生体認証とセキュリティ

BBC NEWS | Asia-Pacific | Malaysia car thieves steal finger

Police in Malaysia are hunting for members of a violent gang who chopped off a car owner’s finger to get round the vehicle’s hi-tech security system.

 前に、指紋認証が普及したら切り取る犯罪が起こるとどこかに書いた。そんな犯罪が実際に起こったらしい。生体認証がでたときに誰でもが考えつく。日本では車程度ではやらないだろうが、単に経済格差の問題でしかない。日本でだって、年収の10倍程度の金が絡めば、人を殺すことなど厭わない人間は多い。(なお、この場合窃盗や恐喝目的が結果的に殺人を犯したというのは含まない。殺人犯が数千円の現金しか奪えなかったというのは、結果論でしかない。物取りは殺人を犯して数千円を奪おうという犯意があった訳ではない。)

 指紋が絶対無二の鍵ならば、それさえ奪えば目的は達成されてしまう。暗証番号などなら、本人が口を割らない限り殺すことはない(死ぬより辛い目に遭うかもしれないが)。しかし、指だけが目的なら、そして犯人が目撃者を殺すことに躊躇しないなら、拉致してすぐに殺して指を切り取るだろう。

 生体反応を調べるという強化策も考えられるが、ハードルを少しあげるだけだろう。指を移植することだって可能だ。他の生体認証技術と組み合わせることも可能だが、これもコストを上げるだけだろう。

 ま、俺のように貧乏ならそんな心配はない。セキュリティの最高手段は秘密を持たないことだ。

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