クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ 戦記

quizRPG このところ、ゆけ!勇者パズドラしかやっていなかったが、東京ゲーム事変で紹介されていた「魔法使いと黒猫のウィズ」をやってみた。自分は、こう見えてもクイズマジックアカデミー(以下 QMA)DS 版を 2 本とも持っているほどのクイズ好き(?) なのだ。

 QMA の スマホ版(iOS, Android)版をダウンロードしたがアーケード版とも DS 版とも違うゲーム性ですぐに消した。また DS 版はサーバが止まったのでやめた。今でも続いているのはアーケード版だが、数ヶ月に一回息子と一緒に行ける時にやる程度だ。なので、クイズゲームに飢えていたのかもしれないwww

 「QMA とパズドラの要素を組み合わせたものなら面白く無いはずが無い!」と、勇んでダウンロードしたが・・・

ゲームシステム・ルール

 問題のジャンルは「文系」、「理系」、「生活・雑学」、「スポーツ」、「アニメ・ゲーム」、「芸能」の6種類。で回答方式は四択のみ(ボーナス問題で順番がある)。
カード
 パズドラではキャラクターはモンスターと呼ばれるが、このゲームでは「カード」と呼ばれる。パズドラ同様カードには属性があるが属性の種類は3種類(火、光、雷)しかない。敵のカードにも属性があるので、3すくみになっている所もパズドラと一緒(パズドラは3色+闇、光の5種類)。 自分で持てるカードは5枚なので、全属性を2枚ずつ持つことはできず、どうしても弱点ができてしまう。

 パズドラ同様、属性と特技、レベル、攻撃・HP等のパラメータがあり、絵柄によるコレクション要素があるのも同様。また、複数のカードを合成することによりパラメータを増やす強化と進化させる絵柄の変更と特技獲得とがある。カードのパラメータが上がると同じ問題を答えても相手に対するダメージが大きくなる(ここがQMAと大きく違うところ)。

 一問ごとにジャンルと属性を組み合わせたボタンが4つ表示されるのでそこから選択する。ジャンル・属性はランダムに選ばれている。ジャンル・属性は重複することが多いので、4つの全部が苦手な組み合わせということも珍しくない。ジャンルは一つだが、属性は重複している場合があり多くのカードでの同時攻撃が可能となる(赤x2、青x2、金x1のパーティーの時に属性が赤・青だと4枚同時攻撃)。ただし、複数属性のカードは問題の難易度が上がり、3属性のものは回答率20%以下のものが多い。

 ゲーム中は敵の属性・自パーティの属性構成・問題のジャンル・問題の属性の4つの組み合わせから少しでも自分にとって有利となるものを狙って選択するが、出題された問題に答えられなければ敵にダメージを与えられない。かといって、自分の得意ジャンルにして正解してもダメージを与えられないケースがある。この運要素のためにこのゲームがガチなクイズ戦にならずに済んでいる。逆に、ガチなクイズ好きには楽しめない可能性がある。

 ゲームには、クエストと全国トーナメントがある。ダンジョンは通常のプレイスタイルで、パズドラのダンジョンに近い。レベルの低いダンジョンから順々にロックが解除されていく。全国トーナメントは QMA のオンライントーナメントみたいなモードで、比較的近いレベルのプレーヤーがマッチングされてクイズに挑むという形式。敵を倒したターン数が少ないほうが上位で、同じターン数の中では回答時間が短いほうが上位になる。一応、オンライントーナメントのような UI で展開されるが、マッチングの時間を考えてリアルタイムとは思えない。

 また、上に書いた、手持ちカードの属性とレベルがプレーヤー毎に違うハンデ戦であることと運要素に大きく結果が左右されるために、順位はクイズの強さを性格に反映したものとはかなり異なると思う。

ジャンル・属性・難易度

IMG_3345 右のような状態になったらどうしようもない。敵の雷属性(黄色)に対して火属性(赤)で攻撃をかけたいところだが問題が芸能とアニゲ。得意とまでは言わないが正解率の高い理系は属性が水(青)。アニゲの2問は両方とも複合属性で問題の難易度が高い。

 しかし、この状況は未だマシだ。自分のパーティが全員残っているから。ダンジョンが進んで特定の属性のカードが全て攻撃不能になった時に、4問すべてがその色だったら、敵の攻撃を食らうだけのターンになってしまう。

