ヘルスケアビジネス ドコモが健康経営攻略に本腰って、相変わらず法人営業www

 「土管屋は土管作ってろ」だが、ヘルスケアビジネスへの関わりを強くしようとしている。

 これまでも Runtastic シリーズを出している企業の買収やオムロンからオムロン製品を管理するためのアプリと顧客データと顧客の履歴データをまるごと引き継いだりした。日本企業の多くがIoTを勘違いしたビジネスチャンスと思っているのと違い、ヘルスケアビジネスとして捉えているようだ。

 Apple や Google に垂直統合型ビジネスを破壊されてしまった docomo が回線ビジネスからサービスビジネスの割合を高めようということだろう。個人的には大嫌いだが日本が狩場にならない程度に頑張って欲しい。

 ポテンシャルは十分にある。それは、docomo ショップの存在だ。フランチャイズが大半だろうが、それなりに教育を受けたショップ店員がいるし、2年おきに何も調べずに店に来て店員の勧める端末・プランに入り、下手をするとすぐに使わなくデジタルフォトフレームを買ったりしてくれる上得意がいる(自分の親は老人でほとんど携帯電話で通話することなど無いのに、無料通話が入ったプランに長い間入り続けていた。自分が端末を渡してMVNO契約をしてやらなかったら今頃通話無料プランにさせられていただろう)。

 これらの高年齢の顧客はヘルスケアビジネスのターゲットだ。これに向けて対人営業をかけられる企業は多くない。フィットネスクラブに可能性を感じたが、店舗の数や顧客の数が桁違いだ。クラウドのインフラや開発能力も持っている。ただし、自社で開発してもろくなものを作れないから外部(国内メーカーは除く)から買うのが正解だろう。WM(わたしムーヴ)の使いにくくてダサいアプリを見れば分かる(dヘルスケアパックに並んだアプリの悲惨さwww)。

 残念ながらターゲットを法人の健康増進サービスに絞っている。効率がいいと思っているのかもしれないが、IoTのビッグデータを取るにはそんな絞込はすべきではない。法人営業に強いdocomoのメリットを活かそうという戦略だろうが、docomo が強いのは高年齢層の日本電信電話公社への盲従が残っているだけだ。こんなとこで、有名企業だけを相手にしようとするブランド信仰的な発想を入れてくる所が docomo らしい。悪い意味で。世界のヘルスケア関連(一見関係してなさそうに見える)企業が狙っている、ヘルスケアビジネスモデルの構築。もっというなら自社のエコシステムに取り込もうとしていることと視線が違う。

ニュース解説 – ドコモが健康経営攻略に本腰、「短期間で効果」売りに目指す100億円:ITpro

reborn magic NTTドコモが企業の「健康経営」需要の攻略を本格化する。企業の従業員に向け体質・体調改善を促す3種類のサービスを提供開始。政府の旗振りもあり健康経営が急速に広がるなか、ドコモのヘルスケア事業を従来の個人向け主体から「個人向けと法人向けを両輪にする」(ドコモとオムロンヘルスケアとの合弁会社であるドコモ・ヘルスケアの和泉正幸社長)よう転換した。ドコモの吉沢和弘社長が掲げる新規事業の拡大に貢献するべく、まず超えるべきハードルは売上高100億円の大台だ。

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