「クラウド」と言いたいだけやんけ。>「山田錦」の安定調達にクラウドを活用

yamada-nishiki 神戸市北区・西宮市山口町・三田市・宝塚市北部・篠山市は山田錦の里として売り出している。数年前から「山田錦の里」という登りを山田錦を作付けした田に立てている。高級酒米に対する需要が旺盛らしいというのは様々なソースからも聞かれる。

 それはいいとして、「クラウド」と結びつける意味が分からない。

 サービスの根幹は「Akisaiは、農地での作業データや気象などの環境データ、生育データなどを収集し、それらを経営、生産、品質などの軸で分析して農業経営に活用するサービス。」だ。この分析によって難しいらしい山田錦の生産を経験の少ない農家でもできるようにするということ。そして、それによって山田錦の作付面積を増やそうというものだ。センサーからの情報をどこに置くかはサービスの本質ではない。そんなものは、HDDに置くかSSDに置くか程度の差しかない。

 クラウド活用ではなく、作業データや環境データの分析サービスの活用だ。こちらのほうがはるかに価値がある。この記者(ITmedia 編集部)は流行りの言葉を使いたいために無理やり「クラウド」という言葉を使ったのだろうが、それによってサービスの本質が曖昧になってしまっている。残念なタイトルだ(記事の本文は納得できるものだが)。 

 それはともかく、農家としては山田錦に移行するのは難しいのだろう。普通米より高価かもしれないし、このシステムで安定的に収穫できるようになるかもしれない。しかし、今の高級日本酒需要がいつまで続くかは分からない。主食から嗜好品へのシフトであることを意識しておかないといけない。また、山田錦の作付面積が増えて需給が緩んだときに採算がとれなくなるのではないか。

「山田錦」の安定調達にクラウドを活用 旭酒造と富士通 – ITmedia エンタープライズ

 日本酒ブランド「獺祭(だっさい)」を製造する旭酒造と富士通は8月4日、農業向けクラウド活用に関する記者説明会を開催した。両社は酒造好適米の栽培工程にITを導入することで、さらなる生産性向上を図っていく。

 旭酒造では現在、獺祭の原料である酒造好適米「山田錦」を兵庫県や山口県などの契約農家から調達している。しかしながら、近年になって農家の高齢化や担い手不足、栽培が技術的に難しいため新規生産者が増えにくいことなどの理由から、8万俵という必要量に対し調達量が4万俵にとどまっている。一方で、獺祭の売り上げは国内外で伸びているため、「最終的には60万俵の山田錦を安定的に調達したい」と同社 桜井博志社長は目標を掲げる。

 そうした中で旭酒造が目を付けたのが、富士通の食・農クラウドサービス「Akisai(秋彩)」だ。Akisaiは、農地での作業データや気象などの環境データ、生育データなどを収集し、それらを経営、生産、品質などの軸で分析して農業経営に活用するサービス。2012年10月にリリースし、既に100社以上に導入されているという。「Akisaiを利用することで、山田錦の栽培実績データを記録しベストプラクティスを蓄積するとともに、それを契約農家間で共有できるようになる」と桜井氏は採用の意義を説明する。

 2014年4月、山口県内の契約農家2軒でAkisaiをテスト的に導入。日々の作業実績や生育の様子を生産者が記録するほか、農地に設置されたセンサシステムによって気温、湿度、土壌温度、土壌水分、EC(電気伝導度)値を1時間ごとに取得したり、定点カメラで生育画像を毎日撮影したりする。こうしたデータは富士通のクラウドデータセンターに蓄積され、担当者が分析作業を行う。「具体的な成果はこれから」(富士通 イノベーションビジネス本部 Akisai ビジネス部 シニアディレクターの山崎富弘氏)とするが、山田錦の品質、収量の向上に役立つはずだという。

 旭酒造では2015年以降、この取り組みに参加する生産者を増やし、地域特性に応じた山田錦の栽培方法の質向上を目指す。

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