TDF2014 9stage ツールはこれから

 ゴール前20km近くが平坦だったので逃げ切れるとは思わなかったが、下り基調が幸いしてか個人で逃げたクイックステップのトニー・マルティンが優勝。自分はトニー・マルティンをクイックステップというカヴェンディッシュのステージ優勝量産のために作られたチームの平坦アシスト要員(それも相当に強力な)だと思っていたが、こんなに山岳を走れるとは。

 こういうステージでクライマーが逃げ切ることは珍しくない。このステージで予想外だったのは、マイヨジョーヌが入れ替わったことだ。終盤、一人の逃げに対して20名近い追走集団が形成され、2分半程度の差で追い上げた。集団は追走からさらに6分近く離されてゴール。そして、追走集団に総合の上位、といっても圏外と思われる4分差、にいた選手が入っていて、結果的に総合トップに立った。

 牽制しあってペースが上がらなかったGCライダー(チーム)のミスか。追走集団が多かったこととそれほど上位で無い選手だったために目が届かなかったのだろうか。個人TTでこのリードを守れるかどうかはわからないし、これまでで遅れていた選手がトップライダーのマークを受けて遅れずについていける可能性は低い。しかし、今年のジロのように、山岳で大逆転した選手が勢いを保ったままゴールに辿り着くこともあるので目が離せない。

 アルプスとピレネーでコンタドールがどう動くか・・・サッカーのワールドカップが終わって燃え尽きている場合ではない。ツールはこれからが本番。