win版Treo

 日本の市場はキャリア主導で端末の選択権はユーザーにはない。vodafoneならNOKIAだし、docomoならMOTOROLA。どちらもOSはsymbian。auはスマートフォン自体存在しない。まして、海外スマートフォン事情は「招待されないパーティ」でしかない。

【CTIA Wireless I.T.】PalmとMicrosoft,Windows Mobile 5.0搭載の新型スマートフォンを発表 – 組み込み開発 – Tech-On!

今回の機種はWindows Mobile 5.0を利用する。Palm社の端末として初めてCDMA2000 1xEV-DOの高速ネットワークに対応する。基地局から端末への下り方向において平均400k†700kビット/秒の速度でデータを受信できる。このほか米Intel Corp.の携帯電話機用チップセットを利用することを明らかにした。ただし詳細データについては「改めて発表する」(Palm社)とし,言及を避けた。同社の担当者によればBluetoothを搭載するもようだが,無線LAN機能は内蔵せず,SDIOによる拡張アダプタで対応するという。「ハードウエア構成は,現行のTreo650とほとんど同じ」(Palm社)。発表会場では試作機を使い,Outlook MobileやOffice Mobileのソフトの動作を実演した。

 ただ、palmOSにほれて使っているpalmヲタにとっては、palmが作って従来のtreoのような使い心地を実現していようが、それ以上の機能だろうが、意味はない。という以前に、palmの製品はpalmOS以外に使ったことがなかった。逆に言うなら、windowsしかないのならハードがpalm製だろうがサムスン製だろうが構わない。

 これまで溜め込んだノウハウやソフト・データの資産が引き継げないのなら無意味なのだ。palmの魅力はpalmOSそのものの魅力というよりプラットフォーム上に築かれた有形無形のノウハウ(ユーザのサイトも含む)やソフト群なのだ。標準状態のpalmデバイスなんてショボくて使っていられないのだから。

 しかし、このようなpalmOSヲタの数は少ない。PDA市場の廃れっぷりを見ても分かる。標準のお仕着せソフトでそこそこのことができるスマートフォンこそがボリュームゾーンを引きつけるために必要なら、palmOSにこだわるより、MSオフィスパソコンをケータイに載せてしまうほうが合理性が高いだろう。そして、最近のハードウェアのパワーはそれを許すようになってきたといえるのかもしれない。

 この思想は、「初心者こそパイスペックマシンを」という、「PC何がいい?」と聞かれた時の答えと同じ考え方だ。一見、palmのシンプル指向と逆に見えるが、そうではないと思う。palmがシンプルな最低限のハードと柔軟だが標準では何もない構成をとったのは、ハードの制限が大きかったからだろう。150g程度の端末に動作クロック200Mhz以上のCPUや数百メガのメモリを搭載できるようになった今、その余力を使い易さやそれを実現するための無駄に費やすことは十分に合理的なものだろう。

 palmにとってこの選択はギャンブルだろう。PC組み立て企業が陥った価格競争と同じことがスマートフォンで起きる可能性が高いのだから。

 Appleのintel採用、palmのwindows採用、どちらも俺には関係がないわけだが、来年も野次馬にとって楽しい年になりそうだ。今年のネタはiTMSとiPod nano vs ウォークマンAだった。

 そうそう、あと一つ楽しみな話題が提供されるらしい。

ITmediaニュース:Appleが来週「スペシャルイベント」――大型発表か?

 Apple Computerは来週、サンノゼでスペシャルイベントを開く。同社がこうしたイベントを行うのはここ1カ月で2度目だ。同社から10月4日に送られた招待状には、閉じられたカーテンの上に「One more thing(もう1つ)……」と書かれている。

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