Newton GRAVITAS V を買った後で runnersworld にこの記事を見つけた。
Newton Running Reorganizes Without Its Original Visionary | Runner’s World
Newton Running, the innovative shoe company that made a big splash when it launched 10 years ago, has undergone a major reorganization in recent weeks. As a result, visionary cofounder Danny Abshire is no longer with the company and the brand has closed its flagship retail store in Boulder, Colorado.
ブランドの失速の原因として、似たコンセプトを掲げるブランドの参入やよりクッションを重視したモデルへのメジャーメーカーのシフトが挙げられている。ユーザーとして付け加えるならデザインが時代遅れだと思う。高価な部類のシューズなのに小学生男子向けのキャラクターシューズみたいだ。立体的紡織技術による縫い目の少ないアッパーが主流となりつつある2017年のモデルとは思えない。自分もデザインという点では NRS には全く食指が伸びない。
Newton achieved double-digit to triple-digital growth for several years, Lee said, before competition from other innovative brands—including Vibram, Hoka, and Altra—slowed its progress a bit. A major industry shift from more minimally designed shoes to well-cushioned models also affected the brand, Lee and Abshire said
アクチュエーター・ラグによるメリットが明確であればいいが、アピールできるほどではないのだろう。下の記事では、「1%のランニング・エコノミー上のメリットがある」とした調査結果に疑問が投げかけられている。この疑問については自分も同感だ。サンプルが少なすぎる(6名)し、1%は有意差とはいえないだろう。
アクチュエーター・ラグに限らず、シューズによる効果をランナーの身体的反応から数値化するのは不可能だろう。「Aシューズを履いたらキロ6分ペースで30分走った時の平均心拍数が 1bpm 下がった」からといってシューズの効果といえるだろうか?自分はいえないと思う。1%の差なんて体調によっていくらでも変わる。
また、シューズの特徴として二重盲検法によるテストができないこともある。ランナー本人が「今度はNRSを履いて走るぞ」と思うだけで影響は出るだろう。
情報源: Do Newton’s Forefoot Lugs Improve Running Economy? | Runner’s World
それより、このシューズのメリットはランニングフォームの改善にあると考える。このシューズを履いて効率の良いフォームを身に着けて、本番では軽いレース用のシューズを走ればいい。
この考え方は Vibram five fingers などのミニマリストシューズについても言える。ミニマリストシューズのほうが足への負荷が高く足を鍛える効果は高そうだが、厳しすぎて故障しそうなので NRS を自分は採用したいと考えている。
話がそれがた、Newton running shoes が勢いを取り戻すには、デザインの一新とフォアフット走法への貢献を訴求する必要があるだろう。そして、よりフォアフット走法の習得をサポートするシューズをラインナップに加えるべきだ。具体的にどのようなものが考えられるかは別のエントリに書く。