podcast 好きなことをやり続ける男をデストロイ

 デストロイラジオが絶好調だ。ぜひお聴きいただきたい。第238回 好きなことをやり続ける男をデストロイ。 – なんであのとき放送局

 「自分は平凡な社会人になりたくない。貧乏で安定がなくても自由に頑張る」といった投稿に対して迎合する番組が多い。普通の番組ならこういう時に、応援したり、そういう生き方のできない自分を残念に感じているような雰囲気を漂わせたりして終わる。

 しかし、デストロイラジオは違う。その選択を否定はしないが礼賛もしない。そして、「面白くもない仕事を生活のためにしている大多数の人」についてもだ。

 2〜3年前話題になったノマドを思い出す。その時には、「フリーで働けないのは無能」といった意見に辟易したものだった。イケダなんとかとか雑誌社を退職してフリーになった名前を忘れた女性。彼女ををTwitterでさかんに持ち上げてた評論家もいた。今もそうなのかどうかは知らないが、少なくとも以前ほどはノマドとかフリーとかいう話は聞かなくなったが(こういう人間を自分が避けているだけかもしれないが、以前は避けようとしても間接的に視角に入ってきた。今は、特に意識しなくても入ってこなくなったと感じている)。

 ノマドワーカーとか言っても、結局は大多数の人のルーチンワークの上に成り立っている。インフラを回しているのは職場に縛られて仕事している人だ。店員がノマドとか列車の運転手がノマドとかあり得ない。一次産業や二次産業もそうだ。ノマドなライター様が書いた原稿を印刷する機械を回している人、原稿を公開するためのネットインフラを守っている人間がノマドで務まるのか?企画屋が企画してイベントやっても、そこで消費されるものや場所を提供するのはノマドワーカーじゃないだろう。ノマドなフリー様が大好きなスターバックスだが、スターバックスを運営しているのがノマドワーカーなわけないよねwww

 決められた仕事をきっちりとこなす人間が社会を支えている。毎朝同じ時間に電車が来るだけでスゴイことだ。それを見下すような”自由人”は自分は大嫌いだ。「とても毎日同じ時間に起きて仕事に行くなんてできない」とかいう芸能人も同様。

 だが、もちろん、「だからお前らは俺らに感謝しろ」とも思っていない。この点でもデストロイヤーズに同感だ。自分はこちらのタイプの仕事だが、その仕事の中でも面白いことを見つけて、それなりに成長を遂げているし、達成感もある。また、長期間同じ仕事をしていることで、バイトでは身につかないスキルを身につけることもできる。フリーでは任せられない仕事もある。別にそれを生きがいとは思わないが、これはこれで哀れんでいただかなくても結構だ。

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