予想以上に使えないもののようだ。Rolly魂はここにも活きていて嬉しい。
持ち運びについてはコンデジと大差がないとは思っていた。スマートフォンにつけっぱなしにできるようなものではないからだ。別に200gの、しかも、ゴロンとした収まりの悪い精密機械を持ち運ぶ必要があるのだから。
源投入から撮影可能になるまで30秒かかるのは辛い。ポケットかバッグから取り出してマウントするだけでコンデジを取り出すより手間がかかるのに、そこからの30秒だからだ。更に、スマートフォン側でのアプリ起動やWi-Fi接続などのタイムロスも重なる可能性がある。NFC 対応機種ならここらは解消されるかもしれないが。
これらを覆すだけのモノ・コトを支払ってもいいという価格内で実現していれば問題はない。しかし、どうやらそうではないようだ。自分が一番がっかりしたのは、「撮影の設定があまり細かくできないのは少し悲しいです」だ。撮影の設定がコンデジと同レベルしかできないのならトータルで大マイナスになってしまう。
一眼 含ミラーレス |
コンデジ 非高画質機 |
携帯電話 | QX100 | |
センサー | ◎ | △ | × | ◯ |
持ち運び | ×× | ◯ | ◎ | × |
自由度 | ◎ | × | ×× | × |
価格 | ×× | ◯ | ◎ | × |
要はバランスだ。そして、重要視する要素は人によって違う。自分の場合は、200g以下の重量・大きなセンサー(高画質)・マニュアル操作(フォーカス、露出)に比重を置いている。これを高次元で満足してくれるのではと期待したのだ。しかし、センサーと重量は満足するが、それらを覆して余りある実用性の低さのようだ。
これは人柱向けのアイテムとしてウォッチしていきたい。2万円以下で叩き売られるようなことがあれば買いたいが、SONYもSurface RT みたいには作っていないだろう。
ソニー「QX100」ギズレビュー:画質は最高、でも使用感は苦痛そのもの : ギズモード・ジャパン
名実あるカメラメーカーが、スマートフォンからでも素晴らしい写真が撮れるようにと自社のテクノロジーを結集させた成果を見るのは興味深いですね。
オートフォーカスはお世辞にも良いとは言い難いし、誰でも簡単に使えるとも言い難い、ソニーが培ってきた素晴らしいカメラテクノロジーを全て結集して作られた、不可思議なレンズスタイルカメラ、その名も「QX 100」。
コンセプトはとても斬新で素晴らしいのです。でも実際の使用感は素晴らしくありません。
WiFiを搭載したカメラレンズとイメージセンサーのコンボ、つまりスマートフォンから使えます。レンズカメラ単体でも利用することが可能です。20メガピクセル、1インチイメージセンサー搭載、28-100mm(35mm換算)でF1.8-4.9のカールツァイス製のズームレンズは、去年リリースされた素晴らしいカメラ「RX100」の流れを汲んでいます。
こんなに素晴らしいイメージセンサーを搭載しているのに、撮影の設定があまり細かくできないのは少し悲しいです。またQX100はRAWに対応していないため、現像するという選択肢はありません。被写体を見つけて実際に写真を撮影するまで…つまり、電話と接続してから撮影できるまでに約30秒ほどかかります。カメラが立ち上がるまで実際非常に長い時間を要し、写真に収めたい一瞬を、いとも簡単に逃してしまいます。はっきり言って、これは苦痛以外の何者でもありません。
このカメラを実際に使ってみての欠点は「すぐに終わらない」こと。
スマートフォンアプリを使って写真を撮って、カメラから電話に画像を転送している間、タイムラグが発生するのです。この仕様はきっとワイヤレスで画像を転送する以上、不可避なのでしょうが…それでも辛いですね。
カメラの使用感は苦痛を感じるためにデザインされたかのようですが、スマートフォンに接続せず、QX100のカメラ単体で使ってみた場合はかなり楽しめますよ。手のひらの中にすっぽりと完全に隠れ、周りの人々に気付かれず撮影することができます。 #creepshots タグが付けられそうな写真(何とも言えない変わった写真)にはうってつけ。
唯一の問題は、カメラがどこを向いているか正確にわからないならないこと、カメラを水平に保つのが難しいことですね。不安定で、歪んでて、ごちゃっとした写真になりがちです。
画質は本当に素晴らしい!
すでに良く慣れ親しんでいるRX100 IIの流れを汲むハードウェア、光学系を搭載しているので、こういう感じになることは最初から分かっていたわけですが。それでもスマートフォンのディスプレイに高画質の写真が現れるのは、驚きと喜びを与えてくれます。
写真の画質は素晴らしいけれども、写真の画質だけで議論するならば450ドル(約4万5千円)も出せばもっと良いカメラが買えます。そして実際使ってみてわかったけれど、このカメラはやっぱり非現実的。ソニーのリスクをとってまでクリエイティブに挑戦する姿勢は尊敬するけれど、QX100はシンプルなわけでも、とってもコンパクトにできているわけでもなく…。普通のカメラの方がやっぱり使いやすいという印象です。
いや、もしかしたらこれからアプリがすごい改良されて、サクサク動くようになって、これからものすごい進化をしていく可能性はあるかもしれませんけどね。