スパコン最速競争–IBMのBlue Gene/Lに、はやくもライバルの影 – CNET Japan
同社(IBM)に挑む新たなライバルがすでに姿を見せつつある。NASAの「Columbia」というシステムは、合計1万240基のIntel Itaniumプロセッサを搭載予定で、現在SGIが構築を進めているところだ。Intel社長のPaul Otelliniは今月、このシステムが年内に完成する予定で、60テラフロップという高性能なものになることを明らかにした。
さらに、米バージニア工科大学のシステムも上位進出を狙っている。同大学は2003年、デュアル2GHzプロセッサ搭載のApple Power Mac G5を1100台使ってスパコンを構築し、第3位にランクインした実績がある。同大学の広報担当、Lynn Nystromによると、よりスリムなApple Xserveコンピュータを同数使用したアップグレードバージョンもすでに完成しているという。
「目標は(上位500位の)トップ10に留まること、そして大学が利用するコンピュータのなかで最速となることだ」とNystromは述べている。Appleが現在販売中のXserveは2GHzプロセッサのモデルのみだが、バージニア工科大の新しいシステムでは2.3GHzのチップが使用されている、とNystromは述べた。
だが、ローレンス・リバモア研究所のフラッグシップマシンとなるBlue Gene/Lは、2004年中の完成という当初の締め切りに間に合いそうもない。「リバモア研究所への完全な納品はだいたい2005年5月頃になる。未知の領域にはまり込んでしまうという問題は、スケーラブルなシステムを構築しているところならどこでも直面するものだ」(Turek)
ITmediaニュース:「地球シミュレータ」の50倍、2PFLOPSのスパコン国内開発へ
東京大学、情報通信研究機構、NTTコミュニケーションズ、国立天文台、理化学研究所による研究グループはこのほど、世界最速のスーパーコンピュータの開発プロジェクト「GRAPE-DRプロジェクト」に着手したと発表した。2008年までに2P(ペタ)FLOPS(1秒間に2000兆回)の計算速度の達成と、40Gbpsネットワークを利用した科学技術研究データ処理システムの構築を目指す。
そういえば、米バージニア工科大学がこの時のG5マシンを中古で売り出したという記事があった。Xserverのほうが実装密度が高く、同じ面積により多くのプロセッサーを設置できるからだろう。
もう、無条件に楽しい。排熱をするために通路に扇風機が置いてあったりするのもミスマッチで楽しい(どこかのプロトタイプで見た)。
20年位前には、「世界最初のコンピューターは体育館くらいの専用の部屋にあって、専用のエアコンで冷却していた。これをフルに動かすためには電力会社の協力が必要だった。今ではそんなコンピューターもこんなに小さなスーパーコンピューターになりました。」といった説明とともにCRAYの写真が載っていた。ところが、今は、グリッドコンピューティングのために、万単位のプロセッサーボードをラックに置いた倉庫のようなものがスーパーコンピューターの「姿」になった。
演算能力の上昇をプロセッサーの数を増やすことで作り出す方向性が変わらない限り、スーパーコンピューターは巨大化する一方だろう。そうなると、電力供給や冷房の有利な地方への移転が始まるかもしれない。少なくとも、電源供給の不安で場所単価の高いアメリカ東西海岸部での開発は出来なくなるだろう。さらに、熱による環境破壊という問題も出てくるかもしれない。
逆に考えるなら、スーパーコンピューターを熱源として使うことも出来るね。水冷化して水を温めれば、エアコンで大気中に排熱を放出するよりはいいだろう。
ということは、家庭用PCのCPUも水冷化しセントラルヒーティングの熱源にできるかもしれない。今のままのPCではだめだから、家に固定のセントラルヒーティング組み込みコンピューティングサーバーとしての実装となるだろう。各端末へのサービスは無線で行えばいいし、コンセントのようなものを敗戦してもいい。手持ちの端末はこのプロセッサーとの通信のためだけのサテライトマシンとなるだろう。これには、ストレージもOSも必要がない。
サテライトマシンは現在のPCの用途である必要もない。音楽プレーヤーもテレビもビデオも全てサテライトマシンだ。冷蔵庫やエアコンも熱循環システムのプレーヤーなので当然サテライトマシンの一部だ。
CDやメモリカードといったメディアは不要になる。音楽や映画などはライセンスのオンライン購入という形になり、出力機器に関わらず一回の購入ですべてのサテライトマシンから視聴することが可能になる。全てということは、今でいうステレオ、車、携帯音楽プレーヤー(iPodやウォークマン、携帯電話)全てという意味だ。一度買ったCDをメディアをプレーヤーごとに何度も買ったりする必要はなくなるだろう。というより、そうなって初めて著作権は守られるようになるのだ。
この組み込みコンピューティングサーバーがどこにどの程度の規模でおかれるのかは、熱循環システムとネットワークによって決まるだろう。