7インチで補完するものがあるのか?山田祥平のNexus 7でわかるGoogleのマルチデバイス戦略

 実物を触ったことがないので大きなことは言えないが、iPad と iPhone を持っている身としては、「これ以上荷物を増やすことはしたくないしする気もない」としか言いようがない。機能的な問題ではなく物理的な問題だ。3つのデジタルデバイスを同時に持ち歩くことは出来ない。

 それと、何回も書いたと思うが、ブラウザのブックマークや設定を共有できることは大してアドバンテージではない。会社のパソコンと自宅のパソコンでは読むページは全く違うし、家の 20 インチで動画もフラッシュも問題なく再生できる光ファイバーに有線接続した iMac と電車の中でソフトバンクの 3G 回線経由で読むページは違うからだ。

 山田氏の周辺はデジタルデバイスを使って金をもらってるような人が多いから感じるかもしれないが、メーカーの需要を支える一般人はスマートフォンと iPad を買ったらさらにタブレットを買い足そうなどとは考えないだろう。少なくとも自分は全く無理だ。

 と、ここまで考えたら、自分がこのサイズのデバイスに懐疑的なだけのような気がしてきた。仮に Apple が 7 や 8 インチを出してきても買わないし欲しくない(少なくとも今はww)。A4をスキャンしたものを読めなければ意味が無いからだ。そういった用途を考えずに、最適化されたコンテンツだけを使うのならこのサイズのものを使う意味はあるかもしれないが、それも、アプリがこの画像サイズに最適化された後ならという条件付きだ。

【山田祥平のRe:config.sys】 【特別編】Nexus 7でわかるGoogleのマルチデバイス戦略

 Nexus 7は、Kindle Fireキラーとされているようだが、実のところは、タブレットの定番としてのiPad、強固な牙城を築いているiPhoneを補う、追加デバイスとしての思惑の方が強いのかもしれないと感じている。決して置き換えではない。なぜなら、iPadのユーザーが感じているかもしれないiPadでは重く大きく、iPhoneでは軽いが小さいという悩みを解決しようとしているからだ。まさに、Google+である。

 GoogleはiPhone用やiPad用で使えるiOS版のChromeも提供を開始した。Nexus 7は、Androidスマートフォンのユーザーのみならず、iPadやiPhoneのユーザーにとっても魅力的なデバイスとして目に映るかもしれない。そして、あわよくば、次の機種変更時にはiPhoneではなく、Androidを選んでもらえるかもしれない。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です