「ソニー新製品発売前に苦境」だそうな

asahi.com: 「iPod」国内シェア6割 ソニー新製品発売前に苦境††ビジネス

 iPodナノの「発表同時発売」が新ウォークマンの発表と重なったのは、ソニーにとっては大きな誤算だった。同社幹部からは「アップルに事前に情報が漏れた」との恨み節も聞こえる。この2カ月間、アップルの快進撃を許したことで、新ウォークマン発売でシェアを盛り返す道のりは一段と険しくなった。

 朝日新聞の記者というのは、今頃までウォークマンが終わっていることに気づいていなかったのか?しかも、「新ウォークマンの発表と重なったのは、ソニーにとっては大きな誤算」って、同社の幹部が誰か知らないが、朝日新聞の記者の突っ込みの甘さに呆れる。

 あの日にappleが何等かの新製品をアナウンスするだろうことは2週間近く前に一般にも知れ渡っていた(招待状を送り、招待状の公開に制限を加えなかった)。それに対して、ソニーの発表は事前に招待者に連絡は有ったのかどうかは分からないが、一般には全く知られていなかった。準備段階でどうだったのかは知らないが、日をずらすことはソニーにはできたはずだ。nanoに(!)やらなかった。むしろ、ウォークマンを発表することでAppleの新製品の買い控えを起こさせようと謀ったのではないか。招待状などどちらからも来ない、一般人の目からはそうにしか見えない。

 自社のフラッグシップの発表で上下逆に持って写真に収まり、自分のところの新製品を一度も使ったことも、製品を吟味したこともないことを公開したあの幹部だろうか。違うとしても、他社のことを、しかも公平に見てありえない、中傷をする前に自分のところの製品とその製品を使うユーザの事を見ろといいたい。

 「iPodを抜く」とか「iTMSは安くない」とか「情報が漏れた」とか言ったり、ユーザを泥棒扱いをして訳の分からんクラッキングツールを仕込むより前にやるべきことは山ほどあるだろうに・・・

 同時に、朝日の記者の認識の甘さにも呆れる。「この2カ月間、アップルの快進撃を許したことで」と、まるで、それまでは僅差だったような表現だが、とっくの昔に周回遅れになってたのに気づいていなかったとは、間抜けにも程がある。一般のリーマンやOLさんがこの程度の認識なのはしょうがないが、マスコミは困る。事実誤認記事で世論をミスリードするからだ。

 ソニーのボロ負けっぷりには他にも理由がある。全てのフェーズで全滅している。iTMSに楽曲を提供しないことで音楽ファンに反感を買い、魅力のないウォークマンで失笑を買い、スパイウェア入り音楽CD顰蹙を買っているのだ。これが、現実だ。

 一般人がこれをブログに書いてもまったく社会に対する影響はない。朝日の記事を見てミスリードに引っかかるような人はブログは読まないからだ。その点で、テレビや新聞などのマスメディアの影響力はまだまだ強大だ。そんなところに記事を書く人間は、ブログを書く一般人と同じ程度の認識では困る。しかも、一般人より特権的な情報収集力を持っているのだから。それを活かすこともできずに、こんな記事を垂れ流すヤツが多いから困る。

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