「夕食後の筋トレ+寝る前のプロテイン」で筋肉増強?

protain 「筋肉内の蛋白質合成速度は高齢者と若者で大差なし」というのには励まされる。就寝前にタンパク質というのは試してみたい。簡単やし(^^;

 

  1. 「夕食後」というのは、夕食を摂った後ということが重要なのか時間帯(寝るまでの時間)が重要なのか分からない。
  2. 同じトレーニングを昼間に行った場合には効果はないのか?
  3. 1時間・中程度の筋トレがどの程度の強度なのか。被験者はかなり高齢者だが、1時間の筋トレはかなりハードな運動と思われるが。
  4. 血液中のアミノ酸の濃度を上げることが筋肉のタンパク質合成に繋がるとあるが、BCAAのようなアミノ酸を直接摂ったらもっと効果的ではないか。
  5. 実験では「蛋白質(カゼイン)40gを含むプロテイン飲料450mL」を飲んだらしいが、寝る前にプロテインを摂って余ったプロテインが脂肪にならないのか。自分がランニング後に飲んでいるプロテインパウダーは20g程度だが、これでは少ないんかなぁ?
  6. プロテインを消化するために肝臓に負荷がかかるらしいが、タンパク質分解時間を延ばすことによる弊害が無いか(自分は悪球コレステロールが閾値付近に張り付いている)。

 自分の場合は、「ランニング30分~2時間>BCAA・プロテイン>食事」という流れだ。食後すぐに走って苦しくて走れなかったことがあるので順番は変えられない。この後に、さらに寝る直前にプロテインかBCAAを摂っていいのだろうか。とりあえず、寝る前にプロテインとBCA

「夕食後の筋トレ+寝る前のプロテイン」で筋肉増強
2016.09.13 17:00nikkei BPnet

筋肉内の蛋白質合成速度は高齢者と若者で大差なし

 歳を取ると筋肉が落ちやすくなる。筋肉量が減って筋力が低下すると、つまづきやすくなって骨折の原因になったり、同じ動作をするのに疲れやすくなり、身体の機能が低下してしまう。しかし、夕食後に筋トレを行い、さらに寝る前に蛋白質を含む飲料を飲むと、寝ている間に筋肉内で合成される蛋白質の量が増え、筋肉の維持に有効であることが分かった。

 これは筋肉量の減少を防ぐ対策について研究してきたオランダの研究チームが研究成果を報告したもの。論文は、米国の栄養学論文誌「The Journal of Nutrition」2016年7月8日号に掲載された。

 実は、筋肉を作る機能である筋肉内の蛋白質合成速度は、高齢者と若者で大きな違いはない。それなのに高齢者では筋肉が落ちてしまう。これは、食物の摂取や運動などといった刺激があったときに、蛋白質の合成を促す仕組みの反応が鈍感になっているためと考えられている。そこで、食事の量や内容、食べるタイミングなどを調整して、こうした反応低下が起きないようにする試みが行われてきた。

 今回の研究成果を報告したオランダのアンドリュー・ホルウェルダ氏らは、高齢者に対し、寝る前の蛋白質摂取を推奨してきた。血液中のアミノ酸の濃度を高め、夜間に合成される蛋白質を増やすのが目的で、実際、高齢者を対象とした実験(臨床試験)では好成績が得られている。

寝ている間に合成された筋肉の蛋白質を調査

 では、寝る前の蛋白質補給だけでなく運動も行ったら、筋肉の蛋白質をさらに増やすことができるのではないか――。

 ホルウェルダ氏の研究チームは今回、この仮説を確かめるため、新たな臨床試験を実施した。

 健康な高齢者(平均年齢71歳)23人を登録し、夕食後に運動するグループ(11人)と、運動しないグループ(12人)のどちらかにランダムに振り分けた。実験当日には全員が朝食前に集合し、各人が必要とする熱量(カロリー)に合わせて作られた食事(3食+スナック2回)を提供した。そして、夕方から就寝までの間、次のようなスケジュールに従ってもらった。

18時30分:夕食
19時45分から20時45分:運動(運動グループのみ、中等度の筋肉トレ)
21時:採血
23時30分:筋肉標本を採取、蛋白質(カゼイン)40gを含むプロテイン飲料450mLを摂取。
0時:就寝。睡眠中にも血液標本を複数回採取。
翌朝:起床後すぐに筋肉標本を採取。

 検査の結果、就寝前に飲んだプロテイン飲料は正常に消化・吸収され、その中に含まれる蛋白質に由来するアミノ酸の54%が血液中に存在していた。なお、血液中のアミノ酸全体の濃度や、全身における蛋白質の合成と分解の状態は、運動グループと運動なしグループで差が見られなかった。

 しかし、寝ている間に合成された筋肉の蛋白質を調べたところ、運動をしたグループでは運動なしグループに比べ、就寝前に摂取したプロテイン飲料由来のアミノ酸が28%多く含まれていた。また、筋肉における夜間の蛋白質の合成速度を比較したところ、運動群の方が27%から31%速かった。

筋トレを行うタイミングはいつがベストなのか?

 この研究の結果から、夕食後の筋トレと就寝前の蛋白質摂取の両方をセットで行うと、就寝前の蛋白質摂取だけを行った場合に比べ、高齢者の筋肉量の維持に、より効果的である可能性が新たに示された。

 ただし、筋トレを行うタイミングはいつがベストなのか、どの程度の負荷の運動が必要なのか、就寝前の蛋白質摂取はドリンクと他の摂取法とどちらがよいのか、などについては示されておらず、今後の研究が待たれる。

まとめ
【1】高齢者が就寝前に蛋白質を摂取すると、アミノ酸の形ですみやかに体内に吸収され、寝ている間に筋肉に取り込まれることが分かっている。
【2】今回、高齢者を対象とした臨床試験で、蛋白質摂取に加え、夕食後に筋トレを行うと、運動をしない場合に比べ、アミノ酸が約3割多く筋肉に取り込まれ、また、筋肉における蛋白質の合成速度も約3割速くなるという結果が得られた。
【3】これらの結果から、高齢者の筋肉量維持に、夕食後の筋トレと就寝前の蛋白質摂取をセットで行うと有効性が高いという可能性が示された。
(文:大西 淳子=医療ジャーナリスト)