Boot Camp はブートローダー?

 個人ユーザが成し遂げたデュアルブートをAppleが正式に取り込んだということか。或いは、従来からAppleには分かっていたが、気付かれないうちは黙っていたのかは分からない。まあ、フリーウェアが実現した機能をAppleが取り込むことは伝統としてあったし、それでユーザが面倒なく目的が達成されるようになるなら歓迎だ。

 リリースを読む限りでは、windows用のパーテーションを切ってそこにwindowsをインストールするようだ。macのパーテーションがマウントできれば切替の面倒さは残るもののかなり使えるものになるが、互いのパーテーションが見えないのではかなり限定した使い方しかできない。まあ、ネットワークにストレージを置いてデータの置き場所に使えば共有できるデータについては問題はないかもしれない(どちらかのOS用にしかないアプリケーションならデータが見えたところで意味がないから)。 

 残る疑問は逆ができるかだ。Apple の公開したブートローダーが著作権や特許で守られる性格のものなのか。他社(HPやDELL)が自社のハード向けにブートローダーを開発できるのかどうか。従来macはマザーボード上にツールボックスというROMを持っていて、これのないハードでは動かなくなっていた。windows上で68kマシンのエミュレーターを動かす場合にも68kマシンのROMイメージを正規の方法で吸い取った上で動かす必要があった(ROMの載ったmacを同じ数だけ持っていないと不正使用になってしまう)※。

 これが単なるブートローダーならば、OSはwinやmacだけじゃなく、新しいBIOS(名前忘れた)に対応した別のOS、遠からず対応するだろうLinuxやBSDもブートできるんじゃないだろうか。まあ、unixそのもののMacOSXとLinuxを使い分けるメリットはあまりないかもしれないが・・・

朝日新聞:

asahi.com:アップル、マック上でウィンドウズXP利用可能に††ビジネス2006年04月06日10時06分

 米アップルコンピュータは5日、同社のパソコン「マック」シリーズのうちインテル製超小型演算処理装置(MPU)を搭載した機種で、米マイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウィンドウズXP」を使えるようにするソフトを試験公開した。「ブートキャンプ」と名付けられ、アップルのウェブサイトからダウンロードできる。

 XP自体は利用者が独自に購入する仕組みだ。自社OS「マックOS X(テン)」の次期バージョン「レパード」には、ブートキャンプを標準搭載する。

 アップルはパソコンのMPUを従来のIBM製からインテル製に順次切り替えており、ライバルだったインテル・マイクロソフト連合に接近。新ソフトは、OSで圧倒的なシェアを握るウィンドウズの利用者に顧客層を広げる狙いがある。

 携帯音楽プレーヤー「iPod」の人気で、ウィンドウズ利用者にアップルブランドが浸透したことも、パソコン市場でのシェア拡大に追い風となりそうだ。

 ただ、発表の声明では「ウィンドウズを販売、支援する願望も計画もない」とあくまで利用は顧客の選択に委ねる考えを強調し、独自性を支持するファンに配慮した。

 一般紙にも紹介されているのでクリップ。ただ、「独自性を支持するファンに配慮した」というのは、windowsをプリインストールして販売しているDELLやHPに対してで配慮のご認識ではないだろうか。

公式リリース:

アップル、Boot Campを発表

IntelベースのMacでWindows XPの利用を可能にするパブリックベータソフトウェア

2006年4月5日、アップルは本日、IntelベースのMacでWindows XPの利用を可能にする「Boot Camp(ブートキャンプ)」のパブリックベータソフトウェアを発表しました。Microsoft Windows XPのインストールディスクを持っているユーザは、本日よりダウンロード提供されるBoot Campを使って、IntelベースのMacにWindows XPをインストールできるようになります。

 残念ながら、このBoot Camp はwindousをゲストOSとして組み込むものではない。我がままユーザとしてはmac OSのウィンドウの一つとしてWindowsアプリケーションが開くことを実現してほしい。PowerPC版OSXでクラシックアプリケーションを動かすようなイメージでだ。それが無理なら、複数のOSがそれぞれの別のデスクトップとして切り換えられるような実装ができないか。macの fast user switch のような感じで切り替えられたら面白いが、こっちのほうが可能性は低いかもしれない(複数のOSをゲストとしてロードするメタOSが必要だから。これはintelのロードマップにはあるが当分は無理)。

※:俺は数台68kのROMを持っているので、欲しい人がいたらあげるよ。後は十分なCPUパワーのあるwinntelマシンがあれば、macOS9エミュレーターを手持ちのwinで動かせます。俺の持っているwinntelマシンは非力なので試す気にもならないが・・・

追記:

Intel MacでWin XPとのデュアル起動を実現、アップルの「Boot Camp」 (MYCOM PC WEB)

Windows XPのインストール・プロセスにおけるWindowsパーティションのフォーマットでは、NTFSまたはFATを選択できる。NTFSは信頼性やセキュリティに優れるが、Mac OS X側からWindows側に書き込みやファイルの保存ができない。一方FATは、Mac OS X側からの書き込みが可能になるが、領域のサイズが32GB以下に制限される。

 さすがヲタニュース。マカーやドザが知りたいことが書いてある。パーテーションの大きさに制限はあるが、見えるようにもフォーマットできるらしい。

 windows専用ソフトを使う仕事で金を溜めてmac mini と液晶モニタを買いたくなってきた。仕事にも使えるなら財布のひももゆるもうってもんだ。ま、貯金が溜まるためには数年掛かるかもしれんが・・・

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