オリンパスのお粗末在庫管理を叩くお粗末マスコミwww

 オリンパスもアホだし、「11年に新しい需給予測システムを導入したせいだ」とぼやいた”あるオリンパスの関係者”も、大矢博之もアホだ。一番の問題は「営業の予測を足し算して生産量を決めたら、在庫が増えるのは当然だ」というこの発言に集約されている。

 最初から「営業の作る売上予測なんか達成できなくて当然の希望的観測でしかない」ことが組織として問題があるのだ。そして、そのことに対して反省がない。この調子では、生産部門は営業から上がってきた数字を差し引いて生産するしかなくなる。そして、もしラッキーパンチが当たって営業の予想通りの需要があったら品切れを起こしてしまうはずだ(予測通りの需要があるのに利益を挙げられないという損失につながる)。社長が「組織を維持するために、これだけの売上高が必要だという勢いで数字を作っていた」と認めたように、「目標の売上を達成するとしたらXX万台でXXX億円の売上が必要」というのは予測ではない。

 さらに、そんなお花畑の希望的観測を積み上げて、今期のデジカメ部門の販売台数はXXX万台で売上はXXXX億円となり、当期の営業利益はXXX億円といってご満悦だった経営陣こそが元凶。経営陣がお花畑で遊んでいるから、現場に近い人間から「営業の予測なんて達成できなくて当然。そんなものを当てにして生産するほうが馬鹿」といった発言が出るのだ。この発言は「営業利益の目標なんて達成できなくて当然」という意味でもある。

 社長は「14年3月期の映像事業の赤字解消を『必達目標』と強調」している。生産予測に使った数字よりは現実的な数字にしたということかもしれないが、どこまで現実的かは怪しい。何十年も粉飾決算をして市場を欺いてきたオリンパスだけにwww

 それとは別に、積み上がった在庫を減らすのは並大抵のことではない。スマートフォンのカメラ品質は向上し、スマートフォンにはデジカメにはない付加価値を持っていることもあり、コンパクトデジカメのパイは小さくなる一方だ。ライバルの新製品の発表もある。作りすぎたコンパクトデジカメなんて、相当なディスカウントをしないと減らすことはできないはずだ。

 売価が下がるということは収益率の悪化を意味するだけでなく、在庫の評価額にも影響し減損の対象にもなりかねない。また、生産量の減少は一台あたりの製造原価を上げることにもつながる。コンパクトデジカメから撤退したらその生産設備や生産能力はどうなるのか?高価格帯のモデルの生産にシフトするとしても全てを吸収できるほど高価格帯モデルが売れているのか?そうでなければ、固定費が降り掛かって高価格帯のモデルの製造原価が跳ね上がるだろう。

 陳腐化の速度が早い製品を扱う製造業は厳しいなぁ(棒読み)

低価格デジカメ撤退を余儀なくされたオリンパスのお粗末在庫管理 (ダイヤモンド・オンライン) – Yahoo!ニュース BUSINESS
ダイヤモンド・オンライン 2013/5/29 08:30
 オリンパスがついに低価格帯のコンパクトデジタルカメラから撤退する。

 医療事業が好調なオリンパスにとって、悩みの種となっているのがデジカメを含む映像事業だ。2013年3月期の通期決算で、デジカメの販売台数は569万台と当初計画から約3割下振れ。映像事業の売上高1076億円に対し、営業損失は231億円に達し、3期連続で赤字となった。

 会社の“お荷物”状態となっている映像事業のなかで、笹宏行社長が「赤字の根源になっている」と指摘するのが、今回、撤退を決めた2万円以下のコンパクトデジカメだ。ただでさえ多いオリンパスのデジカメの在庫の「約7割を占める」(同社幹部)。

 13年3月末のオリンパスのデジカメの在庫評価額は236億円に上っている。

 1日の売上高の何日分の在庫を抱えているかを示す在庫回転日数は、12年6月以降は2.8~3.1ヵ月で高止まり。業界の適正水準とされる1.5ヵ月をはるかに超える。カメラ大手のキヤノンやニコンと比べると約1ヵ月分もの余計な在庫を抱えている。

● 10億円のシステムが大誤算

 なぜデジカメの在庫が積み上がったのか。

 その理由について、あるオリンパスの関係者は「11年に新しい需給予測システムを導入したせいだ」とぼやく。

 約2年をかけて導入したカナダのソフトウェア会社製のシステムにつぎ込んだ費用は約10億円。世界各地の販売会社や東京・八王子のオリンパスイメージング社の経営企画本部などに端末が設置された。営業現場の声をすぐに製造現場に反映し、在庫を削減することが目的だったという。
 だが、システムが稼働してみると、当初の目的とは裏腹に在庫は膨れ上がっていく。というのも、各地の営業担当者が端末に入力した販売計画を合計し、生産計画として工場に発注する仕組みだったからだ。前出の関係者は「営業の予測を足し算して生産量を決めたら、在庫が増えるのは当然だ」とあきれる。

 さらに、イメージング社の経営企画本部が、営業担当者が入力した販売計画をチェックして「もっと努力しろ。前年よりも実績を上げろ」とハッパをかけていた。

 かくして、実際の需要からかけ離れた量のデジカメが生産され、過剰な在庫が生まれたのだという。

 オリンパスは今回の映像事業の再建策では「在庫リスクの極小化」を明記。14年3月期のデジカメの販売台数の目標は343万台で前年から約4割減らした。

 笹社長も在庫が膨らんだ経緯について「組織を維持するために、これだけの売上高が必要だという勢いで数字を作っていた」と認め、14年3月期の映像事業の赤字解消を「必達目標」と強調する。

 映像事業は医療事業のために必要だという主張に説得力を持たせるためにも、4期連続赤字は許されない。

 (「週刊ダイヤモンド」編集部 大矢博之)

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