Surfaceの品薄が、マイクロソフトのQ4ハードウェア売上に打撃

 「直近の四半期、Surfaceの売上は4憶ドルだった」ということは、全てが Surface 2 ($500)としても 80 万台でしか無い。Surface Pro 2 を勘案すると大きく平均単価が上がることを考慮すると 50 万台程度の売上しかなかったことになる。この数字はタブレット市場ではその他大勢でしかない。Windows PC 市場ではどの程度の位置付けなんだろう。

 売り切れは需給のアンバランスがあれば発生する。なので、Surface が本当にモバイル市場で大きな存在感を持ち得たのかどうかはまだ分からない。分かるのは「Microsoft が売れると予想していた以上の需要があった」ことだけだ。

 iPad シリーズ、Nexus シリーズ、Kindle Fire HDX シリーズの売上と合わせてこの四半期の成績には目が離せない。

Surfaceの品薄が、マイクロソフトのQ4ハードウェア売上に打撃 | TechCrunch Japan
Microsoftの新タブレット、Surface 2およびSurface Pro 2の需要は供給を上回り、ネットのあちこちで品不足が指摘されている。

ここ数日、新ハイブッドリッド・タブレット、Surface 2とSurface Pro 2の在庫不足がかなり深刻だという報告が相次いでいる。ちょっと検索しただけでも確認できる。Mashableが数日前に品不足について書いた記事によると、Best Buyの社員は同機について「驚くほどの人気」だと話している。

記事にはAmazonでの品不足や、いら立つ客がいつ入荷するのかと苦情を言うツイートが紹介されている。Best Buyのウェブサイトによると、私の近くにSurface 2の在庫がある店舗は1軒もない。

今日、インターネットのMicrosoft Store〈自身〉もSurfaceの在庫を切らし、Neowinによると、「第2世代Surfaceタブレットははすべて、クリスマス1週間前に『在庫切れ』になった」。

一体何が起きているのか。2つあると私は思う。Microsoftのハードウェアに対する需要が高まり、供給が遅れている。第1世代Surface機を作りすぎて死ぬほど恥しい9億ドルの損失を計上した後、今回Microsoftは生産を減らしたと思われる。しかし、予測台数がどれだけだったのであれ、これは少なすぎる。

商品不足は悪いとも限らないが、この新製品ラインに賭ける期待の大きさを踏まえると、Microsoftにとっては深刻な問題だ。同社は四半期毎にSurfaceの売上を報告しているので、OEMとしての同社の評価は公になっている。最初のSurfaceで失敗した後、新機種最初の売上数値は大きければ大きいほどいい。

Microsoftは、生産を抑えすぎたことによってSurfaceの売上増を阻んでいる。投資家の嫌いそうな話だ。2年目に入っての需要の読み違いは、OEMとしての同社の未成熟さを露見していると見られても仕方なない。

以上を踏まえると、Microsoftの「ハードウェア」会社になるための努力は、実を結んでいるようだ。Windows Phoneはかつてなく好調で、Xbox Oneは売り切れ、今Surfaceが入手困難だ。これは良いことだ。しかし、Microsoft自身が、Surface製品ラインを(再び)邪魔するところを見るのは少々痛々しい。

消費者はもちろん他のWindows 8.1ベース端末を買うこともできるし、それはMicrosoftのOEMパートナーを応援することになるだろう。しかし、この会社の望みは、全員のデスクにSurfaceが置かれ、かつクリスマス前に在庫を切らさないことだ。

直近の四半期、Surfaceの売上は4憶ドルだった。新機種もホリデーシーズンもなかった四半期に、Surfaceは5億ドルに20%足りないところまた売れたことになる。この四半期、Surfaceはどれだけ売上を伸ばせるのだろうか?誰の予想も正確さに変わりはないが、一つわかっていることがある。Microsoftがどんな数字を報告をするにせよ、あのタブレットをもっと沢山作っていた場合より数字は小さくなるだろう。

1年で大きく変わったものだ。

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