahoo!ニュース
 ソニーは25日、CDを上回る高音質の「ハイレゾリューション音源」に対応した世界最小の携帯音楽プレーヤーを11月8日に発売すると発表した。価格を抑え、手軽にハイレゾ音源が楽しめる普及モデルとして若者などに売り込む。ソニーにとって、トランジスタラジオやウォークマンに代表されるオーディオ(音響)機器は映像機器と並ぶ“祖業”の一つ。スマートフォンの販売不振で業績が悪化する中、ハイレゾに復活を託す。

 オーディオの開発部隊が常駐するソニーシティ大崎(東京都品川区)で開かれたこの日の発表会。スクリーンに、今から30年前の1984年、当時会長だった盛田昭夫氏が発表会で新開発の携帯型CDプレーヤーを紹介する様子が映し出された。ソニーはその2年前に家庭用を発売していたが、携帯型の投入でCDの普及に弾みがついた。

 「昨年はハイレゾ元年、今年は普及加速の年」。ソニーの高木一郎・ビデオ&サウンド事業本部長は発表会で強調した。作成したロゴマークも6月に日本オーディオ協会に譲渡した。

 普及の“起爆剤”と期待するのが携帯音楽プレーヤーの新製品「ウォークマンAシリーズ」。持ち歩きしやすいよう小型化し、想定価格(税別)を約2万5000円からに抑えた。昨年発売し、品切れする人気になった最上位機種「ZX1」のほぼ3分の1の価格。ハイレゾ音源を聞くには専用のヘッドホンが必要だが、CD音源をハイレゾ音源に近い音にする機能もある。

 ソニーは昨年からハイレゾ対応機器を本格展開し、現在、オーディオの国内売り上げの20%超。高木本部長は「(今年度下期中に)30%に上げ、近い将来、50%にしたい」と意気込む。利益率が高いうえ、価格下落も少なく、コンポなど他製品の販売も見込める。

 ソニーのオーディオ事業は黒字を確保しているとみられるが、スマホの普及などで市場は縮小傾向にある。このため、スマホでもハイレゾ対応モデルをそろえ、差別化を図る。ハイレゾを“救世主”と位置付けるのは他社も同様だ。パナソニックは4年ぶりにオーディオ機器の超高級ブランド「テクニクス」を復活させ、対応製品を投入する。

 もっとも、音楽配信サービス業者が提供するハイレゾ音源の曲数はまだ少ない。対応機器の購入者も国内の愛好家が目立つ。今後、スマホや米アップルの「iPod(アイポッド)」の利用者が多い欧米などでも支持を集められるかが課題になる。

「覚えておこう:「ハイレゾ音源」に復活託すソニー」への2件のフィードバック

  1. 商品価値を下げないための方便でしかなく、十分な音質のものを安く提供している二流三流メーカーの方に流れていくのが見えている。
    その一方で、今日発表されたドコモ秋冬新機種なんてハイレゾ再生対応が多くなってきて、ますます単体オーディオ機器は見向きもされなくなるだろうね。

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