iPhone 6 にすべきか iPhone 5s でいくか(iPhone 4S 64GB ユーザ)

Apple iPhone 5cの運命やいかに?<残るに3ゲソで予想したことの答え合わせ。

  • ◯:iPhone 5c:残る(6c が出ない場合には残る)
  • ✕:iPhone 5s:残らない
  • ◯:iPhone 4S:残らない
  • ✕:iPhone 6c:iPhone 5s の廉価版最パッケージ品

 iPhone 5c は日本の Apple のサイトには表示されなくなっているが、キャリアの実質無料プランとして生き残るらしい。iPhone 4S は海外ではどうか知らないが、日本ではとっくの昔に売ってなかったんではないだろうか。iPhone 5c が無料になるということで、iPhone 4S の居場所は海外にもない野ではないだろうか。

 iPhone 5c の部品の仕入れ単価は、リリース後2年を経て、下げ止まっているのではないだろうか(5c の発売は 2013 年だったが中味は 2012 年に発売された 5 のもの)。ケースや部品の素材の費用はほとんど変わらないしメモリなどは古い規格のものは製造メーカーの世代交代によって値段が上がることすらある。iPhone の場合 CPU は専用品だから種類を減らしたほうが単価は下げられる。付加価値の低い旧モデルを作り続けるよりボリュームのある世代に集中したほうがメリットが大きいはずだ。A8 世代が出た今、A5 世代のチップを細々と作り続けるメリットはほとんどないはずだ。A5 チップを今のプロセスルールで再設計してダイサイズを小さくできればいいが、そうするための開発費用や生産ラインの組み直しのコストがかかるからだ。

 ここで、iPhone 5s と iPhone 6 の価格を表にした。
iPhone 6 vs iPhone 5s price
 これを見ると価格政策がよく分かる。iPhone 5s の価格が iPhone 6 とバッティングしないように、6 が割高に見えないように、5s の価格を下げずに済むように、ハイエンド指向ユーザを 6 に導くように設定されている。iPhone 6 に 32 GB がなく iPhone 5s に 64 GB 以上が無いのはこの結果だろう。

 これまでストレージ容量順に $100 ずつ刻んでいたのに、今回は16GBと64GB の間が$120しかない。本来は 16GB を後$100下げて32GBを約7万に設定するところだったが、それだと iPhone 5s を更に $100下げなければならなくなる。iPhone 5c が予想ほど需要をつかめなかったことで、5c を 5s の要素技術で更新することをやめたのだろう。かといって、製造コストがかかる 5s 函体を $500 未満で売ることはしたくない。

 大容量ラインについても同様の配慮がある。64GB や 128 GB を求めるのはヘビーユーザで少々の出費は厭わない層だ。こういう層が iPhone 5s の大容量モデルに留まらないようにしたのだろう。また、iPhone 5s の 64GB モデルがあったとすると iPhone 6 の 16GB より高い価格にしなくてはならなくなる。これは iPhone 5s のお買い得感を損なう。

 ここで、困ってしまった。自分は iPhone 4S の 64GB を使っている。機種を変えてストレージ容量を減らすことが怖い。5s の 32GB と 6 の 64GB の価格差が 17,000円しかないところが絶妙だ。従来 64GB を使っていたユーザが 6 に移行することを正当化(自分を納得させること)することが難しくない。最新機能+ストレージ容量倍だからだ。

 もし、液晶のサイズが同じだったら全く迷わない。全然迷わずに iPhone 6 64GB を買う。問題なのは、サイズだ。6 の大きさは嫌いだ。5s の液晶ですら自分には大きすぎて不便に感じる。右手で持っている時に左上に置かれたボタンを押すことができないのだ。今回のモデルチェンジは自分には不発だ。他の要素技術の進化は順当だしデザインも悪く無いと思う(4S の背面ガラスはどう考えても合理的ではないと思っている)が、それらを覆い隠すくらい液晶というUIの変更は大きいと思う。Android の大画面化の後追いでしかない今回の変更は iPhone の持つ孤高の位置を下げるものでしかない。残念だ。iPhone 3G 函体に最新の要素技術を盛り込んでくれた全く迷わずに最大容量を買うのに・・・

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