Android 市場制圧か:Samsungは7月中にGalaxy S IIIを1000万台販売と予想―Sprintは品薄で発売を延期

 docomo で売る SIII とは別物の 4 コア版のことだ。間違えても 2 コアモデルのなんちゃって S III を買ってはいけない。このページを読むようなヲタがは大丈夫だろうが、売り場で「やっぱり S III は S II よりずっと速いね」などと言ってはいけない。

 それとは別に、さすがの Samsung でも一機種に1,000万台もの需要が殺到すると供給が追いつかないらしい。そう考えると iPhone 4S を大過なくしのいだ Apple の供給能力とマネジメント力は凄まじいレベルだ。1990 年代の悲惨な状況を知っている身としては感慨深い。

 Samsung Galaxy SIII が大きな不具合がなければの話だが、スマートフォンは完全に2強と取り巻きのガリバー型寡占市場になる。これくらいになると、Google ですら Samsung を one of Android として扱うことは難しくなるのではないか。

 Android 市場が Samsung によって制圧されたら他のメーカーがどう出るか。特に、Android 市場においてマイナープレーヤーとして存在感のない日本メーカーがこのまま Android のマイナーでいるか、Windows phone でトップを目指すのか(まあ、無理だと思うが)。

Samsungは7月中にGalaxy S IIIを1000万台販売と予想―Sprintは品薄で発売を延期
Galaxy S IIIは予約に製造能力が追いつかない事態になっているが、Samsungのモバイル事業のトップ、JK Shinは「GalaxyS IIIは7月中に1000万台以上売れる」と断言した。

SamsungのGalaxy S IIとGalaxy Noteもこれほど急速に市場に浸透することには成功しなかった。なにしろGalaxy SIIIはAndroid携帯史上最大の予約を獲得しているのだ。

しかしReutersによれば、多くのユーザーが32GBを購入できない(予約できない)という状態は変わっていないという。事実、SprintはSamsungから在庫が確保できなかったため製品のリリースを遅らせることを余儀なくされた。

「われわれはSamsungから『Galaxy S IIIの全世界での圧倒的な人気のため、Sprintに対して6月21日の発表予定日に間に合うよう十分な数の製品を供給できる目処が立たなかった」との知らせを受けた。われわれはSamsungと密接に協力して出荷スケジュールの調整を図っている」とSprintのウェブサイトには掲載されている。

Samsungの製品供給能力に限界がみえた一方で、Samsungにとって最大の脅威であるAppleの新しいiPhoneの発表が近づいている。Samsungは賢明にも新iPhoneの発表に3ヶ月前後先んじてGSIIIを発表したわけだが、製品の供給がボトルネックとなって販売の勢いがそがれる危険性が出てきた。SamsungはGalaxyS IIIから得べかりし利益のすべてを得られないことになるかもしれない。

とはいえGSIIIの人気は本物だ。Samsungにとっていくつか販売上の新記録が達成されるのは間違いないだろう。ともあれ今回はSamsungはAppleから特許権侵害で訴えられていないから気が楽だろう。

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