iPhone 5cも好調(予想通り)

iPhone5c Mixpanel の調査がどれだけ現実を表しているかは未だ分からないが、「意外と人気がないiPhone 5c, Appleは年末商戦に向けて減産を決定」に指摘したことが進行しているようにみえる。その時にマスコミは Apple の危機のように書き立てていたが。

 繰り返しになるが、iPhone 5c が売れ始めたのは iPhone 5 の流通在庫がはけたからだろう。iPhone 5 と iPhone 5c の合計販売数量はあまり変わっていないのではないだろうか。それで構わないのが今回の商品戦略だろう。iPhone 5s の引きが予想以上に強かったので 5c の生産ラインを 5s にシフトするというミスはあったが、経営的にはプラスだ。iPhone 5s が不調で 5c が大人気ということのほうがはるかに怖い。最も、一番怖いのは 5s も 5c も不調で在庫が山積みという状態だが、今のところそのような話は聞かない。

 iOS デバイスほどの大量の生産を行っている場合に不人気だったら恐ろしいことになる。それは Microsoft が Surface RT で示したとおりだ。iOS デバイスはさらに一桁上の生産を行う。これが世界中で不良在庫になったら Apple の業績も吹っ飛びかねない。これは Apple の潜在的リスクだ。

 そして、このリスクは現在スマートフォンで儲けているメーカーに共通だ。高精細モニタやクアッドコアプロセッサ、高画質カメラ、LTEといった要素技術がほぼ出揃って、次のステップが見えてこない。そして、端末の完成度が上がることで買い替えのサイクルが伸びるだろう。非スマートフォンからスマートフォンへの買い替え需要もそろそろ一巡する。そうなった時に販売数の伸びは必ず頭打ちになる。その時を正確に見積もれない企業は、たとえ Apple でも大きなダメージを受けるだろう。

 それが2年後か5年後か・・・ひょっとしたらもう始まっているのか・・・ウォッチャーとしては見逃したくない。

iPhone 5s、普及率10%を越える。5cも好調 | TechCrunch Japan
iPhone 5sの売上げは実に好調で、iPhone全モデルの利用時間の10%を越えた。モバイル分析会社のMixpanelによる。これは著しい数字であり、消費者はiPhone 5sを、iPhone 5の2~3倍のペースで導入している計算になる。そしてiPhone 5cは、未だにiPhone 5sの後塵を拝しているが、多くの人々が思っているよりも実際には好調だ。

Mixpanelによると、iPhone 5は週に0.25~0.5%の成長だったが、現在iPhone 5sは週当たり0.75~1%の速さで伸びている。これはiPhone 5c導入速度の約3倍だとMixpanelネットワーク経由で集められたデータは語っている ― つまりiPhone 5cの成長はiPhone 5の導入速度とほぼ同じということになる。MixpaneのCEO Suhail Doshiはこれについて「5cはスマートフォン市場の中間層取り込みに関して、妥当な仕事をしている」と言っている。

Screen Shot 2013-12-09 at 12.51.52 PM5sは、未だに飛び抜けて人気の端末である、とMixpanelや他の情報筋は言う。これはAppleの平均販売価格にとって良いニュースである。業界予測によればこれらのデバイスは比較的高い利益率で製造販売されているからだ。そして5cの導入率は、どちらかというと遅咲きデバイスになるだろうという予測と一致しており、今の端末の契約が切れるまで喜んで待てる機械に弱い消費者たちに選ばれていると思われる。

iOS 7の素早い普及に加えて新しいiPhoneモデルの比較的早い立ち上がりと、Appleは全員を同じプラットフォームに乗せるべくすばらしい仕事をしている。それもソフトウェア、ハードウェア両方の最新バージョンについて。これは、これらのデバイスに向けてソフトウェアを開発するデベロッパーにとっても大きな恩恵であると共に、Appleのスマートフォン事業の成長が頭打ちかもしれないとする批判に対する、非常に説得力ある反論だ。真に興味深い数字は、Appleが次の四半期業績を1月末に発表した時に見ることになる。

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