Logicool wireless trackball M570 #2 無線(電池)、形状

ワイヤレスの快感

 このトラックボール(Logicool Wireless trackball M570)のメリットの一つはワイヤレスだ。付属の unifying レシーバーをPCのUSBポートに挿して使う。Windows 7 では OS に付属のドライバが自動的にインストールされて使用が可能になった。unifying というのは、Logicool の無線デバイスで統一的に使用できるという意味で unify らしい。Logicool はキーボードやマウス、テンキーパッドなども作っているので統一して使えば使用する USB ポートが一つだけで済む。

 ただ、標準的な Bluetooth を採用していれば USB ポートなど一つも使う必要がないので、iMac(にかかわらず本体に Bluetooth を持っているデバイスの) ユーザにとっては残念な仕様といえる。Bluetooth が全てのPCに標準では搭載されていない中で、周辺機器メーカーとしては苦肉の策としてこの方法を編み出したのだろう。

 動かす必要のないトラックボールで無線化がそれほど効果的とは思えないかもしれないが、自分の場合には効果は絶大だった。社給PCは着脱式バッテリーを後部に配置しているために、USBポートは右1、左2という配置だ。これまで、は右のポートにマウスを挿していたが、余ったケーブルが干渉して面倒だった。さらに、テンキーを使おうとすると自体は悪化し、テンキーにマウスのケーブルがかかってテンキーもマウスも使いにくいという面倒な事になっていた。これらの多くはUSBポートが後面にある機種では余り問題にはならない可能性は高いので、マウスのケーブルが邪魔になっていない人は当機の無線接続はそれほど効果を感じないかもしれない。

 無線化で不安になるのは電池の管理だが、5営業日(

 一日10時間程度)の使用で「546日もつ」と表示された。実際にこれほど持つかどうかは分からない。電池の残量が減ってくると第 5 ボタンの手前にあるLEDが点灯する(らしい)。Setpoint をインストールすればPCの通知エリアにも表示される。大きな本体だし本体を動かす必要のないトラックボールなのだから単二か単三2本でも良かったのではないだろうか。

 電源スイッチは付いているが、スリープするので余り意識すること無く入れっぱなしにしている。スリープ解除の反応はよくタイムラグはほとんど感じない。

デザイン

 複雑な3次元曲面によって構成されたエルゴノミックデザインだ。一時期流行してもてはやされたルイジ・コラーニの工業デザインやバットマンカーを思い起こさせる。プラスチックの表面は梨地のような仕上で光沢感がある。そして、艶のあるメタリックな青いボールがアクセントとなっている。少し残念なのは4,5番ボタンでこれだけが普通のツルッとしたプラスチックの質感そのままだ。

 このデザインはアメリカ人男性の平均的な手の大きさに合わせて作ってあるので、自分(身長165cm)には大きすぎる。苦痛ではないが、ボタンとスクロールホイールが少し遠い。このあたりは、身体的特徴に最適化すればするほど、前提とした身体的特徴に一致しない場合に不便になるというエルゴノミック・デザインの弱点だろう。

 このトラックボールは左手で使うことは実質不可能だ。これは、究極の非エルゴノミックデザインとも言える magic mouse がどちらの手でも全く同じように使用できるのと対照的で面白い。

スクロールホイール

 残念なことに、スクロールホイールの使用感は悪い。というか、コリコリというクリック感がある一般的なマウスと同じだ。チルトがないのについては前に書いたとおり一番のガッカリポイントだが、このホイールの操作感も自分には残念ポイントだ。

 何のメリットがあってこのような抵抗を設けているのか分からない。

 同様に、スクロールホイールをボタンとして使用する際の抵抗ももっと弱いほうがいい。こちらは、スクロール時の誤動作とのバランスである程度のコシが必要なので弱ければいいというものではないが、もう少し弱くてもいいのではと思う。

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