アップルストアが「利益中心」方針に?

マカーと呼ばれて蔑まれているMacユーザを長くやっているが、未だに Apple store に足を運んだことがない。しかし、Apple store の存在意義は感じている。ヨドバシカメラやソフマップ、ソフトバンクでは得られない満足感を得られる買い物ができる場所なのだ。

もし、Tim Cook がこの記事に書いてあるような判断をしたとしたら、Appleのブランド戦略に大きな危機が訪れていると言わねばならない。明日にならないと分からないが、もし本当にここまでで漏れていたデザインのままだとしたら、Apple の管理能力は20年前に逆戻りということだ。そして、安いPCのようなデザインで利益を追求したものの、DOSに返り討ちにあって存続の危機さえ囁かれていたあの頃にだ。

ここまで築き上げた Apple のイメージと逆行するような事をすべきではない。売り場で積極的に売り込みをするようになったら一時的には安価な付属品の売り上げは伸びるだろうが来店客の数は確実に減るだろう。店員がうるさくつきまとって商品を勧めてくる店ほど消費者に嫌われるものはないのだ。そういう店で安価な商品が売れるのは、ゆっくりと吟味したいのにうるさい店員に勧められるので仕方なく、安価な製品を買って帰るからだ。そして、そんな経験をしたユーザは二度とその店には行かない。長期的には損をする典型的パターンといっていい。

怖いのは、その考え方が製品の開発に及んでしまうことだ。妥協や手抜きで製造原価を下げることを是とするような風土に毒されたら最後、日本製のノートPCのような醜い姿になってしまうだろう。Performa 時代のパンチプレスのブリキのシャシーで作ったベージュのMacへと逆戻りしたら最後、Jobsのような人物が現れない限り回復は不可能になってしまう。ということは、それっきりということだ。

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ジョブズ氏の死去後、2001年からリテール部門を担当してきた役員がアップルを去り、安売りで有名な販売チェーンの出身者が担当役員となった。情報筋によると、アップルストアでは「顧客体験よりも利益」の雰囲気が醸成されてきているという。

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