三菱東京UFJ の仮想通貨の単位は「両」にしたらいいのにね

coin Apple pay の先駆けとなるなら使ってもいいが、銀行や企業グループごとに仮想通貨ができて囲い込みを始めたら、今のICカード決済と同じで魅力半減だ。

 自分が NFC カード決済(Felica や携帯端末系を含む)を使わない理由はひとつ。店によって使えるものと使えないものがあること。これに尽きる。何が不便かというと、管理コストが大きくなることだ。現金なら支払の度に「これは使えるかな?」と考えるコストは不要だ。また、財布を落とした時にその財布に入っている分しか被害はない。少額決済のカードはサインもない。プリペイドならチャージ金額が上限だが、オートチャージが付いていると買い物に使われてしまいかねない。だから、複数のカードを持っていると、財布を紛失した時など複数の会社に連絡して使用できなくしてもらわなくてはならない。今ですらクレジットカードが3枚入っているのにだ(本当はクレジットカードも一枚にしたいが別の話)。

 仮想通貨の種類が増えると同じことになるだろう(自分はBitcoinを使ってはいないが)。仮想通貨を銀行が始めることで、MUFJの仮想通貨で受け取ったものを他の支払に充てようとした時に、手数料を払って現金化したうえで、他の銀行の口座に移し替えてそちらの仮想通貨にして支払しなければならないようなものなら誰も受け取らないだろう。

 銀行のほうがリスクが少ないというかも知れないが、そもそも Bitcoin は本来貯蓄のための仕組ではないだろう。受け取った際にすぐに換金すればリスクは大きくない。Mountgox のような例はあるが、そのような時には取引を控えれば問題はない。送金側の交換レートと受け取り側が換金する時のレートが同一ならばトラブルにならない(同じだけの現実通貨を支払ったことになる)。

 銀行は保証の仕組があるから潰れてもゼロにはならない。Bitcoin はシステムが停止したらゼロだ。ただ、Bitcoin は運営主体がないので運営主体が倒産するというリスクは元々存在しない。

 後、日本では考えにくいが、通貨自体への信頼性が薄い国では、日本と異なるメリットが有る。通貨の対ドルレートの乱高下だ。ドルで持っておいて、自国通貨が暴落した時にドルで自国通貨を買って自国で使いたいようなケースでは外貨預金より手続きやコストの低いBitcoinで持つことのメリットは大きい。ただし、この場合自国のインフレによる預金の目減りリスクはヘッジできるが、Bicoin市場のリスクを負うことになる。

 Bitcoin には現金支払に近い匿名性がある。これについては非合法な取引の支払に使われているという批判に繋がることではあるが、現金が持っている利点でもある。三菱東京UFJが管理する場合、匿名の取引はできないだろう(金融庁がだまっていないだろう)。

 適当に思いつきを書いてきたが、三菱東京UFJの仮想通貨を使うメリットが全然見当たらない。

三菱東京UFJ、独自の仮想通貨発行へ 一般向けに来秋(朝日新聞デジタル)

三菱東京UFJ銀行は、独自に開発中の仮想通貨「MUFGコイン」を来秋、広く一般の利用者向けに発行する。ITを活用した金融サービス「フィンテック」の一環で、大手行が仮想通貨を一般向けに発行するのは世界で初めて。利用者同士が手軽にやり取りをしたり、割安な手数料で外貨に交換したりできる。信用力が高いメガバンクの本格参入で、仮想通貨の裾野が広がりそうだ。

 MUFGコインは、利用者が、同行の口座にある預金を「1コイン=1円」の比率でコインに交換し、スマートフォンのアプリに取り込むなどして使う。

 利用者同士はわずかな手数料でコインをやり取りでき、会食後の「割り勘」などでの利用が想定されている。空港で外貨に換えて引き出すこともでき、手数料も大幅に安くなるという。

 「Suica」(スイカ)など、前払い式の電子マネーと似ているが、利用者同士がネットを通じて「送金」できる点などが異なる。

 同行は、コインを取り込んだスマホをかざせば現金を引き出せる新型ATMの開発も進めており、2018年春から順次、配備する予定。実現すれば、同行に口座を持たずとも、スマホに取り込んだコインをATMで現金化できるようになる。

 さらに、さまざまな店舗と提携して支払いにコインを使えるようにする。ポイント制を導入する構想もあり、将来的には、コインを中心とする「商圏」の構築につなげたい考えだ。

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