 ジャンルと属性の組み合わせとそれによる問題の難易度を選ぶシステムというのがこのゲームの特徴といえるかもしれない。しかし、弊害のほうが多い気がするがどうだろう。

トーナメント

 一人で進めるクエストとは別に、QMAのようなトーナメントが有る。他のプレーヤーとマッチングされて、回答数の少なさと回答時間の短さを競う競争型のゲームだ。トーナメントという名前だが、QMAの予選のような脱落はない。最下位でも最終バトルまで進める。途中で暫定順位が表示されるが全く意味が無い。このモードが理不尽。手持ちのカードの属性・レベルで倒せるターン数は大きく変わってくる。スタート時点でイコールコンディションで無い上に、出題ジャンル・属性によって結果が大きく左右されるのだ。また、マッチング時に参加者のレベルが表示されるが、自分が最低だと噛ませ犬役を押し付けられたような気持ちになる(マッチングルールはわからないので、手持ちカードの戦力などが勘案されていて同等の戦力なのかもしれないが)。

 QMAのようなリアルタイムのマッチングを行なっているわけではない。途中で、他のプレーヤーの正誤の結果や勝ち抜けが表示されるが、実は全然関係ない。順位は要したターン数が少ないほうが上位になるし、時間というのも回答時間なのでジャンル選択画面で止まっている時間はカウントされない。なので、ゆっくり迷った上で問題を選び落ち着いて答えたほうがいい。先日などは途中で寝落ちしてしまったが、朝ジャンル選択から始まったし、最下位にもなっていなかった。

感想

 このゲームはアニメの表現がリッチというか過剰で画面遷移を面倒に感じる。一番感じるのはメインのクエストで、目前の敵を倒してから次の敵が出てくるまでの画面遷移とアニメが面倒くさい。パズドラの場合は敵を倒すと3秒くらいで次の戦闘モードに入る。ところが、このゲームでは7〜8秒かかる。さらに、ステージボス登場時にはは違う効果が組み込まれて10秒近くかかる。さらに、戦闘中に攻撃スキルを使うと一演出あって数秒かかる。

 画面遷移時のアニメーションなどは何回も見なければならないのですぐに飽きてしまう。ゲームを起動してプレイしている間に、メインのクイズに答えている時間より画面遷移アニメーションを観ている時間のほうが長いというのは本末転倒で、非常に冗長に感じる。作業ゲーになるのだからこういう演出はスキップできるようにして欲しい。プログラムやリソースの読み込み時間をごまかすための時間稼ぎもあるのだろうが、このゲームのアニメーションは過剰すぎる。ロードに時間がかかるのなら演出やアニメーションを削ってロード時間を短くする方向で努力して欲しい。

 また、このゲームはダンジョン中でも敵を倒す度に通信が発生する。単に時間がかかるだけでなく、電池の消耗やパケット使用量も増やしていることになるし、電波状態が悪い所ではすぐに止まってしまうことを意味する。トーナメント戦ならともかく、一人で進めるだけのクエストで一々通信するのは無駄に思える。因みに、パズドラの場合は通信が発生するのはダンジョンに入る時と結果のアップロードの時だけだ。

 ただ、何も考えずにできるパズドラと違って集中して考えて取り組めるクイズというのは楽しい。運要素はカジュアルゲームでは必要だろう。このゲームほどではないが、QMA だって出題ジャンルによる運不運はある。ラッキーパンチもゲームの要素だ。また、ジャンル分けについても、エンタメ系が3つに分けられている(出現率が半分)というのはツライが、自分がターゲット層でないだけかもしれない。

 パズドラのようなヒットにはならないと確信する。育成にかかる時間も長すぎる。レベル上げも面倒だし、アイテム集めも難しいし、その条件となるものを探すヒントが全然無い。パズドラなら、緑のダンジョンに入れば緑属性のモンスターの出現率が高いということはすぐに理解できるが、このゲームには皆無だ。1週間(1時間程度/日)やってきて、最初の街をクリア(クエストレベル10までクリア)して、序盤戦は終わったと思うんだが、一体も進化合成というものができていない。長く遊べるようにレベルやキャラの価値をインフレさせているのかもしれないが・・・もうちょっと初心者がサクサクとレベル上げできるほうがいいと思う。

 しかし、このゲームがパズドラほど普及しないと確信する理由は他にある。それははプレイコストだ。それも心理的なコストだ。パズドラは集中していなくてもできる。音楽やpodcastを聴きながらでも余裕だ。しかし、クイズは無理だ。文章と選択肢を読んで、記憶と参照して注意深く指を動かさなくてはならない(特に iPhone 4S 以前は)。ジャンル・属性選択ボタンを押したら集中して回答しなければならい。必要な精神的なエネルギーはパズドラより段違いに大きい。

 また、レベルが上がると普通に難しい問題が出てくる。QMAのドラゴン組で出題されるようなグロ問は、今のところ(LV18 2週間程度)、少ないが、数カ月先にも同じとは思えない。かといって、グロ問ばかりで勝てなければ興味を失うだろう。

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